とにかく吉行淳之介 [転載禁止]©2ch.net
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語れ。
『暗室』『不意の出来事』『手品師』 「手毬」はいいよね。
でも俺は怖いのが好きだから以前にも書いたけど
「出口」を推すな。
うなぎ→近親相姦、ってヌメヌメした気持ち悪さ……
ワザと冒頭を寓話的に書き出してるのも好きだし。
裸で抱き合い血まみれでうなぎの肝を吸い合い
雨戸まで閉めて近親相姦を続ける兄妹って
壮絶なイメージ。
「暗室」の隠された屋根裏部屋を徘徊する
知恵遅れの兄妹に近いイメージだよね。
なんつーか、生きてる事のどうしようもなさ。
「手毬」にもそれはあるね。 ふむふむ。
なんだか、『出口』が良く思えてきたっす。
おれは、元々『出口』が好きだけど、
読み返してみようかな。
『手毬』は、『暗室』の逃避行中らしき幼いカップルを思い出す。
生殖を目的としない性。
それでも、子供は生まれてしまう。 俺の好みを書いても意味無いけど……
あなたも吉行好きみたいだし過疎ってるから
まあいいか。
「出口」以外なら、
「青い花」と「寝台の船」かな。
(一連の娼婦小説は別格として除く)
たぶん俺はニヒリズムが底流にある
吉行さんのシュールだけどドキッとする
ほどリアリティを感じる閃くイメージが
好きなんだろな。
唐突だが…俺は
吉行さんと三島由紀夫に興味がある。
吉行さんは1924年生まれ。
三島由紀夫は1925年生まれ。
吉行さんは静岡高校を一年休学してるから、
三島は1944年秋、吉行さんは1945年春に
東京帝大に入学してる。同時期に在学してたワケだ。
すぐに吉行さんは中退しちゃうけどw
結論から言うと、どちらもニヒリズムの極北
徹底したニヒリストだったと思ってる。
表出の仕方が真逆で、対比して考える人は少ない
と思う。 俺の独りよがりな解釈だから笑って貰っていいけどさw
信じられるモノなど一切無い、一切空を貫き通した
吉行さんと、信じらるモノが欲しくて堪らなくなって
天皇だの日本文化だの日本だの、って信じてもいない
思想を信じたフリして自裁する直前の「天人五衰」で
破綻してやっぱ無だ、と死んで行った三島由紀夫……
俺は吉行さんの精神のタフネスに圧倒される。
そしてリスペクトするんよね。
リスペクトじゃ軽々しいなw尊敬だなw いやいや、おれは笑わないよ。
だって、三島をほとんど読んでないから。
アンソロジーに載ったのを2〜3読んだだけ。
『音楽』という短編が印象に残ったが、
他に読もうとは思わなかった。
おれは、あの猟奇的な死がいやで、三島に近づくことはなかった。
『スーパースター』は読んだけど。
『寝台の舟』は、好きだね。
覚醒剤だかヒロポンだか、静脈注射しても、無反応な「私」。
体形が、加齢により、男性的になりつつある男娼の勃起が白眉だね。
なんか、おれは、まわりに本読みがいなかったせいか、若いころに親しんだ吉行作品を、
おれのほかにも、読んでいる人がいるのが、信じられない、というか、嬉しい。
おれが好きなのは、『鳥獣虫魚』。
珍しく、ハッピーエンド。 今や第三の新人ですら、
書店の文庫本棚に少なくなってるからねえ。
遠藤周作はかなり残ってるかな。
吉行さん、安岡章太郎クラスでも寂しくなってる。
読まれなけりゃ無いのと一緒だからね。
若い奴らがラノベとか読んでるヒマがあるんなら
もちっと昔の純文学でも読んでみたら
新鮮なんじゃないかと思うがね。
まあ、50代の先輩でラノベが、AKBが、
とか言ってる知り合いも居るから、
世代じゃないんだとは思うけど。 本屋に吉行作品が少ないのは、やっぱりさみしいね。
図書館の書庫で、全集を漁るしかないのが現状。
遠藤は、むかし、結構読んだけど、あまり記憶に残っていないっす。
安岡は『海辺の情景』のインパクトが強すぎて、他は忘れてしまった。
あと、近藤啓太郎の漁師物も、いくつか読んだ記憶がある。
後年になって、小島信夫『うるわしき日々』を読んで、ビビったなー。
読み返すのは、やっぱ、吉行なんだよね。
感じすぎる人間でありながら、男っぽさを忘れない吉行が好きだね。 吉行さんはストイックだよね。
文体もドライ。
いろいろ飲み込んであんまり愚痴をダラダラ書かない。
その点、三島由紀夫より遥かに禁欲的。
三島はやたら文章で理屈こね回して言い訳する。
まあそれが芸になってるとも言えるかも。
吉行さんはそんな野暮な事はしない。
