ケストラーのDarkness at Noon(真昼の暗黒)を読んでいたく感動した。

なんとThe Stars My Destination(虎よ、虎よ!)を超える今年の最高得点9・0(暫定)です。
9点越えはプーゾの「ゴッド・ファーザー」以来数年ぶりの快挙なのだ。

出先でペーパーバックを読み終わりかけたけれど、あまりに気分を乗せられていたから
もったいなくて、最後の数ページを我慢して家に持ち帰り、試しに
ショスタコーヴィチの交響曲7番’レニングラード’の終楽章をがんがんと鳴らしてみると
ムードがぴったり!
芋焼酎のお湯割をヲトカがわりにぐびぐびやりながら、
ゆっくりと、言葉をなめ尽くすように、ラストシーンを楽しみました。

涙がこぼれた。

スターリン時代の全体主義ソビエトを真っ向から批判したこの小説には、
いささか知的労力を要求されるだろうが、どうか臆せずに、
みなさん、ぜひいつか読んでください。