自分の中のどうにもならない虚無(青臭い言い方だがねw)
を曝け出さないね。
美学というか、ね。
自分が読んだ中で割と露骨に吉行さんの
ニヒリズムが出ちゃってるのが「暗室」で。
三島由紀夫の「鏡子の家」は
「私のニヒリズム研究」とか三島本人が言うような小説だけど、全編理屈だね。自分の虚無を一から十まで
延々と説明して正当化を試みてる。
嫌いな小説ではなくて、むしろ好きだけどさw
あれ読んで三島も大変だな、と。
あんなヘンテコな感性じゃ長くは
生きられなかっただろなとは思った。
吉行さんはそんな無粋な事はしない。
男としてグッと堪える。
三島みたいに不自然な高笑いもしない。
大物ぶったり、豪放磊落を装ったり、
思想とかイデオロギーを頼ったりもしない。
あれだけ、文武両道だの武士だのがなりたててた
三島が精神的に子供で如何にひ弱いか……
吉行さんは大人の男なのだよね、三島より。 三島は天才少年がそのまま大きくなったタイプで
吉行は安岡流に言えば不良型の秀才だし
年齢的に吉行は三島よりちょっと上だというのも大きいね
あの世代の作家は戦争があったから、僅かな年齢差でも大きく差が出るんだよな まあスレチになるかも知れないから手短に言うがw
武田泰淳は三島由紀夫と割と仲が良かった作家だが、
三島より11〜12歳年上だ。
中国に送られて実際に兵隊として戦争に参加してる。
そして、最近になって遺された従軍日記で
中国人を何人か銃殺していることが判明している。
大岡昇平にしろ、武田泰淳にしろ、
ナイーブな三島の観念的世界をどう見ていたのか。
全部脳内観念だからね、三島は。
もちろんそこが三島由紀夫らしさ、で
彼の作品の意味もそこにあるんだけど。
生きてる実感が死ぬ瞬間にしか得られない、
ってとこまで行っちゃった観念地獄を
戦後25年間も耐えたんだから。
むしろ今的な精神状況の先駆けと思う、三島は。 スレチからちょっと戻すと
前に別の場所でちょっと書いたけど
吉行の雑文の相当部分は裏返しの人生論みたいなところがあったように思う
人生の達人とかいうやつ
かつての人生論が過去のものになって、変則的人生論だった吉行のエッセイもあまり読まれなくなったのは自然なのかもしれない
ただ、吉行は純文作家の中では観念派の作家と妙に縁があるのがまた面白いね
中井英夫とか澁澤龍彦とか森茉莉とか 吉行さんは……
元編集者ならではの営業戦略かも知れないが、
対談や共著など含めて、他の作家との
交友関係はかなり広かったように思うね。
まあそこが「文壇の人事部長」とか
言われた所以かも。文壇なんてものは
かなり昔に崩壊してたと思うけどねw
第三の新人や島尾敏雄あたりは割と
初期の親交で、編集者時代は水上勉とかね。
以降は
開高健や山口瞳、の元コピーライター勢。
村松友視、色川武大あたりの元編集者勢。
色川さんだけじゃなく麻雀人脈で
川上宗薫とかもいるね。
芥川賞系も直木賞系も遊び系も
基本的に分け隔てはないように見える……
が、最期を看取った終生の友人・阿川弘之の本や
愛人だった大塚英子の本によれば
(信用できる話しかどうか、は分からんが)
自分が認めていない友人作家の本は贈られても
読みもしなかったらしい。
阿川弘之の記述では、吉行さんと親交が深い作家でも
本人が聞いたら真っ青になる
ような辛辣な評価を下していたようだ。
人生論やエッセイ、対談の類いは余技として
効率よく稼いでくれる営業品目だったけど、
「文学」に関しては決して揺るがせにしない。
厳しくストイックな人だったと思うけどな。 驟雨とか原色の街に出てくるような娼婦が昔は本当にいたのかしら
それとも結局は男の哀しい幻想に過ぎないのかな いたと思う。
フランスに、元娼婦の作家がいたと聞く。
男だけど、ジュネみたいのもいるし。 読み継がれる価値のある作家だし作品群
だと思うけど…いかんせん若い読者が
吉行さんを知らないんじゃないかな。
もう亡くなって22年だからねえ。
新潮文庫や講談社文芸文庫あたりが
書店で手に入る間は、まだ大丈夫じゃないか
とは思う。偶然手にして吉行さんの世界に
入ってくる世代も多少は居るかと。
文庫が無くなると、図書館で全集でも
借りないと…なかなか目に触れなくなる。
そうなったら厳しいかもね。 今日、新潮文庫の短編集『娼婦の部屋 不意の出来事』を買った。
アタマから読みだして『娼婦の部屋』『寝台の舟』に、魂震えたぞ。
小僧のころから愛読してきたが、この作家を選んだおれは、偉かった。
全13作とも、何度も読んでるが、そのたびにいいなーと溜息。
幸せに浸りながら、今夜はもう寝る。 「寝台の船」は傑作。
何度読んでもいい。
ラストの文章がまたいい。
長編なら「暗室」が頂点かなあ…
何度読んだか分からんw 『鳥獣虫魚』読んだ。
この作品の欠点は、巧すぎることだとおもうのだが、どうだろうか。
技巧が前に出すぎていて、読んでいて酔えない。
『寝台の舟』の後に読んだからからかもしれないが。
次は『青い花』だが、これも、、一語一句、かみしめて読もうと思う。 「青い花」は好きな作品だ。
後半に出てくるシュールな展開、
幻想なのに生々しい描写の感覚の鋭敏さ
は吉行さんならではかと。 『青い花』読んだ。
いやー、やっぱ、巧いな。
これは、冒頭の睡眠薬と、若かりし日の思い出の地の
高原と湖、心中、くらいしか憶えていなかったけれど、
今読んでみて、この作品は、〆切に追われて書かれたって印象。
タイトルの青い花は、ラストで出てくるけど、
それまでに重ねてきたディテールを、回収しきれていない気がする。
このシーンだけ、浮いているような。
『次は海沿いの土地で』読みます。 >>559
降って湧いたような断片を回収する小説の方が圧倒的に少なくないか >>551
エッセイで書いてるがモデルの娼婦とは
その後カタギになってからも何度か会ってるらしい >>549
出不精でほとんど出歩かない作家が営業戦略とか 出不精か?
娼館や銀座クラブには通っただろ。
基本的に、人嫌いなのは分かるが。 吉行はいろいろな病気に悩まされていたが
その多くはコミュニケーション障害に引き起こされた心身症だったんじゃないか
肺炎など明らかに違うものもあるけれども
多くの人が触れている気配りも飼いならされた対人恐怖症ではなかったのか
本人は鬱のせいだと言っているが
「湿った空乾いた空」の挨拶のエピソードなど疑わしい話が多い
非常に寛容な性格で人と接しているようで
客に気を使わせるホステスを強く批判していたり 吉行の時代だと喘息にしても皮膚アレルギーにしても
アレルゲン同定の検査ができたと思うがどうだったのか
> 皮膚と心の関係がすこぶる密接になっている。
> あるいは、この症状は精神に関しての一種の危険信号かもしれぬと思う。
なんてことを言ったりしてるが 吉行って、ひとつもいい作品がないよね。長短編いろいろ読んだんだけどね。
蓮實重彦と同じことを言っているって? 俺は蓮實教信者ではないよ。
ちなみに俺は志賀直哉、大江健三郎、中上健次を高く評価している。 『風景の中の関係』と『夏の休暇』。
どっちが渋いかな? ☆ 日本人の婚姻数と出生数を増やしましょう。そのためには、公的年金と
生活保護を段階的に廃止して、満18歳以上の日本人に、ベーシックインカムの
導入は必須です。月額約60000円位ならば、廃止すれば財源的には可能です。
ベーシックインカム、でぜひググってみてください。お願い致します。☆☆ >>573
『暗室』については
小説家の無頼な日常が上手く描かれていた
とエッセイに書いてた。 砂の上の植物群についてはなんて言ってたのか気になるな どの映画でも俳優は吉行役を演じてるようなものだよね 「浮気のススメ 女の裏窓」
この映画も原作は吉行淳之介なんだね いい作家だったけどな
オトコマエだったからブサオタが嫉妬してるんかな >>580
後からだと何とでも書けるしね
死人に言ってやっても仕方ないし テクスト論、とか恥ずかしげも無く言える
感性の鈍感さが
既に吉行的じゃないからねえ…
貴方には必要無い作家、だろね。
大江でも読んでなよ。 30代半ばから禿げてたみたいだけどそれについて自分で何か言ってた? https://www.asahi.com/articles/photo/AS20180813001866.html
出生の様子がどうだったか全部記録されてたらしい
祖父が不満だったという吉行の出征の挨拶についてもなんか書かれてたんだろうな
終戦後に焼却処分命令があったらしいが
残していた人もいたという報道
赤髪配布する人が記録人でもあったのかな >>580の二行目はテキスト論という前提のもとにどうでもいいという主張なわけだ
どうしてそうなのかはさっぱり分からない書き込み
またテキスト論という前提がないとどうなのか、それもよく分からない
主張したいことが分からない変な文章 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています