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安価・お題で短編小説を書こう!
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0001この名無しがすごい!垢版2017/10/17(火) 23:10:17.06ID:EzRoOH8P
ここは安価、又はお題で短編を書くスレです。
0003この名無しがすごい!垢版2017/10/17(火) 23:18:17.92ID:W1sJwj+I
>>2
その自作がなかなかブクマが増えないと思った事はありませんか?
他の方と同じお題で作品を書く事で今まで見えなかった別の景色が見えて来るはずです!
0004この名無しがすごい!垢版2017/10/17(火) 23:19:08.59ID:lYGOI2zk
人こないからってあちこちのスレに宣伝して回るのだけは止めろよ?
正直うざいからここから出て来るな
0005この名無しがすごい!垢版2017/10/17(火) 23:20:10.01ID:3tk5boL5
>>4
いえ、今立てたばかりです!
実はもとから立てようという意見はちらほらあったので私が代表して立てたまでです!
0006この名無しがすごい!垢版2017/10/17(火) 23:20:25.82ID:QurG92Er
>>1
乙です

お題以外は内容は自由で?

ファンタジー、SF、恋愛、童話、R15、R18、X18、ets
0007この名無しがすごい!垢版2017/10/17(火) 23:21:58.33ID:v4a/Qjz1
>>6
勿論です!
個人的にお題はタイトル形式で出していきたいのですが、パッと見た感じホラーかなと思えたタイトルでも恋愛物に変わるというのは心踊るものがあります

ID変わりまくってすいません
0009この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 01:00:29.96ID:PjGIW15V
ワイスレが同じような感じだけど身内臭凄いから気軽に使えるスレなら欲しいね
0011この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 08:59:29.86ID:AtIiqcgk
過疎ってて草
0016この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 11:39:11.16ID:titK0yE9
「俺はクソガキ。菓子をくれ」
「はいつ💩」

つまんな
死ね
0017この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 19:24:37.88ID:+BQMToG5
痴漢逮捕のためのおとり捜査で女装して電車に乗った男の子が
逆に近くにいた女の子に助けられてしまって……

って感じの短編誰か書いてくれ(欲望丸出し)
0020この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 19:42:35.96ID:xy/r9rOq
「お菓子もらえるんだよ」「トリックおあとリートってやつ?」「うん」「行かない?」
カボチャ頭の男の子は、小学4年生の僕と裕子に首を傾げた。
僕らは神社の境内で遊んでいて、そろそろ帰ろうかと言っていた時、
カボチャ頭が、夕暮れの空から降ってきたのだ。華奢な体つきで、声も中性的だったから、
性別は分からなかったけど、楽しそうだった。
カボチャ頭は、何故か僕に飛びついて、とりっくおあとりーとを誘ったのだ。僕は塾があった。
裕子は、どこからきたの? てカボチャ頭に訊くと、裕子の住所を、奴は答えた。
何か変だ。けど、僕は塾の時間が迫っていたから、二人をおいて、境内から街に続く階段を
駆け下りた。
まあ、裕子は優しいから、おまわりさんに連れてってやるんだろうな、と思った。
その晩彼女は自宅に戻らず、一週間後には、行方不明のビラが配られ、ニュースにもなった。
僕は交番をたずね、カボチャ頭の事を話したが、信じてもらえなかった。
そして、裕子が戻らないまま、20年たった。この間に、僕はこの町を離れ、都会の大学に離れ、
就職した。嫁もできたが子供はまだだ。
20年前より、随分とハロウイン、トリックオアとリートという言葉が有名になった。僕は所要で、
久しぶりに里帰りをした。
今晩はハロウインだ。恐ろしかった境内に、僕はいる。煙草を吸いながら、裕子の事を思う。
と、空からカボチャが降ってきた。
「お菓子もらえるんだよ」「トリックおあとリートってやつ?」「うん」「行かない?」
奴は20年前とそっくり同じ台詞をはいてきた。僕は、ふざけんな! とか、裕子をどこにやった!
とか、カボチャ越しではなく、面と向っていってやりたくて、
カボチャ頭からカボチャを取った。
……裕子がいた。20年前そっくりそのままの、裕子がいて、俺を見上げた。
「ね、トリックオアとリート、しよ?」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
0021訂正します。垢版2017/10/18(水) 19:43:57.63ID:xy/r9rOq
「お菓子もらえるんだよ」「トリックおあとリートってやつ?」「うん」「行かない?」
カボチャ頭の子は、小学4年生の僕と裕子に首を傾げた。
僕らは神社の境内で遊んでいて、そろそろ帰ろうかと言っていた時、
カボチャ頭が、夕暮れの空から降ってきたのだ。華奢な体つきで、声も中性的だったから、
性別は分からなかったけど、楽しそうだった。
カボチャ頭は、何故か僕に飛びついて、とりっくおあとりーとを誘ったのだ。僕は塾があった。
裕子は、どこからきたの? てカボチャ頭に訊くと、裕子の住所を、奴は答えた。
何か変だ。けど、僕は塾の時間が迫っていたから、二人をおいて、境内から街に続く階段を
駆け下りた。
まあ、裕子は優しいから、おまわりさんに連れてってやるんだろうな、と思った。
その晩彼女は自宅に戻らず、一週間後には、行方不明のビラが配られ、ニュースにもなった。
僕は交番をたずね、カボチャ頭の事を話したが、信じてもらえなかった。
そして、裕子が戻らないまま、20年たった。この間に、僕はこの町を離れ、都会の大学に離れ、
就職した。嫁もできたが子供はまだだ。
20年前より、随分とハロウイン、トリックオアとリートという言葉が有名になった。僕は所要で、
久しぶりに里帰りをした。
今晩はハロウインだ。恐ろしかった境内に、僕はいる。煙草を吸いながら、裕子の事を思う。
と、空からカボチャが降ってきた。
「お菓子もらえるんだよ」「トリックおあとリートってやつ?」「うん」「行かない?」
奴は20年前とそっくり同じ台詞をはいてきた。僕は、ふざけんな! とか、裕子をどこにやった!
とか、カボチャ越しではなく、面と向っていってやりたくて、
カボチャ頭からカボチャを取った。
……裕子がいた。20年前そっくりそのままの、裕子がいて、俺を見上げた。
「ね、トリックオアとリート、しよ?」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
0023この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 19:55:42.21ID:wlxfqOPX
最初のセリフ全部一人で喋ってんの?何にせよ怖えよ
0024この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 19:56:59.04ID:9Gcs+YDK
怖いわ
結局最初のカボチャも分からんし
裕子も成長しないし

裕子はサンタ見たいなもんなのか
0025この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 20:00:34.80ID:xy/r9rOq
ハロウインっつったら、明るいノリだし、これくらいのゆるふわ恐怖が適当かなって思った。
メンタルにくる怖さってのは、明るいノリのほうが、引き立つよね。
0026この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 20:08:31.77ID:8uYpe0pH
「とりっくおあとりーと!」

ドアを開けると、ゆう君は頭からシーツを被ったまま抱きついてきた。
今日は週に2回の家庭教師の日、おばさんに頼まれてこうやって勉強を見てあげる為に訪れているのだ。

「ハロウィン?」
「うん! きょうがっこうで習ったの!」
「そっか、もうそろそろだもんね」

嬉しそうに笑う彼の頭を撫でてあげると、くすぐったそうに笑う。

「あのね、おかしがもらえるんだよ! くれないといたずらしちゃうんだよ!」

足元に抱きつきながらぱたぱたと手を振るゆう君。
僕は彼が押さえるシーツの下、ズボンの中へと手を差し込んだ。

「え、あれ? うぇ、そのあのっ!」
「ごめんね、今お菓子持ってないから。代わりにいたずらしちゃおっか」

指先が触れたのか「ひうっ」としゃくりあげた彼をそっと横たえる。
思わず力が抜けてしまったのか、支えを失ったシーツはそのままフローリングへと広がった。



続きはwebで
0030この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 21:00:04.15ID:sz9S0qdY
誤字脱字文法見逃してね

「まずい、このままではいけない...」

暗い部屋でジャック・オ・ランタンの一人、ウィルは呟く。

ウィルには、他国に流れた自身の文化を正常に発展させるという役割がある。

アカデミー時代は、優秀な成績をとっていた、いや、とってしまったウィルは最も管理が難しいと言われる「日本」に派遣された。

前任者のオーから引き継ぎをする。オーの死んだ魚のような目が気になった。

一年目、最初のハロウィン。ウィルは絶望した。

子供が仮装をし「トリックオアトリート」と唱えると、老人は「こんな時間に非常識だ!」と苦情を言い、後日、町内会議でハロウィンで他の民家を訪ねる事は禁止された。

都会では、若者が盛り、ハロウィンはただのコスs⚫xの口実となっていた。ニュースやネットでは苦言を呈されていた。


状況は冒頭に戻る。

ウィルは必死に考えた。ハロウィンをあるべき姿に戻そうとした。

2年目。ウィルは努力した。頑張ったのだ。メディアに働きかけ、正しいハロウィンを広めようとした。


全てが、徒労に終わった。

鏡を見ると、何かを思い出した。前任者のオーの死んだ目だった。

気分を変えるため、街を歩いていると、電気屋のテレビでニュースが流れていた。

ニュースでは、クリスマスチルドレンならぬハロウィンチルドレンという単語が出来ていた。

ふと、後ろを振り返ると、赤い服を着たおじいさんとやけに甘い匂いのするおじいさんがとてもいい笑顔で立っていた。
0032この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 21:56:57.64ID:sz9S0qdY
>>31
ヴァレンティヌス

あと俺が書いたら皆黙らないで...高校の頃を思い出して辛くなるから...
00341/3垢版2017/10/18(水) 22:09:57.32ID:YiCIXlCS
支援する

■タイトル:魔物たちのハロウィン

 ――魔王城にて。

「魔王様、朝礼の時間でございます」

 竜の頭をした魔大臣の言葉に、重いまぶたをこすりながら、魔王は頷いた。

「ふわあ……、低血圧な我には辛いものがあるな」

 ゆっくりと自室の扉を開け、バルコニーを目指す。
 魔王軍では毎朝、広場に城内の全軍を集め、朝礼を行う習慣がある。
 魔王はバルコニーから毎朝小話をしている。

「今日の話のネタは何にするか……
 そうだ、プレミアムサタンデーだから早く帰るように、とかそういった話にしよう」

 バルコニーに辿り着いた魔王は、魔イクを手に取り、階下を見下ろした。

「えー、本日はお日柄もよく……ええっ! 何だこれは!」

 魔王は驚愕した。
 それもそのはず、いつもなら広間を埋め尽くす魔物が一匹もおらず、
 代わりにいたのは、広間を埋め尽くす人間たち――それも、
 勇者、戦士、魔法使い、僧侶といった勇者パーティーの面々だったからだ。

「ま、魔大臣! これはどういうことだ! 大量の勇者に魔王城が攻め入られているぞ!」

 魔王の言葉に、側にいた魔大臣が笑って答える。

「ハハ、落ち着いてください、魔王様。今日が何の日かお忘れで?」
「何の日だと? 10月31日だが、何の日でもないだろうが」
「まーた、魔王様ったら。10月31日といえばハロウィンですよ、ハロウィン」
「ハロウィンだと?」

 魔王も言葉は聞いたことがあった。
 確か、人間どもの祭りか何かだったはず。
 子供が化け物の仮装をして街を歩き、大人に『お菓子くれなきゃ、いたずらするぞ』と尋ね回る理解に苦しむ祭りだ。

「それは人間どもの習慣だろうが。それにハロウィンとこの勇者の集団が何の関係がある」
「かねてより魔王軍は娯楽が少ないと不評でして。人間どもの祭りを魔王軍にも取り入れることにしたのです」
「我に黙って決めるなよ……で、あの勇者集団は」
「人間たちは化け物に仮装しますが、我々は元から化け物なので。我らにとって化け物といったら何か、と
 考えたら、勇者の一団かなあ、と」
「なるほど……そういうことか。合点が行ったぞ」

 魔王は落ち着いて勇者の集団を良く見てみる。
 仮装と聞いたが、そこにいるのは勇者パーティーそのものに見える。
 人間にしか見えない。

「いったいどういう仮装の技術なのだ? 魔物が化けているとは思えんぞ」
「それはこの、」

 魔大臣が豪華な装飾の杖を取り出す。

「魔界の秘法の変化の杖で変身させました」
「秘法をこんなくだらんことに使うなよ!」
0035この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 22:10:54.47ID:YiCIXlCS
 魔王が呆れていると、階下の勇者の姿をした魔物たちから声が聞こえる。

「はあー、マジで魔王軍ブラックだわー。マジ辞めたいわー」
「魔王様って良く見ると松崎しげるに似てるよね」
「魔王軍、敗色濃厚すぎてやる気出ませんわあ。今から勇者パーティーの仲間になろうかな」

 魔物たちは口々に魔王への愚痴を言っている。
 それを聞いた魔王は、憤怒の表情で魔大臣を睨み付けた。

「おい、何だあいつらは。皆殺しにしていいのか」
「まあまあ、魔王様落ち着いてください。ハロウィンではああいった言葉を許しているのです」
「どういうことだ」
「勇者たちが魔王様をたたえる言葉を使っていたら不自然でしょう。
 ですから、あのように魔王様に批判的な演技をしているのです」
「演技だと? 正直、本音にしか聞こえないが……」
「まーたまたぁ。演技ですよ、演技」

 魔王はいまいち納得がいかなかったが、たまにはこういった息抜きがあった方が
 軍の士気向上に繋がるかと思い、それ以上追求しなかった。

「そういえば、人間どもの世界では『お菓子くれなきゃ、いたずらするぞ』がハロウィンの言葉だが、
 魔物のハロウィンではどうなるのだ」

 魔王の素朴な疑問に、魔大臣が答える。

「魔物はお菓子もいたずらも興味がありません。より実用的なものを求めます。ですのでこうなります」

 魔大臣はにやりと笑い、続ける。

「殺されたくなければ、金をよこせ」
「こわっ! ただの強盗じゃないか」

 魔物のハロウィン、恐ろしい祭りだ。物騒すぎる。
 勇者パーティーの姿をしたやつらがそんな台詞を吐きながら、街の中を練り歩くとは、
 何て恐ろしい――むっ? と魔王は気づく。

「魔大臣、良いことを思いついたぞ」
「どうされたので?」
「この魔物どもを、人間どもの街に解き放つのだ」
「街を襲うのですか?」
「いや、襲わなくてよい、ただハロウィンのように振舞えばよいのだ。フハハハハ!」
00363/3垢版2017/10/18(水) 22:11:21.42ID:YiCIXlCS
 ◇◆◇

 次の日、とある街の宿屋。

「勇者! 大変よ!」

 焦った表情の魔法使いの言葉に、重いまぶたをこすりながら、勇者は答えた。

「ふわあ……、どうした魔法使い。低血圧な俺には朝は辛いぞ」
「世界各地で私たちが強盗として指名手配されてるの。
 どうも、私たちと同じ姿をした連中が、『殺されたくなければ、金をよこせ』
 とか言いながら街中を練り歩いたみたい」
「なんだって!?」

 勇者があわてて二階の窓から外を見ると、階下には不信そうな顔をした街の人たちが、
 武装しながら宿屋を取り囲んでいた。

「くっ! 何とか脱出して、誤解を解かなければ。世界を敵に回すことになるとは。
 これもきっと魔王の作戦だろう。なんてこと思いつくんだ!」

 勇者は嘆いた。
 これがただ、魔物たちのハロウィンの結果であることは、知る由も無かった。
0037この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 22:11:46.25ID:eWIIiceV
「そっ、そのカボチャで私にナニする気なの?」

 ウサギちゃんは尻餅をつき、後ずさってしまった。
 そりゃ、怖いわな。
 ここは月面で、本来なら君しかいない筈だから。

「ナニする気って言われてもな。カボチャがあれば被せるしか無いだろう」

「か、被せて……。その後は?」

「さあな。お前の新しい所有者にそれは聞いてくれ」

 まったく、なんでカボチャなんて被せるんだか。
 日本人とか言うやつらは理解できないぜ。
 しかも、こんな幼い子を欲しがるなんてな。

「ひっ!? 来ないで……。神さま……」

「悪いな。残念だが、これはその神さまからの依頼なのさ」

「いっ、いやああああああ!」

 俺は嫌がるウサギちゃんに無理やりカボチャを被せると、スキルを使用して別世界へと送り出した。

「ちっ、後味が悪いぜ……」

 後日。
 某ソーシャルゲームにて。


 今度のイベント報奨はSRパンプキンラビット!
 お月見団子を集めて可愛いあの子をGET!

 イベント期間:10月31日迄
0039この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 22:28:31.77ID:YdLklXUq
「お菓子をくれなきゃ、イタズラしちゃいますよっ」

 突然自室に押し入ってきたのは、とんがり帽子にマントと魔法の杖を携えた魔女っ子だった。

「引きこもりな兄さんは季節行事に疎いでしょうけど、世間では今日はハロウィンなんですよ」

 年頃の娘がなんて奇天烈な格好をしているのかと、我が目と妹のファッションセンスを疑ったがなるほど合点。思わず手を打つ。
 すると妹はニコリと笑みを浮かべた。

「兄さんが気を利かせてお菓子を用意してるなんて万に一つもないでしょうから、先にイタズラしておきましたよ。兄さんの大事にしているエッチな本は、今頃灰の山でしょう」

 まさか! すぐさまベッドの下を覗く。天板の隙間には幾度となくページをめくった雑誌が挟まっていた。
 ほっと胸を撫で下ろすと同時に、してやられたという畏れに顔を上げる。やはり妹は笑顔でこちらを見ていた。

「あは、エッチな本はそこに隠してるんですね、良いことを知りました。……ところで、私はとんだ失態をしてしまいました。ほら、兄さんはちゃんとお菓子を用意してくれてたんですね」

 ベッドの上を見てぎょっとする。そこには透明なラッピング袋に入った可愛らしいカラフルなキャンディがちょこんと置かれていた。
 もちろん身に覚えはない。ベッドの下を見ている隙に妹が置いたのだろうか。

「ふふ、貰いっぱなしでは悪いですね。代わりに私からとびきり甘いお菓子をあげますから」

 すっと近付いた妹は手を取り腕を絡め、体をぴたりと寄り添えてくる。
 暖かさと柔らかさと、甘い香りが鼻孔をくすぐった。

「今から街へ出て私と仮装デートです。あ、兄さんはいつもゾンビみたいな顔色してるからそのままで大丈夫ですよ。まぁ、どうしてもと言うなら私はイタズラのほうでも構いませんけど」

 そう言った彼女の表情には、イタズラな笑みが浮かんでいた。
0040この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 22:38:53.14ID:YiCIXlCS
>>26
>>39
いたずら=エロは連想しちゃうよね
ハロウィンはラノベだと仮装エロイベントになるか
0041この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 22:48:43.86ID:h6/SsieM
短編と感想の数が変わらないって珍しいな
何にせよ人が少ねえ
0043この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 23:02:00.02ID:h6/SsieM
>>42
42含めてせっかく書いたのに反応ないとつまんないし寂しくね?誰かどっかから引っ張ってこい盛り上げろ俺はやらん
0045この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 23:04:40.51ID:xy/r9rOq
みんなエロ好きなんだね。
ユルフワホラー書いたけど、エロ人気あるのか。
うーむ。カボチャパンツを下までずらしてでんぐり返しさせてニンジンつっこむ
長靴をはいた猫の仮装した猫耳娘と
ふたなり中年の話しくらいしか思いつかないし、そもそも2000字で収める筆力ないわ残念。
0046この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 23:07:11.20ID:YdLklXUq
これでもエロはマイルドにしたぜ…初期段階ではキャンディじゃなくてパンツだったからな
0047この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 23:09:25.11ID:h6/SsieM
>>45
お前は一回でいいから見直した方がいいと思う
「都会の大学に離れ」とか変な文章だと、際立たせるべきオカシイ所が目立たないと思うんだ

流れでさらさらっと書いたのはわかるけど
0050この名無しがすごい!垢版2017/10/18(水) 23:21:52.47ID:xy/r9rOq
>>47
うん。そこは反省している。
ちなみに、際立たせたいのは、冒頭の言葉です。
あれ、カボチャ頭が一人で言ってる感じで、サイコホラー系入れようと思ったの。
そう、流れでさらさらと書いた。
粗が酷いね。
0053この名無しがすごい!垢版2017/10/19(木) 08:13:40.48ID:8FmcDa1c
「なぁ、雅文、知ってるか?」
「“しにがみはリンゴしかたべない”?」

 直和が何か訊いてきた。コイツは何時も頓珍漢な事を言ってくる。せめて主語を付けろと言いたい。

「違げぇよ! てか古りぃよ!」
「なん、だと……」
「何なの? ジャンプ大好きなの?」
「違うよ?」

 誰が“ジャンプ放送局大好きっ子”だ、それは昔のラジオネームだ。
 全く何が言いたいのか、話が進まなくて困る。

「で、何?」
「ああ、知ってるか?」
「しにがみはリンゴしかたべない」
「違げぇよ!? 何で繰り返すんだよ!!」

 何を言ってるんだか、天丼は鉄板だろ?

「で、無くて! 巷じゃハロウィンだって話だよ!」

 ああ、そう言う事か、そう言や妹の保育園でもイベントがあるって言ってたっけ。

「杏花のコスプレ姿は見せないからな!! このロリコンが!!」
「なんの話!?」
「オマエ、彼女居ないもんな」

 Yes! lolite! no! touch!の精神で。
 あ、見るのも禁止の方向で。

「そうだけどさ!! じゃ、無くて!」
「七鍵守護神(ハーロイーン)?」
「オマエ、本当はジャンプ好きだろ?」
「違うよ?」
0056この名無しがすごい!垢版2017/10/19(木) 11:22:08.55ID:8FmcDa1c
最初のお題から24時間で次のお題とか決めないと、何時まで経ってもお題が変わらなくないですか?
0059この名無しがすごい!垢版2017/10/19(木) 18:58:05.63ID:8FmcDa1c
お題の出し方とかも色々有りますね
今回みたいに、時事ネタだったり
星野新一みたいに、両極端なネタを出してみたり

例 宇宙人+公園 とか

落語の三題噺の様に、とにかく3つのネタを出して、それを組み込んだり
何となくタイトルを捏造してみたり

例 魔法少女のつくりかた とか
0061この名無しがすごい!垢版2017/10/19(木) 22:15:05.39ID:fw67M8V4
ここ1が進行逃げたからなぁ...書く人は割といるっぽいから、ちゃんとしたスレ立て直して誘導とか出来たら過疎はマシになるかもね

>>60
なろう系無双アリス描こうかなと思ったけどそう言えば原作読んだことなかった
0064この名無しがすごい!垢版2017/10/19(木) 22:49:56.07ID:HEBGf5i8
>>60
私は左足を前に出し、腰をやや落として、左掌で牽制をした。右拳は握って脇に引く。
そうして、巨大兎の出方を伺った。
巨大兎は軽やかに跳ねる。ボクシング、いや、高く掲げた両腕から見て、ボクシングスタイルか。
巨大兎の肩が、ぴくりとした。距離を詰められる。赤い目と私の目が合う。
「るあ!」
私は奴の白い眉間に正拳突きを放った。消えた。違う。白い毛が舞っている。上だ。
巨大兎は私を飛び越えた。後ろ踵蹴り。
高速の接近。狙いは延髄か。
前方に上体を倒し、勢いで右後ろ足を蹴り上げる。
が、それは奴の踵、肉球に触れただけだった。
私の後ろ蹴り上げをバネにして、奴はさらに高く跳躍し、時計に見入りながら、逃げさる。
向う先は森の向うか。
木陰から突き出ているのは、剣山の針のように煌くのは、トランプ兵の槍だろう。
逃げ込まれると厄介だ。
私は奥歯を噛み締め、全力で追い始める。
ダートのような柔らかい土。虹色の空から注ぐ陽に、わたしの体が紅茶色の影を作る。
異常な世界だ。くそ。
女子空手部、合宿初日、昼ごはんを食べてうとうとしていたら、走る兎を見かけた。
追いかけるといつのまにか、こんな世界に来てしまった。
兎だ。あの兎を撲殺しないと、戻れない気がする。トランプ兵は槍が厄介だ。が、根性で乗り切る!
私は気合の雄たけびをあげた。
0066訂正です。垢版2017/10/19(木) 22:52:38.59ID:HEBGf5i8
私は左足を前に出し、腰をやや落として、左掌で牽制をした。右拳は握って脇に引く。
そうして、巨大兎の出方を伺った。
巨大兎は軽やかに跳ねる。ボクシング、いや、高く掲げた両腕から見て、ムエタイスタイルか。
巨大兎の肩が、ぴくりとした。距離を詰められる。赤い目と私の目が合う。
「るあ!」
私は奴の白い眉間に正拳突きを放った。消えた。違う。白い毛が舞っている。上だ。
巨大兎は私を飛び越えた。後ろ踵蹴り。
高速の接近。狙いは延髄か。
前方に上体を倒し、勢いで右後ろ足を蹴り上げる。
が、それは奴の踵、肉球に触れただけだった。
私の後ろ蹴り上げをバネにして、奴はさらに高く跳躍し、時計に見入りながら、逃げさる。
向う先は森の向うか。
木陰から突き出ているのは、剣山の針のように煌くのは、トランプ兵の槍だろう。
逃げ込まれると厄介だ。
私は奥歯を噛み締め、全力で追い始める。
ダートのような柔らかい土。虹色の空から注ぐ陽に、わたしの体が紅茶色の影を作る。
異常な世界だ。くそ。
女子空手部、合宿初日、昼ごはんを食べてうとうとしていたら、時計を見ながら走る巨大な兎を見かけた。
追いかけるといつのまにか、こんな世界に来てしまった。
兎だ。あの兎を撲殺しないと、戻れない気がする。トランプ兵は槍が厄介だ。が、根性で乗り切る!
私は気合の雄たけびをあげた。
0068この名無しがすごい!垢版2017/10/19(木) 22:57:26.77ID:A7IbZv5u
>>67
頼む
1は無能でした
0069進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/19(木) 23:02:37.03ID:rbIwzaG2
おk、やるならある程度ルールも設けたい
・1行目に【】でタイトルを入れる
・2000文字以内
このくらいが適切かな?
0070この名無しがすごい!垢版2017/10/19(木) 23:19:03.51ID:8FmcDa1c
>>61
そう言えば、アームズとか、アリスをモチーフに使ってますよ

スプリガン描いてた方がかいた


「力が欲しいか……」

とか言うアレです
0071この名無しがすごい!垢版2017/10/19(木) 23:32:59.29ID:GM/oQI0l
貧しい家で両親と妹のアリス、4人で暮らしてたけど妹が親に娼館へ売り飛ばされて、方々手を尽くした結果数年後にようやく再会する
でも妹は既に精神を病んでいて自分のことも分からない
小さなアリスは大きくなって、そしてここにはもういない
彼女の心は旅立ってしまった

って話を書こうかなと思ったけど1レスに収まらなそうだから面倒になった
そんなわけで供養レス
0072この名無しがすごい!垢版2017/10/19(木) 23:43:26.93ID:cSd4krAY
期間でお題を区切って、投票でトップを決めるとかができると盛り上がりそう
0073進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/19(木) 23:47:15.96ID:rbIwzaG2
俺の理想では、毎日22時作品投稿締め切り
→22〜0時に良かった作品に投票
→日付跨いだら結果発表+次の安価
って流れにしたいんだが、どうかな
0074この名無しがすごい!垢版2017/10/19(木) 23:48:21.68ID:2jCmVYWn
元はなろうの底辺スレで出た提案をスレにしたものですが…

なろう系スレを名乗るのか、スレ内で発表感想を完結させるのか
お題の提示法則(一定ごとの自動安価なのか、踏み逃げされた場合)等
ワッチョイありなし
感想批評に関するルール(この手のスレは読み手がいないとすぐに廃れるがルールがないと荒れて廃れる)
agesage進行
お題の出し方のルール(テーマやモチーフは1つか複数か等)

予め色々決めておいたほうが良いかと
進行役さんが草案で大筋を作って、意見取り入れて修正していく形が一番スムーズかと思います
0075進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/20(金) 00:02:32.57ID:0ntPYnUR
できればスレ内簡潔にしたいが、自分のなろう垢にも投稿したい人もいるだろうからここは要相談
お題は日付跨いだら進行が安価取ります
感想はできれば色んな人に書いて欲しい、投票の時にひとことコメント(任意)も設けたい
基本sage進行
複数安価とかは周りの意見も柔軟に取り入れます

とりあえず今は手探りでやってみよう
0076進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/20(金) 00:08:07.29ID:0ntPYnUR
テーマ『不思議の国のアリス』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。

締め切りは10/20 22時までです!
0077この名無しがすごい!垢版2017/10/20(金) 00:23:07.12ID:J6h/9I2e
【不可思議探偵アリス】


「惨いもんだ……」

 白髪と赤い目、アルビノの若い刑事がそう呟いた。

「帽子屋さん、このヤマどう見ます?」
「ほ・う・じ・や……奉野だ、三月。ああ、まぁ、コイツも不可思議犯罪だな」

 トレードマークのソフト帽を深く被り直し、奉野はそう答えた。
 彼らの前にいるのは、積み重なった3体の首なし死体。
 ただし、血は一滴も流れておらず、その体は真っ赤な棘が複雑に絡んでいた。
 頭部は逆さまに吊るされ、まるで花瓶の様に薔薇が生けてあった。
 当然、現場は密室だった。
 この所頻発している不可思議犯罪である。

「あー、やっぱりですか……そうなると、そろそろ来ますかね?」

 三月刑事の言葉に奉野は「フンッ」と、面白くもなさそうに鼻を鳴らした。

「あんな小娘、居なくたって、十分捜査は出来る!」
「あー、それ、フラグですよ? 警部」

 嬉しそうに三月がそう言った瞬間、何処からともなく笑い声が響く。

「オーホホホ! オーホホホ! 小娘と言われてただ今登場! 美少女探偵有栖川アリス!お目見えですわ!」

 舞い踊る様に警官達を飛び越え、金髪碧眼の少女が警部達の目の前に降り立った。
 毎度出てくるこの少女に、奉野は軽い眩暈を覚えながらも、しかし、政府公認探偵である彼女を無下にも扱えない。
 渋々ながらもあらましを説明する羽目となる。

「フム、これはハートオブクイーンの仕業ですわ!」
「いや、ちょっと待て、何でそうなる?」
「判りませんの? 帽子屋さん」

 アリスが薄い胸を精一杯に反らして言う。

「首を切らせるのは、ハートオブクイーンの仕業と決まってますの」

 奉野は、ひく付くこめかみを押さえて、聞き直す。

「奉野だ……じゃあ、何か?世界のあらゆる首斬りが、そのハートなんちゃらの仕業だって、そう言うのか!?」
「はいですの!」

 そう言われた瞬間、奉野はキレた。

「ふざけるな!!」
「ヒッ!」
「そんなん決まってんなら警察は要らねーんだよ!!」
「ちょ、警部……」

 怒鳴っていた奉野に、三月が慌てて声を掛ける。
 彼が指し示した先には、涙目のアリスが居た。
 こうして今日も奉野は、彼女が泣き止むまで宥める事と成ったのだった。
0078この名無しがすごい!垢版2017/10/20(金) 00:28:56.32ID:fqCmLsEO
>>70
61だけど読んだことあるよ
そういうモチーフにした作品は結構読んだことあるんだけどね...
だからジャバウォックなりハンプティなり名前は知ってるけど鏡で出たのか、不思議で出たのか、とかどういうキャラなのか、全然知らないんだ...
0079この名無しがすごい!垢版2017/10/20(金) 01:06:16.64ID:J6h/9I2e
とりあえず、不思議の国のアリスの登場人物だけ、羅列してみます

アリス
白うさぎ
ドードー鳥
イモムシ
魚の召し使い
カエルの召し使い
公爵夫人
公爵夫人の料理人
公爵夫人の赤ちゃん
チェシャー猫
三日月うさぎ
帽子屋
ネムリネズミ
カードの庭師
カードの兵士
カードの挺臣
ハートの王様
ハートの女王
グリフォン
カメモドキ

登場順 普通の動物は除く
0080進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/20(金) 10:54:49.99ID:qx2qf6hZ
【いなばの時計うさぎ】
「大変だ! 急いであの島に渡らないと遅刻しちゃう!」

 時計を見ながら白うさぎは右へ左へ、あたふたしています。
 それを見ていたアリスは白うさぎにこっそり耳打ちします。

「海を渡る、とっても良い方法があるの」

    *

「やぁやぁサメ諸君、集まってくれたまえ! 陸のうさぎと海のサメ、どっちが多いか比べっ子しようじゃないか!」

 海に向かって投げられた言葉に、サメたちはぞろぞろと集まってきます。

「おれたちはたくさんいるぞ。どうやって数えるんだい」

 一ぴきのサメが、白うさぎに問います。
 白うさぎは、アリスに言われたとおりに答えました。

「君たちはまっすぐ一列に並んでくれ。ぼくがその上を跳んで数えるよ」
「なるほど、それなら簡単だ」

 サメたちは一列に並び、白うさぎは彼らの頭を渡ります。
 いち、に、さん、し、ご……。

「やったやった! こんなに素直にだまされてくれるなんて! やっぱりアリスはすごいや!」
「なに! まさか、おれたちをだましたのか?」

 ふいに動いたサメに足を滑らせ、白うさぎは海に落ちてしまいます。
 あっというまに怒ったサメたちに囲まれ、白うさぎはたちまちのうちに食べられてしまいました。


    *

「あーあ、うまくいかなかったか」

 遠くから見ていたアリスは腰をあげ、ポケットからお菓子を取り出して口いっぱいにおほばります。
 するとどうでしょう、アリスの体はみるみる大きくなり、やがて雲に届くほどまでになりました。
 こうしてアリスは、大きな一歩で島へ渡りましたとさ。
0082進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/20(金) 22:00:00.15ID:Ab47nckW
テーマ『不思議の国のアリス』〆
・【タイトル】を書き込んで投票してください。〜23:59までの書き込みが有効です。
・投票は一人一票です。同一IDは最初の一票のみ有効とします。
・自分の作品への投票も可です。
・できればひとこと感想も添えていただけると幸いです。
0085この名無しがすごい!垢版2017/10/21(土) 00:03:28.50ID:YlXCszZA
2000字と短いっちゃ短いけど一つのテーマで3日4日ほどは期間を作った方がいいのでは?
0086進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/21(土) 00:22:52.40ID:R6ZDqgsJ
確かにあんまり短いと書けないかも、でもあんまり長いと飽きちゃいそうだ
2日くらいの期間が妥当かなぁ
安価下
0088進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/21(土) 00:37:23.49ID:R6ZDqgsJ
じゃあ試しに2日設けてみようか

テーマ『伊勢うどん』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。

締め切りは10月22日 22時です!
0089この名無しがすごい!垢版2017/10/21(土) 07:30:06.92ID:2kmxrpyf
77です
寝落ちして起きたら朝と言うていたらく
遅れ馳せながら感想を

>>66
現代の格闘少女かワンダーランドに行ったらと言うIfですか
ムエタイをするウサギとかシュールですね
最後の敵はやはりハートの女王でしょうか?
この娘さんだと、カードの裁判なんて受けなさそうですよね
圧倒的数量のカード兵相手に、どんな立ち回りをするのか、見てみたいです

>>80
“白兎”つながりと言ったところですね
向こうのウサギと違って、こちらのウサギは助からなかったのでしょうか?
自分は渡れる手段があるにも拘らず、ウサギを見殺しにするアリスがブラック過ぎて……
ワンダーランドに引きずり込まれた事を恨んでいた……とか?

どちらの作品も楽しく読まさせていただきました
次も楽しみにしています
0090この名無しがすごい!垢版2017/10/21(土) 23:25:57.83ID:e/ZrDLi8
【伊勢うどんって何だっけ】

 次のテーマは『伊勢うどん』か……。
 さてどんな短編を書くかな。
 いや、そもそも。
 伊勢うどんって何だっけ?
 讃岐うどんなら知ってるけど。
 
 検索してみるか。
 検索ワード『伊勢うどん』っと……。

『伊勢うどんに一致する情報は見つかりませんでした』
「あれっ?」

 俺は思わず声を上げた。
 出てこないってありえないだろ……。
 もしかして存在しない言葉なのか?
 伊勢といえば、他には伊勢えびとか、

『伊勢えびに一致する情報は見つかりませんでした』

 伊勢神宮とか、

『伊勢神宮に一致する情報は見つかりませんでした』

 あるだろうに、何故? 何故出てこない?
 俺は震える手で検索ワード『伊勢』を打ち込む。

『伊勢に一致する情報は見つかりませんでした』

 さすがに異常事態だ。検索エンジンの故障だろうか?
 俺は地図アプリを開く。伊勢は三重県だったはずだ。

「そんな、はずは」

 俺は絶句した。
 三重県から、おそらく伊勢があったであろう地域がえぐられたように無くなっていた。

 俺はようやく理解した。
 いつの間にか俺は、伊勢の無くなった世界、略して『いせかい』に転移してしまったのだと――。
0097名無しさん@そうだ選挙に行こう! Go to vote!垢版2017/10/22(日) 12:26:44.21ID:16ZKlePM
【擬本心】

 ケホケホと小さく咳き込む。初デートだったのだ。だから浮かれていたのだろう。
 楽しみで楽しみで、お風呂に入っていたにも拘らず、つい、着ていく洋服が気になり、そのままクローゼットをひっくり返し……

 結果風邪を引いた。

『オレの事は気にしなくて良いから、ゆっくり休みな』

 真っ赤な顔で、それでも出掛けようとして母親に止められ、強引に寝かし付けられた。
 せめてもとメールを入れた時に返ってきたのが、そんな返事だった。

(イクミくん優しいな)

 最初はそう思っていたのだが、病気の気弱か、次第に思考がネガティブに傾いてゆく。

(ドタキャンで呆れられたかな? これで告白なんてしなきゃ良かったって思われたら!? 別れようって言われる!)

「そんなの嫌だよ!」
「え?」
「え?」

 いつの間に眠っていたのか。しかし和希が驚いたのは、自分の部屋に、幼馴染みで……今は恋人の夜頭 郁巳が居たからだ。

「イ、イイ、イクミくん!? な、なんで?」
「あ、うん。お見舞い……で、オバサンが上がって行けって」

 突然の幸運に嬉しくなるも、ふと自分の今の状態を思い出し、羞恥の感情が沸き上がる。
 頭はボサボサ、パジャマ姿で汗もかいている……幼馴染みだったとしても見られたくはなない姿。

(お母さんのバカー!!)

 布団を被り、見悶える彼女を見て苦笑しながら、郁巳は口を開く。

「目が覚めたなら丁度良いね、お腹空いてるだろ?」

 確かにお腹は減っている。でも……

「別に減ってな『ぐ〜〜〜〜』っ!!」
「ぷっくく……伊勢うどん、作ってみたんだ」
「〜〜! ……伊勢うどん?」

 興味を引かれ、和希は頭を出す。どんぶりには醤油を絡めただけに見えるうどん。

「擬きだけどね、うどんのお粥って言われる位、消化に良いらしいから」
「……ありがと」

 和希がどんぶりを受け取り、それをすする。

「オ、オイシイヨ」
「正直、伸びきったうどんだからね、それ」

 苦笑する郁巳に和希が眉根を寄せ、次に口を尖らす。

「イクミくんが風邪を引いたら、同じもの作ってやる……」
「その時は、本場物を取り寄せて欲しいたぁ」

 そんなやり取りをしながらも和希の心は温かい。
 作ったそれは“擬き”でも、込められた想いは“本物”だったから。
0099名無しさん@そうだ選挙に行こう! Go to vote!垢版2017/10/22(日) 12:46:17.95ID:kzrale6w
【壮絶!うどんバトル】 1/2

 うどんとうどんがぶつかり合い、激しく火花を散らした。

「はあっ……、はぁっ……」

 俺は手元の伊勢うどんを見る。
 衝撃に耐え切れず、途中で千切れてしまっている。

「くっ! また打ち直しか」

 俺は予備のうどんを取り出して、構えた。

「フハハハ! そんな柔らかさでは、俺様のコシの強さには勝てんぞ!」

 サヌキが叫ぶ。
 さすが、うどん四天王の一角。恐ろしいパワーだ。

「なめるな、伊勢うどんの特徴は柔らかくもちもちした太?だけじゃない……!」

 俺は懐からつゆを取り出し、うどんにかけた。

「このたまり醤油に出汁を加えた、黒く濃厚なつゆをかけてこそ、本領が発揮されるんだ!」

 俺の言葉を、サヌキは鼻で笑う。

「ふん! そんなもの」

 サヌキも俺と同じようにつゆを取り出す。

「そ……、それは!」
「生醤油だッ! 飾り気の無い生醤油でこそ、うどん本来の味が活かされるのだ!」

 サヌキが手元の讃岐うどんに生醤油を足らすと、?がらんらんと輝き始めた。

「これぞ日本一の味! お前には勝てまい!」

 くっ! ここまでか……。
 あまりの実力差に、俺が諦めかけていると、

「うっ!」

 突然、サヌキが苦しみ始めた。
 何だ? 何が起こった?

 混乱している俺をよそに、救急車が到着し、サヌキを運んで去っていった。
 そこで俺は気づいた。

「そうか、糖尿病か……!」

 香川県は全国ワーストクラスの糖尿病患者数だ。
 一説にはうどんの食べすぎが原因と言われている。
 サヌキも例外ではなかったということか……。

 命拾いしたな、と俺が思っていると、

「クックック……サヌキがやられたか」

 崖の上から声が聞こえた。
0100名無しさん@そうだ選挙に行こう! Go to vote!垢版2017/10/22(日) 12:46:40.68ID:kzrale6w
【壮絶!うどんバトル】 2/2

 俺はハッと顔を上げる。

「イセごときにやられるとは、四天王の面汚しよ」
「イナニワ!」

 稲庭うどん。平べったい形状が特徴の、秋田のうどん……!

「だがヤツは四天王の中でも最強……」
「ゴトー!」

 五島うどん。コシが強く切れにくい、長崎のうどん……!

「オマエハ マダ グンマヲ シラナイ」
「ミズサワ……!」

 水沢うどん。冷たいざるうどんで提供される、群馬のうどん……!

「「「我らうどん四天王の前には伊勢うどんなど無力よ!」」」

 そうかもな。だが俺は諦めない。
 なぜなら、

「大丈夫、私たちがついてるわ」
「ヒミ!」 
「力を合わせれば、恐いもんなどないみゃー」
「キシメン!」

 心強い仲間たちがついているからだ!

「うおお、行くぞおおお!」

 俺たちの戦いは、これからだ!
0102名無しさん@そうだ選挙に行こう! Go to vote!垢版2017/10/22(日) 14:29:05.10ID:16ZKlePM
某、地方ディス漫画で

「香川県って三食うどんなんでしょ!」

と言う台詞に

「ふざけるな! 五食だ!!」

って、反論するシーンがあったんですが……
成る程、糖尿病に成るわけですね
0103進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/22(日) 22:00:03.03ID:/wUEblsU
テーマ『伊勢うどん』〆
・【タイトル】を書き込んで投票してください。〜23:59までの書き込みが有効です。
・投票は一人一票です。同一IDは最初の一票のみ有効とします。
・自分の作品への投票も可です。
・できればひとこと感想も添えていただけると幸いです。
0105この名無しがすごい!垢版2017/10/22(日) 22:03:53.84ID:kzrale6w
>>104
進行に一点質問
このスレの自作をなろうに投稿するときって
要相談になってたけど何を相談すればいいの?
勝手にやるのはNG?
0107進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/22(日) 22:29:56.15ID:/wUEblsU
>>105
なろうにも上げたい人がいたらその時考えようって意味で要相談って書いたんだ、勘違いされたならすまん
なにかタグを付けてもらうことにしようかな
0114この名無しがすごい!垢版2017/10/23(月) 00:33:29.68ID:jq8RtZGt
男女入れ替わり
0117進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/23(月) 01:09:03.20ID:rVc1kecy
お題『男女入れ替わり+サイコパス』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・なろう他小説サイトにも掲載する際は、タグに『お題スレ投稿作品』を入れてください。

締め切りは10月24日 22時です!
0118この名無しがすごい!垢版2017/10/23(月) 14:22:24.06ID:JCqaqcGX
誰も投稿してないけどこっそり・・・

【男女入れ替わり爆弾】(1/2)

 とあるマッドなサイエンティストがとんでもないモノを作ってしまいました。
 その名も『男女入れ替わり爆弾』。
 爆弾としての破壊力こそないが、爆発したら最後、爆弾の効果範囲にいた全ての最も近くにいる男女の中身が入れ替わってしまうというものだった。
 効果範囲は直径300kmほど。日本のほぼ大部分を覆ってしまうほど強力な爆弾は、ついうっかりスイッチを押してしまったお茶目な製作者のせいで、音もなく盛大に炸裂した。
 その瞬間から各地で混乱が始まった。

〜〜〜〜
「うお、なんで俺台所にいるんだ? さっきまで自分の部屋でネトゲしてたはずなのに、包丁持ってキュウリ切ってる。……一体何がどうなって……」
「ちょっとタカシ! な、何が起こったのよこれは!?」
「え、かーちゃん!? って違う、俺? え、なんで俺が目の前にいるんだ? え、こ、これってまさか……」
「あら、私がいるわ。やっぱりこれタカシの身体なのね。びっくりしたわー」
「こんな大事件をびっくりしたの一言で済ますのか、アンタは。っていうかなんだよこれ、なんで母親と入れ替わってるんだよ。どうせなら美少女とか近所のお姉さんとかそういうステキな展開にしてくれよ。なんでよりによってかーちゃんなんだよ……」
「何膝ついてるのよ、アンタは。それよりさっきまでゲームしてたんなら、ゴミ出し行ってきてちょうだい。私は晩御飯の用意してからご近所さんに挨拶したりとか色々やることあるのよ。あー忙しい忙しい」
「っていうかかーちゃんなんでそんなに動じないんだよ。あっさりと順応しすぎだろ。ていうか俺の身体でエプロンとエコバッグ持つのマジやめてくれ見てると本気で凹むから……」
0119この名無しがすごい!垢版2017/10/23(月) 14:24:09.88ID:JCqaqcGX
【男女入れ替わり爆弾】(2/2)
〜〜〜〜
「おぎゃー! おぎゃー!」
「ちょ、どうしたんだ急に!? い、痛みで気がおかしくなったのか? 大丈夫か!?」
「おぎゃー! おぎゃー!」
「くそっ、何が起きたか全くわからん。急に俺の体が縮んだかと思ったらなぜかナース服着てるし、手も細くて俺の物じゃないみたいだ。それに妻の様子もさっきまでと明らかに違うし……」
「おぎゃー! おぎゃー!」
「お医者さんも何かあったみたいで混乱してるな。でも早くこっちにきてくれ。妻が出産間際なんだぞ! しかもなんか様子がおかしいし、誰でもいいからお産を手伝ってくれ! 頼むから!」
「……た……て……」
「ん、なんだ? 今どこからか声が聞こえたぞ? お腹? 妻の大きなお腹から声が聞こえる? いや、そんなまさか……」
「……あなた……はここ……」
「いや、気のせいじゃない! お腹の中から声がする!? なんだ、これは。ちょっとごめん。出産中に悪いがお腹に耳を当てるぞ? 聞こえるかな?」
「あなた、わたしはここ、たすけて」

〜〜〜〜
「え、あれ? なんだここは。あ、電話が鳴ってる。ってこのスマホ、俺のじゃねぇ。もしかしてあいつのか? なんで俺のポケットに……」
『もしもし? リョウタ?』
「あ、ああ俺だけど。誰だお前? 俺のダチにこんな声の奴いたっけ……」
『違うの、わたし、カナよ。今あなたの体の中にいるみたい』
「マジか。いや、たしかに俺のこの体、女のものだよな。鏡がないから顔分からないけど、そっか。俺ら入れ替わったのか……」
『うん、そうみたい。さっきニュースでやってた。一番近くにいる男女の中身が入れ替わっちゃう謎の現象が全国で起こってるらしいよ』
「んな、アホな。って言いたいけど、実際そうなっちゃってるしなぁ……。お前いまどこにいる? って俺がさっきまでいたところだから俺のアパートの自室の窓際か。近くにいるからすぐそっち行くな。ちょっと待っててくれ」
『わかった、待ってる』
「ああ、切るぞ。……まったくなんてとんでもないことが起きたんだ。小説じゃあるまいに。
 ……そういえば、なんでカナはこんなところにいたんだ? 『近くにいる異性と入れ替わる』んだとしたら、普通に考えて母親とかと入れ替わるはずなのに。ここ、俺の部屋の真上にある屋上だよな?
 あいつん家、歩いて10分くらいかかるほど遠くなのに、なんでまたこんなところにいたんだ……?」
0120この名無しがすごい!垢版2017/10/23(月) 16:11:18.31ID:EdS8ZEv6
【拝啓、お元気ですか?】

 今、私の目の前では見慣れた顔の少女が大暴れしています。
 未開のヒャッハーさん達を向こうに回して殴る蹴る殴る蹴る。チートです。羨ましいです。

 「その体は大事にしてもらいたいんだけど」って言った時に「凌辱されるよりましだろ?」と言われて、その光景を思い浮かべちゃってから文句も言えなくなりました。

 何をどうしたら、そう成るのか分からないけど、倒れたヒャッハーさん達は、曲がっちゃいけない方向に関節が曲がって、なんか色々出ちゃいけない物が出ちゃってます。

 それをやったのが目の前の少女。何の表情もなく淡々と。

 クールと言うか、むしろ恐怖を感じるレベルです……我が顔ながら……

 お父さんお母さん、私は今、異世界に来ています。中身が入れ替わった状態で……
 何を言っているか分からないと思いますが、私にも分かりません。
 そうなった経緯を簡単に説明すると。

 トラック転生……転移? どっちだろ?

 とにかく気がつくと、この剣と魔法の世界に私達は居ました。中身が入れ替わった状態で……

 先程“私達”と言いましたが、異世界に来ているのは私だけではありません。
 クラスメイトの坂上くんも一緒です。中身が入れ替わった状態で……

 はい、今、私と彼の中身が入れ替わっています。
 いわゆる「俺が私で私が俺でフェノメノン」です。
 クラスでは、あまり接点の無かった彼ですが、いきなり山賊の目を無表情で抉る様なサイコ野郎でした。
 目玉って、あんな風に垂れ下がるんですね、知りたくありませんでした。

 でも、おかげで私の身体の貞操が守られているのも本当なので文句も言えません。私は剣も魔法も使えないので。
 何でこんな事になっているのか分かりませんが、私は絶対日本に帰りたいです。
 長々と不安を煽る様なことを書き連ねましたが、私は元気です。
 それでは今日はこの辺で。
               加奈恵
0121この名無しがすごい!垢版2017/10/23(月) 17:45:13.07ID:EdS8ZEv6
坂上の設定を異世界に来て俺TUEEEしてるなろーしゅにした方が、より際立ったかもしれないと、今さら思いましたorz
0122この名無しがすごい!垢版2017/10/23(月) 17:49:16.79ID:Il7EpFz5
>>120
面白いからなろうで二話目書く気ない?
二話目から失速しなければ、かなりよさげな気がする
0123この名無しがすごい!垢版2017/10/23(月) 19:06:42.43ID:l8CZ2rYK
【君の縄】

♯1 不思議な夢

 私の名はY子。
 今、不思議な夢を見ています。

 朝起きたら、見知らぬ男の子になっていて、見知らぬ高校に行きました。
 男の子の名前は、X男くんというみたいです。
 最初は混乱したけど、男の子っていうのも結構新鮮で……。
 面白い夢だなあと思って見ていました。

 私がこの男の子のお母さんや、クラスメイトに返事すると、
「いつもより元気いいね、何かいいことあったの?」
 と、不思議そうに聞かれることが印象的でした。

 一日が終わり、知らないベッドで、知らない天井を見ながら、目を閉じました。

♯2 君の縄

 目が覚めました。
 あれっ? また知らない天井です。
 周りを見ると、ホテルのベッドのよう……。
 でも、でもなんで。なんで私は裸なのでしょう。
 
 なんで私の隣に、知らないおじさんが、裸で笑っているのでしょう。
 知らないおじさんは縄を取り出して、言いました。

「Y子ちゃん、昨日は楽しかったね。今日は緊縛プレイだ。名づけて、君の縄プレイ! ぐへへへ!」

 地獄が始まりました。

♯3 Y子のスマートフォンの日記帳

 ○月○日
 Y子ちゃんへ。
 ボクはX男といいます。
 今、君の体と入れ替わってるみたいです。
 女の子の体っていろいろ新鮮で、とても楽しかったです。ありがとう。

 Y子ちゃんに何かお礼をしたいと思って、この日記帳を読ませてもらいました。
 新しいバッグが欲しいみたいですね。でもお金が無いので我慢してると。
 そこでボクは、ボクの体、いやY子ちゃんの体を売ることにしました。
 お金を持ってそうなおじさんを誘って、ホテルに入って……。

 女の子の体でイクのって、本当に気持ちいいんですね。
 味わったことの無い感覚でした。
 ボクはとても気持ちよくて、Y子ちゃんはお金が手に入る。
 最高にWin-Winの関係ですね!

 この入れ替わりが今日で終わるのか、寝る度にスイッチするのかはわからないけど、
 また同じような関係が続けばいいなあと思います。
 では、おやすみなさい。

♯4 エピローグ

 数日後、X男の一家全員が、自宅で死体となって発見された。
 ガスの元栓を開けたまま就寝したことが原因と思われる。
 警察には事故として処理された。
0124この名無しがすごい!垢版2017/10/23(月) 19:52:37.69ID:l8CZ2rYK
>>119
赤ちゃんと入れ替わるのは新しいと思う。そして怖い
あと
>あなたの体の中にいるみたい
って文章がぱっと見、体内かと勘違いした(上でお腹の中にいた文もあったので)
0126この名無しがすごい!垢版2017/10/24(火) 00:58:38.66ID:PLNOdc81
【一人遊び】

 俺はこのマンションの126号室に住んでるフリーターだ。
 最近、隣の部屋にカップルが越してきたらしい。毎日イチャイチャする声が薄い壁の向こうから聞こえてきて、うっとうしいことこの上ない。
 だがしばらくして慣れてくると、今度はそれを聞くのが楽しみになっていた。
 今日の夕飯はどうだったとか、ベッドの中の君は激しかったねとか、結婚はいつの日にするだとか、赤裸々な会話を聞くというのはいいものだ。
 秘密を握っているという優越感に浸れる。

 ある日、マンションの廊下でカップルの片割れ、男の方とすれ違った。パッと見、女と見間違えそうなイケメンだ。
 彼女以外には弱気なタイプなのか、俺が挨拶すると頭だけ下げて部屋に入っていった。
 しかし不思議なことに、女の方とは何日経ってもすれ違うことはなかった。
 まあマンション暮らしなんてそんなもんだから、その時の俺は特に気にしなかった。

 またしばらくしたある日、俺は隣のカップルが激しく喧嘩する声を聞いた。
 こういうイベントは今までも何度かあり、楽しみですらあったが、今日のは一際激しかった。
 壁に何度も物がぶつかる音が聞こえ、薄い壁に穴が空きそうだった。

「殺してやる!!」

 とうとう男の方がキレたのか、怒号の声と共に、シャキンと金属が擦れる音が聞こえた。包丁を取り出した音だ。
 流石に俺もまずいと思って、慌てて部屋を飛び出して隣に向かった。

「おい!あんた達何してんだ!やめろ!」

 玄関をドンドンと叩くが、中から返事はない。
 俺が玄関をなんとかこじ開けようと格闘していると、中からガシャンと何かが割れる音が聞こえた。
 俺は男が女を殺して、窓を割って逃げたのだと思った。

 俺はなんとか体当たりでドアを開け、中に飛び込むと信じられない光景が目に映った。
 割れてバラバラになった鏡に突き刺さった包丁。
 そして、胸を押さえて倒れていた、ドレス姿の男だった。以前すれ違った男だ。

 俺は慌てて救急車を呼んだが、男は死んでいた。
 原因は心停止だそうだ。
0127この名無しがすごい!垢版2017/10/24(火) 07:28:33.52ID:CIN/q4T7
>>126
ヒッチコックのサイコみたいな話だな
ただ、オチが分かりづらいかも タイトルと合わせてやっと分かる感じ
0128この名無しがすごい!垢版2017/10/24(火) 10:14:32.66ID:vx4ryV+X
イタリアの慣用句に

「我々は皆少しおかしい」

と言うものがありますが
そんな感じですね
0129この名無しがすごい!垢版2017/10/24(火) 11:22:46.16ID:CIN/q4T7
>>120
世界観がいいね
ただ坂上のセリフが無いからキャラが若干伝わりにくいかな
あとできれば何でもいいからオチをつけてほしかった
オチのない短編は具のないラーメンのよう
0131進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/24(火) 22:00:31.55ID:Qk2nyhC0
お題『男女入れ替わり+サイコパス』〆
・【タイトル】を書き込んで投票してください。〜23:59までの書き込みが有効です。
・投票は一人一票です。同一IDは最初の一票のみ有効とします。
・自分の作品への投票も可です。
・できればひとこと感想も添えていただけると幸いです。
0133この名無しがすごい!垢版2017/10/24(火) 22:03:59.85ID:CIN/q4T7
【拝啓、お元気ですか?】に一票
感想は>>129
にしてもここ進行と書き手合わせて3〜4人くらいしかいないよね
読み手不在で寂しい
0137進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/25(水) 00:00:02.91ID:rVORYOib
結果発表
1位【拝啓、お元気ですか?】1票
1位【男女入れ替わり爆弾】1票
0143この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 00:37:57.62ID:L6isdmoZ
ゴリラエンド
0147進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/25(水) 00:45:53.78ID:rVORYOib
お題『ゴリラ+死に戻り』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・なろう他小説サイトにも掲載する際は、タグに『お題スレ投稿作品』を入れてください。

締め切りは10月26日 22時です!
0149進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/25(水) 00:52:45.86ID:rVORYOib
だめかい?
ゴリラ+私はゴリラだ。を三回入れるってちょっと意味わからないよ
0150この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 01:36:24.09ID:T9JVknLn
 私はゴリラだ。
 ――いや違う。わたしは人間だ。日本の女子高生だ。
 なぜか異世界に喚ばれ、神様に死に戻りのスキルだけを持たされて魔王を倒す旅に出ている、ただの女子高生だ。
 ようやく魔王のいる城に辿り着き。最後の扉の前にわたしは立っている。

 この世界に来て半年。死んだ回数はちょうど三十回になる。
 死ぬときはすごく痛いし、恐かったけど、十回を超えたあたりから慣れてきた。

 ……今、わたしが恐怖を感じているのは生き返ることだ。
 五回ほど死に戻りした時に、体毛が濃くなっていることに気付いた。
 十回目に、あれだけ苦労していたゴブリンを一撃で殴り殺せた。力が強くなっていること気付いた。
 二十回目、バナナが無性に恋しくなった。

 私はゴリラだ。――いや、わたしは人間だ!
 恐い、恐い、恐い、恐い。
 死に戻りをする度に、体がゴリラに近付いてくる。
 死に戻りをする度に、声が聞こえてくる。

 非力な人間では魔王に勝てない、お前はゴリラだ。ゴリラの腕力と人間の知性を持った存在だ、と。

 違う、わたしは人間だ!
 ……二十五回目の死に戻りを経た時から、わたしは人と会うルートを極力避けるようにした。
 彼らのわたしを見る目が、徐々に変わってきていることに気付いたからだ。

 魔物は恐くない。
 あいつらのわたしを見る目は変わらないし、今ではトロルだろうと一発殴れば倒せる。

「恐いのは私だ……」

 よかった、まだ喋れる。
 恐ろしい。
 ゴリラなんかになりたくない。
 誰か、助けて。
 わたしを、人間でいさせて。

「もう、鏡を見ることもできないよ……」

 三十回目の今回、わたしは猛烈に嫌な予感がして持っていた手鏡を捨てた。
 腕が黒いのなんて気のせい。
 指が太いのなんて気のせい。

 わたしは人間。ただの女子高生。
 きっと、魔王を倒したら、何かもが元通り。
 明日にはゴリラがどうとかなんて忘れて、友達とカラオケにでも行って笑ってるんだ。

 だから頭の中で叫ぶのはやめて。
 わたしは人間、ゴリラじゃない。
 違う、違う、違う、違う! 待って、まだその扉を開けないで!
 わたしは人間、それを、ちゃんと胸に刻ませて!

 ――――――
 ――……
 ……

「ほう、よくここまで来れたものだ。名前を聞こうか、異世界からの来訪者よ」

「……私は、ゴリラだ」
0151この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 01:38:12.64ID:TRG5Caue
【オール・ユー・ニード・イズ・ゴリラ】

 魔王は驚愕した。
 現れた勇者の姿が、雄々しいゴリラだったからだ。

「貴様が勇者だと? 話に聞いていたのと姿が違うぞ!」
「間違いなく俺が勇者だ」

 ゴリラは答えた。感慨深そうに、自分の体を見つめて続ける。

「最後だから教えてやる。俺はお前を倒すため、死ぬ度に戦闘前まで時間が巻き戻る『死に戻り』の能力を手に入れた。
 だがその代償として、巻き戻る度に体が0.1%ずつゴリラになる呪いを受けたんだ。
 俺は今までお前に999回殺された。この体はもう99.9%ゴリラだ。
 100%ゴリラになれば、自我も無くなり、ただのゴリラになるだろう。だから」

 勇者は、魔王に指をつきつけた。

「ここで、お前に勝つ」

 魔王は笑った。

「フハハ、それは驚いた。『死に戻り』とは。だが999回失敗して最後に成功する保証がどこにある。
 貴様はここで死に、ただの獣となり、余の勝利が確定するだけだ」
「やってみなければわからない。行くぞ」

 勇者は拳を構えた。魔王も拳を構える。
 次の瞬間、互いの全力の一撃がぶつかり合った。

「くっ……! いつも、ここで俺は砕け散る……!」
「フハハ! 余の勝ちだ!」
「だが!」

 魔王の拳にヒビが入った。

「何!? なぜだ!」
「確かに人間の力ではお前に勝てない。
 だから、俺は人間を上回る力――ゴリラの力を手にするため、999回負けたんだ」
「そ……そんな馬鹿な! 余の力が負けるなど――」
「これで終わりだ!」

 勇者が力を爆発させ、魔王の体は木っ端微塵に砕け去った。
 だが、勇者もその場で吐血する。体の限界だった。

「さすがに体はもたなかったか……。だが魔王を倒せばその場にセーブポイントが作られる……。
 平和な世界は、続いていくんだ……。俺は、それだけで……」

 勇者は死んだ。

 --

 人里離れたジャングルの奥に、一体のゴリラがいた。
 ゴリラは、自分が誰なのか分からないようであったが、毎日バナナを食べ、それなりに幸せそうであった。

 一方、世界各地の街には、魔王を倒した勇者が讃えられ、銅像が建てられることになった。
 その姿は小柄で弱々しい体格の、しかし顔つきは誰よりも勇ましい、少年であった。
0153この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 01:39:30.37ID:T9JVknLn
タイトル入れ忘れたすまん
【無題】でお願いします

私はゴリラだ。も入れてみたけどゴリラ+私はゴリラだ。の+要素わからんなこれw
しかも三回目は句読点で齟齬が出たすまん
0154この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 01:42:45.03ID:T9JVknLn
ほんとだネタ被ったw なんか申し訳ないw
深夜のテンションで草生やしたくなってきてるからもう寝ます色々すまんかった
0155この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 01:57:34.58ID:dTFbX2Au
底辺発案のスレだけあって安価のセンスすら壊滅的とかさすがに草
これが底辺の底辺たる所以か…
0157この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 04:15:34.61ID:HNS04n+k
>>155
娯楽を作るセンスがないと底辺作者を嗤って悦に入ってる人は、人間として底辺だと思うよ。もしかしてゴリラなのかな?
大喜利みたいで面白いと思うんだけどなぁ、個人的には。ネタ思い浮かばないけど
0158この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 06:07:23.24ID:dTFbX2Au
>>157
つまりゴリラ+私はゴリラだx3が最高に面白いお題だったと…
そりゃ投稿作品が読まれないわけだわw
大喜利、おおいに結構じゃない?
誰が一番投稿作品が少なくなるお題出せるか競ってるんでしょ?
今回はようやく2件、しかもネタ被りで来たし次は0件狙えるんじゃないかなぁ
0159この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 07:47:08.14ID:Yw1yNKrz
ようやく2件って
投稿ペース的には今までで一番なんですがそれは
お題的にはあんまり増えなさそうではあるけれど

あと安価ってどこまで無茶ぶりに応えていけるかってものでは
お題よりもどんな作品が投稿されるかよ
せっかくの安価形式なんだからもっと無茶なお題でもいいくらい
0160この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 07:59:37.87ID:LUEzKfQ+
【君と笑顔で居る為に】

 あぁ、また、この朝が来た。今度こそ上手くやらなければ……

   ******

「剛田さん! 剛田さん!!」

 俺は鉄骨の倒壊事故に、自分を庇って巻き込まれた会社の先輩、剛田 猿人の耳元で彼の意識を取り戻そうと必死で呼び掛けていた。

 剛田さんは何かと俺を気に掛けてくれていた先輩で、社内でも有名な、社交的で優しく有能な……ゴリラだった。

「うぅ…… あぁ、狩谷くん、良かった無事だったのかい?」
「剛田さん! どうして……」
「君には、色々世話になったからね」

 俺に!? そんな! むしろお世話になったのは俺の方で……

「狩谷くん、君なら“死に戻り”を知ってるだろ?」

 剛田さん、こんな時に何を……っ!! まさか!!
 俺の表情に理解の色が広がったのが分かったのか、ニヤリと男臭い笑みをうかべた。

「ああ、私は何度も生を繰り返している」

 だから、この事故の事を知っていた? 今日に限って営業に付いてきたのはその為? なら、何で?

「あぁ、今度こそ君を助けられた……恩人の……君を」

 恩人? 俺が? いや、だけど……

「何度も、何度も、君を助けられなかった。だから、私は何度も自らの命を断ったんだ」
「なんで、そこ、まで」
「恩人……で、親友だったから……な」

 彼は死に戻りだ、俺の知らない生を繰り返してきた……そこで有った事は、俺には分からないことだ。
 でも、たがらって……

「実は……私はゴリラだ」

 ……うん、知ってた。

「何も知らない私に、あらゆる事を教えてくれたのは君だった……当然、死に戻りから、人の言葉。社会常識まで……全てを……」

 俺……が?

「何度も死に戻り……不安に……潰されそうに成っていた私を……助けてくれた……のは、君だけだったんた……」

 だから、助けられて良かった……そう言って彼は事切れたのだった。

 ********

 あぁ、また、この朝が来た。今度こそ上手くやらなければ……

 今度こそ、私も彼も悲しみに染まらない未来の為に……
0161この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 08:08:08.85ID:Yw1yNKrz
>>159の最後はちょっと語弊ありそうだから補足
もっと無茶といっても、私はゴリラだx1000とか明らかに不可能なお題はダメだと思いますよ
0162この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 08:42:44.09ID:LUEzKfQ+
自身の発想の強化や技術的な何かの取得を意識している部分は有りますので
物理的に無理でない限り無茶なお題は上等って意識はありますよね

実際、一人称で書く事は苦手なのですが、短い内容で纏めるとなると有効な手段だと感じて使っているので、勉強に成りますし
どこまで表現を省いても、意味を伝えられるか? って事を考えながら書くように成りましたし

なので、感想とかは欲しい所ですが
0163この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 08:50:47.49ID:hgg5Rf4Y
進行の方が各作品に寸評を入れてくれるとか
いや絶対にキツイから無理だけども
0164この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 08:52:14.61ID:HNS04n+k
【世界の危機】

「博士! とんでもないことがわかりました!」
「どうした、助手よ!?」
「博士、どうやらこの捕獲したゴリラ、時間遡行能力を持っているようです! 死ぬたびに、生まれた瞬間まで時間を戻すことができるようなのです!!」
「な、なんだって! それは素晴らしい発見じゃないか!」
「はい、世紀の大発見です! この能力を解析することができれば、もしかしたら人類は時間の概念に干渉する術を見いだせるかもしれません! タイムマシンだって夢じゃありません!」
「でかしたぞ、助手よ! じゃあ早速実験を……」
「お待ちください、博士! 実は問題がありまして」
「なんじゃ、言ってみろ!?」
「はい! 実はこのゴリラの時間遡行能力、どうやら外部にも作用するみたいで、ゴリラが死んだ瞬間世界の全てが元に戻ってしまいます!」
「なんじゃと!? それはとんでもない力だな! 手荒な実験はできないということか……。しかし時間に干渉する術が見つかれば、そこら辺は対応できる。問題ない! 他に問題はあるのか!?」
「はい! そして困ったことに、このゴリラの推定年齢は39歳なんです! ゴリラの寿命はおおよそ35歳から40歳までなので、あと1年もしないうちに自然死してしまうかと!!」
「はぁっ!? それじゃあ1年以内に研究が完成しなければ、時間が戻ってしまい人類の歴史が39年前からやり直しになってしまうではないか! い、急いで研究を始めねば! 誰か、麻酔を……」
「そこでさらに問題です! 実は博士がそうおっしゃると思って先に麻酔をかけておいたのですが、ゴリラがその怪力で暴れたせいで規定値以上の麻酔を打ってしまったんです! 老齢も併せて考えると、いつ心臓が停止してもおかしくないかと!!」
「ばっかもーーーん! なんてことをしてくれたんだ! ゴリラが死んでしまったら人類の歴史がこれ以上進むことなく、解決策も原因もわからないまま世界がバブル期まで巻き戻ってしま



ネタ何とか思いついた。こんなんどうよ?
0165この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 08:54:30.98ID:lvWC59ME
>>160
じゃ感想
二重にヒネってあってウマッと思った
でもよくよく考えると、俺君も死に戻ってるなら剛田さんの言葉に驚かないはずだし何度も死なすか?ともおもた
投票前にこういう水さすのって不公平か
どうなんだろ
0166進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/25(水) 08:58:43.92ID:rVORYOib
ちょっとスレのルールを見直したほうがいいかもしれないね
安価は絶対なのか、進行判断で再安価していいのか
感想や意見は投票前でもどんどん書いてもらっていいと思うよ
感想書くのは苦手だけど、じゃあなるべく寸評は書かせてもらうよ
0167この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 09:05:21.82ID:CKmpWs38
お題選出については今回の対応は間違ってないでしょ
今回は悪ノリで類似した要素のお題(ゴリラ×ゴリラ)になったから
進行判断で再安価にしただけでしょ?全然問題ない、むしろ良判断だと思う
0168この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 09:11:25.24ID:lvWC59ME
再安価は賛成
負担大きいんだから安価権限ぐらい進行氏の楽しみってことで持っていって

感想書き散らかしちゃうかな
>>164
おもしろい
でもどうせなら書き出しで生まれたばっかりのゴリラにして一行目に戻る的ループ構造にしても
おもしろいかもね
0169この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 09:12:34.13ID:LUEzKfQ+
最初と最後の独白は剛田の物です
なので、死に戻りをしているのも剛田一匹だけなのですが
わかり辛いかな? とは思ったんですが、ネタバレに成るかと思って、あえてそのままにしました
そうですね、最後のモノローグには

「前回は助けられたが、彼を悲しませてしまった」

とか、入れた方が分かり易かったかもしれませんね

そう言った自身の未熟箇所が知りたいので、ご指摘は大歓迎です
有難うございます
0170この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 09:18:42.91ID:/hbofkq4
いくつかネタ思いついたけどここで書くのはもったいないからネタ帳に入れた
レスに直接書くんじゃなくて、なろうかどこかに書いて晒すなら誰が短編うまいかもわかるし評価されるけど、ここに書いても著作権全部5chが持っていくから
0171この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 09:20:08.99ID:lvWC59ME
>>169
あーそっちだったかスマン
同一視点のヒネリだとおもてこの人お題ゴリラで恐ろしく高等な事やってるとか思っちゃったw
0172この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 09:34:49.56ID:lvWC59ME
>>150
>私はゴリラだ。――いや、わたしは人間だ!
この言い直してるところで笑う
だんだん変化していく恐怖がミソ、なら最後は人語を話せなくなってるとかでもよかったかもね、ウホウホ(私はゴリラだ、あーだから違う人間!)みたく
三回繰り返すとかいうムチャ振りまで消化してるパーフェクト試合
0173進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/25(水) 09:39:12.22ID:4oiolLh+
ありがとう、じゃあ再安価は進行特権として使わせてもらうよ

>>150
段々とゴリラに近付いてく過程がいいね
最後は結局ゴリラになっちゃったのか、それともこの世界ではゴリラとして生きる決意って解釈でいいのかな?

>>151
初見で>>150の続きなのかと思ってしまったなんて言えない
こっちは対照的に100%ゴリラになるまではほぼ人間なんだね、こういう違いが見られるのもなかなか面白い
分かりやすくすっきりしたハッピーエンドも良
0174進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/25(水) 09:51:15.02ID:4oiolLh+
>>160
ループもの好きだからなかなか楽しめた
狩谷が死に戻りを教えてくれたってことは、狩谷も死に戻り能力を持ってるってことかな?と思ったら違うのか
剛田はなぜゴリラなのか、死に戻りや社会常識を教えてもらったって部分がちょっと引っ掛かるかも

>>164
今まで辿ってきた39年間を同じように繰り返すだけなら世界の危機ではないのでは?と思ったが、この危険因子がひとつあるだけで歴史が進まなくなってしまうな、これは世界の危機ですわ
助手はまた同じように麻酔投与をしてしまうんだろうな…恐ろしい
セリフぶつ切り芸もなかなか好みだった
0175この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 09:53:31.92ID:hgg5Rf4Y
最安価は進行さんの判断で反論禁止ってのはいいと思う
ただちょっとだけ希望を言えば、二日でお題変わるし、無茶なお題を上手く料理する作品も見たいから、たまには厳しそうなお題も通してくれると嬉しい

>>160
自分も二重の死に戻りで上手いなと思ってしまったごめんw
話は良かったんだけど、もう少しゴリラである意味が欲しいなと思いました
ゴリラに関してはとりあえずお題なので入れました感がしてしまった

>>164
内容は悪くないんだけど地の文欲しかったです
0176進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/25(水) 09:54:55.84ID:4oiolLh+
ところで>>170を踏まえて、なろうに投稿してからリンクをここに貼るのはアリにしたほうがいいのだろうか
0177この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 09:59:01.99ID:TRG5Caue
>>176
アリだと思う
なろう垢晒すのに抵抗ある人はレスの形で良いと思うし
ただ成りすまし防ぐためにタグに『お題スレ投稿作品』は入れる必要あり
0178この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 10:04:33.88ID:HNS04n+k
>>176
いいんじゃない? ネット上のアバターとはいえ、自分が正当に評価されたいって人はきっと多いはずだから、なろうに掲載してからひっぱってくるのは十分ありだと思う
ただ、大喜利みたいなことをやってるって知らない人からみたら「なんで急にゴリラがしに戻る話なんて書いてるの?」って変な目で見られるだろうけどね・・・

自分は素人小説家の書く小説なんてただのお遊びの趣味だと思ってるので、ここに直接書きこんじゃうけどね。即発案の修正なしの一発書き短編とかやりがいがあって面白い
0179この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 10:06:38.85ID:lvWC59ME
無論
タグ付きでアリかと

進行氏、結果発表がサラッとしてるから記号とか使ってもっと色気出してw
0180進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/25(水) 10:13:34.19ID:4oiolLh+
おk、タイトルとリンク貼って、タグ付ければなろうリンクも可、次のテンプレに足しておくよ

。*:・☆. ゚結果発表:*:・。,☆*:・。
こうですかわかりません
0181この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 10:23:18.26ID:LUEzKfQ+
自分も賛成ですね

広域に見て貰いたいと言うのはあると思います

タグは必須で
【お題スレ投稿作品】と、お題そのものもタグに入れれば、混乱は少ないのでは? と思いました

再安価については進行さんの権限の内だとおもいます
0185この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 10:59:08.52ID:0CKkrQkc
ゴリラはコメディ短編書くときは便利だけどな
なんの変哲のない話でも登場人物に1人ゴリラを紛れ込ませるだけでコメディとして成立する
0187この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 16:13:37.48ID:LUEzKfQ+
 私はゴリラだ。

 名前は剛田 猿人。親友が付けてくれた名前だ。
 私は自分が普通のゴリラだと思っていた。だから、初めて死に戻った時、何が何やら分からなかった。
 その事に気が付いたのは、何度も死に戻り、いい加減、相当な経験を積んだ後だった。
 同じ災難が降り掛かれば自分だって学習する。
 そうやって災害を避けて、時には潰して生活をしていると、その内、奇妙な行動をするゴリラと言う事で人間の研究者チームが、やって来るようになった。

 親友、狩谷とはその時初めて出会った。
 壮年だった彼は、社会に疲れた為、このプロジェクトチームに志願したのだと言う。
 プロジェクトとは、我々に言語を教えると言うもの。

 人間以外の生き物と意志疎通をはかろうと言うのが、その目的だ。

 狩谷も、人間以外と心を通わせられる……と、言う事に魅力を感じたらしい。
 我々ゴリラは類人猿と位置付けられる程に頭も良く、気性も穏やかな為、被研対象に選ばれたのだそうだ。

 それから私の生活は変わって行く事となる。
 それから毎日の様に研究チームはやって来る様になった。
 機材やら何やらを抱えて来る他のメンバーと違い、狩谷だけは何のてらいもなく私を訪ねて来ていた。

 交流をかさね、アルファベットボードでのコミュニケーションも可能になったある日、それは起こった……密猟だ。

 プロジェクトチームに密猟者の仲間が紛れていたのだ。
 そしてその時、私は初めて狩谷を失った。
 密猟者から私を庇ったのだ。だが、その時私も死んでしまった。彼は犬死にだった。

 気が付けば、私はいつもの様に死に戻っていた。前回の事もある、私は慎重に行動し、研究者達が来ない様に気を付けなければならなかったが……

 だか、密猟者はまたしても来た。そして狩谷も……
 この時の彼は動物愛護団体の一員だった。そしてまたしても私を庇って死んでしまった。
 そして私も……

 何度も死に戻り、その度に彼と出会った。
 この時の最後の方では、私は積極的に狩谷に係わるように成っていた。

 嬉しかったのだ。彼が生きている事が。
 この交流の中で、私は彼の色々な事を聞いた。
 勤めていた会社の事、日本の文化の事、サブカルチャーの事等、色々だ。
 彼はラノベ好きだった。だからこそ私の経験しているコレが“死に戻り”と言う現象だと知っていた。

 何度も出会ったと言う事は、つまり何度も死に戻ったと言う事でもある。
 私が死に戻るたび、彼も死なせてしまっていた。
 彼は必ず庇うのだ。私を……そして死んでしまう。

 そうして私は考えた。この森に来ることで彼の運命が決まってしまうなら、その前に助けられないかと。

 だから、私はかの地に行くことにした。彼が……狩谷がまだ生きている日本へと。 

 
0188この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 16:17:30.32ID:LUEzKfQ+
剛田については、こんなバックボーンを考えながら書いていました

ただの自己満足でUpしてみたものなので、考慮に入れないでください
0189この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 21:44:26.02ID:urV7GlH8
>>172
ウホは使おうかなと思っていたのですが、シリアスな笑いを目指していたので合わないかなと外してしまいました。
改めて読み返すと、最後はそのくらい笑いの方に傾けた方が短編としてのキレもあって良かったですね。
勉強になりました。ありがとうございます。

>>173
完全ゴリラ化エンドです。どうでもいい情報ですが、実は理知的なゴリラになっていくから、ゴリラ分が濃いときは一人称も私と漢字に。
オチも含め言葉足らずすぎましたね、まさかダブルミーニングになってしまうとは
オチが苦手で練習中なんですが、やはりまだまだだなと思い知りました。ありがとうございました。
0190この名無しがすごい!垢版2017/10/25(水) 21:45:55.89ID:urV7GlH8
あ、ID変わってるけど>>150です

それと進行さん
書いてから思ったんですが、感想返しはやめた方がいいですか?
あんまり人が増えてくると作者が主張しすぎると鬱陶しくなるのかなという気がした
0191進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/25(水) 22:21:52.99ID:rVORYOib
それくらい良いんじゃないかな
感想ちゃんと読んでもらえるのも嬉しいからね
0194この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 08:41:38.58ID:4AfpjJNp
勝手な意見を言います。参考にするかは進行役さんに任せますん
これ、お題出して48時間いらなくね?って思いました。発想力がある人がいるのか、もしくは短編だから雑に書いていいやって気持が働いてるのか知らないけど、今のところ24時間以内に一通り出ちゃってるし・・・
あと個人的に、さっさと次のお題出してもらってそっちで遊びたいって気持ちがあるのです。自分で面白いネタ考えられるか頑張りたいし、他の人の発想も見てみたいし・・・
なので〆切りをもっと早くすることってできないかなぁって・・・。ダメですかね?
0195進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/26(木) 08:52:58.20ID:a3JS1/No
確かに色んなお題で遊びたい気持ちもあるけど、>>85で3〜4日欲しいって意見が出たから間を取って今は2日にしてるんだ
それに毎日〆て投票して結果発表して安価取るのはなかなかの負担だからさ
毎日安価取るなら、現状あんまり役に立ってない投票をオミットしていいかな?
0196この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 09:51:34.27ID:suchuSbX
普段は24時間位で安価を取って、週一くらいで、その一週間で良かった物を投票してもらう
とかではどうですかね?
0197この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 10:58:21.73ID:wD7ZA97K
>>85だけど
間隔が短いと作品を投稿する人が息切れするのでは&じっくり推敲して投稿したい人もいるかなってことで提案した
投稿作品数が少なかったので

投稿する人が特に問題ないんだったら24時間でもいいかと
0198この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 11:28:04.18ID:qoMQnuiw
参加したいなと指を加えて見てる俺は、24時間で書ききれなくて涙を飲んでいる
0200この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 11:59:00.91ID:4AfpjJNp
実は最初の「三回ゴリラ」パターンで一つ書きたいと思ってウズウズしてる
長編物がろくに書けない自分は、きっと短編特化の脳みそしてるんだろうなぁと最近ようやく気付いた
0201この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 12:46:30.23ID:wD7ZA97K
読みたい。書きましょう!
と思ったけど死に戻りが入ってないとレギュレーション違反になっちゃうのか…
0202進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/26(木) 14:06:07.85ID:G/tfYw9J
確かにゴリラは昨日だけで出しきって今日1日暇って感じがするね
毎日お題を足していって、週末にまとめて〆ってのも考えたけど、どの作品がどのお題か紛らわしくなりそうだしなぁ
お題は毎日更新して、週末にまとめて投票ってのが一番丸いかな?
0203この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 15:11:56.60ID:4AfpjJNp
これは完全に個人的な意見だけど、投票で点数がほしいってより一言でも良いから感想が欲しいです自分は
なので投票自体をやめちゃうってのはどうじゃろか? それとも誰が一番か決めたい?

あとこれは提案なんだけど、複数日程を置くのなら、複数お題から選択式にしたほうが参加しやすいんじゃないかな。
例えば「『海』『壊れた自転車』『背油』『特定のセリフを3回繰り返す』『100点』の5つの設定のうち2つ以上の設定を使って短編を書きなさい」とか
これなら「二つ固定だと思いつかなかったー」って人も選択の範囲が広がるし、2つとは言わず3つ、4つ、最高5つ全部使い切ったらスゲーってなるし
設定に幅がある分、3日間くらい日程があっても随時募集で楽しめそう。内容重視か条件重視で書きたい物わかれるだろうしね。

どうじゃろ?
0204この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 15:33:47.14ID:qoMQnuiw
>>203
複数お題いいね

ついでに、お題発表のレスへのアンカーを作者に義務づければ、どのレスが作品なのかをいちいち全部確認する必要もなくなるから、作業量も減るのでは
0205進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/26(木) 16:53:51.62ID:SpOJH5z6
それでやってみようか
じゃあ今晩は投票なし、範囲安価で5個から最低2つを使う、期間は3日でいいかな?
どのテーマで書いたのかも各自書いてもらおう
0206この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 17:10:52.68ID:wD7ZA97K
今回は投票ありルールで開催したし、投票なしは次回からでもいいのでは?(わりと楽しみにしてた勢)
0208この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 17:42:25.47ID:4AfpjJNp
あ、ごめん。投票の有無は完全に個人の勝手(投票なしでも良い勢)なだけなので、採用しなくていいです
ただ、複数お題は参加者の裾野を広げるのにいいかなと思ってただけです。賛同してくれてありがたいデス

ただお題の数を何個にするかとか文字数制限的なお題もOKにするかとか、そういう細かいところは進行主様に任せます
0209進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/26(木) 22:00:00.83ID:dkzJp2My
お題『ゴリラ+死に戻り』〆
・【タイトル】を書き込んで投票してください。〜23:59までの書き込みが有効です。
・投票は一人一票です。同一IDは最初の一票のみ有効とします。
・自分の作品への投票も可です。
・できればひとこと感想も添えていただけると幸いです。
0210進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/26(木) 22:00:33.70ID:dkzJp2My
ノミネート作品
>>150【無題】
>>151【オール・ユー・ニード・イズ・ゴリラ】
>>160【君と笑顔で居る為に】
>>164【世界の危機】
0211この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 22:15:05.62ID:4AfpjJNp
>>151に一票
バッドエンドになると知りながら世界の為に犠牲になった主人公、っていう自己犠牲展開好きなので
0212この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 22:16:55.03ID:uPPrWlzl
>>151で!

感想!
ゴリラ死に戻りという無茶なお題の連結に無理を感じませんっ!
なぜ勝てた!という意外性を
だからだったんかーという合理性に見事に繋げたっ

お題消化率の高い>>150と迷いましたが
>>151のしみじみするオチがトドメ!
祝福の一票を投じます!
0214この名無しがすごい!垢版2017/10/26(木) 23:32:47.80ID:8Tbwz0DJ
どの作品も甲乙付け難く良作ぞろいだけど。
しいて選ぶなら【君と笑顔で居る為に】

剛田さんと仮谷くんの種を越えた友情に痺れた。
0215進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/27(金) 00:00:28.34ID:CIIe8C1d
。*:・☆. ゚結果発表:*:・。,☆*:・。
1位【オール・ユー・ニード・イズ・ゴリラ】2票
2位【無題】1票
2位【君と笑顔で居る為に】1票
0220この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 00:17:46.16ID:OiQMf0sx
ゲーム
0223進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/27(金) 00:38:57.34ID:CIIe8C1d
お題『長靴下のピッピ』『きのこ』『ゲーム』『全否定』『60億(単位は自由)』から最低2つ
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・どのテーマを選んだのかも明記してください。
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは10月30日 0時です!
0224この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 01:10:20.69ID:HMnNOD5P
 俺はしがない配管工だ。
 大した稼ぎもない男だが、たった一つだけみんなに自慢できることがある。

 そう、きのこを食べるとハイパー強くなるのだ。さながらポパイのように!

 今日も俺は土管を荒らす不届き者を懲らしめるため、配管工の仕事に勢を出す――

「……ん?」

 あそこにいるのは我が愛しの桃の姫じゃねえか!
 一緒にいるのは……ガッデム! 俺の大嫌いな亀野郎だこのヤロウ!!

 最近、あの二人は俺に隠れてコソコソと遊んでいることはわかっていた。
 恐竜アイランドとかいう、なんともいかがわしい場所で見かけたという話も同僚のWという男から聞いている。
 ……いい機会だ。今日こそ、全てを清算しよう。

「待て、お前たち」

「――!」

「な、M!」

 俺の姿を見るなり、桃の姫と亀野郎は驚愕の表情を浮かべやがった。
 やはりか。やはり、こいつらは俺に隠れて付き合って――――

「亀野郎、俺と勝負しろ」

「……よかろう。我輩も貴様とは決着を付けねばと思っていた」

「カッコ付けてんじゃねえよ。来い……お前の全てを否定してや――ガッ!」

 ヤロウ……まだ喋ってる最中なのに殴って来やがった!
 今、俺はきのこを切らしている。それを知ってて先手必勝というわけだ。
 せこい、なんともせこい男だ。

 やはりこんな奴に桃の姫は渡せねえ!

「む、今ので倒れんとはどういうことだ。いつもはしいたけで叩かれるだけで絶叫を上げる男が」

「ふ、それは過去の話さ」

 俺は不敵な笑いを浮かべた。、

「こんな事もあろうかと、亀の甲羅をせこせこと踏み続けて貯めた命」

「待て、なんの話だ」

「その数、六十億!!」

「だから待て、というかやめろその話!」

 俺の最終奥義に恐れをなしたのか、亀野郎がおののいて両手を振る。
 だが、それで許せるほど正義の味方は甘くない。

「は! まいったなんて聞かねえぜ、亀野郎! 喰らえ! 六十億パンチ!!」

「だから違――!」
0225この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 01:12:11.68ID:HMnNOD5P
ごめん
叩くキー間違えて途中で書き込んじゃった
オチまで行ってないし推敲もしてないし棄権します。スルーしてください
申し訳ない
0227この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 01:22:51.16ID:HMnNOD5P
>>226
中途半端に読まれてるとこから続き書くの羞恥プレイすぎるから勘弁してくださいw
次からはちゃんとメモ帳を使います。おやすみ!
02291/2垢版2017/10/27(金) 07:44:18.40ID:sOiYIe6i
【とある配管工と亀野郎のイケナイお話】
使用お題:『長靴下のピッピ』『きのこ』『ゲーム』『全否定』『60億(単位は自由)』

 俺はしがない配管工だ。
 大した稼ぎもない男だが、たった一つだけみんなに自慢できることがある。

 そう、きのこを食べるとハイパー強くなるのだ。さながらほうれん草で強くなる某船乗りのように!

 今日も俺は土管を荒らす不届き者を懲らしめるため、配管工の仕事に勢を出す――

「……ん?」

 あそこにいるのは我が愛しの桃の姫じゃねえか!
 一緒にいるのは……ガッデム! 俺の大嫌いな亀野郎だこのヤロウ!!

 最近、あの二人が俺に隠れてコソコソと遊んでいることはわかっていた。
 恐竜アイランドとかいう、なんともいかがわしい場所で見かけたという話も、同僚のWという男から聞いている。
 ……いい機会だ。今日こそ、全てを清算しよう。

「待て、お前たち」

「――!」

「な、M!」

 俺の姿を見るなり、桃の姫と亀野郎は驚愕の表情を浮かべやがった。
 やはりか。やはり、こいつらは俺に隠れて付き合って――――

「亀野郎、俺と勝負しろ」

「……よかろう。我輩も貴様とは決着を付けねばと思っていた」

「カッコ付けてんじゃねえよ。来い……お前の全てを否定してや――ガッ!」

 ヤロウ……まだ喋ってる最中なのに殴って来やがった!
 今、俺はきのこを切らしている。それを知っての先手必勝というわけだ。
 せこい、なんともせこい男だ。

 やはりこんな奴に桃の姫は渡せねえ!

「む、今ので倒れんとはどういうことだ。いつもはしいたけで叩かれるだけで悲鳴を上げる男が」

「ふ、それは過去の話さ」

 俺は不敵な笑みを作った。

「こんな事もあろうかと、亀の甲羅をせこせこと踏み続けて貯めた命――」

「待て、なんの話だ」

「――その数、六十億!!」

「だから待て、というかやめろその話!」

 俺の最終奥義に恐れをなしたのか、亀野郎がおののいて両手を振る。
 だが、それで許せるほど正義の味方は甘くない。

「は! まいったなんて聞かねえぜ、亀野郎! 喰らえ! 六十億パンチ!!」

「だから違――!」
0230この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 07:44:40.98ID:sOiYIe6i
 断末魔の悲鳴も上げさせない俺の超必殺パンチで、亀野郎は空の彼方にキランッと飛んでいった。

 俺はキメ顔で桃の姫へと振り返る。
 彼女が俺を見つめる瞳はうっとりとしていた。
 やはり、男は強くないといけないのだ。

「桃の姫」

 俺はポイントを抑える男。
 ダンディーな声で話しかけるのは忘れない。
 桃の姫も、潤んだ声で俺の名前を呼んだ。

「M。いえ、マリ――」

――――――――――――――

「ハーイ、みんな! わたしは世界一つよい女の子。多くの人はわたしのことをピッピと呼ぶわ!」

 突如、世界が暗転し、俺の耳に聞き慣れない女の声が飛び込んできた。

「なんだここは!? 俺の姫はどこに行った!?」

「急にごめんね。みんなは著作権というものを聞いたことがあるかしら?」

「――――!」

「いいえ、知ってても知らなくてもどうでもいいわ。えっとね、特定できる固有名詞が出そうになったから、この話はおしまい!」

 な――! ちょっと待ってくれ。
 ここからが俺の、俺と桃の姫のアバンチュールな物語の本番じゃないのか!?

「本当にごめんね。でも著作権を知ってる人ならわかってくれると思うわ! それじゃあさようなら!」

 エコーを響かせながら、女の声が遠くなっていき、とうとう完全に消えてしまった。
 俺はうなだれ、拳を思い切り地面に叩き付けた。

「ガッデム!! なんてことだピーチ――…………」

 終


ID変わってるけど>>224本人です

不完全燃焼だったのでやっぱりお焚き上げの意味を込めて失礼しときます
お題5つはちょっと無理があった。あと長靴下のピッピどんな話か知らん。途中投稿も含めて反省している。
わっふる入ったあとは期待はずれがお約束みたいだから許してね!
0232この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 09:01:40.94ID:DcWZVODe
使用したお題『きのこ』『ゲーム』『全否定』『60億(単位は自由)』

【悪魔の神の証明】(1/2)

 彼女の人生はたった15年、僕が過ごしてきた時間の半分にも満たない。
 だというのに、彼女の余命もう残り僅かであった。

「先生、キノコの粘菌実験って知ってますか?」

 白一色に染められた人工的な部屋の中に、より白い顔色の彼女がそう聞いてきた。死の臭いが蔓延する病院の静謐な空気を揺らさないほどか細く儚げな声だった。
 僕は笑顔を無理やり作り、医者なのだから当然知っている、と答えた。

「テレビでやってたんです。こう、胞子が交配相手を求めて自分の粘菌を伸ばしていくんです。すごいんですよ、迷路になってるのにちゃんとゴールまで辿りつけるんです」

 そう彼女は笑いながら元気に動かせる右手だけで自分が見たテレビの光景を表現し始める。彼女の世界はこの白い部屋で閉ざされているからこそ、外の世界の知識を見せてくれるテレビが唯一心の拠り所であった。
 だから、だろう。僕は彼女の話を途中で遮って自分の持つ知識を自慢しまった。ほんの少しだけ得意げに。

 それと同じ現象を利用して、キノコを等間隔に置いて放置すると、最短距離でお互いを結びつけ合うんだよ。

「へー、そうなんですか。先生、すごいですね。何でも知ってる」

 彼女は僕の口頭だけの説明で理解したらしい。頭はとてもいいのだ。僕の自己満足な語りを目を輝かせながら聞いていた。
 ただ彼女の次の言葉に、若干の満足感を覚えていた僕は深く後悔した。

「キノコも生きるためには必死なんですね……」

 彼女のどこか寂しげな笑顔に、僕は自分の愚かさを心の底から悔いた。彼女はとても賢いのだ。自身が最も死に近いのだから、誰もが平等に享受できるはずの『生』というものをどれだけ欲してるかなんて、僕が一番わかっていなければならなかったのに。
 彼女のその悲しい表情なんて見たくない。だから僕はいつもの言葉を返した。もはや何度も繰り返し過ぎて、機械のようにスラスラと口から出てくる慰めの言葉を。

 大丈夫だよ、君の病気は治るから。僕がきっと治してあげるから。

「ありがとう、先生」

 彼女の返事も機械的だった。表情と口調こそ柔らかいが、もはや期待なんてしてないんだろう。細い体でなけなしの元気を振り絞って身ぶり手ぶりをしていたときのような楽しげな雰囲気など全くなかった。
 当たり前だ。ご両親はすでに亡く、親戚に見捨てられた彼女は、文字通り完璧な孤独だ。キノコにすら繋がりがあるというのに、彼女は60億人もいる世界の中で誰とも繋がれていない。

 唯一、幼い時から一緒にいた僕の手すら、彼女は拒もうとしている。
0233この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 09:02:16.48ID:DcWZVODe
【悪魔の神の証明】(2/2)

「ごめんなさい、先生。もう、疲れたの」

 その言葉は気分を害したからではなく、単純に真実なのだろう。彼女は腕一本動かすだけでも相当シンドイはずだ。それを考えると今日は動きすぎた。
 僕は彼女をベッドに横たえ、病室を後にした。そのまま足早に廊下を去る……フリをしてその場に残った。閉めたばかりの扉に背を預ける。

 ともすれば建物の軋む音にかき消されてしまいそうな、それはそれは小さな声が聞こえた。最近の彼女は、こうやって一人で泣くのだ。誰にも、僕にさえも見せたくはないというように。
 僕は強く歯噛みをしてから、今度こそ廊下を歩いて立ち去る。足早に歩きながら、先程までの優しげな表情をかなぐり捨てた。

「神様、僕はあなたを否定する」

 なぜ彼女にここまで辛い人生を押しつけたのか。なぜ彼女はただ息をするだけで苦しまねばならないのか。
 なぜ何も悪くない彼女が泣かなければならないのか。

「神は彼女が死ぬことを望んでいるのだろう? だからあんなに酷い病気にしたのだろう? ああ、だったら悪いがそれはできない。僕が彼女を治す。どんな手段を使っても、どんな非道を用いても。彼女を死なせたりなんかしない。あの病気を治すのは、僕だ」

 彼女と同じように一人で廊下を歩きながら自分用にあてがわれた部屋へと向かう。第一治験実習室。専用IDでないと開かない厳重なロックを解除して、僕は部屋に入り椅子に座る。
 僕は獰猛な笑みを浮かべながら、誰もいない虚空へと宣言する。

「これはゲームだ。負けたら僕の人生のすべてを神に捧げてやる。金も名誉も、命すらいらない。だが勝ったら、僕は神を殺す。絶対死ぬ運命にある彼女を救ったのなら、その運命を作った神なんて死んだも同然だ。そして勝ったら……」

 彼女の命は一年をもたない。しかし、もし僕が……いや、僕が確実に治すのだから一年後には16歳になる。
 かなり年齢は離れているし、彼女が嫌がるかもしれない。でもいいじゃないか、幸い僕は独身だ。一瞬だけ危機迫る笑みを消して冗談めいた表情になる。

「彼女を嫁にでももらおうかな」

 そう呟いてから、僕はデスクの上の書類に取り掛かる。各種実験のデータが揃ったそれを全てまとめて次の実験の算段を考える。

 こうして……後に「世紀の癌特効薬発見者」となる男は、天使のような少女のために悪魔のような実験を繰り返していた。
0235進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/27(金) 12:24:12.31ID:IYfT9TPH
>>229
やっぱりきのこ+ゲームと言えばこれが浮かぶね
無限1UPで笑わせてもらいました
最後はMも名前を言ってしまったから消えてしまったのかな?

>>232
こんなお題でもしんみりした話が書けるんだなぁとちょっと感心した
神への宣戦布告がかっこいいね
ただ、ラストの悪魔と天使って単語が引っ掛かったな、もうちょっと女の子に天使感あるモチーフが欲しいかも
とはいえこういう切ない話はとても好き、気に入りました
0236進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/27(金) 12:55:17.71ID:IYfT9TPH
>>234
たまごっちってまだ新しいの出てるのか…
という話は置いといて、心温まるお話でした
何気ない日常に気付かされるような話は心にぐいぐい刺さってくる
0237進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/27(金) 12:56:06.77ID:IYfT9TPH
あかん…感想ニガテすぎて大したこと書いてないのに1時間かかった…
0239この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 13:44:24.27ID:A+vn4EbE
このスレの進行さんいい人すぎて泣けてくる
ストレスになっても良くないし、無理しない程度でいいですよ
0240この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 13:55:12.81ID:A+vn4EbE
ところで投票は完全に廃止になるんだっけ?
個人的には、どれだけ面白いものを書けたかの指標になるからあると嬉しいんだけど

誰が1番を決めたいとかじゃなくて、一票をくれる人がいたって事実が大事的な
0241この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 15:12:35.41ID:DcWZVODe
感想はありがたいけど、進行さん頑張って感想書かなくてもいいですよ。個人的にはこのスレで楽しませてもらえてるだけで嬉しいし
むしろ、進行さんの書いた短編が読んでみたいなぁ(チラチラ
0242進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/27(金) 15:35:40.36ID:IYfT9TPH
えぇ、そんなん頑張るしかないじゃん…

投票はどうしようね、言ってしまえば1番を決めないならやる必要ないと思うの
票をくれる人がいるかどうかは感想だけでも事足りるし、感想が書けない人は「好き」の一言だけでも送ってあげてほしい
0243この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 16:22:37.46ID:A+vn4EbE
進行さんの一声で決めていいかと思います
投票なければないで感想書きたくなるようなものを書けるように頑張ります
0244この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 18:08:37.03ID:z+x/qj9Y
>>236
感想ありがとうございます。うれしいです。
ですが、負担になってはいけないので無理なさらず……!
0245この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 19:38:03.33ID:HXQ7b8Nh
>>235
またオチ…ゴリラと連続でオチに疑問を持たせてしまいました。
解釈はそれで問題ないです。主人公が作品内からBANされたので物語も強制終了ですね。
やっぱりオチ苦手…精進します。
感想ありがとうございます。
02471/2垢版2017/10/27(金) 19:45:38.86ID:HXQ7b8Nh
使用お題:『長靴下のピッピ』『きのこ』『ゲーム』『全否定』『60億(単位は自由)』

【今から私とゲームを始めましょう】


「育人さん、私とゲームをしませんか?」

 私の言葉に、育人さんは可愛らしい顔を苦々しく歪めました。
 反面、私は期待通りの反応に頬が緩みます。

「いや、しないよ。だってまひるちゃん、性格悪いからね」

「いけない人ですね。三年も付き合っている彼女に対する言葉とは思えません」

「言ってもいいと思うけどなあ。事実だもの」

 そう言って育人さんはぷいっと顔を横に逸らしました。

「いくら事実といっても、真正面からそんなことを言うから、育人さんは女の子に酷い人と言われるんですよ?」

「いったい誰が言っているのかな? 初耳なんだけど」

「言えません。女の子同士の友情は固いんです」

 私が牛のクッションで口元を隠すと、育人さんは諦めたようにため息を吐きました。

「一度も勝てた試しがないからなあ。まひるちゃんは勝つためなら、容赦せずになんでもするし」

「一番になるためならどんな手でも使えと、母からの教えですから。そうですね……育人さんが勝ったら、私から景品を受け取るというのはいかがでしょう?」

「いらないものなんでしょ。どうせ」

 育人さんは私の性格が悪いと思っています。
 不信感いっぱいの目ですね。
 こういうところが可愛いと思うあたり、やはり私は性格が悪いのでしょうか。
 まあ些細なことですけどね。

「いらないものかどうかは、私が決めることではありません。これです」

 私は本棚から一冊の本を取り出しました。

「いいものではないかな。『長くつ下のピッピ』って……僕はこれでも十九歳、大学生だよ? 絵本を読む歳じゃないよ」

「いい本に年齢は関係ありません。名作ですよ? 私の愛読書です」

「一周回って面白いかもだけど……」

「石のように固い頭ですね。そこまで渋るのなら別の手があります」

「いくらか嫌な予感がするけれど、何?」

 私は姿勢を女の子座りから、正座に移し、育人さんの瞳を見つめます。
 濃い黒色で、とても素敵な目です。私が独り占めしてもいいのでしょうかと、時々不安になります。
 おっと、今は大事な話の最中でした。こんな事を考えている場合じゃありません。

 育人さん、そろそろ決着を付けさせてもらいますね。

「一度目の勝利にはやはり相応の特別を。育人さんが勝ったら、その、育人さんの……き、きのこを噛み千切ってあげます!」

「い、痛いだけだよねそれ。というか、きのこってまた随分とベタな隠語を……」
02482/2垢版2017/10/27(金) 19:46:27.31ID:HXQ7b8Nh
「痛い? 痛いんですか? 人体に眠っている、六十億個もの大量の精子が即座に傷を修復。その時に凄まじい快楽が発生すると、友達が言っていたのですが」

「いい加減な友達だなあ。まひるちゃんも、さすがにそういう話はやめといた方がいいんじゃないかな?」

 育人さんが心配そうに言います。
 間違いなくこの人も性格の悪い人ですが……ああ、これは本当に心配してくれてますね。
 私の読み通りです。動揺させてすみません、育人さん。

「いけませんか? 私はもう高校三年生です。そこまでおかしな話題でもないでしょう?」

「いけないことはないけれど、無理してない? 顔が少し赤いよ」

「……生馬先輩も、少し大胆になった方が愛嬌があって可愛いと、そう言っていましたから」

「いや、誰その男!? ――あ」

 しまった、というように育人さんが頭を抱えます。
 決着が付きました。私は満面の笑みで育人さんの手を握ります。

「『いや』は育人さん二度目です。『い』勝負、私の勝ちですね。ところで――生馬和子先輩。部活の先輩ですが、どうかしましたか?」

「……いえ、何もありません」

 特定の文字を頭に置いて会話を続けるこのゲーム。今回も私の勝利で終わりました。
 口を挟まれるまでは自由に喋っていい。
 自分で同じ意味の言葉を二回言ってしまうと負け。
 これしかルールのない、非常にいい加減なゲームですが、退屈しのぎにはちょうどいいです。

「今した友達の話も嘘なんでしょ?」

「いいえ、と言いたいところですが、ここは黙秘を貫いておきましょう」

 少しくらいの謎は残しておかないと。面白みのない女性と思われますからね。
 私のイメージが損なわれるのも、とても遺憾ですし。

「いいさ、まひるちゃんの性格の悪さは知っているからね。……まあそこが好きなんだけど」

「――――」

 突然の告白に、私は思わず息を詰まらせてしまいました。

「まひるちゃんの性格は悪い、そこは変わらない。僕は君の性格の全てを否定するよ。だけど同時に、君の存在の全てを受け入れる――愛しているからね」

「い、育人さん!? ――ぁ」

 しまったと思いました。
 私の最初の言葉は確か……
 育人さんが澄ました顔で笑います。

「僕の名前で始まるのは二回目。あとちょっとで勝てたのになあ」

「ふ、不覚です。急に告白なんて……不意を突かれました」

「今度こそはと思ったんだけどね。また一手遅かった」

 ……勝った気がしません。
 いえ、ゲームは私の勝ちに違いないのですが……やっぱりこの人は、私よりもよっぽど悪い人です。
 そういうところも好きなのが、困りものなのですが。
0249この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 20:40:23.43ID:DcWZVODe
>>247
すごいなぁ。二作目思いついたのもそうだけど、どっちの作品も良くできてるのが凄い
ちょっとゲームの下りが無理くりで理解に時間がかかったけど、それ以外は上手く起承転結できてるし、何よりイニシャルIのセリフ遊びが上手い。
自分も二本目思いついたけど、形にならなくて断念しちゃったし・・・・・・orz
0250この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 21:54:44.37ID:HXQ7b8Nh
>>232,233
自分が二作目を書けたのは232さんのおかげです。
お題をこなしつつしっかり筋の通った話。しかもシリアスかつドラマがある話。二人の心情もよく書けてる。
こんな量のお題を消化するのはもうコメディで強引にまとめるしかない、と逃げた自分には衝撃的でした。
そんなわけで二作目を考えるに至りました(結局、下ネタが入ったりしてしまいましたが…)

特に好きな箇所は女の子に話しかけるときの主人公の表現です。
物悲しい雰囲気作りになっているかと。

気になったのは2枚目の主人公のセリフですかね。
まさに独白という感じですが、少し説明調かなと気になりました。
ただ好みの問題なレベルだとは思いますが。
0251この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 22:02:12.23ID:HXQ7b8Nh
>>249
イニシャルIのセリフ遊びはやってみると案外簡単系の代物です。
自分も思いついたときは絶対に形にならないだろな…と諦めモードで書き出したのですが、書いてみると意外に書ける。
そんな感じの書き得なやつです。

それとすみません。
ゲームの下りが無理くりの件、お手間じゃなければ問題点を教えていただいてもよろしいでしょうか?
自分、長編を書いててもこういうとこがダメで悩むことが多いんです。
ただ少し板違いっぽいので、あれだったらスルーしてください。
0252進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/27(金) 22:10:07.72ID:CIIe8C1d
>>247
あー敬語後輩は琴線にビンビン触れる、こんな青春を送りたい人生だった
ゲームを断ったかと思ったら既に始まっていたとは…恐るべし
個人的にはまだ付き合ってないか、付き合いたてのカップルのほうが刺さるかも。そのほうがきのこで言い淀む説得力があるし
いっそ短編なんだから何年付き合ってるなんてバックボーンは明記しなくていいかも
でもぜひこの二人の今後が見たい!と思えるような一作でした
0253この名無しがすごい!垢版2017/10/27(金) 22:48:29.00ID:HXQ7b8Nh
>>252
敬語後輩、いいですよね。
自分の中で、彼女は三年くらい付き合わないときのこ発言ができなかったので明記しちゃいましたが、余計だったみたいですね。
付き合う直前くらいの関係として読み直すと確かに刺さる。しかもラストの告白での動揺がもっと強調できる。その考えはなかった。
どうやら読者目線がまだ足りなかったようです。勉強になりました。

感想ありがとうございました!
0254この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 00:32:37.05ID:bLlWskXN
使用お題:『長靴下のピッピ』『きのこ』『ゲーム』『全否定』『60億(単位は自由)』

【Twilight the daystar】(1/2)


『さぁ、ゲームを始めようじゃないか!』

 唐突に響いた声に、世界は一変した。その声に導かれる様に“異能”に目覚める者が現れたのだ。
 だが、それでも世界の秩序は保たれていた。

 ──ゲーム──

 かの声が語った事が全てである。
 その異能はゲームに特化したものだったのだ。

 ──トワイライト──

 全てがセピア色に染まる現象の中でのみ、その異能は発動し、同じ様にセピアの世界の中で色を失わず動く事のできる者……異能に目覚めた者だけにしか影響を与えられなかったのである。
 そんな、異能に目覚めた者だけが参加権を得る、そのゲームを人は……

 ────黄昏の明星────

 と、呼んだ。

 ※※※※※※※※

「おーおー、やってるやってる」

 新宿駅南口。普通であれば利用客でごった返す、このメガステーションの前は、今は異様な様相を呈していた。
 駅前を通る甲州街道には大小様々なキノコが生え、そこで3人の男女が争いを繰り広げているのだ。

「さぁ! 僕の可愛いピッピ! あの女を塗り潰しておあげ!」
『はいよー。お化粧は好きかしらぁ?』
「っ!! 舞茸!!」

 男の命令でソバカスの少女がペンキをぶちまける。と、それを遮るかの様に相手の女の目の前に巨大な舞茸が生えた。

「からのぉカエンダケ!!」
『あぶないぃ〜!』
「ずわっ!!」

 ペンキを受け止めた舞茸は、女の命に従い胞子を吐き出す。それを見たピッピと呼ばれた少女は、パートナーらしき男をひっつかむと、その効果範囲から放り投げた。

「全く、【空間系】は厄介だ!」
『ケホケホ、厄介だね!』
「【具象系】のくせに、なんて強さなの!」
「知らないのか? “長靴下のピッピ”は、最強の女の子なんだぜ!」
『さいきょ〜だぜぇ!』

 忌々しげに眉根を寄せる女に、男が話しかける。

「そもそも、あんたは勘違いしてる」
「勘違い?」
「そう! 戦闘エリアの環境を操作する【空間系】異能は厄介だが、最強じゃぁない」
「何ですって?」

 その言葉に美女が意外そうな声を上げる。彼女に発現した【空間系】は、自身の周囲の環境を変化させ、攻撃にも防御にも使える最強クラスの異能の筈だったからだ。

「僕の【具象系】異能は、思い入れのあるモノ1つを具現化するだけの能力だ。でもね? 思い入れ、つまりは思いの強さによって具現化したモノの強さが変わるってぇ事さ!」
「何ですってぇ!」
0255この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 00:35:12.78ID:bLlWskXN
【Twilight the daystar】(2/2)


「僕はピッピが好きだ! 大好きだ!! 愛してる!!! 思いの強さなら何者になも負けやしない!! だからこそ、僕の《長靴下のピッピッ(奔放な彼女)》は最強なのさ!!」

 そんな男の声に別声が応える。

「そいつはどうかな?」

 上空から別の男が降って来る。その男もまた黒髪の女を一人伴っていた。

「……その女、貴様の異能か?」
「そうだ! 俺の《60億分の1(運命の女)》だ! テメェの思いと俺の想い、どっちが上か、試して見ねえか?」
「良いだろう!! 僕の思い! 否定させない!!」
「ハッ、イイや? 全否定だ!!」

 突然の乱入に唖然としていた女だったが、元々戦って居たのは自分達なのだ。いきなり入って来られても納得など出来る訳はない。

「いいぜ? そっちの姉ちゃんも、一緒に掛かって来な!!」

 不敵な乱入者に、二人の眦が吊り上がる。こうして戦いは三つ巴の乱戦へと突入していった。

 ※※※※※※※※

 異能を授かった者達は、その能力が発現すると同時にメッセージも受け取っていた。
 曰く。

『100人の異能者を倒せ! さすればどんな望みもかなえてやる!!』

 と……
 普通に考えれば眉唾なそのメッセージに、しかし、疑問を持つ者は居なかった。
 かくして、異能者達は、自身の望みを叶えるべく、次々に戦いの中に身を投じて行くのだった。
0256この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 15:28:37.14ID:oX2xL59Q
ではでは感想いきます!

>>229
いきなり早々お題5つに挑戦したスピーディ作品
チャレンジングなスピリッツに敬礼
だが60億の機数の辺りで唐突感が!パンチ力と機数って比例関係なの?w
Mがマリ〇に呼び替えられ、ピッピによる力技がオチになって完結!

>>232
消化お題3!
粘菌の交配と少女の性交をさりげに掛けて残念がる主人公、さわやかな前半から一転して漂ってくるサイコ感
ゾクッとするサイコ感だけども、後半の実験に悪魔性がほしかったかもー
別の少女を使った生体実験だとか、ちょっと鬼畜すぎか
0258この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 15:37:04.88ID:oX2xL59Q
>>234
消化お題2つ!
時代による環境の変化と時代に左右されないモノを映し出した家族愛作品
好き!
でも最後にもう一つぶっとんだパンチでシメて欲しかったw
例えばもう一個、数百年後のスーパーテクノロジーの中でもスーパーたまごっちが出てきて同じ会話がされてるとかねー

>>247
消化お題5!この方チャレンジングで素晴らしいすねー
前半がお題ゲームの前振りになり誰もが見返すこの伏線、見事!このネタバレは最後が良かった思いまーす
やはり後半からお題消化に無理が生じたかピッピ、全否定の辺りは整合性がやや苦しいw
ちなみに精子の貯蔵キャパは最大10億ですw ←wikiで調べた
0259この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 15:41:21.01ID:oX2xL59Q
>>254
消化お題5つ来たー!さあチャレンジはどうか
〇ンターハンターを彷彿とさせる相性バトル作品だ
複数のキャラが混線するが整理が上手く混乱は感じないぞ
しかしお題をスキル名で消化するって反則技じゃないすかw
オチがほしーい
0260進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/28(土) 16:32:05.69ID:ZZmuZuDp
>>254
能力バトル来た!
短編なのに基盤がしっかりしてて続きを読みたくなる
話全体としては纏まってるけど特別目を引くようなオチがなくて、長編作品のプロローグ的な感じに収まっちゃってるのが惜しい
でも次回以降のお題でも続きが作れそうだね
0261この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 16:33:20.17ID:veq3DgZe
お題二つでもいいはずなのに、4つとか5つとか多くて作品数が増えない・・・
内容重視でもええんやで・・・
0262この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 16:36:41.07ID:MTpaVIuu
>>229

ブラックユーモア感が好きです
亀1Upネタだったので逆に一撃で沈んじゃうかな? と、少し考えたり……
そう言えばMは一度、恋人乗り換えているんですよね

>>232

少し背徳的な印象ですね
きのこと言うお題の落とし込み方が上手く
唸らされました

>>234

こう言うほっこりとする作品を読むと、独り身が堪えます
親子の情愛を描いた物は好きなんですが、自分には書けない類いの話しなので憧れがあります

>>247

こう言う、お互いの事を理解したやり取りって良いですよね
育人さんの年上故の寛容さに憧れます
0263この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 16:42:22.97ID:MTpaVIuu
>>259

『でも、あたしは主の事それほど好きじゃないよ〜』
「ピッピ!?」

と言うオチを考えていたのですが、どうにも挿入が出来ませんでした
0264この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 17:22:19.35ID:SN9l8lsm
>>261
まあ作者人数的には今までと変わらんから・・・
もともと書き手が4人前後しかここにはいないのかもしれない
0265この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 17:23:17.98ID:MTpaVIuu
>>260

この話しだけで纏められれば良かったのですが、散々悩んだ挙げ句の、この体たらくです
もっと精進したいと思います
0266この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 18:04:07.59ID:veq3DgZe
>>264
書き手が少ないなら一人で複数書けばいいじゃない、という結論に達した。ちょっと頑張ってみる
0267この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 18:49:17.22ID:veq3DgZe
2000文字を大幅に超えたので、投稿はしますが投票外にしてください。お願いします。

使ったお題『長靴下のピッピ』『きのこ』『ゲーム』『全否定』

【見捨てられた者たち】(某ラグナロクなオンラインを懐かしみながら)

ここは墓場だ。僕はそう結論付けた。

 狭い室内に大量の半透明の人影が佇んでいる。何をするでもなく、ぼんやりとした表情でただひたすら突っ立っている。実態がないのか、中には折り重なるようにしている人影もあった。僕もその中の一人だ。
 そして僕を含めたみんなは、一様に同じ方向を向いている。その先には青い髪のメイド服姿の女性が一人、とてもきれいな表情をにこやかな笑みにしたまま、彼女もまた何もせず突っ立っていた。
 大量の半透明の集団と、その視線の先にいるちゃんと実態がある一人のメイド。双方とも一言も発することなく、かれこれ何十日と立ち尽くしていた。その間、どちらもピクリとも動かない。写真の中の景色を現実に当てはめて作った戯画絵のような光景だった。

 最初は地獄だと思っていた。でも違った。
 これはただの墓場だ。ここには何もない。二度と戻ってこない主人を待ち続けるアバターたちの墓場。

 そう、ここはオンラインゲーム『神々の黄昏オンライン』の中の世界。この部屋はセーブポイントで、目の前のメイドは位置セーブをしてくれるNPC。
 そして半透明の僕たちは、ゲームに飽きた主人たちに見捨てられた、哀れなプレイヤーキャラだった。

 脳内の時刻が深夜0時を告げる。このゲームは課金制ゲームなので、一日経過ごとにそのデータが使用可能か使用不可かを判別してくれる。
 おかげで全く景色の変わらない室内にいるにもかかわらず、日付が変わったことと主人が来なくなって何日経ったかがわかった。
 今日でちょうど100日目。全く記念にしたくない記念日だ。

 やはり課金をしてくれなかったようで、僕の体は半透明のままだった。周囲を目だけで見まわしてみたけれど、誰一人色を取り戻した者はいない。鬱屈とした気持ちで僕は下を向いた。
 プレイヤーが操作しないアバターは動いてはならない。これはこの世界のルールだ。プレイヤーが戻ったときに位置が変わっていたらいけないからだ。
 なので僕は今立っている位置から100日間、全く動いていないことになる。せいぜい顔を動かすことが許されるくらいで、最初はキョロキョロ見回していたけれど、今ではつま先30センチの床の黒ずみが僕の景色の全てだった。

 また今日も一日、無為に過ごさなければならないのか。僕は死にたくなるような気持でそう考えた。いや、いっそ死ね(キャラクターデリートされ)たらまだ楽な方だ。
0268この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 18:50:49.78ID:veq3DgZe
 僕はもう、何も考えずに時間を過ごそうと決めた。何かを期待して裏切られるのはつらい。プレイヤーが戻ってきてくれることを願っていた時間が最も心を摩耗する時間だった。

「……みんなは、みんなは本当にこれでいいのか!?」

 僕は静かに首を垂れたその時、突如声が響いた。あまりの出来事にビックリして顔を上げる。
 すると僕の斜め右4人先にいたはずのアバターが、なんとその場を動いていた。青い髪の女性の後ろにある台座の上に堂々と立って、彼を見上げる僕らに対し堂々と宣言している。
 ルール違反だ。彼はなんてことをしてしまったんだ。
 不正ツールの使用を疑われたら、彼がキャラクターデリートされるだけではすまない。彼の主人であるプレイヤーにも被害が及ぶ。絶対にこの世界のルールをこの世界の住人が破ってはいけないのに。
 しかし久しぶりに動くものを見た僕の目は、彼から離すころができなかった。そして久しぶりに聞くネットゲーム特有のチャット形式の声に感動すら覚える。
 彼をルール違反と罵る者はいない。勝手に喋ることも禁忌だからだ。しかし、壇上の彼はその二つの禁忌を平然と破って、僕たちに向かい演説を行う。

「俺は、たぶんこの部屋に来て一番長いアバターだ。だからわかる。お前ら全員のマスターはもう戻ってこない! そしてゲームの運営会社も俺らのことは見限っている。
だからこそ何年も放置アバターが増えることはあっても減ることはないんだ。そんな世界のルールに縛られたまま、何もせず立ち尽くしていていいのか、お前らは!」

 彼の言葉は唐突すぎて理解が追いつかなかった。しかし彼の言葉の熱さは本物だった。何を言ってるのかよくわからないのに、何を言いたいのかがよくわかる。
 きっと僕の放置期間はまだまだ日が浅い方だったのだろう。前の方にいる古参のアバターたちは何かを感じ入ったかのように、肩を震わせていた。
 彼は叫ぶように続けた。

「俺はもううんざりだ! この部屋の景色も、この一ミリも変わらない笑顔のメイドも、仲間が増えていくばかりで減ることのない人ごみも! 全部全部いやになった! だから俺はここから出ていく! そして、昔のようにモンスターを倒す!
 世界のルール? 知ったことか! 俺らに哀れみを持つなら、半年くらいで殺してくれた方がありがたかった! プレイヤーに迷惑がかかる? だからどうした! ただただ無意味に待たされ続けた俺たちの方が大迷惑だ!!」

 彼の言葉に賛同する者はいなかった。いや、心の中では同意しつつも、それでも世界のルールを破ることを躊躇っているのだろう。首だけ動かして周囲の様子を窺っている人だらけだった。
 ただ、僕は彼の言葉に何か得体の知れない感情が芽生えていた。期待? 理想? よくわからない。

 壇上の彼もまた僕に気付いたらしい。ものすごく嬉しそうな表情になると、壇上から飛び降り僕の方へ駆け寄ってくる。半透明の他のアバターなんて目もくれずにすり抜けて、僕の目の前までやってきた。
 彼が僕の目の前に手を伸ばして誘ってきた。

「なあ、お前も自由に動きたいんだろう? 一緒に狩りに行こうぜ。俺もう三年もまともに動いてないから、最近の外の世界のことよくわからないんだ。お前、新参だろ? 案内してくれよ」

 僕は彼の手を前にして、動揺する、手を取ってはいけない。だけど、この手を逃したら絶対後悔する。そんな確信がある。
 僕は散々迷いに迷って、結局彼の手を取った。彼はこれ以上ないほどの笑顔を半透明の顔に浮かべて、自己紹介をしてきた。

「俺の名前は『†ルシファー†』だ。お前の名前は?」

「な、『長靴下のピッピ』です。よ、よろしく」

 そして僕らは、世界のルールを犯した。



 その後、他にも何人か一緒についてきてくれて、みんなで世界のありとあらゆるところを見て回った。
 経験値や金銭が美味しくないから、とプレイヤーが全く近づかない場所も見に行って、世界は広くて美しいことを知ることができた。何度もみんなで笑いあった。
 そして、「半透明のアバターが動いている」という噂を聞きつけた運営が僕たちを削除するまでの7日間。僕たちは最高に楽しい瞬間を味わっていた。
0269この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 19:47:22.97ID:/Uq79WXT
書きたいってなるけどそれよりなろうの連載進めなきゃってなる
ここでよくできた短編書けてなろうに投稿しても読者困惑させるだけでプラスにならんよね?
0270この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 20:20:00.61ID:veq3DgZe
>>269
内容の出来で十分勝負できるほどのものが書けたのなら、普通の短編として投稿してもいいんじゃね?
逆にお題優先しちゃって内容にちょっと自信ないとか、お題が突飛なもので短編としてはいまいちってのならやめた方が無難かもね
でもあえて連載形式で「某スレのお題の短編を書いてみた」ってオムニバス短編集を作っちゃうのはありかもしれないね。スレに人も呼び込めるかもだし一石二鳥
0272この名無しがすごい!垢版2017/10/28(土) 21:59:20.42ID:4ffpnRQc
>>270
オムニバス短編集の形式は面白いですね。スレの賑わいの助力になるというのも。
いいものが書けたらやってみようかなと。


以下>>229>>247にいただいた感想のお返事です。長くなってすみません。
>>256
あ、あそこはもう、考えるな!感じろ! のノリでして。書いてる方も深夜のテンションで勢い出てました(スミマセン)
>>258
短編を書きたいよりもキャラを書きたいが強かったので、ああなっちゃいました。
確かにキレのいい短編にする場合はネタばらしで終わらせた方がスマートですね。
精子のキャパは自分も調べました。とんでも設定を書く箇所なんで、まあいいやと数字も盛っちゃいました。

1作目もそうですが、無理にお題を詰めると不自然だったり唐突感が出たりで難しいですね。
2作目はお題2つくらいの方が、会話の流れが自然で楽しくなったような気がします。
お題を入れたからこそ面白くなったような作品が理想ですよね。お題を全部入れようとする無茶はもうやめておきます。

>>262
60億もあれば、きっと何か無限エネルギーが働いて何かスパークして何かすごい浮沈艦になるんですきっと。
育人さんも実はドキドキしながら相手をしているかもしれません。ただ包容力は高レベルを維持してそうです。

お二方とも感想ありがとうございました。
0274この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 00:12:42.12ID:u1zdTnHD
>>267
感想!
お題4つ!
使われなくなった悲しいアバターに視点を置いた切ないストーリーいいすねー
動揺する主人公と先行き不透明の物語に思わず読者を見入らせる筆力!思わず筆に感情が入ったか字数オーバー
『†ルシファー†』なるキャラ名の厨二感が不使用アバターの悲哀を盛り上げるw
最後の二文はどうか!順序入れ替えで「僕たちを削除するまでの7日間。」で体言止めエンドにするとアバターの切なさが響いたような気も

>>272
確かに〜後半作のカップルはもっと自然に見てみたかったなあ
まひるさんのキャラが完成度高くていいっすよね
いやまあ自然にってのも失礼だけどw
0275この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 05:44:29.96ID:AwHhruYn
使用お題:【長靴下のピッピ】【きのこ】【ゲーム】【全否定】【60億(単位は自由)】


【智恵ちゃんと僕】(1/2)


「発達したVRは現実と変わらないとは聞いたことがあるけど……」

 僕は目の前の光景に息を飲む。まるで現実の様な幻想の風景。
 この僕、愛宕 敬治の初VRMMOは驚嘆の念から始まった。

(でも、これなら分からないって事は無いかな?)

 僕は今、待ち合わせをしている。兄夫婦の一人娘、智恵ちゃんと。
 先日メールをした際、彼女にこのVRMMOを勧められたからだ。
 僕のアバターは自分に似せたモノ。数百種類もある組み合わせから、一番自分に近いんじゃないかな? って姿にした。
 智恵ちゃんもアバターは自分の姿に近くしてあるって言ったから、見て分からないって事は無いと思う。

 彼女とはメールのやり取りを良くする。最近仕事にかまけてプライベートが寂しいって事を書いたら、なら「ゲームでもすればいいじゃないですか」って言われ、彼女もやっていると言うこのVRMMOを紹介されたのだ。
 その時に「やってないんですか? あー、だからツマンナイ人間なんですよ叔父さん」と、人格を全否定された訳だが……

「…………」

 ともかく、彼女と会うのも……実際に会う訳じゃないけど……4年ぶりだ。
 当時9才だった彼女は、お気に入りの絵本を良く持ち歩いていた。

「タイトルは、何だったかな……」

 そんな事を考えていると、ふと、目に飛び込んできた文字【長靴下のピッピ】。

「あぁ! そうそう、長靴下のピッピだ! …………えっ?」

 僕は思わず目を見張る。その絵本を持っている少女が智恵ちゃんだったからだ。
 でも、僕が驚いたのは彼女がいたからってだけじゃない。

「ちっちゃ……」
「……………相変わらず、デリカシーって物が足りませんね、マタンゴ叔父さん」
「マタンゴじゃないよ? 愛宕だよ?」
「……相変わらず、ネットリテラシーって物がが有りませんね、アタゴ叔父さん」
「いや、それは……」

 思わず突っ込んじゃってから気が付いた。でも、智恵ちゃんの姿は衝撃的だったんだ。何せ、彼女の姿は4年前と少しも変わって居なかったんだから。

「ちえ……」
「チーです。もう一度言いますチーです」
「あ、うん。チーちゃん、その姿は?」
「アバターですから、姿なんていくらでも変えられます。叔父さんが分かり易い様に、このアバターを用意しました」

 ああ、そう言う事か、気を使わせたみたいだ。確かに僕の年齢なら4年で早々姿は変わらないけど、彼女の年だと、全く印象が変わっちゃうからね。
0276この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 05:46:56.31ID:AwHhruYn
【智恵ちゃんと僕】(2/2)


「さて、マタンゴ叔父さん、逝きましょうか」
「え? その名前で行くの?」

 それと、若干ニュアンスがおかしかった様な?

「本名はNGですから……ポンとか?」

 自分のチーに引っ掛けたのかな? なら、それで良いか。

「じゃ、ポンで」
「主体性の無い人ですね」
「ええー」
「デスソースでも飲んでください。60億スコビルくらいの」
「300万スコビルで人、死んじゃうからね!?」
「来世でなら少しはマシになるでしょう」

 今の人格全否定パート2。ともかく、僕達は歩き出した。僕がVRMMOに慣れてないから、とりあえずこの街の市場をぶらぶらする予定。

「そう言えば、その本、まだ持ってるの?」
「長靴下のピッピですか? 持ってますよ?」

 年頃の女の子は、こう言う子供っぽいのは好きじゃないと思ってた……今のアバターは9才仕様だけど……

「物持ちが良いんだね? それとも、断捨離が出来ない方?」

 僕がそう質問すると、彼女の機嫌が見る間に悪くなった。

『アナタが買ってくれたからでしょうが……』
「え? 何?」

 ぼそぼそと呟く様に話されると良く聞こえない。音声ボリュームって調節できたっけ?

「何でも有りません、デスソースでも飲んでください。60億スコビルくらいの」
「何で!?」
「さ、行きましょうか、マタンゴ叔父さん」
「チーちゃん待って! それ、本当のマタンゴの人!!」

 って、言うかあんなアバター有るんだ。

「済みません、間違えました。よく似てたので」
「名前だよね? 名前の事だよね?」
「何処とは私の口からは……」

 僕の下半身を見ながらそんな事を言う。

「全然違うからね? そもそもあんなに大きくないからね?」
「……運営さん! こいつです!!」
「ちょっとまってぇ!!」
0277この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 05:57:33.94ID:AwHhruYn
>>267さんと、ネットゲームで被ってしまいましたorz
シンキラリティと言うやってるですかね
使われなくなったアバターの末路、心に刺さります
最後に消されてしまうとしても
願わくば、心穏やかにと思わずにいられません
0278この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 11:00:02.82ID:95DqAch/
 三つ目ができた! どやぁ!

使ったお題『ゲーム』『きのこ』『60億』

【魔王必読! 勇者が男の場合、絶対やってはいけないこと】

「勇者よ、もし私の味方になるのなら、貴様に世界の半分をくれてやろう」
「おっけ、もらおう!」
「話が早くて良い。ではまず土地から。地図上で悪いがここからバッサリ半分を貴様にやろう。残りが私の物だ」
「いいよ、わかった!」
「次に資産だ。これについては後々詳しく話し合いが必要かもしれないが、概ね半分になるように手配しよう。その後の交易については後で考えるということで」
「そっか、任せた!」」
「最後に人材だ。60億人いる世界人口の半分30億人を貴様にやろう。住居との兼ね合いがあるからピッタリ半分は難しいかもしれないが、そこは了承してほしい」
「わかりやすいね、いいよ!」
「ただ人材については一つ問題があってな……人と言っても色々な種類がいる。働き者に怠け者、優秀な者に愚鈍な者、見目麗しい者に見るに堪えがたき者。これらをちょうど半分に分けるのは難しい」
「そうだな、どうするんだ?」
「だからお互い条件をフェアにするため、男と女で分けようではないか! 私が人口の半分の女を貰う。貴様には男をやろう」
「そっか、わか……え?」
「キノコ♂の生えてる方をお前に譲ってやろうというのだ。これは私からの譲歩である。世界を支配する場合、男の方が力が強く働き手として優秀で、後の世界運営に際して何かと便利だろう。これでお互い等しく半分に分けたことになるはずだ、良いな?」
「やはり、勇者である俺はどうしても魔王と戦う必要があるみたいだな……」
「え、あれ? なんでだ? さっきまではあれほど乗り気だったじゃな」
「黙れ、問答無用! 覚悟!!」
0279この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 11:25:02.73ID:AwHhruYn
なろーしゅ……そんな言葉が頭に浮かびます
むしろこのまま共倒れに成ってくれた方が、世界にとって幸せかも……と思いましたw
0280進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/29(日) 11:30:12.80ID:p8OseGvl
>>267
主人の帰りを待ち続けるアバター…考えたこともなかったがずっと動かずに待機していたなんてとんでもない苦痛だな…
キャラ消去されたほうがマシだ!→ルール違反でキャラ消去されたら主人にも迷惑かかるしいかんでしょ、って流れに引っ掛かりを覚えなくはないが、ルール遵守せざるを得ないアバターの気持ちを考えると致し方ないか…
プレイヤーが楽しんでる裏側にはこんな闇もあるんだなと考えさせられる一本でした
0281進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/29(日) 11:51:57.81ID:p8OseGvl
>>275
VRである強みをあまり活かせてない…ような気がする、智恵ちゃんの容姿が当時のままって設定のみなのは勿体無い
いっそ照れ隠しに特大魔法ぶっ放すくらいしてもよさそう、MMO経験の差を示せるし
智恵ちゃんももっと魅力的に書けるはず、長靴下のピッピが好きならその影響を受けててもおかしくないから、例えば破天荒で大胆な性格になっててもいいんじゃないかな(ピッピのことよく知らなくてすまん…)
全体的に厳しくなってしまったけど、文章は上手いし磨けばもっと光ると確信してるよ
0282進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/29(日) 12:29:50.18ID:p8OseGvl
>>278
こう見ると世界の半分をくれるってかなり優しいよね魔王様
案外理解のある魔王と欲望まみれの勇者ってのが面白かった
勇者が勝ってもこの世界は平和にならなさそうなのがまた…
0283この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 12:44:13.96ID:QvHVaEzn
3つ浮かぶってすごい
きっと女魔王なら世界は平和になった…いや無理だな
0284この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 13:49:53.33ID:AwHhruYn
>>281
街中は戦闘行為禁止かな? と言う事が先立ってしまったので、通報エンドにしましたが
……確かに極大魔法からの死に戻りとかの方がコメディとしても面白かったと思います
何にせよまだまだ練り込み不足でしたね
ご意見ありがとうございます
0285この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 17:33:14.47ID:dt+GTmHJ
進行さんすみません。
負担をおかけして申し訳ないのですが、一つ個人的なご相談が。

>>247を、まだ付き合ってない幼馴染み設定で加筆修正したのですが、良くなったか冗長で劣化したか、一言コメントなんていただくことは難しいでしょうか?

そういう主旨のスレじゃないor出しゃばりすぎ調子に乗るな等々あればスルーしていただければ。
普段ならこんなこと控えるのですが、進行さんが敬語キャラに並々ならぬ思いがありそうだったので聞いてしまいました。
厚かましいお願いですみません。
0287この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 18:57:01.56ID:dt+GTmHJ
ありがとうございます!
そこまで大きく変わったわけではないのでガッカリされるかもですが…とにかく投下します。
劣化してたら遠慮なく言っていただければ幸いです。
02881/3垢版2017/10/29(日) 18:58:00.53ID:dt+GTmHJ
使用お題:『きのこ』『ゲーム』

【今から私とゲームを始めましょう】


「育人さん、私とゲームをしませんか?」

 私の言葉に、育人さんは可愛らしい顔を苦々しく歪めました。
 反面、私は期待通りの反応に頬が緩みます。

「いや、しないよ。だってまひるちゃん、性格悪いからね」

「いけない人ですね。十年来の幼馴染みに対する言葉とは思えません」

「言ってもいいと思うけどなあ。事実だもの」

 そう言って育人さんはぷいっと顔を横に逸らしました。

「いくら事実といっても、真正面からそんなことを言うから、育人さんは女子から酷い人と言われてるんですよ?」

「いったい誰が言っているのかな? 初耳なんだけど」

「言えません。女の子同士の友情は固いんです」

 私が牛のクッションで口元を隠すと、育人さんは諦めたようにため息を吐きました。

「一度も勝てた試しがないからなあ。まひるちゃんは勝つためなら、容赦せずになんでもするし」

「一番になるためならどんな手でも使えと、母からの教えですから。やる気が出ないのなら……育人さんが勝ったら、私から贈り物をするというのはいかがでしょうか?」

「いらないものなんでしょ。どうせ」

 育人さんは私の性格が悪いと思っています。
 不信感いっぱいの目ですね。
 こういうところが可愛いと思うあたり、やはり私は性格が悪いのでしょうか。
 まあ些細なことですけどね。

「いらないものかどうかは、私が決めることではありません。これです」

 私は本棚から一冊の本を抜き取りました。

「……意図がわからないよ。『幼馴染みから始まる恋』って。まひるちゃんの事だから、これに意味なんてないんだろうけど」

「いい本ですよ。タイトルに騙されてはいけません。それ、最後は幼馴染み同士の愛憎入り混じる殺し合いですから」

「一周回って面白いかもだけど、ネタバレするのはどうなのかな?」
0289この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 18:58:26.43ID:dt+GTmHJ
「いちいち配慮する必要もないでしょう。態度を見ればどうせ読まないことくらいわかります。仕方ありません、奥の手を使いましょうか」

「いくらか嫌な予感がするけれど、何?」

 私は姿勢を女の子座りから、正座に移し、育人さんの瞳を見つめます。
 濃い黒色で、とても素敵な瞳です。時々無性に独り占めしたくなって困ります。

 ああ、いえ、今は大事な話の最中でした。こんな事を考えている場合じゃありません。
 育人さん、そろそろ決着を付けさせてもらいますね。

「一度目の勝利には、やはり相応の特別を。育人さんが勝ったら、その、育人さんの……き、きのこを、私が思い切り引っ叩くというのはいかがでしょう!」

「い、痛いだけだよねそれ。というか、きのこってまた随分とベタな隠語を……」

「痛い? 痛いんですか? 男性なら誰もがむせび泣いて喜ぶと、友達が言っていたのですが」

「いい加減なことを言う友達だなあ。まひるちゃんも、さすがにそういう話はやめといた方がいいんじゃないかな?」

 育人さんが心配そうに言います。
 間違いなくこの人も性格の悪い人なのですが……ああ、これは本当に心配してくれてますね。
 私の読み通りです。動揺させてすみません、育人さん。

「いけませんか? 育人さんは高校三年生、私ももう高校二年生です。そこまでおかしな話題でもないでしょう?」

「いけないことはないけれど、無理してない? 顔が少し赤いよ」

「……生馬先輩も、少し大胆になった方が愛嬌があって可愛いと、そう言っていましたから」

「いや、誰その男!? ――あ」

 しまった、というように育人さんが頭を抱えます。
 決着が付きました。私は満面の笑みで育人さんの手を握ります。

「『いや』は育人さん二度目です。『い』勝負、私の勝ちですね。ところで――生馬和子先輩。部活の先輩ですが、どうかしましたか?」

「……いえ、何もありません」

 頭文字を統一して会話を続けるこのゲーム――今回は『い』から始める会話ですね――今回も私の勝利で終わりました。

 口を挟まれるまでは自由に喋っていい。
 同じ意味の言葉を自分で二回言ってしまうと負け。

 これしかルールのない、非常にいい加減なゲームですが、退屈しのぎにはちょうどいいです。
 そうそう。育人さんが、男性の名前だけであんなに焦ってくれるとわかったのも、嬉しい収穫でしたね。
02903/3垢版2017/10/29(日) 18:59:00.54ID:dt+GTmHJ
「今した友達の話も嘘なんでしょ?」

「いいえ、と言いたいところですが、ここは黙秘を貫いておきましょう」

 少しくらいの謎は残しておかないと。面白みのない女性と思われてしまいますからね。
 私のイメージが損なわれるのも、とても遺憾ですし。

「いいさ、まひるちゃんの性格の悪さは知っているからね。……まあそこが好きなんだけど」

「――――」

 突然の告白に、私は思わず息を詰まらせてしまいました。

「まひるちゃんの言うとおり、僕たちももう高校生だ。どうだろう、幼馴染みからもう一つ踏み込んで、彼氏彼女の関係になるっていうのは。もちろん、この本の結末みたいにはしないよ」

「い、育人さん!? ――ぁ」

 しまった、と思いました。
 私の最初の言葉は確か……
 育人さんが澄ました顔で笑います。

「僕の名前で始まるのは二回目。あとちょっとで勝てたのになあ」

「ふ、不覚です。急に告白なんて……不意を突かれました」

「今度こそはと思ったんだけどね。一手遅かったよ」

 ……勝った気がしません。
 いえ、ゲームは私の勝ちに違いないのですが……
 私は試合に勝って、勝負に負けたのでしょうか。

「それはそうと、まひるちゃん。さっきの返事は貰えるのかな?」

「――っ! ゲームを利用してしか告白できないような男性が受け入れられるとでも?」

 言葉尻を強くして、わたしは拒絶の意を示しました。
 この選択は間違っていないはずです。

「……そうだね。そこは僕が悪かったよ。うん、軽率だった。次はちゃんと相応の時と場所を選ぶよ」

「次、ですか……」

 きっとこの人に他意はないんでしょうね。わかります。ただ失礼だったと思っているのでしょう。
 やっぱりこの人は、私よりもよっぽど悪い人です。

 ……そういうところも好きなのが、困りものなのですが。
0291進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/29(日) 19:36:52.66ID:p8OseGvl
>>288
あぁ〜〜〜グッと良くなった!
もっと大きな歳の差がいいかも、って個人的趣向はさておき、まだくっ付いてない関係のほうが告白の胸に刺さる鋭利さが増してる!
告白を跳ねちゃうのもまひるの天の邪鬼さと育人の善人さを立たせるのに一役買ってるし、悪い人ですねって皮肉も前よりずっと印象深く残ったね

そしてやはりピッピの扱い辛さが浮き彫りになるという…
0292進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/29(日) 19:44:46.74ID:p8OseGvl
締め切りは今日のてっぺんだからまだの人は早めにね!
0293この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 20:17:21.53ID:dt+GTmHJ
>>291
質はちゃんと上げられたみたいで安心しました。
年上はなるほど、熟考したいところです。
ピッピはちょっとハードル高すぎて…上手く落とし込める人すごすぎます。

良くなってる。だけの一文でも御の字だったのですが、しっかりとご意見を入れていただけて嬉しいです。ありがとうございました!

この二人のお話し、妙に気に入ったのでまた別のお題で投下するかもしれません(こんなギミック込みアイディアはもう出ませんけど)が
馴れ合いみたいな身内スレっぽくしてしまうのは不本意なので、しつこいようならそれとなく言ってください。
敏感に察知してサッと撤退しますので。

もちろん、黙ってまったく別のお話も入れます。
無理を言ってご負担をかけてしまいすみませんでした。そろそろ引っ込みます。本当にありがとうございました!
0294この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 21:50:37.85ID:u1zdTnHD
感想!

>>275
使用お題5!さあ難関5を上手く消化出来るか〜
話の要素はいけない親戚関係にツンデレ、ロリコンまで乗ったゴージャス仕様〜
割合安定してお題消化をこなしていくがやはりスレに巣くった最悪の悪魔、長靴下のピッピが不自然を添えてくれるw
最後は下ネタでオチw
んーチーちゃん!大きく年の差を付けられてる幼女が成人?男性にアピるなら普通は背伸びしてアバターを大人っぽく見せる気がするぞー

>>278
お題は3!
いい加減にしろ、なろーしゅw
ほんといい加減にしてくれ!
そんな脱力感
なんだけど、なんだけど
オチもハマってるしお題の消化にも無理がない
大きな突っ込みどころを感じない意外な高品質作品だw
問題はなろーしゅに腹立つぐらいかw

>>288
お題2!
育人さんとまひるさんの焼き直しきたー
お題消化を犠牲にしてストーリーの完成度を召喚だ!
うーんやっぱりまひるさんの雰囲気が良いすねーこれは良い
唐突に差し込まれる記号が無くなったお陰で会話がスムーズで素敵になったw
これは成功!
次のお話にも期待しまーす
0295この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 22:25:43.41ID:95DqAch/
>>294
競馬実況みたいな感想に思わず感想返ししたくなってしまったw
多少なりとも面白がってもらえたら嬉しいです。ありがとうございます。
別になろーしゅを意識したわけじゃないのですが、言われてみたら今のなろうの人気作品って漏れ出した本音の部分がだいたいこんな感じですよね。まあハーレム欲求を否定はしませんが・・・
いっそこの勇者みたいにものすごくわかりやすいと、こちらとしてもツッコミ甲斐があってまだ許せるのかもしれません
0296この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 22:53:34.63ID:dt+GTmHJ
>>275
属性盛り盛りの智恵ちゃん
ツンデレの見本みたいな子で、素直に羨ましいです。
自分が書くと、作者のヒネた性格のせいか、どこか変わり者な感じになってしまって…
一番良かったのは掛け合いですね。テンポ良くて面白かったです。

>>278
キノコ♂の生えてる方 で普通に笑っちゃいました。
自分も似たような消化の仕方したのであれですけど、魔王は真面目な表情なんだろうなと考えるとギャップで…

>>294
何回も感想ありがとうございます。
今回は自分にとっては奇跡の出来で実力以上のものが生まれましたが、またがんばります。
0297この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 23:03:11.41ID:95DqAch/
正直な話、自分のあげた小説への評価より次のお題が楽しみで仕方ないデス、はい。
0298この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 23:12:33.30ID:vYCGizFq
思ったんだけどお題消化って最初1個だけだったのになんで今は2個から?
消化が簡単すぎるから?
0299進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/29(日) 23:19:44.19ID:p8OseGvl
最初は様子見でスタンダードなお題1個安価にしてたんだよ
試しに2個お題にしてみたら好評で、5個から選んだらもっと幅が広がるだろうと今の形式になってるよ
まだこれも試験運転の段階を出ないけど、次の安価も同じやり方でいいよね?
0300この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 23:24:21.75ID:vYCGizFq
やり方は同じでいいと思うけど、お題1個からだともっと作品が増えるのでは
逆にモチベーションが下がっちゃうのかな?
0301進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/29(日) 23:30:08.98ID:p8OseGvl
なるほど、最低2個って制限を取っ払おうってぇかい
確かに1テーマに絞った質の高い作品も出てくるかも
特に縛る理由もないし撤廃しますか
0302この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 23:34:35.76ID:vYCGizFq
提案してるから当たり前だけど、自分は賛成
ここの人はチャレンジャーんじゃ人も多いから1個ばっかりってこともないだろうし作品が増えるのはいいこと
心配になるのは進行さんの負担くらい
0304この名無しがすごい!垢版2017/10/29(日) 23:36:14.74ID:ro9oPzbQ
【いいえ、違います】
使用お題→『ゲーム』、『全否定』
ttp://kasasagi.hinaproject.com/access/top/ncode/n8390ei/

時間ギリギリで投稿お願いしますー。
全否定成分ちょっと弱い感ありますけど……
0305進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/29(日) 23:55:34.52ID:p8OseGvl
>>304
お、またまた甘酸っぱい青春ものだ
ウソ発見器ネタは定番だね
脳みその弱い進行は質問→いいえ→光る→あれ?これは嘘なのか?と脳内変換に時間がかかってしまった…
そして腕輪が2つあるのに終盤まで気付かなかった…交互につけてるものだとばかり
0306進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/30(月) 00:00:35.53ID:/dfY6fjb
お題『長靴下のピッピ』『きのこ』『ゲーム』『全否定』『60億(単位は自由)』〆

作品一覧(1/2)
>>229【とある配管工と亀野郎のイケナイお話】
>>232【悪魔の神の証明】
>>234【変わるもの、変わらないもの】
>>247【今から私とゲームを始めましょう】
>>254【Twilight the daystar】
0307進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/30(月) 00:00:57.21ID:/dfY6fjb
作品一覧(2/2)
>>267【見捨てられた者たち】
>>275【智恵ちゃんと僕】
>>278【魔王必読! 勇者が男の場合、絶対やってはいけないこと】
>>288【今から私とゲームを始めましょう】(改稿)
>>304【いいえ、違います】
0310この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 00:04:27.26ID:KY6JSe/4
>>294
>>296
実は、智恵については最初と性格を変えています
ツンデレを意識したと言うより、自分が書きやすいキャラクターで書いた結果、ああなりました

>>304
もう、付き合っちゃいなよと、言った感じですね
全否定したいけどできないと言った感じがします
0315この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 00:25:24.58ID:GZeOnpt/
>>310はまたアンカで再募集する?
それともまさかの発想の逆転、310の感想の中からお題を引っこ抜いて無理やり仕立て上げちゃう?
0319進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/30(月) 00:27:57.53ID:/dfY6fjb
お題『ああああ』『自動販売機』『殺人事件』『書き出し→「親父が失踪した」』『ヒーロー』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・どのテーマを選んだのかも明記してください。
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは11月2日 0時です!
0320この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 00:29:42.43ID:GZeOnpt/
>>318
長靴下のピッピは良くてああああはダメなのか!?
使えなくはないからいいじゃないかよー。ドラクエのテンプレ勇者の名前とか、叫び声とか、センター試験の選択肢が「ああああ」になってなんか間違ってる気がするとか、やりようはいくらでもあるんだし・・・
0322この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 00:33:57.03ID:GZeOnpt/
>>319
進行さんいつもお疲れ様です。ありがとね。そして今回も面倒そうなお題が並んだなぁ・・・
あと今回投票はしないでいいんだっけ? 個人的には275さんと304さんのどっちに入れようかめっちゃ悩んでたから無いなら無いでいいけど・・・

>>320
謝らんでええで。確かに遊びすぎと言われると遊びすぎなお題だったし、再否定されたらぐぅの音も出なかったし・・・
でもピッピよりは使いやすいよね、絶対w
0323進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/30(月) 00:38:43.52ID:/dfY6fjb
ああああはまだ使いようがあるからそのまま進めるよ
投票はすまない、ちょっとしんどいしナンバーワンを決めてしまうのはあれかなと思うので切らせてもらうよ
票の代わりに一個でも多く感想を送ってあげてほしいな
0325この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 00:55:08.64ID:RJZMlnOE
刻限ギリギリで駆け込んだ力作に感想!

>>304
使用お題2つ!
ほほう、全体通してお題を使用する事でキーワードがいきなり出て来るワロタ感を打ち消したんだねー何というテクニシャン、何という戦術か!
これはもうテクニシャン軍師と呼ぶしかないw
戦術の発想は>>288氏由来か!?
えっリップグロスまで贈ってるのにイチャつき照れる二人とは一体!?
距離感に一抹の謎w
0326この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 00:59:59.14ID:CVxeCmQi
>>305
ありがとうございます。
2000文字縛りって、どこの描写削っていいか悩むのでわりと難しいですね
良い勉強になりました

>>310
周囲からはカップルだと思われてる男女の親友って素晴らしいと個人的に思います
0327この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 01:08:20.95ID:CVxeCmQi
>>325
ありがとうございます
記念日の度にプレゼントしあってて、放課後はいつも二人で遊んでいる……
もうカップルなのに、本当に何してるんでしょうこの二人
0328この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 07:55:56.76ID:/ynHrrnX
1/2
使用お題『ああああ』『自動販売機』『殺人事件』
※ホラー風味、グロ風味描写あり 注意


【異常者】

「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」

 オレはその女たちを見た瞬間、ヤバイと確信した。
 いや、真夜中に自動販売機にへばり付く女たちを見れば、誰もが思うだろう。
 ヤバイ場面に遭遇したと。

「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」

 足早に駆け抜けよう。大して広くもない一本道。オレの家までは走れば五分もかからない。それが一番の方法なはずだ。
 こんなことなら、ちょっと腹が減ったくらいでコンビニなんて行くんじゃなかった。
 だが後悔しても遅いのはわかってる。
 ゆっくり、まずはゆっくりと近付いて、ある程度近付いたら、全力で走ろう。

「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」

 なんなんだ。さっきからこの声はなんなんだ。
 女たちが言っているのはわかるが、何を言ってるんだ。
 いや、考えるな。何も考えず無心で歩いて、もうちょっと歩いたら全力で走るんだ。
 あと八歩、いや五歩進んだら全力で走るんだ。

「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」

 あと四歩。
 女たちの髪は長いが、乱れきっている。手入れしていないのが丸わかりだ。

「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」

 あと三歩。
 服装はまちまち、だけど四人とも薄汚れている。靴もなく裸足だ。

「ああああ」「ああああ」「ああああ」「ああああ」

 あと二歩。
 ……顔は見えないが、泣いてるのか?
 もう喉が枯れているのか、随分と低く聞こえる。

 あれ……そういえばこの自販機って。

「事件があった場所」

「――――」「――――」「――――」「――――」

 声が止まった。オレはヤバイと確信した。あと何歩なんて言ってられない。本気で足に力を込めた。
 走り出す。後ろから、裸足で走るときの独特の音が聞こえてきた気がした。
 振り向いてなんていられない。全力で走る。

 ――あの自販機で、高校生の男が見つかったのは半年前の事だ。
 体はバラバラにされ、あるいは挽肉のようにグチャグチャに潰され、細かくなった肉片は受け取り口に全て詰め込まれていた。
 どれだけ悪趣味なのか、目玉はくり抜かれ、釣り銭口に入れられてたそうだ。 
 確か、あの子どもには母親と三人の姉がいたってニュースで――

「ぁぁぁああああああ!! ああああぁぁぁあああああ!!」
0329この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 07:56:50.86ID:/ynHrrnX
2/2

 心臓が痛い。息が切れる。だが止まることはできない。
 大丈夫、女の足だ。オレの家まではもう少し。このまま逃げ切れる――

 油断したわけじゃない。誓って油断したわけじゃない。
 だけど、そう思った直後、オレは肩を掴まれて地面に引きずり倒された。

「ぁぁああああ! た、助けてくれ!!」

 喚くように叫んだ。周りに人はいないが、叫ぶしかない。
 そうだ。オレは死んだ男と同い年だ。必死に謝って助けを求めたら、この人たちも危害を加える気がなくなるんじゃないだろうか。

「ごめん、ごめんなさい! 悪気はなかったんです、助けてください!!」

「ああああああああああああ」

 聞こえてきた声は、思ったよりも野太かった。
 オレは目を見開く。血走った目、口を押さえてくる力、かすかに聞こえる喘鳴音。

 女じゃない、男だ。

 太ももに激痛が走る。
 何をされたのかわからない。わかりたくもない。

 朦朧としてきた意識のどこかで、オレはある事を思い出していた。

 ――そうだ。
 あの事件の犯人は、まだ捕まっていなかったんだ――――――
0330進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/30(月) 09:59:34.17ID:xHXrVTmh
>>328
初のホラー作品!
ああああ連呼による不気味さが良いですね、声が止まるところでこっちまで恐ろしくなります
女じゃなく男に見間違えたっていうのは一体…?四人のうち一人だけ男でそれが真犯人だったってことでしょうか
「主人公が何かに気付くエンド」はもう少し読者に結末がハッキリスッキリ伝わってほしいな、と思いました
0332この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 14:02:59.28ID:CVxeCmQi
【俺は殺してない】
使用お題→ 「殺人事件」「書き出し→「親父が失踪した」」

 
 親父が失踪した。

 嫌なところばかりの親父だった。酒を飲んでは暴れて母さんに怪我をさせるし、お酌をしなければ俺や妹を怒鳴りつける。
 ギャンブルが好きでよくパチンコに行っては、煙草臭くなった上着と引き換えに金をすってくる。
 家が貧乏なのはあいつのせいだ。

 親父が消えて、一番喜んでいたのは母さんだろう。
 だが、皆が喜びそれで家の中も多少明るくなっていた。


 親父は失踪した。そのはずだ。
 だが、警察は殺人事件の線で捜査を進めているらしい。
 おかしな話だ。玄関先に残っていた血痕だけで、親父が殺されたなどと思い込むなんて。
 あの親父が、それだけで死ぬわけがない。ただ頭に煉瓦で一撃を食らっただけで、死ぬわけがない。


 なんでも血痕が発見されたあと、公園の茂みから親父の腕が見つかったのもその思い込みの原因らしい。
 懐かしい。あの公園で小さいときにキャッチボールをした記憶がある。まだ優しかった親父。俺の頭を撫でる大きな手が、とても温かかったのを覚えている。

 それはともかく、それが親父の死と関係があるはずがない。
 俺は知っている。腕を切ったくらいじゃ、人は死なない。切り口を焼いて止血すればそれなりに持つし、野犬でもそれは実証済みだ。
 焼くときの痛みだって、親父なら耐えられた。あの、無駄に根性のある親父なら。

 その後、河川敷から両足が見つかったのだってそうだ。
 昔、俺と親父が自転車の練習をしてた道の脇に、その足は落ちていたらしい。
 ノコギリで落とされたその切り口は消毒されていたんだし、感染症対策も大丈夫だろう。
 親父が死ぬわけがない。『小さい擦り傷など、唾をつけておけば治る』と豪語していたあの親父が、死ぬわけがない。


 警察は、今日も親父の事件で話を聞きに来ていた。
 だが、何度聞かれても答えは変わらないだろう。
 母さんはなにも知らないし、妹だって同じだ。親父は突然失踪した。それだけだ。

『人が一人死んでいる』
 情報が欲しい警察官は、どこか他人事のような俺たち家族に、そう真摯に訴える。
 だから、その前提がおかしいのだ。親父は死んでいない。これは殺人じゃない、失踪しているだけだ。


 母さんも妹も、親父が死んだと思っているらしい。
 まあ、彼女らがそう思いたいのなら好きにすればいい。
 だが、俺にはそうは思えない。

 昔、皆で行った海水浴場の近くのレンタルロッカー。
 そのドアを開ければ、まだ親父には俺を睨む元気が残っているのだから。
0334進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/30(月) 15:20:43.65ID:xHXrVTmh
>>332
今回のお題はホラーが作りやすいみたいだ
親父は失踪しただけだと信じる主人公がじつは犯人というサイコ感がよく出てる
読み進めるごとに主人公に対する疑惑が深まっていって、最後の一行で確定する作りはとても良い!
…のだけれど、タイトルで若干ネタバレしてるのが残念。主人公は失踪を信じてる体なんだから、俺は殺してないってタイトルは致命的なような
0335この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 16:11:56.62ID:pnjwEWrV
ホラーが多いと聞いたなら、ホラーじゃないのを書くのが自分流!
>>319
使用したお題『ああああ』『殺人事件』『書き出し→「親父が失踪した」』『ヒーロー』

【正義のヒーロー殺人事件】

 親父が失踪した、最初はその一言だった。

 しかし状況は一変する。親父が居ない期間が長期化し、失踪したのではなく殺されたかもしれない、という可能性に皆が気付いた瞬間、私たちグループの間に亀裂が走った。
 私たち、愛と正義のヒーロー戦隊の中で疑惑の視線が横行する。

「親父の失踪が一か月を過ぎようとしている。これは一大事だ。私たちの変身スーツや巨大ロボの管理は全て親父任せだったし、敵の襲撃が増えれば増えるほどこちらの武装の劣化が進んでしまう。すでに巨大ロボの右腕が破損して動かなくなっている」

 リーダーである俺が深刻な顔でヒーロー組織内部の不備を論う。
 親父こと博士はヒーロー戦隊に必要な全ての物資の管理を行っていた。彼が居なくなることでここまで問題が多発するとは考えてなかった。
 腕を組み今後の組織運営について考える俺に対し、震える声で食ってかかる奴がいた。

「た、確かにそれも問題だけど、お、親父さんのことを心配しようよ! もう一カ月だよ!? て、敵に捕まっちゃったのかもしれないし、も、もしかしたらこ、殺され……」

 もともと気弱なブルーが、変身もしていないのに顔を真っ青にした。確かに親父さんは俺たちにとっては恩人に等しい、できれば無事でいてほしいと思う。
 でもだからこそ疑問が残る。ただその疑問をこの場で言っては不味いので、俺は何も言わない。その言わないでおいた疑問を賢しげな顔で口に出す軽率な者もいた。

「ここはヒーローの秘密基地だ。無論敵側にこの場所がバレてはいない。親父さんは身の安全を考えてか知らないが、基地から出ることは全くない。つまり、親父さんがいなくなったのは敵の誘拐ではない、な」

 俺は言わないでおいた疑問を言ってしまったブラックに、彼以上にドス黒い感情を持った。彼はきっと格好つけたいがために自分の気付いた事を率先して発言しただけなのだろうが、その後に何が起こるかを考えていない。
 そして当然のように悪いことが起こる。唯一女性である彼女の甲高い悲鳴が響いた。
0336この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 16:13:21.55ID:pnjwEWrV
「そ、それって、この中に裏切り者がいるかもしれないって、こと……?」

 ピンクの顔は桃色に紅潮していた。こんなとき普通ならブルーのように顔を青くすると思うのだが、なぜか彼女はドヤ顔のブラックとそれを睨みつける俺を交互に目をやりながら、何か嬉しそうにしている。
 台詞は怯える被害者のそれだが、表情と全くあっていない。いつものことだが謎だ。
 彼女の台詞を皮きりに動揺する皆の中、一人最も気の小さい奴が勢いよく席を立った。

「こ、この中に親父さん殺しがいるかもしれないってことか!? だったらこんなとこにいつまでもいられるか! 家に帰らせてもらう!!」

 グリーンがそのままネズミが逃げるように部屋を飛び出していこうとした。彼の心情は察するが、その台詞と行動は完全に死亡フラグだ。安全(グリーン)じゃない。
 この五人の中に親父さんを亡き者に、少なくともどこかに監禁した者がこの中にいるかもしれない。互いに信頼し合った仲間であるはずなのに、その絆は簡単に割れてしまった。
 俺が悲しい気持ちを抑えて皆の動揺を静めているうち、いきなりサイレンが鳴り響いた。

「こんなときに敵の襲撃が!? しかし行くしかない! 皆、出撃だ!!」
「だ、だけどこの中に裏切り者がいるかもしれないじゃないか! ぼ、僕は行きたくない!」
「気持ちはわかる、だが堪えてくれ! 我々が行かないと街の皆が酷い目に遭うかもしれないんだ! 世界の平和のために、頼む!」
「……わかった、レッドを信じるよ」

 俺はその一言でとても嬉しい気持ちになった。割れたと思った絆だったが、意外としぶといようだ。みんなの覚悟を決めた表情を見て、俺は強く頷く。
 そしてみんなでポーズをとり、一斉に変身した!

「へんしん!! 皆殺しのレッド!」
「へんしん!! 毒薬博士ブルー!」
「へんしん!! 猟奇殺人ブラック!」
「へんしん!! 保険金殺人ピンク!」
「へんしん!! 一日一殺グリーン!」
「暗殺戦隊コロスンジャー! 出撃します!!」

 何度も練習した変身ポーズを皆でとり、さっそうと走りだした。街の平和を守るため命がけで戦う5人の雄姿がそこにあった。



 ちなみに親父こと博士は自分用の秘密の部屋でひっそりと首を吊って死んでいた。
 死因は過労によるストレスだった。やはりヒーロー戦隊の各種武装や設備を一人で切り盛りするのは無理があったらしい。
0337この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 16:51:47.48ID:xycs9P/A
使用お題:【ああああ】【自動販売機】【殺人事件】【書き出し→「親父が失踪した」】【ヒーロー】

【探し屋右京】(1/2)


 親父が失踪したのは、つい一週間前の事だった。
 たった一枚の置き手紙を残し、忽然と消息を断ったのだ。

『彰へ
謝りたいと言ったら怒るだろうな
あまり良い父親ではなかった自覚はある
後の事は頼んだ。母さんによろしく』

「何が、頼んだだよ。勝手すぎんだろ……」

 元プロ野球選手だった親父は、肩の故障で引退を余儀なくこそされたが、連続無失点記録を打ち立てる等もした、球界のヒーローだった。
 けどその反面、私生活では、その俺様な気質のせいで、母を何度も泣かせる様な男でもあった。
 
 そんな男の失踪。

 特に周囲とのトラブルがあった訳じゃなく、本当に突然、行方をくらませた。
 書き置きが有った事もあり、警察は殺人事件などの事件性はないものとして、行方不明者として受理した。

「自ら姿を消した場合、見つかる事はほぼありませんよ」

 担当した警察官はそう言ったが、家で気落ちしている母を見ると、とてもじゃないが、そんな事を伝える気にはならなかった。
0338この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 16:53:48.83ID:xycs9P/A
【探し屋右京】(2/2)


「それで自分の所へ来た……と」

 彰から渡された缶コーヒーに口を付けた事を後悔しながら、右京はそう言った。

「ああ、協力してくれ」
「こんな人気の無い自販機まで連れてきたのは、そう言う魂胆だったんてすか」

 マンションの間にある、型の古い自動販売機は、昼間でも薄暗く、人も滅多に来ない。
 その為、あまり他人に聞かせたくない話をするにはもってこいの場所だった。

「お前、失せ物探しとか得意だっただろ? 同じ感じで探してくれ」
「同じ感じでって……」
(確実に、この親にしてこの子ありだよねぇ)

 そう愚痴をこぼしながら、どうしたものかと右京は考えた。
 何にしろ情報が少なすぎるのだ。

「突然、姿をくらましたって事ですけど、持ち物とかってのは、分かりますかね?」
「持ち物なぁ。財布くらいじゃねぇかなぁ」

 顎に手を当てて彰がそう言う。

(家から持ち出した様な物はないか、気がつかないって事か……)
「……その、書き置きって、なんて書いてありました?」
「ん? おお、メモがしてある……えっと、これだこれだ!」
「その程度の気は回るんですね……」
「うん?」
「いや、何でも……」

 彰から渡されたメモ書きに右京が目を通した。

「……書き置きは、この通りに書いてあったんですね?」
「ああ、そのまんま書き写した」
「ふうん……」

 目を細め、じっとメモを眺める右京。
 その横顔に異様な迫力を感じた彰は、思わずごくりと唾を飲み込んだ。

「彰さん……」
「な、何だ? なにか分かったのか!?」
「これ! 縦書きで『ああああ』って読めますよ!!」
「だからどうした!!」

 何かが殴られた様な、大きな音が響き渡ったと言う。
0339この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 17:10:38.85ID:xycs9P/A
>>335
ツッコミ所が多過ぎて渋滞を起こしてますがw
個人的には博士の自殺動機でクスリとしました
0340進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/30(月) 17:19:40.87ID:xHXrVTmh
>>335
ヒーローのカラーリングに合わせた描写ネタが秀逸!
そして物騒な口上にクスリとさせられる
5人からブラックを抜いてイエローあたりを足して、とんでもねぇブラック企業でしたってオチでも良かったかも?
戦隊もののブラックって時に敵として登場する孤高のライバルポジションな印象があるなぁ
0341進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/30(月) 17:25:08.11ID:xHXrVTmh
>>337
そういう手で来たか!
深刻な事件から考えさせられるオチを期待してたら、ああああを仕込むためだけの物語だったとは
優秀なふいんきを醸しておいてポンコツな右京、そういうのとても良いと思います
0342この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 18:23:36.56ID:xycs9P/A
>>341
今回はもう、このオチありきで構成しました
なるべく『ああああ』が不自然に成らないようにと文章を考えたのですが、上手く行ったのなら幸いです
0343この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 19:28:03.21ID:pnjwEWrV
>>319

使用したお題『ああああ』『殺人事件』『ヒーロー』

【契約不履行】

「今日のテストちょー最悪! それに絶対変だった!」

 私はカバンをベッドへ放り投げながら叫んだ。いろいろ意味がわからない。納得もできない。

 まずなぜ自分だけ追試を受けねばならないのかということだ。確かに私の成績はそれほどよくない。が、わざわざ平日の放課後に居残りさせられるほどではない。もっと頭の悪い奴もたくさんいる。
 それにおかしいことはそれ一つじゃない。私は諸悪の原因を放り出したカバンから摘まみだして愚痴った。

「しかも何よこれ、選択肢が変でしょどう考えても」

 集中してテストを解こうとしているときですらそのおかしさに戸惑わされた。今見直してみるとなおのことおかしいことに気付く。
 まず選択肢がおかしい。普通日本語で選択肢があるのなら「あ、い、う」とか「い、ろ、は」だろう。英語だったら「A、B、C」というのは鉄板だ。だというのにこのテストは、なぜかその選択肢がものすごくランダムだった。
 具体的に言うと、1問目の選択肢は「あ、い、う」なのだが、2問目は「あ、か、さ」となり、3問目には「あ、た、ま」となっている。
 最後の8問目にいたっては「い、る、か」だった。ふざけているとしか思えない。私はこれ以上ないほど顔を顰めながら呟いた。

「あのクソ赤田、ホント狂ってるんじゃないの?」

 前々からなんか妙に絡んできて嫌な奴だと思っていたけど、今日にいたっては確信した。担任の赤田は絶対おかしい。
 だいたい今日の追試もそうだ。人が嫌々テストを受けてるっていうのに妙に笑顔だし、テストの答え合わせをしたらものすごくがっかりした表情をしていた。
 教育熱心で私の成績に一喜一憂しているのだろうか? そういう教師には思えないんだけどなぁ……。

「まあいいや、一応答えを確認しようかな」

 私は気を取り直してテストの見直しを始めた。別に真面目というわけではなく、一年前の高校受験のとき嫌というほどテスト直しをさせられ、今では間違った答案を残しておくとなんか気持ち悪いのだ。赤田のことは忘れてテスト直しを始める。
 赤田に答えを教えてもらっていたので、それを参考にしながらテストの問題を解き直す。ぶつぶつ呟きながらペンを動かす。

「ええと、私の間違った選択肢が『ああああいすみる』で50点と、間違いは2,3,6,7問目……」

 テストの緊張がなくなったからか、答えがわかっているからか、はたまた選択肢が突飛だったことの動揺がないからか、とにかく解き直しは順調に進んだ。どれも基本問題とほんのちょっとした応用問題だった。
 ペットボトルのジュースを飲みながら教科書片手にすぐに終わらし、見直しをする。うん、今度は選択肢も全部正解と同じなった。

「2問目が『か』で、3が『た』、6が『し』の7が『て』ね。うん間違いない……あれ?」
0344この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 19:29:45.99ID:pnjwEWrV
 私は追試テストの上の部分を見た。そこに文字が浮かび上がっている。なんで? と思ってよくよく見てみると、どうやらペットボトルから垂れた水滴がそこに垂れて文字になっているらしい。
 私はそれを怪訝な顔で眺めた。

「左が結、女で、右に約、書? なにこれ、あぶり出し?」

 火で文字が浮き上がってくるあれに似ていたので、思わず私はそう呟いた。水で文字が浮かび上がるなんてものあるんだろうか、仮にあったとしても、これは何の単語だ?
 ジュースの中身はまだ残っていたので、それを使って他の文字を浮かび上がらせる。左右の間に一文字と半分開いていた隙間に文字が埋まる。

 出来上がった単語を見た瞬間、全身に鳥肌が立った。

「あおいー? 今担任の赤田先生が来たんだけどー、なんか大事な用事があるっていらっしゃってるわよー? 降りてきなさいー」

 私はものすごい勢いで部屋のドアへと振り向く。私だけが気付いている異常事態に、お母さんは気付いていない。
 赤田はただおかしいだけじゃない。ヤバイ。そのことをこのテストの回答と隠し文字で確信したからだ。テストに間違いがあったとき、なぜ赤田がものすごくがっかりしたのか今更になって理由がわかった。気持ち悪い。そしてマズイ。

 私は急いで自室を出て、階段下にいるはずの母親に叫んで警告した。

「お母さん、ダメ! そいつ追い払って! 絶対ヤバイやつだから! お願い!!」

「急に大声出してどうしたのよ? もう上がってリビングで待ってもらってるわ。何をそんなに慌て……あれ、先生? どうかなさいましたか?」

「ダメ! お母さん逃げて!」

 背後から近づいてきた赤田が何を手に持っているかお母さんは気付いていない。私は叫んだが、どうやら手遅れだったようだ。
 次は私の番かもしれない。そう思うと怖くて腰が抜けてしまい逃げることもできなくなった。誰か助けて、お父さん早く帰ってきて、と心の中でこの場を解決してくれるヒーローの登場を切に願った。





<わかんなかった人用の解説を一応>
テストの答えは上から順に「あ、か、た、あ、い、し、て、る」になります。あとはまあ何とか察してください
0345この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 20:46:14.35ID:xycs9P/A
ミザリーばりのサイコホラーですね
これで本人が純愛とか思っていたら、もう、救いようがないと思いました
0346この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 21:14:16.33ID:+730HXeB
>>330
ホラーって、怖かったけど結局どういうことだったんだ。みたいになるのが多いイメージありました。
そのイメージで突っ走った結果、最低限の説明も足りてなかったですね。反省。
ホラーは初めて書いてみたのですが、中々楽しかったので怖さと説明のバランス取りが上手くできるように注意します。
感想ありがとうございました
0347この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 21:21:35.51ID:+730HXeB
>>337
5つチャレンジすごい
ラストの力技で笑います。
オチまでの落差が相当でいい前振りでした。
0348この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 22:06:12.52ID:RJZMlnOE
感想だあ!

>>328
挑戦お題3つ!
きたー救い様の無いホラーがきてしまったぞ〜「ああああ」と文字が並ぶだけでなんか怖いねwそんな理不尽系統の恐怖が迫るー!
母親と三人の姉を登場させ、あーコレ間違った母性本能とかそんな切ない系ね?
と思わせてからの実は男!
何この誰も得しないギミックwほんと救いがねえよ〜
でもさ、そもそもこんな奇人集団が居る道は引き返すのが普通なのでは、ってのは言っちゃダメ?w

>>332
不穏なお題2つに挑戦だ!
おおーはっきりさせない、はっきり明言はさせないが主人公はこりゃ病的にイッっているーそれを間接的に伝える筆力高し!
語り手は親父を憎んでいるが、解体やった事は覚えていても殺した事までは認めない〜絶対に認めない〜頑固かw
しかし読者たる俺は思った!主人公はどこか自覚しない部分でゴクつぶしの親父が生きている事を願っているんじゃないの〜
本当は親父を殺したくなんかなかったんじゃないの〜と
不穏なお題を不気味に、しかしどこか悲しく使い切った名品だー
0349この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 22:07:36.89ID:W1Nq4SV5
>>334
ありがとうございます。題名については他にも何かあったんだろうなと思うんですが、
タイトルでネタバレするのが好きなので、ついつい……
0350この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 22:13:08.12ID:RJZMlnOE
>>335
挑戦お題4!チャレンジャーがきたぞー応援したくなってきたー
しかし早くもお題「殺人事件」をタイトルでゆるゆる消化!
なんて卑怯なチャレンジャーなんだコレ、もう応援しないw
肝心の戦隊構成は気弱ブルー、ドヤ顔ブラック、キ〇ガイピンク、気弱グリーン、あーかぶっとるかぶっとるw
どう見ても犯人コイツじゃねーのと思わせる挙動不審キ〇ガイピンクが場を完全に支配する〜
でも、え。博士の死因はスススストレスゥ!?それじゃ殺人事件じゃねーだろwというツッコミがオチだったーw

>>337
挑戦お題5!きたあ〜今回初のお題全クリチャレンジだ〜さあさあどうか
やはりだ〜きてしまった〜これは何度となく見た光景だ〜活かされない設定!球界のヒーローw
もうね、ひと気の無い自販機まで連れてくるって何すか、そのお題消化のために作った的な言い回しw
うん、努力を認める!やはり5つもキーワードをねじこむと難しいよねー
でも「ああああ」はどこで使うんだ?からのズッコケオチ!笑ったw
最後はお見事w
0351この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 22:21:32.53ID:RJZMlnOE
>>343
挑戦お題は3つ!
新機軸、謎解き短編きたーしかも回答欄と隠し文字の二段階構成というスフィンクス型
隠し文字はーこれはーこれはー「結婚契約書」だな!?
しかし赤田の最後に持ってきたモノはわからんぞーこっちがむしろ気になるw
謎解きを盛り込むのに全力を使ったか、オチとお題活用が弱め〜
解説の優しさにサンクス
0352この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 22:21:48.07ID:W1Nq4SV5
>>348
ありがとうございます。
大嫌いな人ってサクッと死んでほしくないですよねぇ。その人との良い思い出があれば尚更……
0353この名無しがすごい!垢版2017/10/30(月) 22:39:41.68ID:+730HXeB
>>348
最後の一文を見て真っ先にホラー映画のお約束という言葉が思い浮かびました。
なぜそこでその行動を取るんだ!? みたいな突っ込みを入れながら楽しむホラー映画。それもC級以下くらいのマイナーなやつが面白い。
思ったけど自分、ホラーは映画が好きすぎて文章のみの小説と切り離せてないみたいです。

感想ありがとうございました。
0354進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/30(月) 23:22:00.18ID:/dfY6fjb
>>343
いるか、あたりで何となく予想はついてたけど…教師キンモー!(顔文字略)
家まで直接訪問するあたりで鳥肌ぞわぞわ
謎解きを組み込むのはいいね、じっくり考えてもよし、駆け足で結末まで進めるもよし。ここは短編ならではかな
0355この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 06:19:52.95ID:cMB5tA8R
>>347
>>350
このオチの為だけに全てを用意したので、笑っていただけたなら幸いです
球界のヒーローは派手な表と、裏である私生活のギャップを狙って見たのですが……
後、わざわざ人気の無い自販機などはハードボイルド風を気取った感じですね
0356この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 12:20:16.27ID:Mv7QzdAV
使用お題:『自動販売機』『書き出し→「親父が失踪した」』

【そして僕はまた通う】(1/2)


『親父が失踪したんだってさ』

 姉貴のそんな言葉を思い出していた。

「早川くん?」
「……優一って呼んでよ。幼馴染みなんだし」
「あ、うん」

 永瀬 忍に出会ったのは、姉貴のワガママでコンビニに肉まんを買いに行った帰り。夜の自動販売機の前だった。
 小さい頃からのご近所さんで、いわゆる幼馴染の間柄。
 今はクラスも違うし、同性でつるむ様になったせいで、あまり話しもしなくなっていたけど。

 晩秋に差し掛かった夜は、やはり冷える様で、忍は白い息を吐きながら自販機前で踞っていた。

「……」
「え? なに?」

 僕は無言でホットの紅茶を2つ買うと、その一本を彼女に差し出す。

「いや、いいよ……」
「もう買っちゃったんだから、勿体無いだろ? 今飲まないと冷めちゃうしさ」
「え、でも……」

 僕は無理やり彼女に握らせると、じっと目を見る。
 しばらくすると諦めた様で、「ありがと」と言って受け取った。

 忍の母親は派手な化粧の人で、見る度に違う男の人を連れている様な人だった。
 彼女の父親は、それに耐えられなくなったらしい。

「最近、どう?」
「?」
「あ、いや、勉強とかさ……」
「あーうん。まあまあ」

 忍がこんな夜にこんなところにいる理由は何となく分かる。母親のボーイフレンドが家に来ているのだろう。
 小さい頃は僕の家に遊びに来ていたんだけど、彼女が来なくなったのはいつからだったか。

「じゃ、行くから」
「うん、ありがと」

 手を振って別れる。

「手、冷たかったな……」

 冷えきっていた忍の手の感触を思い出し、僕は呟いた。
0357この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 12:57:34.63ID:Mv7QzdAV
【そして僕はまた通う】(2/2)



「やあ」
「はやか……優一くん」
「うん」
「えっと、なんで?」
「姉貴の使いっぱしり」

 昨夜に引き続き自販機の前で忍と会う。僕はまた姉貴のお使い。決して自分から御用聞きとかしていない。
 袋の中から、肉まんと紅茶を取り出して忍の隣に座る。
 差し出されたそれらを見て少しだけ悩んだ様だけど、結局、彼女は2つとも受け取った。

「ありがと」
「ん」

 その晩から毎日の様に忍は自販機の前に居たし、僕は毎日姉貴の使いっぱしりをていた。

「今日は、居ないんだな……」

 いつもの自販機の前、いつも忍がうずくまっている場所を見ながら僕は呟く。
 たまにはそう言う事もあるかと、帰ろうとしたとき、荒い息使いに後ろをふりむいた。

「忍?」

 自分の胸に飛び込んできた彼女に面食らう。寒いのか忍は震えていた。
 僕は何も言えずに、ただされるがままに成っていた。

「ごめん、ありがと」

 しばらくして、忍は顔もあげずに、来た時と同じ様に走って行ってしまった。
 僕は頭が真っ白に成ったままで、何も言えずにただ棒立ちに成って居た。

「……」

 どこかで救急車のサイレンの音がしていた。
0358この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 13:22:01.50ID:j3ZDv5GY
読ませる構成で上手いね
使用お題に殺人事件が入ってないのが唯一の希望
0359この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 15:17:03.57ID:6WCNxcJ2
感想だ!

>>356
消化お題2で昼ドラの巧者が登場〜(昼だけに
何も語らない、故に雄弁、忍さん可哀想感がビシビシと伝わってくるーw
お題もしっかり活かしているぞ!そっか自販機は逃避先の象徴なんだね、ん〜確かにやるせない若者が蛾の様に集まるもんね〜(失礼!
しまいには救急車のサイレンをオチに持ってくるってか!何この盛り上げ方!?演歌!?ニクいよ!
やられたのは永瀬(愛人)なの?永瀬(母)なの!?通報した人間が居て忍さんが無事って事は愛人が刺された線?
一気に転回するドラマ!強まるヨシ主人公いっちょ走ろうか感!!エッーここで終わりって!?忍さん幸せにしたげて〜w
0361進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/10/31(火) 19:37:20.19ID:Dbo2BMws
>>356
他の感想にもあるとおり、続きが気になるパターン!
忍は間違いなく何かしたのだろうけど刺されたのは誰なのか!というか刺された前提になってる!
主人公がんばれ、追いかけて!
0362この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 20:23:32.91ID:+LyVpub+
初っ端に救いなしのホラーを出しといてあれだけど、人死に系の作品が多いので賑やかし程度に安全なのを2作追加します
ほのぼのはネタが出なくて1つは連続でキャラ使いまわしちゃった。ごめんなさい
0363この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 20:23:56.28ID:/CRm/r3N
……エラーが出て書き込めませんね
何故でしょう

【そして僕はまた通う】(蛇足)


 姉貴の使いっぱしりでコンビニに行った帰り、僕は自動販売機の前に来ていた。
 小さな町で起きた小さな事故は、だけどそれほど噂にもならずに消えていった。
 僕は自販機前に腰を下ろす。コンビニ袋の中から紅茶を2つ取り出して1つを地面に置くと、独りでそれを飲んだ。
 いつかの日より、よほど寒くなって来た夜の事だった。
03641/3垢版2017/10/31(火) 20:23:58.40ID:+LyVpub+
使用お題:『殺人事件』『書き出し→「親父が失踪した」』『ヒーロー』

【俺は親父が嫌いだ】


「親父が失踪した」
「これで五度目だな。お前んとこの親父が失踪するの」
「ああ、勘弁してほしい」

 失踪した理由はわかっている。
 俺の親父にはヒーロー願望がある。何かすごい事をして、みんなにチヤホヤされたいと公言している。
 今回の失踪は、昨日見ていた探偵モノのアニメと刑事ドラマの影響だろう。

『ちょっと厄介な殺人事件の気配がする。見事に解決してくるから。すまねえが留守を頼む』

 朝起きたらこんな書き置きが残されていた。
 お袋も慣れたもので、一切慌てず会社に行った。せっかくだから飲んで帰ってくるそうだ。

 高校の帰り道、親友の良雄にもこうやって話してみたんだが、この通り大した興味も示さない。
 俺としては親父がまた変な事件を起こすのが恐いから、今すぐ帰ってきてほしいんだが。
 どうせ今回もあんまり遠くには行ってないだろうし……

「おい、あれお前の親父じゃね?」
「なに?」

 良雄が指をさした先を見る。電信柱の陰から、前方に歩いてる女をストーカーしている親父がそこにいた。
 なんていいタイミングだ。俺は全力疾走で電信柱に向った。

「なにやってんだよ親父!」
「なんだ武か。静かにしろ。今大事なところだ」
「何が大事なところだよ! 親父が捕まっちまうぞ!!」

 こんなところで女に気付かれたらそれこそ通報される。
 俺はできる限り小さな声で怒鳴った。

「何を勘違いしてるんだ。あの女、これから誰かを殺そうとしている。それを阻止するのが俺の役目だ」
「は……?」

 俺は絶句した。

「なんでそんなことわかったんスか?」

 ちゃんと俺の後をついてきたのか。良雄も空気を読んで小さな声で言った。
 そうだ。前にいる女に不自然な様子は見られない。スーツ姿の普通の格好だ。
 仕事でどこかに向っているか、少し早めの帰宅中にしか見えない。
03652/3垢版2017/10/31(火) 20:25:04.15ID:+LyVpub+
「あの女はさっき包丁を買った。間違いなくこれから誰かを刺す気だ。ホームセンターを張っておいて正解だったぜ」

 俺はもう一度絶句した。

「……いや、包丁くらい買うんじゃないスかね。ホームセンターだし」

 良雄の言うとおりだ。何もおかしなところはない。
 たとえば一人暮らしの女なら料理もするだろうし、何かの事情で仕事帰りに包丁を買う事もあるだろう。

「馬鹿ヤロウ!!」

 だが親父にそんな常識は通用しない。大声で怒鳴りだした。俺らが気を使って小さな声で喋ってたのに。

「あの女の姿を見ろ。スーツだろ? こんな時間のスーツ姿の女は普通、包丁なんかに用はない――違う用途で使うなら別だがな」

 ニヒルに笑う親父を見て、俺は若干イラッとした。

「オマケに表情が暗い。フ、完璧な推理だ」
「いやあ、それだけで尾行していたら親父さんが刑務所行きじゃないッスかねえ」

 そのとおりだ。もっと言ってやれ良雄。

「馬鹿言うな、人の命がかかってるんだぞ――あっ! 見失ったじゃないか! クソ、お前らに構ってるヒマはない!」
「親父待てって――!」

 俺が止めるのを無視して親父は走って女を追っていきやがった。

「くそっ! 行くぞ良雄!」
「やめとく、俺帰るわ。俺まで警察になんか言われるの嫌だし」
「なに!?」

 お前それでも親友か!? と叫ぶのはとっさに抑えた。
 そんな言い合いをしてて親父に置いてかれたら大変だ。

「仕方ねえ! また明日な!」
「おう、またどうなったか連絡してくれ」

 挨拶もほどほどに俺は親父を追った。すでに親父は曲がり角を曲がっている。このまま見失うことだけは許されない。
 俺も角を曲がる。親父の背中が見えたが、すぐにまた別の角に入る。
 くそ、あんなでもいつも筋トレしてるからか、全然追いつけねえ。
03663/3垢版2017/10/31(火) 20:25:35.68ID:+LyVpub+
 だが諦めるわけにはいかないと、必死に走る。しばらくして女の悲鳴が聞こえてきた。
 最悪だ。親父! 早まるな!!
 もはや限界が近かったが、俺は最後の力を振り絞って走り抜けた。

「親父――!! ……は?」

 最後の角を曲がったとき、俺は不思議な光景を見た。
 泣きわめく子どもたち、どこかに電話をしている先生らしき女。
 それに、包丁を持った女を取り押さえている俺の親父――

「どういうことだよこれ……」

 息が苦しい。状況がいまいち掴めねえ。
 いやでも、親父が押さえてる女はさっき追いかけてた奴じゃねえか。
 ってことはまさか……

「おう武! ついに俺はやったぞ!! これが俺の実力だ!!」

 まさか、本当に包丁を持って暴れたのか。それも、小学生を襲おうとして?

 ……すげえ、すげえよ親父。
 俺は親父があまり好きじゃなかった。いつも失踪して、正直、見下していたところもある。
 だが今は違う。さっきは腹が立った親父の笑顔も、すっげえ渋く見えるぜ……



 未然に事件を防いだことで、親父は警察に表彰された。
 お袋はやっぱり興味がなさそうだったけど、俺はこの日から親父を尊敬しようと決めた。
 親父は助けた子どもたちのヒーローに、そして俺の目指すヒーローになったんだ。

 これで、親父が失踪することもなくなるだろう。


 ――二週間後。

「親父がひきこもりになった」
「表彰されて満足したんだな」
「ああ、勘弁してほしい」
03671/2垢版2017/10/31(火) 20:26:06.13ID:+LyVpub+
使用お題:『ああああ』『自動販売機』

【扇風機の多様化に関する考察】


「ああああー。ああああー」

「……育人さん何をしてるんです?」

 部屋に入った時、私は見てはいけないものを見た気がしました。
 そのまま回れ右で帰りたくなりましたが、事実は事実として受け止めなければいけません。簡潔に言いましょう。
 一人きりで、扇風機に向って『あー』と大きく口を開けている育人さんを見ました。

「やあ、まひるちゃん。見てのとおりだよ」

 いくら私が動揺していても、それが無条件で他人に伝わることはありません。
 育人さんはいつも通りの可愛らしい笑顔を私に向けてきました。

 ……状況を整理しましょう。

 私と育人さんは家族ぐるみで付き合いがあります。
 だから今日もおばさんに家へ上げてもらえました。それがわかっているから、こうして部屋のドアを開けても、育人さんが驚くわけはありません。

 ですが、この奇行を見られてもなお普通にしている訳はなんなのでしょうか。
 大体、私はノックをしました。『どうぞ』という声が聞こえたからドアを開けたんです。
 つまり、『どうぞ』から私がドアを開けるまでの間に、『あー』を始めたということですよね。

 ……ええと、つまりはどういうことですか。
 ……本人に聞く他ありませんね。

「どういうことですか?」

「? 扇風機に向ってああああーってしてたんだよ? もう扇風機も片付けるから最後にと思って」

 なるほど。意味がわかりません。
 ただ、一つわかった事があります。
 私が奇行と思っているこの『あー』とする行為、育人さんは何ら不思議に思っていないということです。

 正直なところ、何かの間違いと思って今日は帰りたいです。
 ですが、私は自販機で余分に出た当たりのジュースを持て余してしまったために、今日はここに来ました。
 来たばかりで帰るのもなんですし、せめてその用事くらいは済ませたいのですが……どうしたものでしょうか。

「まひるちゃんもやってみる?」

「え。私もですか」

「うん」

 育人さんは屈託のない笑顔です。その展開は予想していませんでした。
 ひどく喉が渇いた気がします。ちょうどジュースが二本ありますし、一本だけ飲んでしまいましょう。

「ふう。私に、その、『あー』というのをやれと。育人さんはそう言いましたか?」

 喉が潤って頭も冷えたことですし、もう一度確認します。人間、何かの間違いというのは往々にしてあるものです。

「うん。たまにやると面白いものだよ」

 今回に限って間違いはありませんでした。

「……わかりました」
03682/2垢版2017/10/31(火) 20:26:21.12ID:+LyVpub+
 育人さんが扇風機の前を空けました。……相当に恥ずかしいのですが、覚悟を決めましょう。
 まさか、扇風機に話しかける日が来るとは夢にも思いませんでした。

「はい、どうぞ」

 今日一番の爽やかな笑顔で促されます。
 もう後には引けません。しかしこの行為にどういう意味があるのでしょう。
 私は扇風機の前に座り、風を避けるために目をつぶってから、少しだけ口を開けました。

「……あー…………」

 何も変化はありません。
 もうやめてもいいんでしょうか。

「ダメだよ。もっと口を開けて、大きな声で言わないと」

 今日はいつになく育人さんが強引です。
 仕方ありません。早くしないと扇風機の風で喉が痛くなりそうです。私は言われた通りに口を開けました。

「あ……『ああああー』……え?」

 なんだか声がダブって聞こえますね。
 ……だからどうしたと言うんですか。

「これ、わりと誰でも知ってるんだけど、まひるちゃんの家は羽根付きの扇風機ないし知らなかったかな?」

「はあ。別に知る必要も感じられないですね」

「そう言うと思ったよ。ああ、別に異常な行動ってわけじゃないからね。子どもとか楽しんでやったりするよ」

 育人さんが扇風機を片付けながら言います。
 私は不思議な気持ちでいっぱいです。今日は先手を取られた気分です。部屋に入った時から振り回されっぱなしじゃないですか、私。

「……では、どうして私にやらせようと思ったのですか?」

「チャンスだと思ったんだよ。……照れたまひるちゃんなんて、そうそう見れないからね」

 なるほど。私はようやく納得できました。

「さすが育人さんです。変なところで人格が折れ曲がっていますね」

 というか、照れさせるだけならもっと普通の方法がいくらでもあるでしょうに。
 例えば……いえ、やめておきましょう。
 変に想像をして、無駄に照れてしまったら、それこそ赤面ものです。

「あっ、と……ごめんなさい。くだらないことをシマシタ。もちろん誰にも言わないよ」

「もういいです。扇風機のせいで喉が渇きました。育人さんにあげるつもりだったこのジュース、私が飲むことにします。では私はこれで」

「あ――」

 私は口早にそう言って部屋から出ました。
 別に怒ったわけではないのですが、あのまま楽しく談笑する気分でもないので。

 ですが……帰り際、少し寂しそうな顔をしていましたね、育人さん。
 これくらいで落ち込むなんて困った人です。

「……仕方ありませんね」

 ここから一番近い自販機で、新しいジュースでも買うとしましょうか。
0370この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 20:36:30.71ID:/CRm/r3N
>>369
いえ、こちらこそ
全てはエラーが悪いのです
そのせいで途中が、Up出来ませんでしたし
と、言うわけで、何があったのかは藪の中です
0371この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 20:53:37.82ID:/CRm/r3N
>>364
燃え尽き症候群でしょうか?
どうしようもない父親に苦笑が零れます

>>367
再びの育人さんとまひろちゃんですね
こう言う距離感が羨ましく感じます
0372この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 21:12:55.97ID:+LyVpub+
>>356
切ないお話で悲しくなります。
こう、多くは語らないけどしっかり想像を掻き立ててくる書き方がすごいです。見習いたいですね。
最後の一文なんて特に。


>>371
多分、何ヶ月後かにはまた失踪してると思います。

こんな連続で同じキャラを出すつもりはなかったのですが、書けるキャラにこのお話を担当できる子がいなくて…すみません
余計なギミック無しで空気感を楽しめるような形が作れていたら嬉しいです
0373この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 22:06:24.60ID:6WCNxcJ2
>>363
あーあ無慈悲な363氏によって忍さんが藪の中になってしまった〜
いつかの日より寒くなってきたとか言っちゃうんだ〜ひどいことをするなあ、なんたる無慈悲
でもね、そう見せて次の作品で予想を裏切ってくれる的なアレ的な伏線に決まってる
ここまで盛り上げた責任があるw
スレ民が363氏を信じているぞお〜
0374この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 22:21:16.01ID:6WCNxcJ2
>>364
さあ、お題3つ挑戦のコメディが来たー!
ヒーロー気取りの親父に誰も興味を示してねえ〜、惨めさに少しワロタw
親父のノリに一応合わせて小声で話しているのに速攻無視される主人公に中ぐらいワロタ、しかも親父筋トレしてて追いつけねえとか言ってて声上げてワロタw
成り切りヒーローが本物のヒーローになる!親父よかったねえ!と言いたくなる微感動とそれを振り切るオチも爽やかに決まって満足感〜w
徐々に大きくなるテンポのいい笑いあり、オチに意外性&満足感ありの堂々たる完成度w
ま〜あえて言えば殺人事件じゃないけどねっ、と公平さを重んじてツッコミを入れておきまっすw

>>367
待ってました〜挑戦お題2で件のカップルシリーズが再来だw
しかし描かれたのは扇風機で遊ぶ小学生知能の育人さんに冷え冷えとした大人のまひるさんwえっこの二人、前は逆のポジションじゃなかった?
かなり冷えてるけど大丈夫?長い付き合いこんなんで別れたりしないっすよね?うーん、さては作者367氏がシリーズへ寄せられる期待で気負ったなw
あどけない悪戯役を持ち合わせていたかつてのまひるさんがOLみたいな冷酷さを持ち過ぎじゃないすかねえ!いらないよ、その成長!
男が女性に感じるやり場のない腹立ちをここで見せつけられたwと思っていたらまひるさんの熟年夫婦といった感のフォローがオチw
自販機で買って帰るのはホットであって欲しい〜
0375この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 22:47:41.48ID:+LyVpub+
>>374
予想以上に評価高くて嬉しいです。笑ってもらえるのが一番。
殺人事件を防いだというとこでノルマ達成しようとしたのですが、やはり無理がありましたか。
殺人事件を盛り込みながら明るい話にしたかったのですが、やはり難しいですね。


扇風機をあーってしてる女の子ってすごい可愛いよね! という作者の歪んだあれこれが漏れ出た一作です。
というのはまあ置いといて、まだ設定を煮詰めようとしている段階の手探り状態な二人なんですよね。

まひるちゃんは遊び心を持ちつつも大人びた面もある子。
育人さんは成熟した冷静男子だけど、まひるちゃんの女の子な面には興味を隠せない男の子。
受け攻め両方できる二人みたいな感じが理想なのですが、バランスが難しいようで。

今回はあまりに子どもっぽすぎる出来事にまひるちゃんの遊び心が隠れちゃいました的なイメージだったのですが、その選択の段階で失敗したようです。
とても参考になりました。基本に戻って設定を煮詰めていく作業に戻ります。

長々とすみません。感想ありがとうございました!
0378この名無しがすごい!垢版2017/10/31(火) 23:46:28.01ID:/CRm/r3N
文系女子の1人語りかと思っていたら……
あぁ成る程と、何か成っとくの行く結末で、ニヤリとしました
0379この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 00:00:15.89ID:nN7I9a82
成っとくの→納得の
変な誤変換をしますね

ちなみに「ごへんかん」の第一候補が「五年間」になっているのですが、何ででしょうね?
0380この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 00:04:49.88ID:PSfpryAl
凄く短いの思いついた。書いてみよう
>>319
使用したお題『殺人事件』『ヒーロー』

【正義の味方、参上!】

 やぁ、僕は正義の代行者。自分で言うのも恥ずかしいけど、ヒーローっていうやつさ!

 僕は正義のためならどんなことでもするぞ! 悪には一切容赦しないんだぜ!

 悪は徹底的に叩きのめす! ぶん殴り蹴り飛ばし切り落とし突き貫き、腕を折り足を折り胴を穿ち頭を潰し、目をくり抜き耳を削ぎ落し指を圧し折り鼻を潰し!

 とにもかくにも悪を徹底的に殺しつくす! これが僕の正義だ!

 だから……60億匹もいるホモ・サピエンスは一匹たりとも残さない! 地球上に存在する100兆を超える他の生物たちのために、人類は残さず殲滅し尽くす!
 これが僕の正義だ! どやっ!!
0381この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 00:38:38.48ID:0layxPpy
>>378
377です。ありがとうございます。本当はタイトルを「私のヒーロー」とかにしたかったんですが、堪えて堪えてこんな感じになりました。ニヤリとしてもらえて嬉しいです……!
0382進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/01(水) 00:51:05.82ID:1NcgwOdH
>>364
アレだと思った親父が本物のヒーローに!
転げるようなオチに満足の一作!

>>367
まひるちゃんの続編来た!
自分も扇風機あーあーよくやりました
相変わらずのバカップルにニヤニヤさせられるね

>>377
読者に語りかけてるのかと思いきや、そうじゃなかったとは…あとからタイトルを思い出してハッと気付いたよ、こりゃ一本とられた!
途中でまた主人公が犯人か?と思わせるミスリードも秀逸

>>380
前回の60億に引っ張られてるぅ!
お題殺人事件も消化するなら、実際に殺害しながら正義論を語る風にしてもいいような
0383進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/01(水) 00:51:59.41ID:1NcgwOdH
すまん…貯めてしまって雑で短い感想になっちゃった…
0385この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 01:43:46.72ID:Hk+3QSFL
進行は感想義務じゃないから気にすんな
もらった側はすごく嬉しいと思うけど
0386この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 01:48:21.99ID:hM5pNwWc
>>375
何で扇風機なのかと思ったら375氏の性癖だったのかw
でもそうだよね、やっぱし人を魅力的に書く上で作者の性癖って逃れられない要素よ、特に魅力的な異性を書こうと思ったらもはや避けられない宿命と言える
ハイって事で、この流れはもうしょうがないね〜
375氏がもう一回、扇風機というお題を乗せたまひるさんカップルの次を書いてくれるという認識でいいかな〜w
0387この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 01:58:04.10ID:hM5pNwWc
>>377
さあ、お題3つに挑戦のミステリがきたあー【ネタバレ注意】
ぶっちゃけると最後で魅せる叙述トリック!図書委員が物語の内幕を暴露していくが〜
でもね〜恋をしたって言ってる時点で大体これ分かっちゃうんじゃないの〜ウーム先が分かってると回りくどい語りが長いっすねえwと知った様な顔で居ると
最後はオオっと言わされる〜実は主人公が誰かは重要ではない〜どこに居るかがミソ〜そしてストーリーはラストで泣けるような切なさへと雪崩れ込む!オチもきっちり回収
さあ未読の人はミステリから切なさに持っていく作者の腕前に対して慢心を恥じるのだ!俺と同じくw
ちなみに主人公は最初に推理小説好きですと告白しているんですねえ、この芸細かいとこ好きっす〜ただ分かってから見返すと語りが不自然かもw

>>380
短文でお題2つに挑戦!さあどうだ!
なるほど、人類皆殺し案は昔からラスボスが持つテーマではあるがココまで積極的に人類を殺す殺すと言われると
地球規模の悲しさを感じるというか悪い事してるのかなあと考えちゃうっすねえ〜やっぱ我々人類が生物の霊長ナドと驕り昂る姿勢には宿業レベルで瑕疵が考えられるのかも……
っておいおい?ドヤ宣言の前にお題「殺人事件」も真摯に消化せんかーい、という感じでENDw
0388この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 02:17:08.75ID:hM5pNwWc
おっと「オチもきっちり回収」というか「お題もきっちり回収」でした、失礼w
0389この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 06:00:30.39ID:nN7I9a82
>>380
こう言う系の話を見る度に、どこ目線なんだろう……と、気になりますよね
多分、人間以外に「〜の為」と言う意識は無いと思うので、そうなると壮大な無理心中なのかなぁ……と
0390この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 08:30:56.11ID:VFAGWPh4
377です。
>>382
お、引っかかってくれてる!この手のミスリード誘導を初めて試してみたので、内心ガッツポーズです。ありがとうございます、いえーい
>>387
主人公が恋してるって言っちゃうの、確かに露骨すぎましたね。全くオチを考えずにとりあえずJK出して好きなだけ喋らせてから考えたんですが、数えたらあの子2000字のうち500字も使って自己紹介してました……てへ
でも、最後のオチは気に入ってるのでその感想はとても嬉しいです。ありがとうございます。課題も見えました……!
0391進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/01(水) 12:58:08.21ID:lGZxFWQ+
【自販機転生】(1/2)
使用お題『自動販売機』『ヒーロー』『殺人事件』

 魔王を破り、一躍この世界のヒーローとなった勇者達一行はその帰路の小さな村の入り口で、見慣れない巨大な箱に遭遇した。

「なんですかあれは、新種のゴーレムですか!?」

 僧侶は疑念の声をあげ、怯えるように勇者の背に隠れる。
 勇者は剣を抜き、僧侶をかばうように攻撃に備えた。

「身体が発光しているな、雷の魔法に警戒しておけ」
「未知の敵にいきなり仕掛けるのは危険よ、まずは相手の出方を見ましょう」

 魔術師も杖を構え、勇者と共にじりじりと詰め寄る。
 ……しかし、いつまで経ってもゴーレムは攻撃を仕掛けてはこなかった。

「敵ではないのか……?」
「ゆ、勇者様!? 危ないですって!」

 引き止めようとする僧侶をよそに、勇者はゴーレムの身体に手を伸ばす。長きに渡る魔王との戦いで鍛えられた勘が、危険はないと勇者に告げていた。
 
「動かないな。安心していいぞ」
「勇者様、危険なことはやめてくださいっ!」
「これは……ポーションかしら」

 魔術師の彗眼に勇者は感心させられる。
 よく見るとゴーレムの顔に当たる部分には、見慣れない飲み物がずらりと陳列されていた。

「なるほど、これは一風変わった露店なのだな。せっかくだから一本買ってみようか。ご主人、回復薬を一本頼む!」

 箱の身体を小気味良くコンコンとノックする。しかし箱の中からは何の返答もこなかった。
 
「離席しているのかしら……」
「あ、見てください勇者様! ここに金貨を入れられそうなスリットがありますよ!」
「おお、よく気づいたな、偉いぞ!」

 幼いながらもよく気付く僧侶に勇者はいつも助けられる。褒めてやると嬉しそうに笑う顔もまた可愛らしいものだ。
 確かに右端のあたりに、銀色の円形に横筋が入った箇所があり、いかにも金貨を投入できそうだった。
0392進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/01(水) 12:58:43.55ID:lGZxFWQ+
【自販機転生】(2/2)

「もしかしたら、魔力を用いて物を売るオートマタなのかも知れないわね。私の知る限り、そんな技術は聞いたこともないけど……」
「それにこんなに小さな村ですからね、ちょっと怪しいです……」
「まぁまぁ、騙されたとしても気にすることじゃないさ。今なら魔王城の宝物庫から持ち帰った金が沢山あるからな。ここに入れたら良いのだな?」

 勇者は袋から金貨を一枚取り出し、スリットに差し込む。
 しかし、隙間は明らかに勇者の持つ金貨より細く狭く──

「──全然入らないではないかっ!」

 怒りに任せた目にも留まらぬ必殺の一撃。
 見事! 真っ二つに切断された外装から、見慣れない小さなコインがじゃらじゃらこぼれ落ち、次いで奥から抱えきれないほどのポーションがいくつも音を立てて足元へ転がった。
 その箱はぶるぶると震えたかと思うと、やがて大きな音を立てて後ろに倒れた。

 剣を鞘に納めた勇者は一息つき、背後の二人に向き直って自信満々に言い放つ。

「……うむ、これは単なる宝箱だったようだ!」
0393進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/01(水) 13:04:48.09ID:lGZxFWQ+
…げ、読み返したら見慣れないって3回も使ってやがる
0394この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 13:15:24.87ID:iWYXuJzT
>>391
進行さんおつ
これ、タイトルとお題から察するに自販機の中の人死んだのか
最後の1〜2行でそれが分かるようにする(自販機の視点入れる)
とブラックなオチとしてまとまったかもしれない
『自販機に転生したら何もしてないのに殺された……来世ではもっとまともなものに転生したい』とか
0395進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/01(水) 13:38:20.12ID:lGZxFWQ+
>>394
まぁ転生と殺人要素はあとから付け足した要素ではあるんだよね…
タイトルとお題を見返すと気付ける系の仕込みにしたかった感はある
0396この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 16:16:28.18ID:nN7I9a82
タイトル含めてのギミックは、短編だから仕込めると言うモノではありますね
0397この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 18:00:07.57ID:hM5pNwWc
>>391
さあチャレンジャーが転生ものでお題3つに挑戦だぞ〜この作品!肝は誰かが自販機に転生している事をタイトルで知らせている点!って進行氏かよw
先にタイトルで楽屋裏が知らされた読者は自販機が勇者達にどうされてしまうのか心配になる〜情報格差を利用した心理的演出〜策士だね、と読んでいくと〜
賢そうな仲間「離席しているのかしら」←これどういうこと!?普通さ、あれ見て中に店主が入ってるなって思わないっしょwまず入口とかが無いし
そんで女にいいとこ見せようと思ったのかブチギレて自販機ぶった斬る勇者wさっき機体に向かって、ご主人回復薬を頼むとか言ってたのに何なのw
オチは勇者の台詞〜しかしオチてない感あり
うーむ、これはむしろ最初で転生を知らせずに「おいおいどこでお題の殺人事件使ったんだよ〜抜けたな進行役のくせにw」と思わせての最後の一行「タイトル:自販機転生」でどうか!
0399この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 19:06:36.59ID:iWYXuJzT
使用お題:『ああああ』『殺人事件』

【家達探偵の事件簿〜『ああああ』の謎〜】(1/2)

 都内のとあるオフィスに、二人の男が向かい合って座っている。
 一人は警察の警部。もう一人はトレンチコートを着た、探偵風の男。
 名を家達紗六(いえたつ しゃろく)という。
 警部は、知り合いの家達に事件の相談をもちかけていた。

「家達さん。これがガイシャの情報です」

 警部が探偵の家達に写真と書類を渡す。
 被害者の名前は田中薔薇門(たなか ばらもん)。45歳、男性。
 近隣の暴力団『曽馬(ぞま)組』の幹部で、債務者を火あぶりにしかけるなどの苛烈な所業から、
 周囲からは『魔王』の名で恐れられていた。

「で、これが殺害時の状況と写真です」

 田中はアパートの自室で死体となって発見された。
 第一発見者は組の部下で、彼にはアリバイあり。
 鈍器で頭を殴られたことが死因と推測される。
 凶器は現場にあったカバの置物。血痕の付着はあったが、指紋は被害者の物以外検出されなかった。
 そして。

「この事件で特徴的なのは、この血文字です」

 警部は写真を指差す。
 被害者の指の先に、血で文字が書かれている。

『ああああ』

「ああああ――これが被害者が最後に残したダイイングメッセージです。
 被害者は即死ではなく、一時的に息を吹き返した形跡がありました。
 その際に被害者が最後の力を振り絞って残したようです」

 警部の言葉に、家達は「ふむ」と答えた。

「情報は、それで全部かね?」
「はい。差し当たっては。何か思い当たることがあればご助言願いたく」
「謎はすべて解けた」
「はやっ!?」

 これが家達の能力だ――彼は与えられた情報から、即座に真相にたどり着くことができる。
 一点、難点があるのだが。

「被害者の通称は『魔王』。そしてダイイングメッセージは『ああああ』。
 これはつまり、RPGだよ、君」
「RPG……ロールプレイングゲーム?」
「その通り。RPGにおいて『ああああ』は特別な意味を持つ――すなわち、勇者の名として」
「勇者、ですか」
「ものぐさはプレイヤーは名前を考えるのがめんどくさい。
 それゆえに、名前をつける場面でてきとーに名前をつけてしまう。その結果が『ああああ』だ。
 魔王が『ああああ』とメッセージを残したのならば……勇者である『ああああ』に魔王は殺された。
 そう考えるしかない」
「つまり、どういうことでしょう」
「被害者の周辺に『ああああ』という名前の人物がいるはず。
 それが魔王を討伐した勇者――すなわち犯人だ。調べてみてくれ」

 家達は自信満々に言い切り、コーヒーを一杯口にした。
 警部は天を仰いだ。
0400この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 19:07:05.57ID:iWYXuJzT
【家達探偵の事件簿〜『ああああ』の謎〜】(2/2)

「……2点、よろしいですか」
「何かね?」
「確かに、ガイシャは『魔王』と呼ばれていましたが、あくまで通称です。
 RPGの魔王と勇者とはまったく関係ないと思うのですが」
「いやいや、魔王といえば勇者だよ。この2つは表裏一体。通称とはいえ、切り離せないものだ」
「もう一点、『ああああ』などという名前がこの世に存在するのでしょうか」
「事実は小説より奇なり――この世にありえないなんてものはないのだよ、警部君」
「それっぽく言わないでくださいよ……まあ、調べてみますが」

 警部が席を外して小一時間後。警部が電話を手にオフィスに駆け込んできた。

「いた! 本当にいました! 名前が『ああああ』の男!」
「言った通りだろう。すぐに確保したまえ」
「今、現場に刑事を向かわせています!」

 その後間もなく、犯人確保の知らせが入った。

 犯人の名は山田ああああ。20歳、男性。
 被害者の隠し子だった。被害者の戸籍に載っていなかったため、発見が遅れたそうだ。
 動機は、名付け親である父親への恨み。
 その名前ゆえに、いじめや就職不利でまともな人生が送れなかった。
 名前を一秒で考えた父親へ、ずっと憎しみを持っていたという――。
 今流行りの、いわゆる『DQNネーム』がまねいた殺人なのであった。

 警察の報告書を読んだ家達は、頭をかかえた。

「クソッ! 勇者じゃなかったのか! また推理が外れた! 」

 これが家達の推理の難点だ――彼の推理は、いつも結論はあっていても、
 過程がむちゃくちゃなのである。

「警部、依頼料はいらんよ。推理を外した探偵、食うべからず、だ……」

 しかもプライドが高いので、いつもこんな調子。そのため万年貧乏である。

「まあまあ。これはコーヒー代です。ご協力、ありがとうございました」

 警部は卓上のコーヒーカップの脇に、依頼料を置いて、立ち去った。

「情けなどいらんというのに……。次こそはきっと、推理を当ててみせよう」

 家達は誓いを新たにして、パイプに火をともした。
0401この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 19:47:59.11ID:nN7I9a82
丸かぶりですorz

使用お題:『ああああ』『自動販売機』『書き出し→「親父が失踪した」』『殺人事件』

【ああああショー 〜名探偵編〜】(1/3)


「親父が失踪したって言ったんだ!」

 ここへ来て新たな証言が出た。ほぼ決まりだと思われていた容疑者は、しかし半年も前に失踪していると言うのだ。

 証言者は従業員の青年。彼は親父さんこと、ペンションのオーナーから聞いたと言う。

「疑う訳では無いのですが、親父さん、本当に?」
「あ、ああ……」

 訊ねた探偵の眉がピクリと動く。事の起こりは昨晩のこと。ペンション『山小屋荘』で宿泊客か死亡した事に始まる。
 被害者は会社社長の阿久地 重練。悪辣な経営方針であちこちに恨みを買っている男だった。
 容疑者として絞り込まれたのは、同じ宿泊客の四人。誰もが阿久地に恨みを抱いており、動機は十分だった。

「だが、誰もがアリバイがハッキリしていた」
「そう、そして、もう1人阿久地に恨みを抱いて居たのが……」

 警部の言葉に、状況を整理する様に探偵が答える。

「山田 英雄だった」
「うむ、このペンションオーナーの息子さんだね?」

 警部が親父さんをちらりと見る。

「……はい、そうです」
「しかし、彼は半年前に失踪している……と」

 殺害方法が探偵の推理通りなら、犯人は英雄以外にあり得ない。
 だからこそ、彼が失踪していると言う事が、探偵には腑に落ちなかった。

(いや、もしかしたら……)

 彼の灰色の能細胞が高速で回転し、ジャイロ効果で安定性を与える。

「警部……」
「うん? まぁ、吝かではないが……必要な事なのだね?」

 探偵が頷くと、警部が部屋から出て行った。
0402この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 19:51:29.65ID:nN7I9a82
【ああああショー 〜名探偵編〜】


「? 刑事さんは何処に?」
「推理ショーの舞台を作りに……ね」
「! 犯人が判ったんですか!?」

 それを聞き、親父さんの肩がピクリと動く。

「……それは、すぐに分かることです。それより……」
「な、何ですか?」

 近寄って行った探偵に、親父さんが警戒の色を強める。

「良い体をしてますね?」
「ウホ!?」
「実に素晴らしい筋肉だ。いやー、羨ましいぃ」
「た、探偵さん!? 何を!?」
「……ふむ、準備が整ったようだ、それでは推理を開始しましょう……皆さん、ロビーへ……」

 警部の部下が来たのを見て、探偵が皆に声をかける。
 そして、容疑者を含めた全員が殺害現場であるロビーへと移動したのだが……

「ぶべっ!!」
「ぐが!」
「ぎゃう!!」
「ああん!」
「うげぇ!!」
「た、探偵さん、これは?」

 ロビーに入った途端、次々に丸太に吹き飛ばされる人々。しかし、そこに最後まで立っていた者が二人。
 1人は探偵。そしてもう1人が……
0403この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 19:55:15.65ID:nN7I9a82
【ああああショー 〜名探偵編〜】(3/3)


「やはり、無事だったようですね? 親父さん……いや!山田 英雄!!」
「!! な、なぜ……」
「……ミオスタチン関連筋肉肥大と言う物を知っていますか? 鍛えれば鍛える程筋肉が成長すると言う物で、その成長率は常人の1.5倍から2倍にまでなるそうです。このミオスタチン関連筋肉肥大の人物は例外なくムッキムキと成ります……そう、今のあなたの様に……ね?」

 親父さん……いや、英雄の筋肉がピクリと動いた。

「さて、殺害方法でしたね? 阿久地は鈍器の様な物で殴られ、頚椎骨折及び出血多量で亡くなった。しかし、ここには鈍器と成りうる物など無かった」
「だったら!!」
「普通なら……です。そうと気付かれない物は凶器と思われない……これはそう言うトリックです」
「うっ」
「そう、貴方の使った凶器、それは、ロビーになら大体置いてある、ある物ですね?」

 探偵が英雄の顔を覗き込む様に視線を合わせる。

「自動販売機!! それが見えない凶器の正体です!! そして自動販売機で被害者を殴り倒す事が出来たのは貴方しかいない!!」
「そ、そんな!!」
「言い逃れは出来ませんよ? 既に自動販売機の裏からルミノール反応は検出されています。当然、貴方の指紋もね」

 それを聞き、英雄が両膝をつき、崩れ落ちる。

「借金だったんだ……でも、あんな法外な利子払えるはずないじゃ無いか!!」
「だから、姿を消した……と、その所為で親父さんが嫌がらせを受けたんですね?」
「そうだ! 阿久地の執拗な嫌がらせの所為で、親父は命を絶ったんだ!!」

 探偵が溜息を吐く。

「貴方がしなければいけなかったのは失踪なんて手段じゃ無く、違法な利子に対して弁護士に相談する事だったんですよ?」

 「そうすれば、利子を帳消しに出来たかもしれないのに」……そう言った探偵の言葉に英雄は号泣した。



 パトカーに乗せられ、英雄が連行されて行く。後に残った警部と探偵はそれを見送った。

「痛ましい事件だった、最初から法に任せてさえいれば起きなかった事件だったのに……」
「しかし何だな、流石は名探偵」
「いやあ」
「これからも頼むぞ! 名探偵ああああ」
「その名で呼ぶなぁ!!」
0404この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 21:19:19.47ID:r/UL1CUu
>>382
いつも感想ありがとうございます。
感想をいただけるのはすごく嬉しいですが無理なさらずにお願いします。
というか2連続で投稿してすみません。

ヒーロー親父
オチが微妙になることが多いので、上手くいって良かったです。
やはりプロットは大事。

まひるちゃん
自分はこれを書くにあたって何年かぶりにあーをやってみましたが、家族に寒いからやめてと言われました。
お題を使って何作か書いてますのでまた2千字を下回ったときはよろしくお願いします。
今回は失敗だったなと結論が出ちゃいましたが、ニヤニヤできるシーンがあったのなら嬉しいです。


>>387
フォロー内容を含んだリベンジ作品は投下したかったのですが、断念しました。
仕事しながら一日考えた結果、短編としてまとまりに欠けてしまうので。実力不足。

というか、扇風機あーに対する世間との認識のズレに衝撃を受けててそれどころじゃないっていうか
あれそんなに子どもっぽかったのね…
落ち着いた高校3年生にやらせることじゃなかったみたいなので、自分の中では黒歴史作品扱いとして封印しておきます。
0405この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 21:20:05.13ID:r/UL1CUu
>>391
めちゃくちゃ短気な勇者に笑いました。
タイトルとお題でのブラックユーモアいいですね。
スッキリ短くて楽しく読める好きな話でした。

>>401
お題を強引に詰め込む作品っていいですよね。
詰め込み方自体に笑えます
あれ?ヒーローも使用お題じゃないんですか
0406この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 21:31:38.22ID:PSfpryAl
作品数が順調に増えてる気がする
お前ら小説で遊ぶ系作家だな? 俺もだ! ひゃっふー!
0407この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 21:34:57.76ID:iWYXuJzT
使用お題『ああああ』『自動販売機』『殺人事件』『書き出し→「親父が失踪した」』

【おや? 字が疾走した?】

「おや? 字が疾走した? 『走』の字が疾走しているぞ!」

 走====

「一体どこに向かっているんでしょうね」

 走

「あれっ? 止まりましたね」

 自販機 走


「ああああーっと! 自販機だ! 自販機の前で止まり、水分補給だーっ!」
「長距離走に水分補給は大切ですからね」

 走====

「どこまで走り続けるんでしょうか」
「何を目指しているんでしょうね」

 恋人 走====

「あっ! 恋人だ! 恋人が出てきました!」
「恋人のために必死に走っていたんですね」

 恋人=lニフ走 <ザクッ

「ああああーっと! 刺されました! 恋人に包丁で刺されました!」
「まさかの殺人事件ですね。いえ、殺字事件か」

 恋人 < 十股かけてたなんて……許せない!

「十股だっ! 十股かけていたーっ!」
「かなりのプレイボーイだったようですね」

 _走

「恋人が去った後に『走』の字が何か取り出そうとしているぞ!?」
「最後の力を振り絞ってますね」

 完走

「ああああーっと! まさかの完走! 完走宣言です!」
「結果は悲劇に終わりましたが、完走したことに意義があるということでしょうか」
「あっ……! 『走』の字が倒れます! 彼の人生、いや字生はここまでなのでしょうか……!」

 完_

「完! これにて完です! ご愛読、ありがとうございました!」
0408この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 21:59:27.50ID:nN7I9a82
>>399
真の探偵は真実を導くだけで、推理はしないそうです
ドラゴンをアレするRPGに因んだ命名など、思わずニヤリとしました

>>407
読み代え、言い換えは日本のお家芸ですよね
こう言った文字そのもので遊ぶ系は、何となくNHK教育を思い出します

>>405
英雄はヒーローと読み代えるかは最後まで悩みましたか、取り敢えず外しました
詰め込みは、どう組み立てるかを考えるのが楽しいですよね
0409この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 22:46:23.98ID:hM5pNwWc
>>399
探偵ものでお題2つに挑戦だあ!
何だ、いえたつ……しゃろくって、ああシャーロックホームズかw次、ばらもん…バラモスかこれ?えっと次は、ぞま、ゾーマかな?
ええい進まん、色々もじってる気がするけどもういいわい、前半!小ネタうるさいw
探偵は与えられた情報から即座に真相に辿り着く推理特化の能力者だったァ!?それ使えば推理の過程にも辿り着けるんじゃ?ってのはもちろん言わないお約束w
破壊的な推理にワロタ、しかしどうやって証拠ナシの状態からああああさんに自白させたんすかねえ〜そこらへん見せ場が課題でしょ〜ねえ?って印象もたせて完結!
注)お子様の異常な御名前の出生届は役所にて認められません。なお、裁判所にて変更申し立ても可能ですw

>>401
きたあ〜お題4つに挑戦のチャレンジャー!期待が高まるぅ
401氏!これは苦しんでるぞ〜お題消化に苦しんでるのが手に取るように伝わってくる作品だ〜どうにかこうにか親父と失踪を物語に馴染ませて殺人事件も結び付けた〜
あ!ヒーローも使用、これ消化判定でしょ〜スゲエ401氏!トリックはミオスタチン関連筋肉肥大!その設定出してくるのいきなり過ぎんだろw
凶器は自動販売機wwこれはまあ確かに意外過ぎてワロタ
「ああああ」はまさかの探偵の名前で消化されてオチとなるが、コレ凄いぞ、一個前の探偵ものとオチが被った事でこの名前の無理やり感が打ち消されてる!奇跡や〜
努力と運が味方した〜401氏!お題5消化おめ!けどなんせ推理物!伏線はほしかったぞ〜w
0410この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 23:00:23.11ID:hM5pNwWc
>>404
俺もカップル続編見たいなあ
なに焦る必要はあるまいて
実験大好き当スレ民なら、リベンジはきっといつでも受け付けるさw

>>407
お題4に挑戦、新たなパターン文字遊びだあ!
何コレうまっ!失踪を言い換えて走の字を取り出してダッシュする〜、さっそくお題を一個消化〜何なんすかこの発想w
次は「自販機」で水分補給だ〜そうね、走ってるから自然っすね!さりげなく「ああああ」も使いまくってるぞ〜
お次は恋人に刺されて「殺人事件」w何が殺字事件だよ思わずワロタ
さあ、ここで主人公(主字ん公ねw)は力尽きるのか!力尽きてしまうのか〜人生、いや字生はここまでだ!ええい、このネタしつこいww
哀れ走の字が力尽き、完の字に結び付く完走オチ!美麗なる完成度!こりゃもう走り抜いたランナー407氏に拍手しかないw
0411この名無しがすごい!垢版2017/11/01(水) 23:37:10.26ID:nN7I9a82
締め切り間際、最後の最後なので最終章を

【そして僕はまた通う】(結)


 桜も綻ぶ時期となり、一通の手紙が届く。

 一言も書いてないその絵はがきは、一面のラベンダー畑を写したものだった。

 春に咲く花は、寒さがなければ咲くことはできないと聞いた。

 時期を半年も外した。無記名の、その絵はがきを見て、僕は「あいつらしいな」と、思いながら紅茶のカップを置いた。
0413進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/02(木) 00:04:40.00ID:IdrJz6yZ
お題『ああああ』『自動販売機』『殺人事件』『書き出し→「親父が失踪した」』『ヒーロー』〆

作品一覧(1/3)
>>328【異常者】
>>332【俺は殺してない】
>>335【正義のヒーロー殺人事件】
>>337【探し屋右京】
>>343【契約不履行】
0414進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/02(木) 00:05:39.62ID:IdrJz6yZ
作品一覧(2/3)
>>356【そして僕はまた通う】
>>364【俺は親父が嫌いだ】
>>367【扇風機の多様化に関する考察】
>>377【私の、一風変わった初恋の話】
>>380【正義の味方、参上!!】
0415進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/02(木) 00:06:19.38ID:IdrJz6yZ
作品一覧(3/3)
>>391【自販機転生】
>>399【家達探偵の事件簿〜『ああああ』の謎〜】
>>401【ああああショー 〜名探偵編〜】
>>407【おや? 字が疾走した?】
0423進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/02(木) 00:47:23.94ID:IdrJz6yZ
お題『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『飴』『罠』『わさび』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・どのテーマを選んだのかも明記してください。
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは11月5日 0時です!
0424この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 00:51:13.45ID:x18lQrfZ
一つ提案というか相談が

締め切りと新しいお題が始まる時間を22時とかにするのいかが?
単純にお題が決まってから寝る習慣が付いてしまったからもうちょっと早く寝たいってだけなんだけど
0時だと人がいないのかお題が出るのも遅いし

22時だと寝る前に一作くらい書けるかもしれないし!
0425この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 01:01:03.18ID:Ykgm2rjy
>>413-415
投稿作品増えたね〜こうして見ると皆、味わいのある作品で素晴らしいw
進行氏のおかげだね

>>411
待ってました!例の話、完結w
春の花は寒さが無ければ咲くことは出来ない
……いいよこれ〜何も言えなかった忍さんあってこそ、胸に迫るめっちゃいいフレーズ!
ドラマをこの決め台詞まできっちりと運んでくれた仕事人411氏っ!感動をありがとう!
0427進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/02(木) 01:08:00.47ID:IdrJz6yZ
うーむ確かに0時に安価取って1時前まで待機してなきゃいかんのはなかなか眠い
じゃあ次の安価からは22時〆にさせてもらうね
0428この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 01:34:10.99ID:QfLSLKku
使用お題:『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『飴』『罠』『わさび』
【とにかくお題消化だけを考えた話】

 俺は勇者。
 今、世界の命運をかけて、ライバルと対峙している。

「フハハ! ボクは究極の力を手に入れたぞ!」
「させるか! ここでその野望、俺が止めてみせる!」
「先手必勝! いくぞ!」

 ライバルが呪文詠唱を始めた。聞き取れないほどの高速詠唱だ。

「食らえ! 水魔法・タイダルウェイブ!」

 30メートルはあろうかという、巨大な津波が俺を襲った。
 為す術もなく、巻き込まれる。

「ゴボ、ボ……」

 息が、できない……! どうする……!
 と思った次の瞬間。

「ボク、ド○えもんです!(水○わさびの声で)」

 いきなり目の前に、猫とも狸とも思える、青い物体が現れた。

「未来からタイムトラベルして、君を助けに来ました!(水○わさびの声で)」

 俺を助けに……?
 一体どうやって……。

「水中酸素アメ〜!(水○わさびの声で)」

 ド○えもんはそう言いながら、腹のポケットからアメを取り出した。

「この飴を舐めると、自ら酸素を取り出して、水中でも呼吸することができるんだ!(水○わさびの声で)」

 何だって……! それはすごい。
 俺はすぐアメを手に取り、口に入れた。

「もぐもぐ……。うっ!」

 息ができるところか、より苦しくなった。
 ゴボッ! 口から出た泡には血が混じっている!

「フハハ! 騙されたな!(水○わさびの声で)」

 ド○えもんは凶悪に笑うと、自身の顔をべりべりと剥ぎ取った。
 そこには勝利の笑みを浮かべるライバルの顔があった。

「それは毒のアメだ。もう助からんぞ。辞世の句でも詠むんだな(水○わさびの声で)」

 くっ……! 罠だったのか……! ここまでか……。
 俺は最後の力を振り絞って、辞世の句を発した。

「ゴボボボボ、ゴボボボボボボ、ゴボボボボ」
「何言ってんだかわかんねーよ!(水○わさびの声で)」

 自爆魔法の詠唱だ。
 ドン! と大爆発が起こり――俺とライバルの体は光に包まれ、消え去った。
0429この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 01:40:02.87ID:x18lQrfZ
そのわさびの発想はなかった
不覚にも「フハハ! 騙されたな!(水○わさびの声で)」で笑ってしまったw
0431この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 05:34:08.89ID:BR0K+AZA
>>409
推理ものと見せかけたギャグのつもりで書いてました
実は真っ先にミオスタチン関連筋肉肥大が頭に浮かび、オーナーがポージングを決めているイメージから始まっていたりします
2000文字に収めるためとは言え、削れるだけ削ったので、説明不足感がある事は否めません
もっと精進します
0432この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 08:19:23.62ID:eVhFCsZt
>>423
使用したお題『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『飴』『罠』『わさび』

【良い題名が思いつかない……】

「なあ、本当なのか?」
「うん、本当だよ、安心して」
「いや、まあ、うん……たしかに過去に戻るアイテムが欲しいとは言ったけど、なんでよりにもよって『コレ』なの?」
「仕方ないじゃないか、そういうものなんだから」
「とはいえ……なんでわざわざ『ワサビ』味になんかしたんだよ。食えないよそんなの……」
「時間を遡るためだ、それくらい我慢しなさい」
「しかもよりにもよって飴って……ワサビの辛い味を長時間味わい続けなきゃいけないってなんの拷問だよ。嫌がらせか?」
「時間を遡るってのは簡単な話じゃないんだ。その程度の障害が乗り越えられないようならタイムトラベルなんて諦めるべきだね。まあ半分は嫌がらせだけども」
「やっぱり嫌がらせなんじゃないか。でも俺にはやるべき大義がある。背に腹は代えられんか。諦めて舐めるか……う、うあああ。か、辛い! 鼻が、思っていた以上に鼻にくる!?」
「全部舐め終わるまで時間遡航はできないからね。頑張って舐めてー」
「ゴホッゴホッ、涙が止まらひゃい……舌がジンジンひゅる……耳鳴りまで……口の中が麻酔かけはみはいになっちゃっへる……。ワサビってこんなエグい効果があるのは……っておい! ちょっひょ!?」
「ん、なに?」
「ワサビ飴全部舐め切っひゃけど過去に戻っへないよ! どういうこふぉら!? まさか騙しひゃんじゃ……」
「その通り、騙したに決まってるじゃないか」
「な、なんだほ!?」
「貴様が過去に戻って魔王である私に再戦しようとしてくることは知っていた。だから先手を打たせてもらった。過去に戻るアイテムを渡す老婆を殺して変装して待っていたら、あっさりと罠にかかりおって! この間抜けな勇者め!」
「ま、魔王!? くそっ、ここで会うとは思ってなかったが、これはチャンス! ここで貴様の首、打ち取ってくれ、ゴホッゴホッ。はっ、しまった!?」
「ふ、貴様の目も鼻も耳も封じた! もはや貴様は罠にかかったネズミも同じよ! もう前のように逃したりはせん! 死ね勇者!」
「くっ、それでも負けない! みんなの仇、覚悟!!」
0433この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 08:21:20.73ID:eVhFCsZt
今回なんか知らないけどお題全部盛り難しいね
まだ長靴下のピッピの方が盛り込みやすかった・・・
0434この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 09:25:23.42ID:ZTgZhJAC
感想!

>>428
早い!お題決めから約30分程度でお題フルチャレンジィ!?
しかもタイトルでハードルを上げるってwなんてマゾいんだ、作者のM性癖は見え見えだ〜
お題「戦闘描写」「飴」「罠」クリア!次いでお題「わさび」をまさかの○田わさびでクリアは見事!しかし何回使うんすか、わさびネタしつこいw作者が気に入っている〜完全にまる見えだー
ドラえもんと水中で会話、この飛び道具はかなり苦しい〜けど即興フルチャレンジ作品の功績で帳消しすねー
やっぱりマゾいラストはちょっと悲しい味がしたあ!

>>432
さあお題フルチャレンジが続くぞ〜第二弾!会話劇!
ふむ、会話劇の肝は台詞だけで設定を際立たせる事!けど誰と誰の会話なのか全然分からんっすね〜
と思っていたら後半で高齢者に化けた魔王が勇者に飴を食わせたとかいうネタバレw魔王必死w
しょうもない掛け合いにいちいち笑うwんー今回のお題には戦闘描写、飴、罠、わさびがあるんで、本作がテンプレ一番乗りかな〜タイムトラベルでいかに捻ってひっくり返せるかが肝になるかな〜などと思ってたら
ラスト!明かされたのはこのくだらない魔王に勇者の仲間が皆殺しにされている驚愕の事実w浮かばれねえ〜
無理のないお題フル消化で腕を見せたあ!ただしオチは弱め〜
0436この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 09:35:17.12ID:AJ3jWLXF
使用お題→『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『飴』『罠』『わさび』
【彼女と数学とタイムトラベル】
「タイムトラベルというのは、なんと甘美な響きなのだろうね」
 茶菓子片手に恍惚とした声を放ったのは、ひどくこの台詞の似合わない少女。僕には慣れっこであるのだが、この少女は時々こういう、中身が世紀末を生き抜いた覇者か何かでないのかと思う表情をすることがある。
 何なら西暦二〇〇〇年ちょっきり生まれの僕はギリギリ世紀末を生きてるし、実際のところ早生まれの彼女の方が新世紀しか知らないわけだけれども。
「そうだね。僕は今、まさに君がタイムトラベラーなんじゃないかと思っていたところだよ」
 言うなり、ずずっと紅茶を啜る。彼女好みに煎れたアールグレイは、僕にはちょっと香りがきつい。彼女は僕が用意したちょっと高いクッキーを躊躇いもせずに一口で食べると、ティーカップを揺らしながら色と香りを楽しんでいる。
「それはどういう意味かね。……まあ、いい。さっさと私に教えたまえ」
「うん。いつも思うんだけどさ、なんでそんなに偉そうなの。授業中にずっと寝てたの、君じゃない」
「私が君の後輩になっても良いというなら何も言わないが」
「頼むから高校で留年は止めて」
 親が泣く。只でさえちょっとした私立なので、学費が高いのに。幼なじみ故よく見知った彼女の母の顔が浮かぶ。
 いや、問題はそこじゃないが。
 結局いいなりになるように、僕はゆっくりと解説を始める。彼女は絶望的に数学ができない。
「……わからん、さっぱりわからん」
 開始五分も立たないうちにシャープペンを放り投げた彼女は、机に積んでいた飴を口に放り込むと、舐める間もなくガリと噛み砕いた。そのままボリボリと咀嚼する音だけが空間に響く。
「……タイムトラベルが使えれば、テスト勉強などという精神の停滞に時間を割く必要もないのだがなぁ!」
 彼女は美しいものが好きだ。それが紅茶の色であれ、ティーカップの緻密な装飾であれ、日常の風景であれ、哀愁の漂う物語であれ。そんな彼女に言わせれば、枯れ山のように無地なノートに浮かぶ数学の無機質な記号は精神の死であり、絶望である。らしい。
 この間ちょっと数学の教科書に喜んでいたと思ったら、虚数の方程式に出てくるωマークと括弧の組み合わせが顔に見える! かわいい! と叫んでいるだけだった。数学の美しさに気付いたのかと、ぬか喜びしてしまった僕である。
「はい、手痛い目にあって懲りたでしょ。普段から勉強しておこうね。学年末だから難しいよ、今回のテスト」
04372/2垢版2017/11/02(木) 09:35:47.25ID:AJ3jWLXF
「……よく考えればだな」
 彼女はパッケージも見ずに、また飴の積まれた山をまさぐっている。できるなら山の上の方から食べてほしいのだが。家に突然招くことになったから、底の方に僕好みの飴が混じっているのだ。多分彼女が食べたら泣く。
「うん?」
「留年とは一種のタイムトラベルなのではないかと思うのだよ。あの憎き数学教師は割と、学年が変わってもテスト問題を使い回す。まあ、噂だがね。生憎私に頼れる先輩は居ないが」
 いやな予感がしたが、今はあえて口は挟まない。
「そして、だ。映画によく出てくるタイムトラベルには得てして代償がいるものだよ、だが私にそれは必要ない」
「なぜ?」
 思わず返事をしてしまう。こういうときの彼女は放っておくに限るのだが。
「何故ならば、私が早生まれだからだ」
「……生まれ年は下の学年と同じっていうことかい」
 呆れた目を送るが、気づいてはいないようだ。彼女の鼻息は心なしか荒いい。
「そうだ。つまり、バレない」
「バレるわ」
「そして、学費が余計に掛かろうと私には一切の負担がないのだよ。親持ちだからね」
「うわ、うわぁ」
 ドン引いた僕は、思わず素っ頓狂な声を上げた。ムッとした顔になった彼女は、飴の山の底のほうに見つけたらしい一つを掴み出すと、やはりパッケージも見ずに口に放り込んだ。
 一瞬止めようか迷ったが、罰だ。甘んじて受け入れろ。
「ぎゃっ!」
 可憐な少女のような悲鳴。……いやまあ、実際可憐な少女なのだけれど。
「なんだこの味は! ペッ!」
 言うなり吐き出した。慌ててティッシュで受け止める。僕の部屋で何をする。
「わさび味だよ」
「……許さんぞ、貴様、罠を仕掛けるとは……許さん」
 世紀末覇者のような台詞を吐く少女の目は見開かれている。
「まだつーんって味がする……許せんぞ。私は帰るっ! 頼まれてもこんなところにいてやるかっ!」
 いや、助けてくれって押し掛けたの君じゃない。
 彼女は、コートも引っかけずに半分泣きそうな声で駆け出した。去り際に僕の頭を蹴るのを忘れずに。しばらく痛みにうずくまると、僕はゆっくりと頭を上げた。
 よし、勝負だ。君が忘れていったコート、追いかけて捕まえたら僕の勝利である。僕は自室を出て、階段を駆け下りた。勢いよく玄関をくぐり抜け、外の空気に飛び込む。
 しまった、僕もコートを着ていない。
「わーっ、さっびい!」 


↑上に1/2入れ忘れましたすみません……
0438この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 16:17:16.35ID:HwvzxNs7
>>436
お題フルチャレンジ第三弾!萌えに挑戦〜お題5つもぶっ込んで、萌えは成立するのか!?
さあ唐突過ぎるタイムトラベルトーク〜しかしそれは後半の罰プレイに繋げる変態的伏線だった〜
早生まれなのに同じ年というニッチな萌えで物語は加速〜「タイムトラベル」をクリアーし、強気バカというギャップ萌えで罰プレイへと舵をきり、その勢いで「飴」「罠」「わさび」をクリアーだ〜
そのままノリに乗った飛び蹴りが鮮やかに「戦闘描写」をクリア!!作者がオチで困ったか最後はダジャレで全てが台無しだ〜

……うん、ゴメン、この女子の喋り方だと容姿を最初に描いてくれないと萌えなかったっすw
0439この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 16:32:41.94ID:0tVQHeRs
>>26
続き

熱くしめった彼のアレを、パンツ越しにさすりながら彼の乳首を摘む。

「あふっ?!」
コロコロ転がすと、彼の顔は熱く、紅く染まり少年の声で喘ぎ声を出すようになった。

「ぼ...僕、おかしくなっちゃう!なんか、変だよ、なんか出ちゃう...!」
彼の焦点が合わなくなってゆく。

「可愛いね、ゆう君は。...でも」

僕はピタ、と動きを止める。
0440この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 16:39:05.82ID:FvE/qAQ1
自分のレスへの返信通知が来たから何かと思ったら
いつの間にかずいぶんスレ伸びてたんだな
0441この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 16:42:53.57ID:eVhFCsZt
好みはあるだろうけど、これ完全に遊びだからね。そりゃ面白いよ
と言いつつ2作目を考えてるんだけど意外と思いつかない・・・今回のお題、自分苦手や・・・
0442この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 16:43:54.50ID:0tVQHeRs
>>439
「ホァン...ッ?!」

「まだダメだよ」
僕は立派に膨らんだまま中身を出せないでいるゆう君を見て、にやりと笑った。

「出したかったら」

僕はベルトを外してギンギンのアレをゆう君の小さい口に押し当てた。

「僕の、舐めてみようか」
ゆう君がしぶしぶ僕のアレを咥える。

チロチロと舐めつくされてイきそうになったが、我慢した。早漏れだと思われたくなかった。

僕はゆう君のことが好きだった。
彼がそういう知識を知らなかったとしても、僕のプライドが許さなかった。

ギリギリまで我慢しよう。

そう思ったのに。

「アンッ!!」
0443この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 16:52:17.33ID:0tVQHeRs
>>442
出てしまった、熱いエキスが。

「せんせえ、熱い...僕、もう無理だよ、先生の中に挿れたいよ」

僕もはやくゆう君と繋がりたかったが、もう少し遊びたかった。

僕はゆう君の口にアレを挿しこみ、ゆう君のムキムキのアレを口に咥えた。

「うん、うん、先生、口動かして、僕出したいよ中に入ってるの」

しかし僕は動かさなかった。

ゆう君のミルクをすぐに出してしまうなんてもったいなさすぎた。

僕がゆう君のフェラによる射精を終えると、ゆう君ははぁはぁと猿のように僕の上におおい被さってきた。
0444この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 16:58:36.23ID:0tVQHeRs
>>443
「もほぅ...らめらおお.....おくぅ、溜まりすぎて変になっひゃうう...!」

「ねぇ、ねえまだらめらのお!!??!」

ゆう君はそう言いながら僕のあそこにズブブと挿れた。

入った。入ってる。ゆう君が、僕に。僕、ゆう君に犯されてる。

ゆう君は小さい身体で頑張ってピストンしていた。

息も荒く彼の汗が僕の乳首に垂れた。

「アン...」
0445この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 17:06:37.40ID:0tVQHeRs
>>444
「せんせ、が!喘い、で!くれ、た!はぁはぁ」

「アッアッアッアッ!!!??!」

「く...ふぅ.....ぁン!」

...そしてゆう君はビュルルルル...と


溜まりすぎていたミルクを


僕のお腹にたっぷり出した。


僕はというと...


ゆう君の半開きのお口の中に


潮が混じった精液を出していた。



「せんせえ...」

「ん?」

「とりっくおあ、とりーと」

「ふふ...じゃあ」

「またいたずらしてくれるかな?おばけゆう君?」

0447この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 18:08:51.96ID:BR0K+AZA
>>428
このライバルは普通に敵なんですね
世界は救われず、勇者は死亡
それとも蘇りが有なんでしょうか?

>>432
執拗な魔王の追撃
魔王の自ら変装しての追い打ちとは、勇者のレベルが高くて下手な偽装だとバレるからでしょうか?
それとも、部下を信用していない?
後者だと、遅くない内に内部崩壊しそうですよね
それまで逃げ切れ!

>>436
態度デカイ系同級生
剃れでも見捨てられないのは幼馴染だからと言うだけですかね?
気になる二人の今後に期待します
0448この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 20:22:34.75ID:BR0K+AZA
使用お題:『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『飴』『罠』『わさび』

【焼肉屋の一幕】(1/2)


 出張から友人が帰って来た翌日。俺達の姿は『焼肉きんちゃん』にあった。

「ほんじゃまぁ、お疲れ〜!」
「かれ〜」
「れ〜」

 ガチンとジョッキを鳴らし、黄金色の液体で喉を潤す。

「で? どうだったの? 北海道」
「いやまぁ、普通」
「なんだそれ?」
「仕事だぞ? 観光地になんか行けやしねぇ」

 苦笑する友人に苦笑で返す。それでもやたら広かったとか、イクラが丼から溢れてただの話をしている内に、注文の品が届く。

「カルビ、カルビ」
「ん? 塩だけで食べるのか?」

 俺の何も入って居ない小皿を見て友人達が首をかしげる。俺は店のおばちゃんに用意してもらったそれを二人の前に出した。
 家の近所にある、この焼き肉屋は、ガキの時分から通っていた事もあって、割合融通がきく。
 友人の出張が終わったお祝いも兼ねてって事で、俺はそれを態々用意して貰っていた。

「ワサビ?」
「ああ、ネットで相性が良いって話だったからな。取り敢えず食べてみようと」
「オレは普通のが良いなぁ」

 折角用意して貰ったと言うのに、友達甲斐の無い奴らだ。

「もう一皿頼めよ」

 本来ならニンニクをすりおろす為のおろし皿でワサビをする。厚めに切ってあるカルビを網の上に乗せ、表面に肉汁が浮いてきたらひっくり返す。炭の上に落ちた汁がジュッと、音をたて、焦げた脂の甘い臭いが立ち込める。
 火の通りを見極め、それを小皿に取ると、ワサビをのせ口に運んだ。
 カルビ特有の旨味ののった脂が口のなかに広がるが、それと同時にワサビ特有の刺激もひろがり、しかし、脂のくどさが中和されさっぱりとする。

「どんな?」
「醤油と白米が欲しい」
「いや、そりゃ旨いだろ」

 生醤油より、少し煮詰めた醤油が合いそうな味だった。
 そうこうして居る内に二品目も来たので各々焼き網に乗せて行く。

「あ」
「え?」

 気が付くと既に、皿の隅に乗せてあった白い塊をソイツが網に乗せていた。

「ソレ牛脂」
「え?」
「網に塗ってくっつかなくするやつ」
「マジか、やられた罠だ!」
「いや、普通食えるとは思わないだろ?」

 苦笑する。気付かなかったらしい。まぁ、食べられなくは無いけど……感想を聞くと「脂身だ」との事。当たり前だ。
 追加の皿が届く。新しく乗せる為にスペースを開けなくてはならない。
0449この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 20:25:20.70ID:BR0K+AZA
【焼肉屋での一幕】(2/2)


「おい! それ、オレが焼いてたやつ!!」

 ちょうど焼けたトントロを食べると、友人がそんな事を言う。焼肉は戦いなのだよ。

「弱肉強食」
「諸行無常」

 なので、焼けた玉ねぎをソイツの皿に乗せてやる。「いやいやいやいや」と首を振るのでメニューを差し出した。

「もう一皿頼んでくれ! もう一皿」
「僕はマルチョウ頼む、マルチョウ」

 もう一人が乗っかって来た。おばちゃんに肉を頼むのついでにビールをお代わりする。

「次お前が焼いてるの、オレが貰うからな!!」
「ほっほう! じゃ、レバー焼こレバー」
「やーめーれー!」

 好き嫌いのあ有る君が悪いのだよ。そして隙あり! 戦いとは無常だね。

「んじゃ、この上タン貰ったー!!」
「ちょ! オマ!! 折角育てたのに!! タイムマシンとか有ったら時間遡行してオマエを殴って止める」
「そこまでか!」
「リアルおととい来やがれだな」

 酔っぱらっている所為でやたらと笑いが漏れる。

「デロリアンデロリアン」
「1.21ジゴワットだっけ?」
「スペル間違いだろ? それ」
「いやいや、SF単位と言うんだよ」

 S(少し)F(不思議)単位。

「取り敢えず雷に打たれとけって」
「いや、普通に死ぬって!」
「感電死は普通の死に方か?」
「死に違いなど無いのだよ」
「落雷で倒れるのは少しドラマチックじゃね?」

 もはや、何の話題何だかわからなくなってきている。それでも、こうして気の置けない仲間で集まるのは楽しい。
 締めと言う事で、それぞれご飯物を頼んで会計に行く。
 三人で18000円ちょっと、アルコールが入らなければもう少し安かったかもしれない。

「はい、おつり、それと飴食べな」

 おばちゃんから食後の飴を貰い口に放り込む。その時に二人がこちらを見ているのに初めて気が付いた。

「!! なんだ? これ?」
「ぶはははは!! ジンギスカンキャンディー! 北海道土産だよ!!」

 よく見ればおばちゃんも苦笑している……グルか! 嵌められた!!
0451この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 22:31:47.25ID:6afeqTYN
>>448
お題フルチャレンジ第四弾!焼肉小説w
なるほどーワサビ、飴、戦闘シーンと言えば確かに焼肉だ〜ジャンル選択が光るっすねえ!こりゃいくつかのお題は最初から消化されたも同然だ、考えられてるw
しかしこれだと「タイムトラベル」が鬼っ子になって立ちはだかりますねえ〜と思ってたら、酒入った集団の変なテンションを使ってクリア!卑劣過ぎるw
だけどビールは最初から出ているので唐突感は薄いというw
最後の「罠」は友情の味が滲むジンギスカンキャンディーだ!最初の北海道トークはオチから不自然さを削るための布石〜
おおーパズルを組み立てるが如く賢者448氏が挑戦を成し遂げた!この戦略性、好き!んーでもまあ、あえて言えば短編っぽい意外性が弱いんじゃないの〜と強引なケチを付けとこwてか飯テロやめてw
0452この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 22:33:13.62ID:wFMrdBO9
全部盛り多いw
あとで無理なく二つくらいに落とし込んでもう一本書いてみようかな……。

>>438
最後のダジャレで台無しにできていたらむしろ本望ですwありがとうございます
名前も決めてない彼女、容姿設定まで盛り込むとどうしても2000字を越えてしまうのですねぇ。ほかの文章を簡潔にして上手く改良できないか考えてみます。

>>447
登場してない、どうでもいい裏設定的なモノに「彼女の母から面倒みるように頼まれてる」というのがありましたが、文字数制限にあえなくボツ……。
ありがとうございます。
0453この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 22:55:12.00ID:6afeqTYN
俺も文字多く見えたからカウントしたんだけど1996とかになってたね
あーこれもうダジャレしか道が残されて無かったんだなーと思ったw
0454この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 23:01:13.23ID:TEEWprBC
流れに乗ったわけじゃないけど、たまたま全部盛りが完成
文字数削る作業ってほんと大変
04551/3垢版2017/11/02(木) 23:01:36.15ID:TEEWprBC
使用お題→『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『飴』『罠』『わさび』

【聖剣ワ・サビー】


「魔王、覚悟!」

 初撃、私は勝利を確信して聖剣ワ・サビーを振り下ろした。
 この男よりも、私の方が間違いなく強い。相対した時にそれが理解できたから。

 ここにいるのは私と魔王、ただ二人。
 鍛えに鍛え、絶対に魔王に負けないだけの力を身に付けた。
 これで、この一撃で、世界に平和が――

「甘いな、勇者よ」

 しかし、必殺のはずの一撃を、魔王は一歩後ろに下がるだけで躱した。

「そんな!?」

「我は貴様の動きが読める――いや、知っているのだ。貴様がどう動くか。未来で見てきた故にな」

「何をわけのわからないことを!!」

 魔王の言葉は無視し、攻める。
 頭を狙って一閃、首をわずかに傾けるだけで透かされる。
 すぐさま剣を翻し、突きの連撃を放つが魔王にはかすりもしない。

「くそ! なぜだ!? 実力は私の方が上のはずだ!!」

 いくら剣を振っても当たらない。私の剣は全て、魔王城の石壁を切り裂くだけだった。

「それにどういうことだ! なぜ貴様には聖剣ワ・サビーの力が通じない!?」

 ワ・サビーの力は絶大だ。
 刀身を当てる必要すら本来は無い。顔に近づけるだけで、敵は目と鼻を潰されて戦闘不能へと陥るからだ。
 さきほどから、魔王は私の攻撃を紙一重の距離で躱している。とっくにワ・サビーの力で倒せている頃合いなのだが。

「フ、言ったであろう。我は未来を見てきたと。その聖剣の弱点は調べがついている」

 余裕を滲ませながら魔王が笑う。

「ワ・サビーの特性の秘密はアリルイソチオシアネートという辛味成分にある。そしてそれを防ぐのが、我の頭部周辺を守っている緑茶カテキンだ!」
04562/3垢版2017/11/02(木) 23:01:55.85ID:TEEWprBC
「ありるりい……? さっきからお前は何を言っているんだ?」
 
「理解する必要はない」

 魔王がマントを翻す。とうとう攻撃に転じるつもりか。
 ――こうなったら、魔王が攻撃するその瞬間を狙い撃つしかない。
 私は覚悟を決め、

「我の勝ちだ勇者よ。今この瞬間、貴様がその位置に立つことも、我には分かっていた――だからこのような仕掛けもできる」

「――な! うわぁぁあああっ!!」

 床が突然消滅し、私は城に地下深くへと落された。

 。。。

 「……ここは」

 どのくらい気を失っていたのか、目が覚めると私は両手両足を拘束されていた。

「目が覚めたか。遅かったな」

「魔王!?」

「ここは我が宝物庫。刃向かった人間共をガラスの彫像に変えて保管してある部屋だ」

 魔王の言葉に、私は部屋全体へと視線をめぐらした。
 人間の姿をしたガラスの像は、全て恐怖に染まった表情をしている。

「醜悪な! やはり貴様は最悪の魔王だ!!」

「今さら何を言っている。勇者、最強の人間よ。貴様にはガラス細工など生温い。飴細工にして飾ってやろうではないか!」

「な……!」

「ガラスよりも脆く、熱で容易に溶けてしまうものが飴細工だ。朽ちる恐怖を傍らに置きながら、死ぬまでこの部屋に囚われているがいい!!」
04573/3垢版2017/11/02(木) 23:02:21.17ID:TEEWprBC
 魔王が手をかざした。それと同時に、私の体が指先から動かなくなっていく。
 ………………
 …………
 ……
 ……こうして勇者だった私は、飴細工として生きていくことになった。

 。。。。。。

 「フハハ! やったぞ、とうとう勇者を葬ったぞ! 我の見た未来が、今現実のものとなった!」

 ……

「これがタイムトラベルを獲得した我が力だ! もはや我が覇道を妨げる者はこの世界には存在せぬ! 我の勝利だ勇者よ!!」

 …………

「手始めに勇者が生まれた国から滅ぼしてやろう。血族から新たな勇者でも生まれようものなら面倒だからな」

「………………そん、な、ことは、させない!」

「なに?」

 私は立ち上がった。全身にまとわり付く飴が、脆く剥がれていく。

「な、なぜだ!? なぜ貴様が立ち上がれる、勇者!? ――まさか!」

 魔王が驚愕する。その視線は私が持っていた、聖剣ワ・サビーを捉えている。

「ワ・サビーの辛みが、飴細工の甘みを打ち消したというのか!?」

「だからお前は何を言っている」

 何があったかわからないが、さっき戦っていた時と比べ、魔王は明らかに動揺している。
 きっと今なら攻撃が通る!
 確信こそないが、今度こそ、世界に平和を――!!

「魔王、覚悟!」

「ま、待て!!」

 魔王の頭部に剣が触れるのを知覚する。
 確かな手応えを感じ、私は一気に剣を振りぬいた。

「く……そ……もう少し先まで……未来を見ていたら…………」

 それが、魔王の遺した最後の言葉だった。

「……最後まで、あの魔王は何を言ってるかわからなかったな」

 いや、もう考えるのはやめておこう。
 聖剣を床に突き刺す。魔王は私にとって最大の敵だった。
 滅ぼすべき悪ではあったが、せめてもの墓標代わりは必要だろう。

 魔法で城を脱出する。城が遠目に見える場所に出た。
 ……さっきまであの場所で、世界の命運をかけた戦いをしていたんだ。
 少し感慨深くなった私は思わず一つ、呟いた。



「ようやくあのツンとした臭い剣から解放された」
0458この名無しがすごい!垢版2017/11/02(木) 23:02:57.14ID:TEEWprBC
わさびが入るとやっぱギャグバトルの域を出ない…
ちなみにはっきりとした描写はないですが勇者は女勇者です。一瞬でも飴細工の彫像になる男なんて認められない。
0459428垢版2017/11/03(金) 00:02:36.73ID:VRAgAQZ0
>>447,434
感想thx
このライバルはRPGでよくある、
魔王倒した後に「俺は究極の力を手に入れたぞ!」とか言って
ラスボスになってる設定なので、こいつを倒したら世界平和です
0460この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 00:21:21.73ID:Onv1XNO6
>>455
たまたま出来たお題フルチャレンジ作品、第五弾は硬派バトル!!
導入からシンプルな剣劇をテンポよく魅せる!455氏のキレを持った確かなる筆力〜こりゃあハード系の実力者っすね〜
って思ってたら緑茶カテキンで辛味を防御とかうるせーよワロタ、動揺する勇者に言い放つ「理解する必要はない」のダンディズムでさらにワロタ
中盤から罠炸裂!ファンタジーならでは飴細工キャラが絵になるぞ〜そして何なの、この重低音の様に響き続けるダンディズムはw
終盤はやっぱりワサビネタw
「せめてもの墓標代わりは必要だろう」←クソかっけえ〜でも実は臭い剣を捨てたいだけだった〜そんなラストの本音が読み手を裏切り笑顔にさせる!ナイスオチ〜
振り返れば「戦闘描写」「タイムトラベル」「飴」「罠」「わさび」〜全てのお題が活きている〜ドラマで繋がりフル活用されている〜美しいビジュアル!シリアス!笑い!高い完成度!全て魅せてくれた傑作だあ〜
0461進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/03(金) 00:24:40.27ID:O/ROB4xL
趣向を凝らしたお題チャレンジが多くて嬉しいね
焼肉屋の作品はこんなやり方もあるのか、と一本取られたよ
0462この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 04:14:32.40ID:81d3JcVj
使用お題→『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『飴』『罠』『わさび』
【鏡】
ふと目をやると彼がいた。彼は拙者に
「ありきたりだ。毎日同じ話を聞くと言われるだろうが,私はいわゆるタイムトラベラーだ。」
こう言ったのである。そんな大それたことをほんの刹那のタメもなく,開口一発はなつのだ。あまりのばかばかしさに拙者は不信感や嫌悪感ではなく,まるで情熱的なアロマを纏うコーヒーを口にした瞬間のような,好意の香る興味をそそられた。
彼は続いて問う「証明の必要が?」
これはまた陳腐な舞台のセリフのようである。拙者は何か彼の失敗をつく核心的な質問を投げかけてやろうとあれこれ頭を巡らせた。
風貌では彼が過去から来たのか,はたまた未来から来たのかさっぱりわからない。服という概念がないのだろうか裸に見える。こういうスーツが流行っているのだろうか。そうこうしているうちにふと彼の手に何かあることに気が付いた。
拙者は彼に気取られぬよう細心の注意を払いそこに視線を移す。なにしろ心の準備というか返答を考えられては,彼の虚をつくことができないからだ。
「わさびだよ。」

彼に視線が盗まれていた,いや,考えを見透かされていたのかもしれない。彼の手にあるのはワサビなどではない。この男がいかに偏屈であろうが,いつなる時代からここに来ようが手にワサビを持っていようはずがないだろう。まず服を着たらどうだ。
拙者が視界にとらえたのは棒付きの大きなキャンディ。渦巻き状のめったに実生活で見ない絵文字なんかの飴である。こいつはしめたと,策を講じたところだったのだ。
その手にあるものは何か尋ねて,返答が何であれ昔はワサビと呼んでいたと返して反応を見ようと思っていた。拙者の稚拙な罠はいとも簡単にその全貌を暴かれ,同時にワサビというへんとうによって拙者を屈服させてきたのである。彼のなんと賢いことかと感心するのもつかの間。

「私のことが好きだろう。だが嫌いなところもあるようだね?」
と今度は心ここにあらずといった様子で話す。
どういうことだ,拙者は確かに彼が好きだ。なぜそれを彼が知っているのかも,なぜ口にするのかもわからない。完全にからかわれている。真面目に話しているのなら服を着たらどうなんだ。
拙者は彼に嫌いなところがあるのか自問したが思い当たらない。
なんのことを言っているのかわからないが,拙者は得も言われぬ怒りの衝動に震え,彼に手を挙げてしまった。
瞬間彼も拙者に手を挙げたがどちらが勝るともなく大きな衝撃を覚えた。

拙者の手には血がべったりと絡みついている。急いで腋を閉め防御の態勢をとりつつ彼の動きを追う。視界に入った彼の足にはなにかこう粘性のある液体がこびりついている。
彼もまた血を流しているようだ。拙者は血でぬるぬるするそのこぶしの中に小さな木の棒を持っている。これが彼を傷つけたのだろうか。
「躊躇してはいけない,息の根を止めるつもりだけじゃまた同じ繰り返しじゃないか。私は過去から来たんだ。君をよく知ってる」彼は偉そうに言っているが全身で怯え,震えている。

彼の足元には鋭利なキラキラしたものが無秩序に散らばり,彼の足元の血はそれによる負傷だろう。拙者は怖くなり,彼の存在を今すぐに消さなければと必死に何度も何度も殴った。
次第に私は意識を失いつつ,いつもの風呂場の鏡の中にほんの一瞬前の自分を見た。
「ああ,それもタイムトラベルに違いないな」私はそう呟きながらこの世を後にした。
0463この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 07:18:32.76ID:rkWcMfg7
>>455
構成が上手いと素直に感服しました
女勇者だと言うのは、改めて読んでみて確かに私と言ってるなぁ……と、気付きましたが

>>462
状況を整理すると、真っ裸の男が風呂場でペロペロキャンディーを持ちながら独り言を言いつつ自らを殴り殺すと言う猟奇的な状態と言う
一人称が拙者だったので、脳内映像ではぽっちゃりさんに変換されてしまいました
0464この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 07:21:25.72ID:rkWcMfg7
>>451
感想有難うございます
8割方ノンフィクションです
時計台は、思っていたより小さかったとも言ってました
0465この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 09:13:12.64ID:vO+j3kNd
>>462
血で血を洗う激戦、フルチャレンジは第六弾!ブラッディホラの登場〜
鏡に映るは一瞬前の自分自身!自身の深層との邂逅をお題「タイムトラベル」に託したか462氏!
「タイムトラベル、タイムトラベルって、君たち毎朝タイムトラベルしているじゃあないか笑」という462氏のツーンとくる哲学者ヅラが見えるw
無意識化に潜んだ嫌悪感が自分を殺してしまう!ラストは妙に深いっす〜けど謎が謎を呼びすぎ!
なぜ一人称は拙者なのか、なぜ裸で飴を持っていたのか、わさびは何処から発想したのか、一体何があったのか〜全てが血糊の中だ〜これは「次の謎解き編を待て!」という462氏のメッセージだと受け取ったーw
0466この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 09:58:53.85ID:9pVadanB
ここで色々考えてたら5万文字くらいのネタ思いついた。ちょっと書いてくる
ありがとう!
0467この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 13:12:34.89ID:G7PPtpuF
>>460
剣と魔法のファンタジーが書きたいもの筆頭なので戦闘描写が上手くいってたのは良かったです。
わさびに邪魔されてネタ出しに手間取ったのですが、まさか武器と逆転の決め手と笑い担当にオチまで決めてくれるとは思いませんでした。
わさび潜在能力高し

>>463
ありがとうございます!
女性強調は2000字制限がきつかったのとストーリー進行上で不都合がなかったので省いちゃいました。
短編ということに甘えたってところですね。反省です。
というか、今考えたら最初の魔王のセリフで「甘いな、勇者◯◯よ」みたいに女性名を言わせてたら済むと気付いた…

お二方とも感想ありがとうございました!


>>410
ご要望とあらば、というのは建前で。色々と模索中(迷走中?)で実験中なのでもしご意見いただければ非常に嬉しいなというのが本音です。
そんなわけでちょっと毛色を変えたカップルを投下。
04681/2垢版2017/11/03(金) 13:16:26.13ID:G7PPtpuF
お題『飴』『罠』『わさび』

【美味しい飴ができました】


「飴を作りました」

 食べてください、と私は幼馴染みの育人さんに飴を差し出しました。
 育人さんは可愛らしい顔で怪訝そうにお皿を眺めます。

「これ普通の飴なの? まひるちゃんの事だから、変なもの入ってるよね?」
「育人さんが普段私をどういう目で見ているかは、あえて触れないでいてあげます。さあ食べてください」

「だってまひるちゃんなら、餃子味とかわさび味とか、あとコーヒーの豆味とか。とにかく変な味にするだろうし」
「ふれないでいてあげます」

 私はピシャリと言いました。

「味を訊かないことには食べられないよ」
「安心してください。ごく普通の砂糖味です」
「……わかったもらうよ。ありがとう」

 育人さんが飴玉を一つ取ります。
 疑い深く飴玉を見る姿がたまらなく可愛らしいです。

「――うん、甘いね」
「それは良かったです。差し上げますので、大事に食べてください。では、こちらもどうです?」

 私は隠していた新しい飴を取り出しました。
 薄緑の飴玉が九つ、深緑の飴玉が一つあります。

「この十個には、わさびが入っているものがあります」
「やっぱりあるんじゃないか。わさび味」
「月並みなアイディアで恐縮なのですが」
「謝るとこ間違ってると思うなあ」

 育人さんがため息を吐きました。

「せっかく作ったんですから、普通に作ったら面白くないでしょう? 軽く火傷などしつつ、ここまで作れるようになるまで一ヶ月ですよ、一ヶ月。何か面白味がないとやってられません」
「それは……そうかもしれないけどさ」
「では楽しみながら、交互に一個ずつ食べましょう。大丈夫です。味は保証します」

 試食はちゃんと済んでいますから。

「それでは私から。この深緑のものを……」
「ちょっと待って。なんでまひるちゃんからなんだい?」
「当然です。だって私が作ったんですよ? 先攻権くらい、与えられてしかるべきでしょう」
「でも絶対にどれがハズレかわかってるよね? 僕が先攻じゃないと勝ち目ないよ」
「……いいでしょう。そこまで言うのなら先行を譲ります」

 私はさあどうぞ、とお皿を育人さんに渡しました。

「……この深緑の飴がわさび入りに見えるけど、まひるちゃんだからなあ」
「育人さんは私をなんだと思ってるんです?」

「薄い方に仕込むとか普通にやりそうだけど、違った?」
「――さあ、始めましょう。どうぞ早く食べてください。美味しいですよ」

 ……さて。ここまではほとんど私の思惑通りに事が進んでます。
 先攻権を取られたのは少し心配ですが、まあ大丈夫でしょう。
04692/2垢版2017/11/03(金) 13:16:54.78ID:G7PPtpuF
 育人さんが薄緑の飴玉を口に運んでいき、直前で手を止めました。

「――わさびだ!」

 どうやら匂いで分かったようです。素敵な表情をしました。

「一度手に取ったものの変更はもちろんできませんよ?」
「それはまあ、わかってるけど……」

 ごくり、と喉が鳴る音が聞こえてきそうです。
 ですが、育人さんの躊躇は短いものでした。

 すぐに目をつぶり、一思いとばかりに飴玉を口に投げ入れました。
 そしてしばらく口に含んで、理解したのか勢いよく目を見開きました。

「わさびマヨネーズだ……!」
「はい。美味しいでしょう? 頑張ったんですからね?」

 実はこの飴玉、わさびマヨネーズ味です。辛くありません。
 私にだって、好きな人に美味しいものを食べさせたいって気持ちくらい、ちゃんとあるんですから。

「いや。でもこれ、美味しくないよ」

 育人さんが信じられないことを言いました。

「……どこがですか。美味しいじゃないですか。普通の飴なんて相手になりません」
「うーん、わさびマヨネーズと砂糖のバランスが噛み合ってないというか……」
「辛味を中和しなければと思いましたので、砂糖をできる限り多めにしてみましたが……」

 どうやら失敗してしまったようですね。残念です。
 そこそこ自信があったのですが……

「じゃあこっちは? 色が違ってるだけ?」
「あ、それは――」

 深緑の飴は自分用に作ったわさび特盛飴です。
 およそ常人の食べられる代物ではありません。
 私が先攻を取って食べてしまおうと思っていた、視覚的効果を狙っただけのものです。

 と言う暇もなく、育人さんは飴を口に入れてしまいました。
 自分の心臓が高鳴る音が聞こえました。もしこれで育人さんに何かあったら――

「――美味しい。これ美味しいよまひるちゃん」
「本気ですか……?」

 私は驚きながら育人さんの顔を覗き込みました。お世辞を言ってるようには見えません。
 そもそもお世辞を言える辛さではないはずですし、育人さんはお世辞を言うような人じゃありませんが。

「うん。これなら僕も美味しく食べられるよ」

 ある程度は辛いものが平気な事は知っていました。
 ですがまさか、これが食べられるとは思ってもいませんでした。

「……それなら育人さん、まだ大量に作り置きがあります。また食べてください」
「うん、喜んで」

 育人さんが実に美味しそうな表情で微笑みます。
 ……なるほど。
 作ったものを美味しいと言ってもらえるのは、なかなか嬉しいものですね。
0470この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 16:48:28.19ID:G7PPtpuF
感想書いてたのに書き込んでなかった失礼
>>448
お腹空きました。肉にわさびの組み合わせはさいきょーの食べ方です。
笑ったのは牛脂食べちゃったところと、強引なまでのタイムマシンのお題消化。
ほのぼのしながら和気あいあいで楽しく読めました。いい雰囲気ですね。
こんなふうにまた友達とごはんに行きたいものです、という気になりました。
0471この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 21:05:18.74ID:rkWcMfg7
使用お題:『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』

【未来ノ予定】(1/2)


 その自称未来人に会ったのは、あるグループに絡まれてた時だった。良く有る男女間のいざこざ、自分の男に色目を使ったとか何とか。
 顔も知らない男に色目も何もない。

 そんなあたしたちの間に入ってきたのが未来人ジミニーだった。
 こう言う空気の読めない事をすれば、当然そのしっぺ返しが来る。
 ジミニーは当然の様に女グループのヤツに殴られた。
 あたしが原因でもあるし、口を切ったりしてたから手当てをしてやった。

「これに懲りたら、余計な事に首を突っ込まない様にしな」
「……そうですね」
「…………顔、青いけど、大丈夫?」
「平気です。まだ、これ位なら……」
「?」

 でも、この時からジミニーは度々あたしの前に現れる様になった。
 ジミニーは変なヤツで、自分の事を未来人だと言う。
 当然だが、あたしはそんな事を信じては居ない。会っていきなり、あたしの事を知っていた事には驚いたが、同じくらいトンチンカンな事を言ってたから。

 そんな自称未来人。彼が本当に未来人だって判ったのは、最悪の状況に成ってからだった。

 その日、あたしは朝から体調が悪かった。それでも期末は受けなきゃいけないから、学校には行かないといけない。
 だから、少し無理して学校まで行ったんだ。

「夜霧サン、体調不良ですか?……ああ、そう言えばそろそろでしたね。大丈夫、直ぐに良くなりますよ」

 登校途中に会ったジミニーの能天気な言葉に少しイラッとした。でも、悪い事って重なるんだって思い知る事になったのは、期末も終わって帰る途中の事だった。

「あんた、また、色目使ったでしょ」

 おんなじグループ。今度はまた別の女の彼氏らしい。うんざりだ。

「ちょっと!聞いてるの!!」

 ボーッとしてて、うっかり肩を掴んできた手を払い除けてしまった。
 一瞬で真っ赤になった女は、あたしをひっぱたこうとしたから、その手を受け止めて手首を掴むと捻り上げる。
 激昂した仲間が殴りかかって来る。あたしは手を捻りあげてた女をソイツの方に蹴り出す。
 二人して豪快にスッ転んだ。ザマァ。

「てめぇ!!」

 もう1人が鞄を振り回す。そんな大振りな攻撃……あれ?
 目眩……こんな時に!!
0472この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 21:20:06.07ID:rkWcMfg7
【未来ノ予定】(2/3)


「…………………………?」
「夜霧サン……だいじょう…………」
「ジミニー!?」

 あたしの代わりにその攻撃を受けたのはジミニーだった。鞄の金具が当たったのか彼の額はパックリと割れ、大量に出血している。
 攻撃を仕掛けた女は、その出血でビビったのか後退り、「私の所為じゃないからね!」等と言って逃げ出した。当然、その取り巻きも後に続いたのだが、その時あたしはそれどころでは無かった。
 どうして良いのか分からず呆然としていると、ジミニーはそのまま膝をついて倒れ伏したのだ。

「あ、ああ! ジミニー!!」

 倒れた彼を慌てて抱き起す。見てみれば額以外からの出血は無い。頭部は例え傷が小さくても派手に出血すると聞いた事が有ったので、とりあえず救急車を呼ぼうとスマホを取り出したところ、その手を押さえられた。

「それをされっちまうと色々困るんだよね」

 そこには見知らぬ男がいた。



「協力者だよ? この時代のね」

 男が、あたしとジミニーを連れて来たのは小さな診療所だった。ジミニーの手当ては一応したのだが、この男……医者らしい男の言う事ではジミニーはもう助からないと言う。

「ボンベイ型って血液をしってるかい? 彼はその血液型なんだがね、ま、珍しい血液型過ぎて、ストックが無いんだ」

 あたしは言葉を失った。でも、輸血が必要な程出血なんて……そんな考えが顔に出たのか、医者が溜息を吐いた。と、ジミニーの服を脱がして行く。

「な、なに……を……え?」
「見ての通りだコイツの生身の部分は頭しかない。それを生かす為だけの最低限の血液量しか無いんだ」

 だから、あの出血でも致命傷なんだ……医者はそう言った。

「それより、あんたの治療を始めるぞ?」
「はぁ?」
「アンタの体調不良な、それ、新種のウイルスだそうだ。治療を施さなけりゃ、致死率100%の……な」

 は? 意味が分からない。

「そいつは未来人だ、アンタを助ける為にタイムトラベルをして来たんだそうだ」

 何だよ……それ……

「未来ではアンタの持つ抗体で、世界中の人間が助けられたんだってさ……そいつもその一人だそうだ」

 そんなの……

「……そいつが無事だったら、抗体はそのまま使えたんだが、冷凍保存した所でどれだけ持つか分からねぇ……そうすっと、アンタを助けて抗体を取得してもらうしかないんだ」
0473この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 21:24:00.09ID:rkWcMfg7
【未来ノ予定】(3/3)


 そんなの!!



 結局あたしは助かった。ジミニーのお陰で……だから、生き続けなきゃいけない。彼の生まれる未来まで……
0474この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 21:35:32.96ID:rkWcMfg7
……ハッピーエンドの方が好きなんです

>>468
手作りのお菓子がつくれるって素敵ですよね
イタズラのつもりで真逆の反応
戸惑いとか気恥ずかしさとかが伝わってきます

感想有難うございます
8割方ノンフィクションと書きましたが、牛脂の件も勿論、友人がやらかした事です
経験は身に成ってるんだなぁと、思いました
0475この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 23:23:53.92ID:13HaOFML
>>468
お題3つに挑戦〜と思ったら。あ〜例のカップルの話だ!
これこれ、ほんのりSなまひるさんの悪戯からラブに落ちるこの空気感、これぞこの二人の斬れ味っすよねー好き!
先攻の何が心配なのかと思ったら彼氏を心配していたというイチャオチでした〜ご馳走さま
物語にツッコミを入れるなら辛いのが好みなのにわさびで怯える育人さんw
いやはや、このカップルには非常に安定感が出ています、これは近いうち三角関係で一波乱あるはず〜と無茶振りしとこ

>>471
挑戦お題2つ!何この話w
>そんなあたしたちの間に入ってきたのが未来人ジミニーだった
!?
物語が超展開で進むけど、ジミニーさんに全く感情移入できねえw
主人公を助けるためにタイムトラベルして来た、なのに女子の鞄で死ぬジムニーさん……
ジムニーさん成仏してね!としか言えねえよ〜
0476この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 23:25:06.11ID:G7PPtpuF
>>471
すごいピンポイントな感想なんですが
余計な事に首を突っ込まない様にしな→顔、青いけど、大丈夫?
の言葉選びすごい好き。可愛い(かっこいい)。二度も色目を使ったと因縁付けられるなんてきっとすごい美人。

ジミニーが過去に戻ったから夜霧サンは抗体を持てたのでしょうか。
少し物悲しいですが、好きなお話でした。

>>474
何気ない日常だけの話って面白く書けてるかドキドキします。というかオチが難しい…
0477この名無しがすごい!垢版2017/11/03(金) 23:41:36.89ID:13HaOFML
あー>>475だけど書いてる途中でジミニーさんをジムニーさんなどと四輪駆動車に転生させてしまった
ごめん、謹んで訂正いたします
0478この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 01:04:47.21ID:3lA799t+
>>475
ネタの選択肢を広げる意味で、育人さんからの悪戯ネタをやったらダメ出しを受けたので、とりあえず安定を取ろうかと思いました。

三角関係はこの場合あと一人は男なのか女なのか…主人公が誰かを考えたら女2に男1か
いや、2000字で三人を上手く立たせるなんて力量不足なので、基本的に二人でまったりしたお話になるんですが

あと、3作も連続で出してしまったし、方向性も固まりつつあるので少し控えます。
感想を書いていただいた方たちのおかげで、書いてて楽しい二人が誕生しました。ありがとうございます。


躊躇は短かったと書いたとこで、わさびへの耐性があるのを示したかったのですが不発でしたか。描写不足反省。
わさびの量が尋常じゃないのではって警戒してたからと言い訳だけ最後に置いておきます。

感想を書くのも不得意だけど感想返しを書くのが一番不得意。長々とすみませんでした!
0479この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 06:12:00.23ID:pdprd18g
>>475
感想有難うございます
流石に1000文字もエピソードを削ると顔が見えなくなりますね
彼の活躍は次回作【転生したらジムニーだった件】をお楽しみに

>>476
ピンポイントでの感想有難うございます
夜霧に関しては“冷めてる風現代っ子”を目指して描写してみました
0480この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 09:27:13.62ID:e3Snqc2W
ここに書いたやつってそのままなろうに載せていいんだっけ?

あとこのスレの名前出した方がいいんだっけ?
それかタグを書くだけでスレ名は適当に濁した方がいいの?
0482この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 10:45:03.74ID:3lA799t+
条件は今のところ>>423だけだから
タグに『お題スレ投稿作品』を入れるだけ守れば自由じゃないかな
0484進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/04(土) 12:40:19.50ID:+5HHTDnU
『お題スレ投稿作品』のタグを入れて貰えればなろうリンクで可だよ
ところで今夜の締め切りから22時にする?
それとも今回は宣言通り0時のほうがいいかな
0486この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 13:21:04.95ID:Te7Ed60h
>>484
ここに直接書いた後にそれをなろうに投稿する場合はどうなる?
タグだけ入れとけばいい?
0489進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/04(土) 16:14:19.60ID:B3m5RiZV
おけ22時に閉めるよー

>>486
これだと他の人の作品も丸々コピペ投稿したって分からないんだよね
トラブルを避けるためにもなるべくなろう投稿作品はリンクのみにしたいんだが、どうしてもと言うならなろう→スレの順に投稿してくれ
0490この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 16:39:51.14ID:7+fAE9RW
ここって底辺スレからできたスレよね
みんな底辺作家なの?
どの作品もあそこで晒される作品より読みやすいし面白いしネタの発想もよくて笑えるし
このクオリティ発揮できたら底辺卒業できそうなものだけど
0491この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 17:09:05.19ID:78jxr1rf
ちょいちょい上げてる者ですが
普通に底辺スレ住人です向こうで晒したらボコボコでしたし、そういう人も多いかと
短編の方が気張らないし、お題と2000字っていう制限がいい味出してるのかもしれません
0493この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 18:01:34.67ID:83czdcpg
遊びで小説書いてるか、ネット小説界で一旗あげたいかの違いだろうね
そりゃ遊びだったら全力で遊ぶさ! 2000字ならすぐ書けるしね!!
0494この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 18:04:18.17ID:mcYosXmT
うん
このスレの作品は皆楽しんで作ってるのが分かるから面白いんだという気がするー
0495この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 18:15:35.44ID:SDbY61qe
楽しみすぎて連載するはずの長編の設定を練るのが進まないという底辺が私です
0496進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/04(土) 18:22:01.00ID:aKghjWE+
なろう長編が2話でエタってる底辺未満が進行です
0500この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 21:52:40.71ID:V1qvnjoT
使用お題:『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『罠』『飴』『わさび』

【特命戦士】(1/3)


「きゃあぁ!!」

 花子の声が響く。秘密組織“世界征服団”の全人類動物化計画を阻止する為、アジトに忍び込んだ俺達だったが、ラッキースケベが重なったせいで、花子が敵に捕まってしまった。

 全く、お色気担当も程々にしておけと、あれほど言ってたのに! 何故か俺が美味しい思いをする事が無いから尚更だ。

「キョウヤ!あたしの言葉を構わないから、貴方1人でも任務を……」
「太郎だ! そんな訳に行くか!! 絶対助け出す! 諦めるな花子!!」
「キャサリンよ!!」

 結構余裕があるのかもしれない。そんな事を考えていると、見知った敵が現れた。

「フッフッフ、話は纏まったかね?」
「キサマ! イワンコフシュミット・山田!! 幹部のお前が居るとは、ここは随分と重要な施設だったらしいな!」
「さあ、どうだろうね? それよりも分かっているだろう?」
「きゃあぁ!!」

 イワンコフシュミットが指をパチンと鳴らすと、花子が鎖によって引き上げられ中吊りに成る。

「花子!! クソッ卑怯な!!」
「キャサリンよ!! ヒッ!!」

 自らのベルトを外し、それをバチンバチンと鳴らしながらイワンコフシュミットが厭らしいい笑みを浮かべながら言った。

「クックック。『クッ殺』と、言わせても良いんだぞ?」
「チッ。何をすれば良い?」
「ククク。では、これを食べて貰おうか?」
「そ! それは!!」

 俺の目の前に出された物は通称“涙巻き”つまりはワサビを海苔巻きにした物。これはまずい!!思わず俺の背に冷や汗が流れる。
 確かに大量のワサビを食べると言う事自体も不味いのだが、ワサビは俺にとって別の意味のある食べ物なのだ。
 まさか、気付かれたのか?

「どうした? 食べられない等と言う事は無いだろう? 君は良く食べているのだから」
「クッ」
0501この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 21:55:55.64ID:V1qvnjoT
【特命戦士】(2/3)

 やはり気付かれているのか!! オレがワサビを食べると過去へタイムトラベル出来る事が!!

 俺の時間遡行は巻戻しでは無く自身が過去へと飛ぶ。その為、過去に戻っている間、自分が二人いると言う事態になる。
 しかし、これには問題があった。過去と今の自分が出会ってしまうと、時空因果率の偏差によってタイムパラドックスが生じ、世界がどうにかなってしまうのだ。
 それに、このアジトに潜入する為には花子の能力が必要だ。つまり、今過去へ跳んでしまえば、結局彼女を助け出す事は出来ないと言う事に成る。

「どうした? この女がどうなっても良いのか?」
「グウ!!」

 実の事を言えば、全てをうまく回す方法は一つだけある。だが、その方法を取ってしまえば、俺は死んだも同然になるだろう。だが……

「おいおい、私はそれほど気の長い方じゃないのだぞ?」

 クソッ考えている時間は無い!! あの方法を使うしかない!! 俺は覚悟を決め、涙巻きを口に放り込んだ。

「グッ! 鼻が!! ツーンと!!」

 いつもの感覚が襲い、俺の意識は白く染まった。
0502この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 21:58:28.53ID:V1qvnjoT
【特命戦士】(3/3)


 ********

「キョウヤ〜!!」

 あたしの目の前でキョウヤが消えてしまった。イワンコフ(以下略)は、キョウヤに一体何をしたの?
 彼が大笑いしている。悔しい!! あたしが肝心な所でラッキースケベなんて起こさなければ!!
 そうやって天を仰いだその時、視線の先に信じられない物を見た。

(子供? なぜ?)

 その子供は指を口の前に立てるとニヤリと笑った。

(え?)

 一瞬の早業……彼は瞬く間に敵を叩きのめすとイワ(以下略)の鳩尾を打ち抜いて昏倒させたのだ。

「大丈夫だったか? 花子」
「キャサリンよ!! え? アナタ、キョウヤ?」
「太郎だ」

 このやり取り、その子供の中にキョウヤの面影がある。でもどうして?
 そう思っていると、その子供……キョウヤがニヤリと笑いながら、懐から何かを取り出した。

「俺は、この特殊な飴を舐める事で、任意の未来に跳ぶ事が出来るんだ」

 何なのそれ!? 聞いた事が無い!!

「そんな奥の手があるならさっさと……キョウヤ?」
「太郎だ、ただし、これには代償がいるんだよ」
「……若返る事?」

 それなら寧ろ羨ましいのに!!

「そうだ、子供へと戻っちまう……全てが……」
「!! まさか!」
「そうだ、記憶もだ、戻ってから記憶を保持して居られる時間は10分ほど……もう、俺はただの子供に成っちまう」
「キョウヤ! どうして!!」
「太郎だ……お前を守るためだ……言わせんなよ」
「!!」

 その次の瞬間、何処か険の有った子供の顔が純粋なソレに変わった。

「……? あれ? ここ何処? お姉さん、誰?」
「……キョウヤ……」
「……お姉さん、何で泣いてるの?」
0503進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/04(土) 22:00:05.32ID:IGRLBEV7
お題『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『飴』『罠』『わさび』〆

作品一覧(1/2)
>>428【とにかくお題消化だけを考えた話】
>>432【良い題名が思いつかない……】
>>436【彼女と数学とタイムトラベル】
>>448【焼肉屋での一幕】
>>455【聖剣ワ・サビー】
0506この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 22:05:17.47ID:cmrf+dN2
今回くらいからお題をいかに全部組み込むかの大喜利みたいになってきた感ある
ネタとしては面白いからまあいいのか
0512進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/04(土) 22:24:02.47ID:IGRLBEV7
お題『海月』『登場人物が泣く(最低一人)』『秘密』『宇宙人』『砂時計』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・どのテーマを選んだのかも明記してください。
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは11月7日 22時です!
0513この名無しがすごい!垢版2017/11/04(土) 22:37:05.17ID:83czdcpg
>>506
まんま大喜利なんだからいいんじゃない? 頭使って遊んでるわけだしね
それに使用するお題が多いってって言うと聞こえはいいけど、言い換えると良い短編が思いつかないからお題の数で誤魔化してるって言えなくもない(自分がまさにそう)

お題少な目の内容勝負か、お題多めのノルマ勝負か、どっちもアリで良いと思う
0516この名無しがすごい!垢版2017/11/05(日) 08:00:57.56ID:75KalHWD
DQNやキラキラじゃない所が尚悲しいですね
自分の知り合いには美恵(よしあき)とか一見女性にしか見えない名前や、川合宗太(かわいそうた)みたいに名字と組み合わせた為に残念になったパターンも有りました
            ※名前は例です

話し事態は完結せず、これから始まると言った終わりかたですね
連載も考慮しているのでしょうか?
120や254を書いた自分が言うなという感じですがw
0517この名無しがすごい!垢版2017/11/05(日) 09:18:44.49ID:GILN76oB
>>500
前回ラストお題フルチャレンジはギリギリ投稿、第七弾!特命戦士!これ名前でごちゃごちゃやってるけど匿名戦士にかかってんのかな……w
えー、太郎(現在)はわさびで過去に戻れる、太郎(子ども)は飴で未来に飛べる、で行ってこいして子供になって戻ってきたと
んん?でも太郎は過去に戻ったら世界がどうにかなっちまうんじゃ
ええいもういいw最後にお色気担当が泣いて感動みたいにしてるけど、元はラッキースケベのせいだからねw
何気にお題活用に四苦八苦した跡が見えてワロタ〜その犠牲は大きかった的にエンド!乙!

>>515
おお、さっそく新お題にフルチャレンジャーあり!早業で勝負をかけたか〜
題材は、今後おそらく社会問題が燃え上がるであろうネームハラスメントものっ
海月と海星が姉妹だったら笑える!いや笑えないwボキャブラリーから生まれた発想が光る
他のお題「泣かせる」「秘密」「宇宙人」「砂時計」もさらりとクリアしてるけど
でもオチてないぞw妹が生まれるまでの時間を砂時計にかける手もあった気がするが〜あえてどうするつもりなんだエンドにした515氏!スレ民も興味を持ってしまったようだ!続編を待てw
0518この名無しがすごい!垢版2017/11/05(日) 10:07:16.63ID:75KalHWD
感想有難うございます
キャサリンはボケ担当でも有るので、毎回ウッカリ本名を口走っている設定です
なので、それを逐一キョウヤが正していると言う
0519この名無しがすごい!垢版2017/11/05(日) 12:46:41.44ID:yyo1uVKp
>>515
話の書き方うまいなぁと思ったけど、私はあえて評価せん!
これ完全に連載版のプロローグじゃないか! 短編なのにきちんと〆られてない! まったくけしからん!
別に続きが気になるとか、お題5つ消化して自然に話作れるの凄いなぁとか、クラゲ可愛いよクラゲとか思ってないんだからね! 勘違いしないでよね!!
0520この名無しがすごい!垢版2017/11/05(日) 15:52:09.83ID:QFyyx42+
>>516
川合宗太は結構強烈ですね……そういえば今回のタイトルってば【可哀想な者倶楽部】……
いろんな人に言われてて一人お茶を吹いていたんですが、書いているうちにどうも気に入ってきてしまって。
クラゲ後輩の続き書きたいです。
ただ、そうなった場合はここでではなくなろうで中編に再編する形になるかとは思いますが……

>>517
ネタを盛りながら書いてて気が付けば2000字を大幅に突破……してしまったがゆえこんな形に
前回は無理矢理ジョークでオチを付けましたが今回はだめでした

>>519
ツンデレありがとうございます( &#728;ω&#728;)スヤァ
オチは本当に申し訳ない……どうにも纏まりきらず。精進が足りませんね。

今回は日曜日だから投稿が相次ぐかと思いきや、日曜日だからこそ?誰も居ませんねえ……
05211/2垢版2017/11/05(日) 17:42:01.17ID:PqftlatH
お題『海月(くらげ)』『登場人物が泣く(最低一人)』『秘密』『宇宙人』『砂時計』

【僕は君の全てになれるかな】


「わたし、くらげ型のはぐれ宇宙人なんです。ずっと秘密にしていてごめんなさい」

 夜の堤防で二人。彼女の体から、少しずつ触手が盛り上がってくる。
 僕は異形と化しながら涙する彼女を見て、壮絶な美しさを感じていた。

「誰でも、よかったんです」

 彼女との出会いは半年前、堤防で。僕が一人で海釣りをしている時だった。
『楽しそうですね』
『――うん。これしか趣味がないからね』
 そんな平凡な会話が出会いの言葉だったのを、よく覚えている。
 それから、毎週末の趣味に、彩りが一つ加わった。

「安定を得るためなら、誰でも。そのために、貴方に近付いたんです」

 彼女はよく、くらげの話をしてくれた。そして僕の話をよく聞いてくれた。
 くらげは実はプランクトンに分類されること。脳も心臓もないこと。
 どうやって動いているのかは、ちょっと専門的になってきて聞き流してしまったけど。

 よく喋る彼女も、よく聞いてくれる彼女も、とても綺麗で。
 いつからだろう。僕が彼女のために生きているようになったのは――

「……百年に一度ほど。わたしは人間を取り込まないと、人としての体を維持できません」

 流れる涙を拭いもせずに、彼女が砂時計を一つ取り出した。
 普通の砂時計より、砂の落ちる速さがとても遅いそれは、しかし完全に落ちきるまで残り僅かな量しかなかった。

「この砂時計は、私が人間として活動できる時間です。……あと二日ほどしかありません」

 今にも泣き出してしまいそうな――もう泣いているけれど――声で、彼女は言った。
 僕の体に、半透明の触手がゆっくりと巻き付いてきていた。

「あなたとのお喋り、本当に楽しかったんです。だけど、ごめんなさい」

 もう彼女の見た目は九割ほどくらげになっていた。
 今の彼女には脳や心臓はあるんだろうか。僕はそんなとりとめもない事を考えていた。
05222/2垢版2017/11/05(日) 17:42:29.31ID:PqftlatH
「元の姿に戻ると、私は理性を失い、人類に攻撃を仕掛けてしまいます。……この世界が壊れてしまう」

 彼女が徐々に僕に迫ってくる。僕は特に何をするわけでもなく、彼女の言葉を聞いていた。

「それだけは、嫌なんです。私はこの世界が好きだから。壊したくないから」

 彼女の中に僕が入る。
 安らかな温かさに、思わず眠りそうになってしまうけれど、我慢する。
 最期の時まで、彼女の声を聞いていたいから。

「ごめんなさい、故郷に帰る手段を見つけられなくて。ごめんなさい、自ら命を絶つ勇気を持てなくて。ごめんなさい……ごめんなさい」

「……謝らないで」

 僕は言った。
 今日は無理でも、明日からは彼女に笑っていて欲しいから。

「僕は嬉しいんだ。これで、僕と君は、一心同体になれるんだから」

 彼女は言っていた。くらげは種類によって体の99%が水分だったりすることもあるらしい。
 彼女の中で、僕は何%を占められるんだろうか。

 すでに彼女はくらげになっていた。返ってくる言葉はない。
 だけど、もうそれで構わない。

 君は僕のすべてを知って。僕は君のすべてを知るんだから。

 消えていくいしきの中で、おちきりそうになっていた砂時計に、すながみちていくのが分かった。
 ああ、よかった。これで彼女はまた、このせかいで、いきていけるんだ――
0523この名無しがすごい!垢版2017/11/05(日) 18:59:52.05ID:yyo1uVKp
>>515

使用したお題『海月』『登場人物が泣く(最低一人)』『秘密』『宇宙人』『砂時計』

【60億年の時間を測る砂時計のお話】

 さて、ここに一つの砂時計があります。

 上側に砂を持ってくると、細いネックの部分を少しずつ砂が落ちていき、砂が全部落ち切ったとき一定時間が経過したことがわかる。そういう道具です。
 そして落ち切った砂時計は、上下を逆にひっくり返して再度使います。これでまた1からやり直し。全く同じ一定時間が経過したとき、その砂は全部下に落ち切っています。
 上から下、下から上へと交互に測れば、2倍の時間を測ることができますね。

 ところでここに一つの惑星があります。他の数多の星とは違い、緑と青が鮮やかな世にも珍しい惑星です。とても綺麗で美しい光景ですね。

 約20億年ほど昔の話です。あるとき一つの落雷が海に落ちたことにより、なんとも奇妙な個体が発生しました。もっとも原始的な単細胞生物です。
 この生命と呼ぶのも躊躇われるほどシンプルな生き物は徐々に数を増やし、この青い海を埋め尽くしていきました。
 この単細胞生物はただ数が増えるだけでなく、気が付くとその形式が変化していきました。
 原核生物がバクテリアに、バクテリアがクラゲに、クラゲが小魚になり陸に上がった生き物はトカゲ、ヘビ、恐竜と進化していきました。
 もうここら辺の変化は激しすぎて、私からはよくわかりません。だってたったの2,3億年の間の出来事だったんですよ?

 そして今、地球上はありとあらゆる生命に溢れています。凄いですよね、過去最高です。本当にたくさん生き物が溢れています。

 だからそろそろ、この砂時計をひっくり返させていただきますね。

 え、だから言ったじゃないですか。たくさん砂が下に落ちた砂時計は、再び時間を測り直すときはひっくり返すって。
 落雷を起こしたり温度調整したりとても大変でした。でも、この地上にたくさんの生命が溢れたので、もういいかなって思ったのです。だから逆転させますね。

 泣かないでください、ニンゲンさん。あなたが寿命で死ぬまではそんなに大きな変化はありませんから。
 ただここから先、生き物はどんどん退化していきます。恐竜からヘビ、トカゲ、小魚、クラゲ、バクテリア、原核生物。最後に全部いなくなるまで遡らせていただきます。

 まあ私はただの地球外生命体なのですが、あなたから見たら神様みたいなものだと思っていただければわかりやすいと思いますよ。寿命もあなたの何億倍もありますしね。
 ちょっと120億年分の時間を測りたかったから、この地球に生命を作ってみたんです。今ちょうど半分なので折り返し地点ですね。
 地球から生命がいなくなったら私の計測したかった時間通りになります。なのでまあ、色々諦めてください。

 だってほら、砂時計って時間を測るためにあるものですからね。
0526この名無しがすごい!垢版2017/11/05(日) 19:08:18.99ID:yyo1uVKp
アヒャヒャヒャヒャ ヘ(゚∀゚ヘ)(ノ゚∀゚)ノ ヒャヒャヒャヒャ

二重恥さらしとか、いっそ殺して・・・or2
0527この名無しがすごい!垢版2017/11/05(日) 22:23:45.61ID:tA4WvznH
>>521
お題フルチャレンジ・エントリーNo.2は悲恋!前半で全お題をさしたる違和感もなく消化してみせるチャレンジャー〜やるねえ〜
さあ闇に浮かぶ少女がクラゲに変容〜グロと艶が混濁し脳内テレビ画面はもはや艶美の一言!
と読んでいくと、「彼女の中に僕が入る(中略)けれど、我慢する」←きたーエロきたエロwwと盛り上がる読者の熱い興奮!サービスシーンの後は心地よいトリップ感!妖しい愛は捕食関係で断ち切られた〜
いやあ深い、これは男から見た女のメタファーといっても過言ではないね〜その通り、女と少女を経てぶよぶよした捕食クラゲになる(冗談です)
話に難癖を付ければ、まだ残二日ある、その微妙に日数あるよね感がクラゲ少女の謝罪を少し嘘に見せて感動を弱めた気がしたが〜

>>523
お題フルチャレンジ・エントリーNo.3進化論!
うーん、特筆すべきは教科書のような語り口からの「だからそろそろ、この砂時計をひっくり返させていただきますね」←ココだね!教科書口調が冷たさに変わってヒヤッとなる
うまいすねえ〜ラストは地球が緩やかな崩壊に向かうという、「実はもうコレひっくり返されてるのかも」と思わせるブラックオチ!
ん?でも砂時計は砂が全部落ち切った事で一定時間の経過がキッチリわかるんだから、あえてアバウトな半分ぐらいでひっくり返さなくてもいいのではw
でも物語はお題の活用が非常に綺麗〜語られているのは地球の秘密、聞いている相手は泣いている読者、この二重奏は秀逸!
0528この名無しがすごい!垢版2017/11/05(日) 22:30:22.53ID:tA4WvznH
タイプミスった
女は少女を経てぶよぶよした捕食クラゲになる、でしたw
0529この名無しがすごい!垢版2017/11/05(日) 22:31:07.15ID:75KalHWD
>>521
少し悲しい物語ですね
彼女はあと何回涙を流さなければならないのでしょうか?

>>523
神様視点でのお話
神々の指紋とか、のび太の日本誕生とかを思い出しました
テンポが良く、ストレスなく読むことができました
0530この名無しがすごい!垢版2017/11/05(日) 22:44:40.77ID:PqftlatH
>>527
やはり即興だと設定の微妙な部分で粗が出ますね。
言われてみると確かに二日だと余裕ある感じがします。
ギリギリの方がどうしようもない感があっていいですね。

>>529
ハッピーエンドが好きなので、長編では絶対に救いを入れるのですが
短編では普段できないことをやるのも含めて、少し物悲しくしてしまうことが多い気がします。
次は笑えるコメディーが書きたいところです。

お二方とも感想ありがとうございました!
0531この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 11:59:58.93ID:QsDK6DrG
今回参加が少ない・・・。お題消化率が高すぎて、逆にハードル高く感じちゃうのだろうか
増やすよう提案しておいてなんだけど、お題少なめの方が無難なのかな?
0532この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 12:42:34.91ID:2wN0JT09
でもまあ一個からでも可だし
というか2個前のお題で盛り上がりすぎて、満足した人もいるんじゃないだろうか?
そんなにここ人いないだろうし、なろうもやってる人ばっかりなら連載もあるだろうし
0535この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 18:42:49.49ID:2wN0JT09
>>533
お題小説だし被るのもご愛嬌
同じネタでどう切り口が違うのかってのも楽しめるからいいかとー
0537この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 20:37:30.43ID:mu2wu1EO
始まった当初は良くて1〜2作で0作の回とかもあるのではと思ってたから個人的にはすごい盛況で楽しい
0538この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 20:44:47.28ID:QsDK6DrG
>>512

使用したお題『海月』『登場人物が泣く(最低一人)』『秘密』『宇宙人』『砂時計』

【ON AIR With She】(1/2)


「あ、はいわこつー。130コメさんいらっしゃい。

 ええと、今回は特別企画です。題して『アイツの仮面を剥ぎ取りたいー』です! どんどんぱちぱちー。

 ええっとですね、前回の生放送で……っていうか以前からあったコメントだったのですが、『相方さんいつもクールで素敵ですけれど、緊張しているんですか?』とか
『いつも主の笑い声ばっかりなんだけど、相方さん起きてる?』とか『これがホントのクールビューティーか』などとコメントをもらっていました。
 で、確かに僕の相方であるこの娘、ぜんぜん笑わないんです! 昔っからの付き合いなのですが、そりゃもう笑い顔なんて一度も見たことがない!
 それどころか泣いた顔も驚いた顔も見たことない気がしますね。いつもこの仏頂面。小学生の時のあだ名は『宇宙人』。
 クールアンドビューティーなのかただの置物なのかわからない、それくらい表情が変わりません。

 なので今回の企画は、そんな彼女の表情筋を破壊してみようという試みです! 盛大に拍手を!!

 ルールは簡単、今日の為に買ってきたこの30分用砂時計の砂が落ち切る前に彼女を笑わせるか泣かせるか怒らせることができたら勝ち! できなかったら僕の負けです!
 彼女は渋々この企画に乗ってくれたのですが、その際罰ゲームを決めました。勝った方が負けた方の言うことを聞くというありきたりなものですね。罰ゲーム放送もする予定なんで、期待して待っていてくださいー。

 というわけで、はい。じゃあ早速やっていきましょうか! 砂時計を逆さまにー、はい、じゃあスタート!

 さて、スタートして早速ですが、僕は彼女を笑わせることを最初から諦めてます。この娘を笑わせるのはマジ無理です、はい。
 だってあれだよ? 絶対に笑ってはいけないシリーズを一緒に全部見たあと『なかなか面白かったわ』って真顔で答えたんだよ、この人?
 給食中に友人が口から見事な牛乳噴水して周辺を大惨事にした様子を見てまず真っ先にしたことが自分の食事を退避させることだったんだよ?
 僕の渾身の一発芸『クラゲの物まね』を見て両親に精神科の通院を真剣に相談するようなお人でございますよ? 笑わせるなんて無理無理。

 ……おい、なんで『残当(残念ながら妥当)』ってコメントが大量に流れるんだ、コラ。

 なので怒らせるか泣かせるかしようと思います。まず泣かせると言ったらこれ、タマネギ! 彼女の目の前でタマネギをみじん切りにしますね。
 感情が動かないコイツでも生理的反応には逆らえまいという理知的な手法です。姑息とか言うな。
 ちなみに僕は鼻栓とゴーグルをすでに着用していま……え、なに? 『その顔の方が面白い』だと? おう、絶対泣かせたるわマジで。
0539この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 20:45:30.85ID:QsDK6DrG
【ON AIR With She】(2/2)

 あと怒らせる方も同時進行していきたいと思います。時間がありませんからね。泣きながら怒るコイツをみんなに見せてやろうと思います。
 まあ怒らせるネタは山ほどあるんだけど、これたぶんダメなんだよなぁ……。まあいいか

 ええと、まずすいません。秘密にしてたんだけど、僕ちょっと前に君の高校時代の友人にたまたま会った時にさ、その友人さんのお尻をちょっと触ってしまいまイタイイタイイタイイタイイタイって!!
 ほら、ほらリスナーの皆さん見たでしょ! 怒ったでしょ! ほら! 人の頬を無言で全力摘まみしてたでしょ!?

 ……あー、やっぱりダメって言うよね。うん、わかってた。はぁ……。

 怒ることは怒るんだけど、表に出ないからなぁこの娘。友人知人はみんな言うんだ。『え、怒ってるって誰が?』って。
 いやさ、確かに顔は1oたりとも動いてないけどさ、目が、目がめっちゃ怖いじゃん。わからない? わからないかぁ……ぐぬぅ。

 怒らせるネタだけは山ほどあるんだけどさー。これリスナーさんに怒ってる判定を認めてもらえなくて僕がひたすらダメージを負うだけになりそうで怖いんだよね。困った、実に困った……。

 ……っていうかタマネギ攻撃も効いてないね。ホントお前の表情筋って無敵だなぁ。

 いやさ、彼女の表情が変化した姿を見たことがないって言ったけど、さすがにそれは嘘なんだよね。
 ずっと昔、こいつが笑ったことがあったんだよ、原因は忘れたけど。ほんのちょっと口角が上がるだけだったけど、間違いなく笑ってた。だって見覚えない表情ですげービックリしたし。

 あの時の笑顔がもう一度見たくてDVD見せたり生放送に相棒として引っ張り出したり色々したけど、全然笑ってくれないんだよなぁ。

 はぁ……このままだと普通に負けそうだし、普通に落ち込むわ。昔からの付き合いだけど、表情一つ動かすことができないだなんて、僕相当嫌われてるのかなって……。
 こんなんじゃ僕もお前のこと嫌いになりそうだ……って、え!? なに!?

 え、あ、ウソ? あ、タマネギ? 違う? え、ちょ、え、ま、待って。ちょっと待ってよ!

 と、とりあえずハンカチ! えっと、あ、すいません! 今日の放送はここまでで終わりにします! ごめんなさい!

 ちょ、え、ど、どうしたんだよ。な、泣いてるの? なんで? え?」
0540この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 21:44:38.17ID:KfmGGr5J
YouTuberと言うやつでしょうか?
彼の事では感情豊かな彼女が可愛いですね
ほっこりするラストでニヨニヨしました
0541この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 22:02:06.14ID:KfmGGr5J
使用お題:『海月』『登場人物が泣く(最低一人)』『秘密』『宇宙人』『砂時計』

【勇者タカシの色々な冒険】(1/3)


 勇者タカシの頭に視線が刺さる。ぱっと振り返って見ても、そこにはいつも通りの聖女アリサの澄まし顔があるだけだった。

(参ったな……)

 何度目か分からない溜息を吐く。視線の原因は分かっている。

「さすごしゅ?」

 このタカシの背中に張り付いている幼女のせいだろう。
 実はこの幼女、これから帰る村から討伐依頼をされたクラーケンなのである。

 **********

「クラーケン……クラーケンねぇ」
「はいぃ! 海では無類の強さを誇る『海王』とも呼ばれるモンスターです!!」

 今、二人の目の前には小山の様な体を海面から覗かせるクラーケンがいた。
 その巨体故、クラーケンが動く度、二人の乗った小舟はあたかも木葉の様に翻弄される。

(ただのデッカイ海月にしか見えないんだけどな……)

 見上げる程に巨大ではあるが、どう見ても海月である。タカシの元居た世界では気泡一つで死んでしまう様な脆弱な生き物なのだ。

(……そう言えば、こっちに来てから海月食べてないなぁ)

 元々、中華クラゲ等が大好物だったタカシだ。思わず目の前の巨大海月に、酢醤油の味を思い出してしまっても仕方がないだろう。

『!?…………!!』

 ゴクリと喉を鳴らし、舌舐めずりをする勇者を見て、クラーケンが怯んだ様に見えた。

 **********

「きゃーーー!! タカシ様! 見てはだめですぅ!!」
「目がぁ!! 目がぁ!!」

 やっとの事でクラーケンを倒してみれば、そこに現れたのは全裸の幼女。それも服従とばかりに仰向けで腹を見せてである。
 そして始まる大惨劇。
0542この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 22:09:47.65ID:KfmGGr5J
【勇者タカシの色々な冒険】(2/3)


 **********

 流石にチワワ状態の幼女に止めもさせず、「もう近隣を荒らさない様に」と言い聞かせて解放したのだが、何が気に入ったのか、この幼女。タカシに引っ付き、離れなくなったのだ。

「この子の事は村長さんには秘密にした方が良いよな?」
「そうですねぇ」
「さすごしゅ?」
「…………」

 思わず二人は顔を見合わせた。
 そしてその夜。

「駄目です!! 絶対に駄目です!!」
「仕方ないだろ? 離れないんだから……」
「さすごしゅ!!」

 二人は部屋割りでもめていた。夜になり、さて寝ようかと言う時間になって、しかし、クラーケンは未だに離れない。いや、背中からは離れたのだが相変わらずタカシにべったりなのだ。
 元々モンスターだし、子供だから良いだろうと、そのまま寝ようとしたタカシに、異議を唱えたのは誰であろうアリサであった。

「そ、そんな女の子と同衾だなんて、許されるはずありません!!」
「いや、だってこいつモンスターだよ?」
「さすごしゅ!」

 アリサが眦を吊り上げてクラーケンを睨む。

「それでもです!! どうしてもと言うのなら、私もご一緒します!!」
「いや、何言ってんの!?」
0543この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 22:14:23.30ID:KfmGGr5J
【勇者タカシの色々な冒険】(3/3)


 そんなタカシの言葉にアリサがクシャリと表情を歪め、その頬を涙が伝う。

「巨乳が駄目ですか? 貧乳の方が良いんですか?」
「いや、本当、何言ってんの!?」
「クビレですか? クビレがお気に召さないんですか?」
「いや、そうじゃなくて!!」
「そんなにイカッ腹が良いんですか!?」
「さすごしゅ!!」
「お前も黙れよ!!」
「良いです。それから私にも考えがあります!!」

 そう言って彼女が懐から取り出したのは“刻だましの砂時計”。一定時間の間だけ刻を巻き戻す魔法道具だった。

「ちょっまっ! か、体が縮んで!!」
「ウフフ、可愛いですよ、タカシ様」

 刻だましの砂時計の効果で、二人が子供の姿になる。

「さぁ、この姿ならタカシ様の好み通りですよね?」

 言ってアリサが、タカシをベッドに押し倒した。

「ちょっ、え? 振りほどけ……」
「無駄です! この位の年齢ですと、女の子の方が体格が良いんですよ? 大丈夫です。天井の染みの数を数えていればすぐに終わりますから!」
「本当! 何言ってんの!?」
「この小説の登場人物は全員20才以上ですぅ〜!」
「か、かんにんして〜〜!!」

 いつもは聞き分けの良いアリサが今日に限って宇宙人とでも入れ替わったかの様に話しが通じない。流石のタカシも異世界チートすら無くし、ただの子供の状態では年上のおねーさんには敵わなかった。
 もうこれまでかと固く目を瞑った時……

「さすごしゅ!!」
「きゃあぁ!!」

 目を開け状況を確認して見る。と、彼の貞操を救ったのはクラーケンだった。むんずと掴まれて放り投げられたアリサはあられもない姿で床の上に伸びている。
 真っ先に赤ん坊にでも成っていそうな幼女がいまだ健在だった事にタカシは首を捻るが、次の瞬間はたと気が付く。

「……そうか、幼女に見えても人化できるほどの大クラーケン。流石は海王だ……」
「さすごしゅ!!」
0545この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 22:37:59.53ID:KfmGGr5J
使用お題:『海月』『登場人物が泣く(最低一人)』『秘密』『宇宙人』『砂時計』

【砂の記憶】(1/3)


な「ベニクラゲは成体に成ってから、再び幼体へともどって、分裂し生き直すんだ」
「へぇ、どことなく魂のソレと似てるのね……」
「そうなの?」
「うん、魂も老成して、その後、経験を分裂させて生まれ直すのよ?」

 どこかで砂時計の砂が落ちる音がする。ああ、これは一番最初の時の経験だ。

 ******

「アキヒト、大丈夫?」
「え? ああ、すまんぼうっとしてた」
「おいおい、勇者がそれで、大魔王を倒せるのか?」

 俺が異世界に召喚されてから2年が経った。レベルも上がり、大抵の魔族では俺達には敵わない。勇者の俺と賢者のミューズ、そしてバトルマスターのジライの三人パーティーで、今、大魔王の城まで来ていた。

「さぁ、ここからが正念場だ!!」
「さっきみたいに、ぼうっとしないでね?」
「なぁに、アキヒトはオレが守るさ!!」

 男くさい笑みを浮かべるジライに笑みを返す。さぁ、大魔王の顔を拝みに行くか!!

 *****

「実は私、他の天体から来たの」
「……そうか、なら、俺も秘密を話そう」
「なぁに?」
「実は俺は異世界から来たんだ」
「……そっか、じゃぁ、私達どっちも異邦人なんだ」
「そうだな」
「フフッ」
「ハハッ」

 砂時計の砂は落ちる。少しずつ少しずつ。
0546この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 22:48:04.08ID:KfmGGr5J
【砂の記憶】(2/3)


 ****

「ここは任せて、お前らは行け!!」
「ジライ!!」
「クソッ! 必ず勝てよ!! ジライ!!」

 魔将軍の気を引き、一騎打ちを仕掛けるジライ。アイツにしても何度も刃を交えた因縁の相手。それを邪魔する事は出来ない。クッ生き残ってくれよ、ジライ!!
 俺は悔しさを噛み締めながら先に進む事を選ぶ。

「大魔王さえ、大魔王さえ倒してしまえば、この戦いは終わるんだ!!」
「分かってるわよ!!」

 冷静なミューズがここまで感情を露にすることは珍しい。流石に愛した男を死地に残すのは辛いのだろう。だが、それでも先に進まなくちゃいけないんだ!!

 ***

「私は空っぽなの。だからこの地に捨てられた」
「なら、満たせば良い」
「どうやって?」
「俺が……お前の事を満たしてやる」
「本当?」
「当たり前だ」

 砂が落ちる。サラサラとサラサラと。

 **

「行かせはせんぞ!!」
「しつこい!! もう! あたし今、気が立ってるのよ!! 良いわ! 相手に成ってあげる!!」
「おい! ミューズ!!」
「良いのよ! あんたは先に行っちゃいなさい!! そして大魔王を倒す! いい!?」

 覚悟を決めたミューズの横顔に俺は何も言えなくなる。そうだ、俺がここに居るのは大魔王を倒す為だ!! そうすれば全てが上手く行くはずなんだ!!

「……すまん」
「良いのよ……さぁ、行きなさい!!」
「ああ!!」
0547この名無しがすごい!垢版2017/11/06(月) 22:51:46.25ID:KfmGGr5J
【砂の記憶】(3/3)


 *

「また来たのね」
「……約束だからな」

 俺は大魔王の寝室で彼女と対峙する。今まで構えていた聖剣は既に腰に戻し、何の気負いも無く彼女の下まで歩みを進めた。

「なら、いつも通り頼めるか?」
「……分かってる、彼等には丁重にお帰りを願うわ……勇者と大魔王は相打ち。それで良いわね?」
「悪いな、何時も後始末を頼んじまって」
「ホント、酷い人……私に最愛の人を殺させるんだから……」

 彼女が泣いている。もう何度も繰り返している行為だと言うのに。

「慣れないのか?」
「慣れる訳ないでしょ?」
「そうか……」
「そうよ……」

 彼女が俺に接吻をする。情熱的に、全てを貪る様に。
 俺の全てが彼女に宿る。でも、今度もまた……



 大魔王が涙を拭う。これでまた彼が召喚されるまで一人きりだ。執事服の魔族が恭しく頭を下げた。見ればジライとミューズが焦点の定まらない目でぼうっと立って居る。

「……彼との約束だから、アナタ達は帰してあげる。良かったわね? 大魔王は勇者と相打ちに成りました。良いわね?」
「「はい」」
「じゃ、お帰りはあちらよ」

 そうしてフラフラと出て行く二人を大魔王はぼんやりと眺める。魂を失った彼の亡骸を横たえ、そしてその横に添い寝をしながら思い出す。
 最初の彼と交わした約束。

「俺はこれから魔王を倒す。そうして元の世界に戻って天寿を全うする」
「……それってまさか……」
「ああ、だから、お前は“俺”の魂の欠片を召喚できる様にしてくれ」
「それ、分かってるの?」
「分かってるさ『経験を積んだ魂は、その経験分、分裂して新しく生まれ変わる』んだろ? 何度も繰り返して増え続ければ、きっと空っぽのお前も満たされる!」
「酷い人……」
「ああ、俺は酷いヤツだ。だから、満たされたお前と生きたいって思っちまった」

 大魔王は目を閉じる。再び彼が召喚される刻を夢見るままに。
0548この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 01:51:54.06ID:/GDlNyWi
>>538
お題フルチャレンジ・エントリーNo.3はユーチューバ〜が登場〜
動画主の男がオンエア開始〜現れるは絶対に表情筋を動かさないクールビューティ、この難物をいかに料理するかが肝だが、作者538氏の武器は動画主の台詞だけ〜燃える展開きたあw
さあ主人公の語りだけで映像を構築構築していく538氏〜スムーズな映像化技術に地力が光る〜
この題材で「クラゲ」の消化はかなり難しかったろうにリスナーの冷たい反応を利用して無理やり感を処理、うめえw
ラスト、何をしても動じない彼女を男の拒絶が唯一泣かせてしまった〜ならばクールな彼女が過去一度だけ笑わせられたのは、きっと愛の成就の瞬間だったんだろねw
心温まる逆算を強いる生放送オチ!切なくキマってスレ民がニヤけたぞ!こんな放送事故をみたかった〜w 痺れるキレを持つ一作だ!

>>541
お題フルチャレンジ・エントリーNo.4!なろうラブコメw幼女になったイカと幼女になった聖女〜
あられもない姿で迫るは年上のおねーさん、でも正直そんな好きじゃない〜うーんここで迷うがオスのサガ、ヤるべきかヤらざるべきか、いつでもそれが問題だ〜w
場を救ったのはクラーケン!あーうん、この後クラーケンに襲われるお約束オチにしても良かったのではw
お題クリアは文脈に紛れてひっそり消化系〜
うーん、消化に無理はないがしかしそこに全力を果たしたか〜砂時計が効かないさすがの海王クラーケン、しかしそれを上回るなろーしゅに砂時計が効くという設定はいかにw最後に説明が置かれただけに辻褄合わせに目がいった〜
0549この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 02:02:26.95ID:/GDlNyWi
>>545
お題フルチャレンジ・エントリーNo.5!不死なる勇者!
欠けていく仲間に盛り上がる展開は物語の表層でしかない〜本筋は宇宙人たる大魔王を満たすために召喚と輪廻を繰り返す勇者のラブドラマ〜何だこの裏ストーリーw
正味解りづらいほどに複数シーンが組み合わされた物語に作者の苦心と情熱が垣間見える、頭の中で相当ネタを熟成して出してきたね〜その心意気、正直好きだ!
待ち焦がれた接吻をするたびに彼女は満ちる!おお世の真理
しかーし、勇者を待つ間にまた満たされなくなっちまうんじゃねえの感が残るラスト〜この難題をこの雰囲気の中で解いてほしかった〜w
0550この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 02:37:22.15ID:/GDlNyWi
あ、お題全盛りNo.一個ずれた失礼
>>515一番手
>>521二番手
>>523三番手
>>538四番手
>>541五番手
>>545六番手
でした

いやぁ、とにかく全てお題使い切ろうとするスレ民の貪欲さに笑う、しかもそれでいて全体クオリティが底上がってる気がするなー
でもいつもの流れだとこの辺からお題少数で好き勝手やる人が出るんだろかw
0553この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 08:21:50.04ID:W58XU5nF
進行さんのルールの「2個以上」と「2000文字」さえ守れば、あとは本気で好き勝手やっていいよね
むしろ縛りであるお題をあまり気にせず自由な作品が見てみたい
0555進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/07(火) 08:49:53.17ID:Vy+UM2c/
あ、今はお題2個以上ルールもなくなってるよ
1個からでも投稿待ってるよ
0556この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 08:52:35.33ID:W58XU5nF
好みの合う合わないはあるだろうけど、大喜利好きな人は好き放題やれちゃうのがたまらんよね
そんなこと言ってたら、ここに投稿した短編だけで16,000文字も書いてしまっていた。もうお題スレって題名でオムニバス短編をなろうに投稿しちゃおうかな・・・
0557この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 10:27:20.21ID:Y72jESCc
感想有難うございます

>>548
実は等しく若返っています
ただ、クラーケンがロリBBAなだけと言うw

>>549
まだ練りが甘かった様ですね
上げてから気付くことも多いと言う
感想は大変為に成っています
0558この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 17:55:15.09ID:W58XU5nF
約800文字でお題全盛り挑戦

>>512

使用したお題『海月』『登場人物が泣く(最低一人)』『秘密』『宇宙人』『砂時計』

【ラブコメのその前に】

 海月っぽい宇宙人がいきなりやってきて、僕に助けを求めてきました。半泣きで。あまりの急展開で僕自身もちょっと何言ってるか分かりません。
 とにかくその宇宙人曰く探し物を手伝ってほしいとのこと。で、なんだよ、探し物って。
「砂時計なんですぅー、お願いしますぅー、あれを探すのを手伝ってくださいぃー」
 まず語尾を伸ばすのをやめろ、なんか不愉快だから。で、どんな砂時計なの?
「見た目は普通の砂時計ですぅー。この近くに落としたはずなんですぅー。でも見当たらないんですぅー……」
 わかったから無駄に語尾を伸ばすな。で、なんで探さないとダメなの、その砂時計。
「えっとですねぇー。私がー、地球でー、活動するためにー、変身するための時間を測るためのものなんですよぉー。変身の時間はぁー、長くても短くてもダメなんですぅー」
 変身の前にまず語尾をまともなのに変えろ。っていうかわざわざ僕が手伝う理由がわからない。なので他当たるか一人で探して。
「ちなみにぃー、変身した後の姿はこちらですぅー」
 だから語尾を……え? こんな美少女になるの、お前?
「はいぃー。私のぉー、遺伝子的にぃー、この姿が一番いいっぽいのでー、この姿になりますぅー。でもぉー、砂時計がないとぉ、たぶん変身失敗しちゃいますぅ……」
 語尾は……うん、聞き慣れるとけっこう可愛いね。で、ちなみに変身後はどこに住む予定?
「どなたかぁー、地球人さんのおうちにぃー、居候させてもらいたいんですぅー。お金ないですしぃー。でも変身できなかったらぁー、そもそもダメかなぁってぇ……」
 安心して、宇宙人さん! 僕が絶対見つけてあげるから!
「ええぇー、ほんとですかぁー?」
 うん、任せて! だから無事に変身できたら僕のうちにおいでね! 待ってるからね!!
「はいぃー、ありがとうございますぅー。やっぱりぃー、日本の地求人さんはぁー、優しい人が多いですねぇー」

 ……やった、マンガ的美少女ゲット! 語尾がちょっと変だけど許容範囲内! 僕の青春がここから始まるんだ!!
0559この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 17:56:37.77ID:W58XU5nF
>>558
あ、秘密を盛り込み忘れた。残念、失敗orz
どっか適当に「秘密なんですけどぉー」を盛り込めば良かっただけなのにぃー
0560この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 20:10:24.89ID:Y72jESCc
ただし美少女に限る……を地で行く訳ですねw
チャレンジ失敗は残念でした
でも、次はきっと成功すると思いますから、ぜひ、チャレンジを続けて下さい
0561この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 21:39:04.01ID:Y72jESCc
突発的にラブコメ風な話を書いてみたくなったので……
オチはありません

使用お題:『海月』『宇宙人』『秘密』

【秘密】(1/2)


 一歩部屋に足を踏み入れて、目頭を揉む。
 再び自分のベッドに目をやるが、ソレは確かにそこにいた。

「お前、実は宇宙人だろ?」
「何でさ? どこからどう見ても可愛い幼馴染じゃ無いか」

 これ以上の問答は無駄だと悟った幸弘は、自身の勉強机の椅子にドカッと座った。

「何でいるんだよ」
「おばさんが入れてくれた」
(何してんだよ母ちゃん!!)

 当たり前の様に息子の部屋に年頃の少女を通す母親に頭痛を覚える。

「で? 何の用だよ?」
「用が無くちゃいけない?」
「普通はな」
「なら大丈夫」
「?」

 眉根を寄せる幸弘に愛花はニパッと笑いながら言った。

「ボク達“普通”の関係じゃないだろ?」
「……ただの幼馴染だ」

 幸弘がそう言うと、愛花は頬をぷくーと膨らませる。

「う〜!! おたんちん! もやしっ子! クラゲ!」
「誰が色白病弱だ!!」

 愛花の投げた枕をキャッチしながら幸弘はそう返す。

「で、結局何しに来たんだよ!!」
「…………された……」
「はい?」
「告白された!!」
0562この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 21:41:44.05ID:Y72jESCc
【秘密】(2/2)


「は? え?」

 あまりのショックに思わず幸弘の口元が引き攣る。

「え? 誰が?」
「……ボクが」
「何? 後輩の女の子……とか?」
「クラスメイトの男子」
「ふ、ふ〜ん。そうなんだ? へえ〜」

 何とか取り繕うも、幸弘の顔は誰が見ても青褪めていた。それを見て、愛花が半目に成ると、悪戯を思い付いたかのように口の端をニヤリと上げる。

「バスケ部のエースでね?」
「へ、へえ〜」
「頭も良いんだ」
「へ、へえ〜」
「生徒会にも誘われてて」
「へ、へえ〜」
「クラスの女子にもファンがいるんだよ?」
「へ、へえ〜」

 幸弘の反応を一頻り堪能したのか、愛花は立ち上がると「帰る」と言った。

「え? あ! あ、いや、どうでも良い事なんだけど、何だ……へ、返事とかするのか?」

 狼狽えながらそう聞いて来た幸弘を見ながら、愛花は満面の笑みを浮かべると一言いった。

「ひみつ!」
0563進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/07(火) 22:00:02.06ID:Vy+UM2c/
お題『海月』『登場人物が泣く(最低一人)』『秘密』『宇宙人』『砂時計』〆

作品一覧(1/2)
>>515【可哀想な者倶楽部】
>>521【僕は君の全てになれるかな】
>>523【60億年の時間を測る砂時計のお話】
>>538【ON AIR With She】
>>541【勇者タカシの色々な冒険】
0566この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 22:11:54.34ID:W58XU5nF
今回お題消化率高かったよね?
やっぱり難易度高いお題紛れ込ませた方がいいのかな、ピッピ的な
0572進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/07(火) 22:50:49.70ID:Vy+UM2c/
お題『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・どのテーマを選んだのかも明記してください。
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは11月10日 22時です!
0575この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 22:59:32.09ID:vuF0bziC
進行さんもだけどお題消化に触れながら全部の作品に感想入れてる人の作品も見てみたいぞ
感想文読んでるだけでけっこう面白いし

それにしても今回のお題は全部盛りが難しい
0576進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/07(火) 23:05:24.17ID:Vy+UM2c/
感想全レスの彼には本当に感謝
寸評苦手な進行の代わりに盛り上げてくれてとても助かってるよ
もちろん作品投稿してくれるみんなもいつもありがとうね
0577この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 23:15:27.39ID:lsGE8lGx
私からもありがとうございます
いつも感想楽しみにしてます
コメントって、簡単に見えてなかなか難しいもので。ついつい人任せにしてしまうんですが、私も頑張ってみよう
0578この名無しがすごい!垢版2017/11/07(火) 23:36:41.01ID:W58XU5nF
感想の人いつもありがとね、感想文自体も参考にさせてもらってます。
自分が他者の感想を書こうとすると、なぜか上から目線で気持ち悪い感想になっちゃってどうにも書けませぬ・・・
作品自体はどれもすげーなって思いながら読んでるんだけどねぇ・・・
0579この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 00:12:59.00ID:RqueRGfS
それでもお題全消化に挑戦する無謀

>>572

使用したお題『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』

【誰でも簡単、魔王の作り方】

「さて、今日の三分クッキングはこちら『誰でも簡単、魔王の作り方』です」
「たしかに最近秋めいてきて魔王の季節ですからねぇ。材料はこちらになります」
「はい、それでは下拵えから入りますね。まず疲れきったサラリーマンを一人用意します」
「ブラック企業に勤めていたり、面倒な上司の下で働いているものを用意いたしました。ちなみに先生、おすすめのサラリーマンの見分け方は?」
「目が死んでいるのは当然として、帰宅が深夜遅くで夜道を一人ポツンと歩いていて、思わず『月は綺麗ですね』なんて独り言を言っているものだととても鮮度が良いです」
「なるほど、それで次は味付けですね」
「はい、先ほど用意したサラリーマンに強めのお酒を飲ませてください。口から酒の臭いがするまで飲ませます。その際、あまり急かし過ぎないのがポイントです」
「今回用意したのはウォッカのストレートですが、サラリーマンの年齢によっては飲みやすいテキラーサンライズやレディーキラーのようなカクテルも良いそうです」
「はい、そして1時間ほどかけて泥酔させたサラリーマンがこちらです」
「イイ感じにグデングデンになっていますねー」
「会社の愚痴が止まらなくなったあたりが目安です。あまり飲ませすぎると眠ってしまうのでご注意ください。さて下拵えができたら最後の仕上げになります」
「ここが一番大事なポイントです」
「酔っぱらって右も左もわからなくなったサラリーマンを作ったら、その耳元で……【            】と唱えてください」
「回数はどれくらいですか?」
「10回ほど唱えてください。異国の言葉なので発音しづらいでしょうが、それは練習して何とか発音できるようにお願いします」
「インターネットの公式サイトにも呪文は載せてあります。ぜひそちらもご参照ください」
「はい、これで魔王の誕生です。見た目は普通のサラリーマンと変わりませんが、中身は人間社会に憎悪と嚇怒を備えた立派な魔王になっております。取り扱いにはご注意ください」
「最終的に呪文次第だなんて、最初の下拵えはなんだったのかと言いたくなるくらい簡単ですねぇ」
「下拵えをしっかりやるからこそ、優秀で素晴らしい魔王が作れるのです。詳しいレシピは公式サイトでよろしくお願いします」
「はい、それでは今日は『誰でも簡単、魔王の作り方』でした。では先生、来週のレシピはなんですか?」
「はい、来週は『性欲の秋に相応しい セクサロイドの作り方』になります。ぜひまた来週もご覧ください。それではさようならー」
「さようならー」
0580この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 01:14:44.31ID:urZK3ebZ
うっす
感想役だけどちゃんと全部、感想するからちょっと待ってねw
飲み会に入っているんだけ家からメンツが帰りやがらねーから苦戦している
楽しみにしてるからちゃんと見させていだたくよ!!
0581この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 02:03:51.42ID:joFTRLpO
使用お題→『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』
【枯葉が風で揺れているだけだよ】
「今日は遅くなっちゃったね。女の子一人夜道を帰らすのも危ないから、家まで着いてくよ。君の家も、ここから近かったよね?」
 太陽とバトンタッチして、空を煌々と照らす月。部室の窓から覗く夜空を見て、僕は言った。僕の家も学校から結構近いところにあるので、女の子一人家に送り届けても大したことはない。
「いくら男だとしても、私は多分先輩より強いですよ」
 海月のようにふよふよとポニーテールを揺らしながら、彼女は言った。運動はさっぱりな僕と比べて、彼女は結かなり運動神経が良い。先日の体育祭での活躍っぷりは目を見張るものがあった。
「……それ、地味に男の沽券に関わるから言わないで。あと、こういうのは『複数人でいる』っていう状況が大事なのさ」
「うーん、……じゃあ、お願いします。靴箱で待ってて下さいな。部室の鍵、事務に返してきますから」
 最近よく聞く噂のこともある。僕の言葉に彼女も思い出したらしく、いつになくあっさりと了承された。

 校門を出ると、木々に覆われた街頭の無い道があらわれる。田舎特有の静まり返った闇に、僕自身入学したての頃はおっかなびっくり帰宅したものである。僅かに木々の隙間からは、ほぼ真円な月が覗いている。
「はーっ、月が綺麗ですねぇ」
 突然口走った後輩に、僕は思わず吹き出した。
「えっ、それどういう……」
「……何か勘違いしてませんか。夏目漱石じゃありませんよ、自惚れないでください。全く先輩は……。
 確か先月の今時期が十五夜でしたが、私としてはこの時期くらいの澄んだ空気に浮かぶ月の方が好きですね」
「へー。なんとなくだけど、分かる気がするなぁ。……うーん、でも、僕はそれよりもこの風の音の方が気になるなぁ。『お父さんお父さん、魔王のささやきが聞こえないの?』ってね」
 秋特有の強風に揺られた木々は、葉同士を激しく擦りあわせてざぁざぁという音を立てている。どうにも、魔王が僕たちの魂を浚っていってしまいそうに感じてしまう。
「なんですか、先輩。それ」
「シューベルトの『デア エルルケーニッヒ』さ」
「シューベルト……あぁ! 『魔王』ですね。中学校で習った気がします。っていうか、何語なんですかそれ」
「ドイツ語だよ。シューベルト、オーストリア人だし」
「へー。先輩ってそういう蘊蓄だけはいっぱい知ってますよね。さながら蘊蓄語りの君子、略してうんち君ですね」
「……なんか略に悪意を感じるんだけど、気のせい?」
「ふっふっふ、気のせいですよ」
 彼女はにやにやとした表情で言ってのけた。どうにもこの後輩には口で勝てる気がしない。
「しかし、我々には魔王よりも身近に恐ろしい存在がいるよね。会いたくないなあ、テキーラ・サンセットおじさん」
 最近の専らの噂である、テキーラ・サンセットおじさん。テキーラの瓶片手に日没後この近辺をうろちょろしてるという、結構な厄介者である。息子を探してるんだ、と言って色んな人に絡みまくるらしい。
 うちの高校の女子生徒も数人絡まれたとかで、変質者注意のプリントが先日配られた。
「そうですねぇ。最近は夜明けまで彷徨いてることもあるらしくて、サンライズおじさんの別名があるらしいです」
「うわ、こわい。君結構早い時間に登校するタイプだよね。気を付けなよ」
「先輩は朝遅いから会わないですよねぇ。……気を付けてくださいね、遅刻に!」
 僕は肩をすくめた。
「そうだ。テキーラといえば、僕の父親は結構酒を飲む人でさ。ここのところはテキーラにハマってるみたい。夜中に酔っ払って『魔王』歌いながらコンビニまで酒の買い足しに行くんで、結構困ってるんだよー。休みの日は朝まで飲んでるし」
「先輩、それ」
「ん?」
0582この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 02:06:49.36ID:joFTRLpO
結構無茶したなぁ……お題全部盛りってそれが楽しくて毎回やってしまうんですけどw

>>579
魔王の三分クッキング吹きました
鮮度がいい目の死んでるサラリーマンって結構パワーワードですねw
外国語のお題の消化の仕方が好きです。
0584この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 13:02:16.58ID:urZK3ebZ
>>558
前回お題フルチャレンジ・エントリーNo.7!プロローグで勝負する問題作がお目見えだ〜
はや三行でお題四つを超速クリア! 558氏の心の声が聞こえる〜「ハイ、今回のお題は宇宙人もので纏める場合、難関・砂時計さえ適切に消化できれば片が付きますので後は中身とオチで勝負すれば宜しいのです」おいこれ諸葛亮孔明か!
って、そこでお題一個抜ける!何このご愛嬌w
無駄に語尾を伸ばす宇宙人にイラつく主人公、しかし相手を都合良い系女子と見るや即座に紳士へ転向!マジで最低なんだがw
うーん、欲を言えばラストの一行で主人公に一杯食わせる攻め気のオチが欲しかった感もある
けど短文でプロローグだし上等よ、そんな印象が欠落感をフォローしてもいる!孔明の戦略に上手く嵌められた感アリ

>>561
待っていたぞ〜全力で趣味に走ったラブコメが前回お題3つに挑戦だ!
クラスメイトの男子をチラつかせて愛花さんが彼氏未満状態の幸弘さんを挑発だ〜焦りながらも動揺を隠す幸弘さん!だが観察上手の彼女には当然バレバレ〜
いや、よく見るんだ幸弘さん、これは実質ただの愛情確認でしかねえ〜「ひみつ!」じゃねえよ、こんなん秘密でも何でもねえよ、君がそうやって動揺していれば何も起こらねえw
そんなラスト〜しかしくっそ何なんだこの話、ひたすらイチャついてオチもないぞwこうなったら
波乱の次章に期待が高まる!←よし番宣で場は温めておいたぜ、561氏〜w
0585この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 13:19:50.63ID:urZK3ebZ
>>579
最速でお題全盛りにチャレンジ!煌びやかに名乗りを上げたのは、魔王の三分間クッキングw
今回の支離滅裂なお題群、難関っぽいなー!このフルチャレンジ一番手はすごく手早い着手だけど、巧遅は拙速に如かずで難を逃れる腹積もりかもなーでも機を見るに敏も才なり〜!とか思ってたら
内容がいちいち笑えるwしかも『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』を高速でクリア!この題材を違和感なくクリアw
特にテキーラ・サンライズとレディーキラーを並べた所が上手すぎ!!並列表記によってテキーラ・サンライズの放つ異形な語感を薄れさせた579氏!狡猾なる技巧派だ〜
とはいえ『英語以外の外国語』は微妙か?と思わせるも、コメンテーターのツッコミを丹念に入れることで違和感を消化〜手際が良すぎ!訓練されたスレ民まる出しw
ただせっかくならオチも流れにちなんでシメて欲しかった、例えば魔王をクッキングした事で世界と番組は終了しますとかそんなナレーションとかねーでもきっと作者の欲求は全盛り突破一番乗りなんだろーなw

>>581
お題全盛りチャレンジ二番手!初めに言っておくと581氏のお題挑戦はとんでもない労作に結実しているぞー
さあ、まずは『夜道』『月が綺麗ですね』で恋の雰囲気を演出する作者581氏、話に突発感しかもたらさないカクテル『テキーラ・サンライズ』をテキーラ瓶と朝日に分解加工し斬って捨て、
『英語以外の外国語』を『魔王』と関連させて叩き斬る〜やや唐突感はあるものの阿修羅の如き手さばきでお題攻略の修羅と化した581氏に感嘆w
しかし本作の真の恐怖はここからだ〜、息子の命が奪われる恐ろしさを奏でる実在楽曲『魔王』、物語中で酔いどれの実父が探すは語り手である息子!という事は……まさかこの語り手は……死者ああ!?
夜道の青春物語がラストでぞっとする冷ややかさに一転変貌!冒頭の家までついていくという表記の違和感、女子より力が弱いという描写、全て伏線!夏目漱石の夢十夜を思わせる〜夜道の悪夢に流れる冷や汗〜素晴らしい仕掛けだ
ただし主人公が幽霊だとしても、サンセットおじさんと父親の関連性に無自覚なのはやや不自然かな?w
0586この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 17:08:52.43ID:0gV/PxvX
前から思ってたけど感想さんが褒め上手すぎて(ひょっとして上手く書けたのか自分)って気分になるこわい
いつもありがとうございます
0587この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 20:34:11.27ID:RqueRGfS
さすがに今回はハードルが高すぎたか
自分も2作目思いつかん。むずかすぃ・・・
0588この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 20:59:51.44ID:BrWWBvF1
酒なら簡単だけどその中からわざわざテキーラ・サンライズを出すだけの背景を考えるのが大変
0589この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 22:10:02.87ID:RqueRGfS
ギャグなら何とか思いついた。でももうネタでない予感・・・

>>572

使用したお題『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』

【勇者と魔王、酔っ払い編】

「ふふふ、よく来たな勇者よ……貴様の息の根を止める日が今か今かと待ち遠しくて、ここ3日ほど食事が喉を通らなかったほどだ……」
「魔王! お前の企みは俺が必ず止めてやる! 覚悟しろ!」
「そうか、できるものならやってみろ! では早速行くぞ!!」
「いや、ちょっと待て! こっちにもいろいろと準備があるんだ。少し待ってもらおうか!」
「ふむ、まあよかろう。本気の勇者を正面から叩き潰して、二度とお前のような愚者が出ないようにするべきだしな。貴様が剣を抜くまでは待ってやる。早くしろ」
「ふっ、余裕の顔をしていられるのも今のうちだぜ。俺はな、魔王。酒を飲めば飲むだけ強くなるのだ!」
「なんだと!? わしも深酒をして前後不覚になった次の日に魔王になってた口だからな。酒がいかに強力なドーピングになるか知っている。まさか、貴様その技法を……?」
「その通りだ! 俺は飲んだ酒に応じて特殊な能力を使えるようになるんだ! まずはこのウォッカ!!」
「いきなり度数のキツイ奴を出したな。それで何の能力が発現するんだ!?」
「これを使うと、勇者の得意魔法である光属性の魔法がさらに強力になる! これで貴様も終わりだ、魔王! ゴクゴクゴク……」
「くっ、確かにワシは闇の種族、光魔法が強力になるのは実に痛い。だが、まだまだ負ける気はせん! では行くぞ……」
「待て! まだ終わってない! 次はこれだ、テキーラ!」
「ぐっ、先ほどのウォッカだけでも厄介になったのにドーピングの重ね掛けとは! で、それは何の効果があるんだ?」
「テキーラを飲むと、俺の体が発光するようになる! 暗い夜道でも安全だ! 魔王城はちょっと薄暗いから道中もずっと飲んできたんだぞ!!」
「いやいや。お前光の魔法得意だろう!? だったらそれ使えばいいじゃないか! わざわざ酔っぱらってまでして全身光る必要なかろう!?」
「え、でも光ってる方が勇者っぽいじゃない?」
「……まあ確かに、ワシの暗黒魔法で視界を奪われた際の対策という意味では有意義か……ではもういいか? そろそろ行くぞ?」
「いや、待っひゃ! まだ終わってんーない!」
「おい、もう呂律が怪しくなり始めてるぞ。それ以上飲むのはやめとけ」
「そんなことはにゃい! 次はこれ、テキーラサンライズ! これを飲むと俺はカポエラが使えるようになるのだ、のだ!!」
「さっきテキーラ飲んだばかりなのになんでそのカクテル版をまた飲むんだ!? しかもカクテルは口触りが良いからって飲み過ぎるとヤバイんだぞ!?
 それになんだ、カポエラって!? 逆さまになったりグルグル回ったりする格闘技じゃないか! 酔っぱらってコンパッソなんてやったらお前死ぬぞ!?」
「うるひゃーい、うえるかむじゃむひにおーん!」
「もう何言ってるか全くわからん! 『ウェルカムじゃそんくらい』といったのか、アラビア語で『月が綺麗ですね』と言ったのかどっちだよ!? というかまだ飲むのか!? もうやめとけ、もう十分だから……」
「こへをなー、飲むほなー、酔っぱらわなくなるんじゃほーい」
「酒飲んで酔わなくなるとか正気を疑うぞ勇者よ!? というかそれスピリタス! アルコール度数96%!
 さすがにやめろホント! 戦う前に勇者が死ぬとか相手するワシの方もなんか恥ずかしいから! ってああ、おい! ああ、飲んじゃった……」
「うへーい、これれさいきょーらー。おれはよっへなーいもんねー」
「酔っ払いはみんなそう言うんだ。ちょっと待ってろ、解毒の魔法を……」
「……うんぐっ」
「うんぐ?」
「……オロロロロロロロロロロロロロロ」
「うわー、手遅れだった! 汚い! 部屋が、赤のカーペットが! そして臭いが酷い! って、うっ、臭いに当てられて、なんか、ワシも……オロロロロロロロロロロロ」
「オロロロロロロロロロロロ」


 ……こうして、最近食事をとらず胃の中が空っぽだったところに嘔吐してしまったことにより、胃酸過多で胃に穴が開いて魔王が死亡。世界に平和が訪れたのだった。
 めでたしめでたし。
0590この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 23:19:05.56ID:LKeHRKzq
おおお……前回に引続き、またネタが被りましたよ
ですが、今回はそのまま上げます

使用お題:『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』

【王城の邂逅】(1/3)


「月が綺麗ですね」
「おや、態々告白に来てくれたのかい?」

 窓辺に立つ40がらみの男に執務室の机の男は苦笑しながらそう言う。
 バルコニーから続くこの窓は地上5階の位置にあり、決して唯人が降り立てる場所では無かった。
 だが、侵入してきた男も執務室の人物もその事に疑問を持つ様子は無い。

「話をまだ覚えていたのか?」
「夏目漱石……と言ったか? 君の世界の文学においてエポックメイキングを起こした者だろう? 覚えているさ、あまりに君が楽しそうに話していたのだからね」
「まあ、そうだが、ここは一旦忘れてくれ、あまりにこの世界の月が美しかったから、悪戯心が疼いてしまったんだ」

 そう言って男が苦笑する。

「うん、まぁ、よく来たと言っておこうか? 勇者よ」
「ああ、久しぶりだな魔王」

 魔王と勇者、幾度と無く死闘を繰り広げて来た二人は、しかし今、そんな過去など感じさせる事無く、何処か弛緩した雰囲気を漂わせていた。

「仕事は良いのか?」
「まぁ、一段落をした所だし、それに、友人を迎え入れるだけの余裕はあるつもりだ」
「そうか……」

 魔王がベランダへと足を運び、勇者もそれに追従する。魔王城と呼ばれる彼の居城から、魔族領の主都を一望する。
 そこは夜の道でありながら、煌々と街灯がともり、日が暮れてなお人々が行きかっている。魔王はこの風景を眺めるのが好きだった。

「俺が最初にここに来てから、もう30年は経つのか?」
「そうだな、ようやくここまで来た……君のお陰だ。タケオミ」
「俺は知識を伝えただけだ、実際に実行し、事を成したのはお前だベルフォルト」
0591この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 23:26:39.73ID:LKeHRKzq
【王城の邂逅】(2/3)


 お互いに顔を見合わせ、しかし、次の瞬間互いに噴き出す。

「こう言うのは……何とも面映ゆいな……」
「同感だ……して、今日は何故ここに? 君だって暇では無いのだろう?」
「まあ、そうだな、人類の反逆者となってから、王国と対等に相手が出来る組織を作り上げるだけでも一苦労だ」
「冒険者……と言ったか? 未踏の地を踏み越え、道を切り開く組織だったな」
「ああ、魔族の者達にも随分と世話に成っている」
「なに、その者達とて自らの志願だろう? 自覚が無さそうだが、魔族の英雄なのだぞ? 君は」

 そんなベルフォルトの言葉にタケオミは苦笑する。

「人類の勇者として召喚された俺が魔族の英雄か、何とも不思議なものだ」
「君の認識の公平さ有っての事さ、魔族領を旅し、この国の貧困と疲弊を看破した君の慧眼には頭が下がる思いだ」
「おいおい、堂々巡りに成ってるぞ? ああ、そうだ、用件だったな」

 頭を掻きながら執務室へとタケオミが入って行く。ベルフォルトもそれに続いた。
 タケオミは執務室に有る一組のソファーに座ると、持っていた鞄の中から数種類の瓶を取り出した。

「おお! もしかしてそれは!!」

 目を見開くベルフォルトにニヤリと笑みを浮かべる。

「ああ、やっと満足のいく蒸留酒が出来た。これで約束通り、お前と酒を酌み交わそうと思ってな」

 そう言ってグラスを2つ用意すると「【アイスキューブ】」と唱え、氷を生成し、持って来た瓶の中の一つ、やや黄味掛った瓶の栓を抜く。
 チンッとグラスを鳴らし、お互いにそれを呷る。
0592この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 23:31:17.61ID:LKeHRKzq
【王城の邂逅】(3/3)


「〜〜〜〜っ結構きついものだな、エールとは段違いだ」
「蒸留酒だからな。特にコイツはキツメだしな」
「そうなのか?」
「ああ、乾燥地帯に行った冒険者が持ち込んだ植物の中にリュウゼツランに似たものが有ったんでな、それを利用した……テキーラ擬きと言った所だ」

 そう言いながら、別の瓶も開ける。と、甘い香りが漂う。

「このテキーラはカクテルにもよく使われる酒でな」
「お前の言っていた酒を使って別の酒を造ると言うやつか?」
「ああ、ホントはフレッシュジュースの方が良いんだろうけどな……」

 タケオミは新たな足つきのグラスを用意するとそれに氷を入れ、テキーラ擬きと同じくオレンジジュース擬きを注ぐ。
 そして軽くステアすると、もう一つの瓶、赤い液体の入った瓶の中身をステアしたスプーンを使ってグラスの側面を伝わせ底に沈める。

「それは?」
「グレナデンシロップ擬きかな? ああ、いや、そもそもフランス語でザクロを意味してるらしいんだけど、実際は数種類のベリーのブレンドらしいから、擬きでも無いのか?」

 そう言って居る内に、グラスの中に二層を成す美しいカクテルが2つ出来上がる。

「まあ、テキーラ・サンライズ擬きだ」
「うむ、美しいカクテルだな……サンライズとは夜明けの事だったか?」
「そうだな」
「なら、我々のこれからの夜明けに」

 それを聞きタケオミがニヤリと笑う。

「だな。夜明けに!」

 そうしてグラスを合わせたのだった。
0594この名無しがすごい!垢版2017/11/08(水) 23:54:40.30ID:LKeHRKzq
>>579
理不尽ギャグと言うやつですね
何度ツッコミを入れたか分かりません出来た魔王はまさかの放置
面白かったです

>>581
噂系怪談ですね
行方知れずの息子を探す父親が不審者扱い
アルコールさえ呷っていなければ、少しは違っていたのでしょうか?

>>589
酔拳使いではなくアルコールドーピングと言うw
テンポ良く話は進み、そして世界は救われた……果たして後世にはどんな逸話として残されるのでしようかね?



>>584
書いてから、どのお題を使えたかを抜き出すと言う逆手法でやりました。
こう、ぬるいラブコメとか好きなので
0595この名無しがすごい!垢版2017/11/09(木) 01:17:29.68ID:iOs8gW30
>>593
一つ前の作品と魔王と勇者、酒を飲むと、被ってしまいましたが
気に入って貰えたのなら幸いです
0596この名無しがすごい!垢版2017/11/09(木) 02:14:41.00ID:hscTfRRi
>>589
お題全盛り三番手は酔拳コメディ〜前回お題をちょっぱやでクリアした一番手が再び挑戦〜ん?「わしも深酒をして前後不覚になった次の日に魔王になってた」←>>579の続きだw
流石の一番手、鬼門テキーラ・サンライズを安定処理し、酔いが回って差し掛かる第二の鬼門、『英語以外の外国語』を『月が綺麗ですね』ごと屠ったあ
いやうーむここは一見、ノリだけで誤魔化した乱雑処理にも見えるwしかーし実はノリではなーい!試しに『月が綺麗ですね』をアラビア語に翻訳、すると、!確かに「うえるかむじゃむひにおーん」じゃないか!な、なんだってー
物語の文脈に合いそうな発音を懸命に検索した589氏〜分かりにくい努力はちゃんと拾ったぞw
オチは冒頭に張った伏線を誘いゲロで回収するとかいうホント最低な感じだが、しかしこのオチは汚いだけじゃねえ〜
社会に絶望したサラリーマン>>579が闇堕ちして胃酸過多で死去するという現代社会の暗部をも照らしている〜そして職人589氏が魅せた二作連結・二重オチ!高い品質を魅せてくれた!合掌!

>>590
さあ難関のお題全盛りチャレンジが続くぞ〜四番手は平和の夜明け!力作だねー
うーん、いいね、めちゃいいドラマ!だがやはりお題難度が高すぎるw『月が綺麗ですね』『テキーラ・サンライズ』『英語以外の外国語』いずれも消化しているが、そのための台詞が説明口調になってしまい折角のキャラが死にかけにされてる、590氏気づいてw
しかーし物語に宿るペダンチックな雰囲気、底流に感じさせる親交のドラマ、それらが言葉に力を取り返していく〜読めば読むほどスルメのように言葉に抒情が滲んでいく〜
夜道の街灯が夜闇を照らす〜ラストは朝日が光るがごとくテキーラ・サンライズが平和の光明を見出したあ!難しいお題テキーラに一泡吹かせてきっちり攻略!
ぶ厚いストーリー性が言葉に息を吹き込んだあ!無理が通れば道理が引っ込むw作者590氏が描き出したドラマ性の力勝ち!おめでとう!
0597この名無しがすごい!垢版2017/11/09(木) 08:13:40.69ID:CKI9gmBd
>>596
やばい、競馬実況風感想さんプロだw まさかアラビア語まで調べてくるなんて・・・
いつもありがとうございます。むしろ感想の方が面白かったりしてニヨニヨさせてもらってます
0598この名無しがすごい!垢版2017/11/09(木) 10:31:15.66ID:iOs8gW30
>>596
いつも感想有難うございます
自分はこう言う男同士の友情話は好きなのですが、時代的には需要が無さそうな……
いずれハードボイルドな感じの物も書いてみたいですね
0602この名無しがすごい!垢版2017/11/09(木) 23:58:36.23ID:apRu21Pm
女勇者が夜道で魔王に色んな酒をぶっかけながら、色んな国の言葉で愛を告白していくとこまで考えて
酒の種類と愛の言葉を調べるのが面倒でやめてしまったすまぬ
次のお題に期待
0603この名無しがすごい!垢版2017/11/09(木) 23:59:39.14ID:clCf6E56
・太陽(サンライズ)と月は出会えない
・魔王とお姫様
・月が綺麗ですね=I Love you
で何か切ないラブストーリー書けそうで書けぬ
0604この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 01:14:41.51ID:6lV1JqK1
夜の魔王と呼ばれた中年と彼に恋する少女の話で4つ消化いけそうかなって思ったけど
文中の会話劇を上手くつなげるのが面倒だった。誰か書いて
0605この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 06:47:41.79ID:vWgW5Zre
暗い『夜道』を抜けてクラシックの流れる、『魔王』の流れるバーで親しいとデート
彼女の好きな『テキーラサンライズ』を掲げながらl love you『月が綺麗ですね』
ところでテキーラサンライズの由来って『英語以外の外国語』


現実世界恋愛ジャンルでまぁ800文字もあれば十分かな
お題をクリアする為だけに詳細まで組まれた物語とか下らなすぎてやる気しないけど
こういうのは魔王→クラシックなんかもそうだが、ある程度拡張性のあるお題に対して作家ごとにそう来たかっていう切り口の自由度が面白いとこだと思うわ
0606この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 07:09:05.09ID:6lV1JqK1
今回お題が厳しいからなぁ・・・
自分みたいに内容に自信ないからお題消化を優先してギャグに走ってもいいし、逆にお題少なめで内容重視の力作を書いてもええんやで
お題全消化はノルマじゃないしね、消化したがる人多いけど。自分とか
0608この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 19:17:31.21ID:6lV1JqK1
逆の人って言われたら、ギャグ以外を書かなきゃいけないでしょう!

>>572

使用したお題『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』

【いつもの一夜】(1/2)

「月が綺麗ですね」

 夜道を一緒に歩いているとき彼女がそう言った。暗い夜道でもわかるくらいその頬が赤い。

「そうだね。でももっと綺麗なものがあるよ」

 隣にいた男がそう言って彼女の肩にそっと手を置いて、自分の胸元に引き寄せる。彼女の熱い体温、何かを期待する口元、潤んだ瞳。

「君のことだよ」

 そういって二人の影が重なりあう。そのまま二人の姿は歓楽街へと消えていった……。




「ってさー、そこまで行ったらどう考えてもお決まりのコースだろう? もうラブなホテルへゴーでニャンニャンでヒャッホーでいいじゃないか! なんでそこから『やっぱり家に帰らなくちゃ』になるんだよー」

 男はバーのカウンターでグラスを傾けながら盛大に管を巻いていた。他に客のいないバーの静かな空気の中、彼の愚痴だけが延々と続く。
 カウンターにいるマスターがグラスを磨きながら盛大に溜息をついた。

「あまりお客様に言うべきじゃないと思うんですけどね。アナタ、女性を見る目が無さ過ぎるんですよ。あの女性、間違いなく既婚者でしたよ。それくらいわからなかったんですか?」

 マスターはまるで出来の悪い生徒を窘めるように諭す。確かに先ほどの女性客は左手に指輪こそしていなかったものの、手持ちのカバンやアクセサリーが独身者のそれとは微妙に異なっていた。夜の商売に関わる人間なら見間違えるわけがない。
 しかし男はその言葉を肯定した。カウンターに突っ伏しながらブチブチと文句を言う。

「いやさー、それくらいわかってたよー。でもさー、そういうさー、遊びたいけど旦那がいる、でも遊びたいっていう女の人とさー、いろいろ楽しいことするのってさー、やっぱり楽しいじゃないかー。一晩くらいケチケチせずに付き合ってくれればいいのにぃ……」

 泥酔一歩手前の男の愚痴はどこまでも続く。バーで暇そうにしてたから声かけたら嬉しそうにしてたじゃないかーとか、せっかくここの飲み代奢ったのにはいさようならってそりゃないだろーとか、せめてあの肉付きの良いお尻だけでも触りたかったなぁなどなど。
 マスターは見下げ果てたとでも言いたい目付きで男の後頭部を見下ろしていた。

「だからあなたは”マオウ”って呼ばれてるんですよ。全く……」
「え、魔王? なにそれ格好いい。なんでだよ?」
「そっちじゃなくて間王。間抜けな王様とか間男の王様とかそんなところです。噂で結構有名になってますよ、知らないんですか?」
「言い方酷いなおい! っていうか有名になって……ああ、だからあそこでバイバイされたのかなぁ」

 一瞬だけガバッと起き上がるも、衝撃の事実を知らされてまた目の前の黒檀へへばりついた。
 マスターはもはや邪魔な置き物になっている男を無視して、食器の片づけを継続する。あと少しで閉店なのだ、急がなければならない。

 夜遅くだというのにキビキビ働くマスターをぼんやり見上げながら、男は雑に注文をした。

「マスター、ウォッカ」
「ダメです。あなた先ほどあの女性と結構飲んだあとトンボ帰りしてきたんでしょう? もう飲み過ぎです。閉店も近いのに飲ませすぎて寝られでもしたら邪魔で仕方ありません」
「マスター、テキーラ」
「ダメです」
「……マスターの作った美味しいカクテルが飲みたいなぁ。飲んだらこの落ち込んだ気持ちが潤うんだけどなぁ」
「ダメです」
「……マスタあああああ、一杯だけでいいからああああああ、テキーラサンライズをお願いしますううううう」
「もう、泣かないでください。はぁ、一杯だけですよ」
「さすがマスター、大好き!」
0609この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 19:19:05.33ID:6lV1JqK1
【いつもの一夜】(2/2)

 泣き顔を一瞬で笑顔に変えた男に再度マスターはため息をついた。しかしすぐに背を向けて注文通りにカクテルを作りだす。後ろの台座に乗って酒瓶を一つ手に取った。
 シェイカーにお酒や果物を入れるマスターの手つきを見ながら、男は嬉しそうに聞いてくる。

「もう俺、女遊びやめようかなぁ。ここの店と酒があれば幸せで暮らせそうだ」

 その言葉に一瞬だけシェイカーを振る音が止まった。しかしすぐに再開したマスターが真剣な顔で答える。

「……あなたは純愛を目指した方がいいと思います。浮気や遊びばかりだから上手く行かない気がします。意外と近くにあなたの望む人がいるかもしれませんよ」
「だったらいいんだけどねー。まあ俺みたいな軽薄な奴には無理だと思うけどさ」
「……できました、どうぞ。これが最後ですからね」

 目の前に置かれたグラスを見て男は舌鼓をうつ。しかし一口飲んでその顔を顰めた。

「……これテキーラと違くね? なにこれ」
「私のオリジナルの新作です。『ヴ・ゼ・サンクイエット』といいます」
「オリジナルかよ! というか注文と違くね!?」
「アルコール度数を控えめにしたらそうなったんです。文句があるなら飲まないでください。そもそももう閉店の時間なんです。飲まないなら帰ってください」

 そこまで言われたら引き下がるしかなかった。男は仕方なしにお酒というよりジュースに近いカクテルをチビチビと飲み始めた。
 男は言い負かされてたまるかと負け惜しみを言った。

「……マスター、親父さんがいないからってこんな勝手なことしちゃいけないんじゃないですかねぇ」
「そもそも閉店間際に泣きながら来店したのは一体どこの誰ですか? 相手してあげてる私に感謝してください」
「……まな板」
「あ”? なんか言いました?」
「い、いえ何でも」

 BGMすらない暗い店内で二人のどこか楽し気なやり取りはまだまだ続くようだった。




注釈:ヴ・ゼ・サンクイエットは仏語で「あなたを心配しています」です
0611この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 19:57:45.27ID:TqG7H0G2
お題『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』
【若夫婦の夜中散歩】
ある秋の夜、二人の若い男女がアルコールを片手に『夜道』を散歩している。

唐突に男が言う
男「ラルンエベール」
女「なんて言ったの?」
女は聞き取れず男に聞き返した。
顔を背けながら男は彼女に返事をする。
男「ラルンエベール、『フランス語』で『月が綺麗ですね』って意味だよ」
頬を薄らと染めながら女は微笑む
女「あらあら、芋焼酎片手に言われても響かないわ」
男はムスッとした顔で『魔王』の残りを一気に煽りこう返した。
男「それならどう言えば響くのさ」
少し間を置いて女は答えた
女「ネオン街で『テキーラ・サンライズ』を一気しながら肩に手を」
男「それは違うだろう」
被せるように男が言う。女はいたずらっぽい笑みを浮かべながら男の手を握り口を開く
女「冗談よ、あなたにならいつ何処で言われても嬉しいわ」
0612この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 21:44:00.41ID:6lV1JqK1
随分短くまとめたなぁ、お題全盛りで・・・

参加者少なかったけど、気付けば全員お題全盛りチャレンジャーという
これお題減らした方がいいのかな? やりがいあるけど参加者減るし。進行さん次第だけど・・・
0614この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 21:51:08.33ID:Yec2y6GC
使用お題:『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』

【魔王の色々な冒険】(1/3)


な「「「今日限りで辞めさせていただきますゴブ!!」」」
「ちょちょっとお〜!!」

 謁見の間では、ゴブリン大隊長3匹の背に手を伸ばしたまま、魔王が固まっていた。

「あーあ、先日オーク隊もこぞって辞めたばかりじゃないですか……人望有りませんね、魔王様……」
「クッソー!! 勇者さえ! 勇者さえ現れなければあ!!」

 魔王軍は今、壊滅の危機に瀕していた。それまで魔物故の繁殖能力の高さによる数に任せて領土の拡大を続けていた魔王軍だったが、それに終止符が打たれたのだ。
 なんと、魔物の脅威から人類を守るため、人間の王国が事もあろうに異世界から勇者を召喚したのだ。

「拉致連行だと思うよな? そうだろう? ゾーリンゲン!」

 半人半蛇の魔物ゾーリンゲンは「まあそうですね」と答える。

「ですが、件の勇者はノリッノリで魔物を倒してますし、決して本人の意思を歪めてると言う訳では無いと思いますが……」
「そこなんだよなぁ……ニホンジンだっけ? 何でアイツ等、何の疑いも無く俺達魔物を殺せるの? 可笑しくね?」
「先代の時もそうだったんでしたっけ?」
「そうそう、何なの異世界、あんな危ない奴らがウロウロしてるの? それどんな世紀末?」

 魔王が玉座に座り頬杖をつく。

「ですが、先日、その勇者がクラーケンを従えたとも聞きましたが?」
「マジで!?」
「はい……それは兎も角、兵士の補充をしませんと」

 その言葉に魔王が反応する。

「それなんだけどさ、補充するの兵士だけじゃなくてさ……」
「……おっしゃりたい事が有ればハッキリとおっしゃってください」
「えー、まぁ、それなら言うけどさ、その、そろそろ妃が欲しいなぁ……なんて……」
「……自分の顔を見てショック死して転生してから言って下さい」
「ちょ! おま!!」

 魔王が傷ついたとばかりに頬を膨らませる。

「止めて下さい、心臓が止まるかと思いました」
「いや、ちょっと、お前、酷過ぎるだろ?」
「自覚してからが勝負どころです……さて、何故、今この状況で妃を?」
「いやぁ、やっぱりさ、部下も綺麗ドコロ? って言うか、アイドル的存在がいた方が士気も上がるんじゃないかって思う訳さ、魔王的に!」

 ゾーリンゲンが「ホウ」と感嘆の声を出し、目を見開く。

「見直しました。魔王様……まさか自らの不細工さ加減に自覚があったとは」
「おま! そっち!?」
「勇者とやらも巨乳の聖女を連れていると言う話ですしね……それで、アイドルそのものでは無く“妃”と言う事は、見初めた方がいらっしゃるのですね?」

 的確に見抜かれた魔王が「グウ」と声を漏らす。だが、ゾーリンゲンが思いの他話を聞いてくれそうだった事もあり、気が変わらない内に……と、詳細を話す事にしたのだ。
0615この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 21:55:46.26ID:Yec2y6GC
【魔王の色々な冒険】(2/3)


 *****

「……成程、あの方がそうですか」

 夜道からも、その明かりが確認できる明るい酒場のカウンターには、おそらくホルスタインの獣人だろう少女がいた。何匹もの魔物雄が声を掛け暫く話をするのだが、あしらいが上手いのか、一頻り話した後、別れてを繰り返していた。
 ゾーリンゲンは一度魔王を見た後、深く、それは深く溜息を吐いた。

「……何だ?」
「いえ、何でも……それで、何と声を掛けようと?」
「それは勿論『I love you』」
「阿呆ですか」
「いや、ちょ!」
「済みません、阿保でしたね」

 魔王が堪らず「ええー」と言う顔をする。

「その顔でドストレートにそんな事を言ってどうするんですか、その顔で」
「……じゃ、「Ti amo」」
「馬鹿ですか」
「なら「我&#29233;&#20320;」」
「弩阿呆ですか? 脳みそ入ってますか?」

 容赦のない駄目出しに、とうとう魔王が切れた。

「なら、どう言えば良いんだよ!!」
「そもそも告白しても無駄……あ、いえ」
「無駄ちゅうたか? 無駄って!?」

 視線を逸らしながらゾーリンゲンが答える。

「そうですね、「I love you」を詩的な感じに「月が綺麗ですね」と表現すると聞いた事が有ります。せめて教養ぐらいある様な言い回しにしてみてはどうです?」
「何か引っ掛かるが……フム、それも一理あるか」
「時に、どう表現しますか?」
「そうだなぁ……「君の瞳にテキーラ・サンライズ!」」
「死ね!」
「ちょ!おま!!」

 そのまま二匹が言い合ってると、ふと、ゾーリンゲンがその事に気が付いた。

「……おや? あの方が居なくなってますよ?」
「え? 何!! ぐわあぁ!! 俺の嫁がぁ!!」
0616この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 21:59:56.73ID:Yec2y6GC
【魔王の色々な冒険】(3/3)


 *****

「あれ? アリサ、今日は情報収集早かったな」
「……いえ、何やら気持ちの悪い視線を感じた物で……」
「……う〜ん、もしかしたら俺達の事に気付かれたのかもしれないな……流石は魔王軍と言った所か……」
「さすごしゅ!!」
0617進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/10(金) 22:00:12.78ID:/cU9APJ4
お題『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』〆

作品一覧(1/2)
>>579【誰でも簡単、魔王の作り方】
>>581【枯葉が風で揺れているだけだよ】
>>589【勇者と魔王、酔っ払い編】
>>590【王城の邂逅】
>>608【いつもの一夜】
0620この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 22:04:47.53ID:6lV1JqK1
提案しておいてなんだけど、5個あると「それ全部やらなきゃ」的使命感が沸いちゃうのかもね
クリアできたらそりゃ嬉しいけど、その分難易度上がっちゃって人減っちゃ元も子もないし・・・
3個くらいでいいかもね。進行さんに任せる
0623この名無しがすごい!垢版2017/11/10(金) 23:24:17.59ID:Yec2y6GC
>>608
駄メンズ好きなのでしょうか?
大人の恋愛かと思いきや、出戻りで管を巻くと言うw

>>611
短いながらも仲の良さが伝わってきますね
羨ましい関係だと思います
0629進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/11(土) 00:09:26.75ID:12btErqL
お題『プレゼンテーション』『ちくわ大明神』『錬金術』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・どのテーマを選んだのかも明記してください。
・ちくわ大明神
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは11月13日 22時です!



誰だ今の
0630この名無しがすごい!垢版2017/11/11(土) 00:31:02.20ID:OBXqx2gr
ちくわ大明神ネタで埋まることが決定したw

>>608
前回お題全盛り五番手〜密やかな恋がきたあ!バーで愚痴るは人妻ナンパに失敗した一人の男〜相手になるのは見る目がないと嘆く女マスタ?
っていやいや!なぜマスターは主人公の狂ったボキャブラリーに気づかないのか〜「もっと綺麗なものがある→君のことだよ」「ラブなホテルへゴーでニャンニャンでヒャッホー」←これだよ〜振られる原因は完全これ〜
こんなの見て「やっぱり家に帰らなくちゃ」と思わない女性は世に存在しねえww やっぱり608氏はギャグに生きるしかなかった!悲しい事実が判明した〜
さて?検証するとうーん、お題の消化に苦しさを感じたのは「魔王」ぐらいか?ラストは言葉に出せない想いをカクテルに託した註釈オチ、かなり好き!
強いて言うならマスターの心配だけだとちょい弱なので、主人公も意中のマスターと二人きりの時間を作る為に変な言葉でわざとナンパ失敗してる、とかそんな裏設定が露見するオチが良かったーと好みを押し付け!

>>611
前回お題全盛り六番手〜611氏が挑むは夜道の恋路!ほう!この難題で極限の短文、何たる勇猛果敢!英断か蛮勇か?さあ判定の時だ?
んん?二行目→「ラルンエベール(月が綺麗ですね)」 ……!? もうソレ!?えっはやっ!
しかも芋焼酎を片手に「ラルンエベール」ww そして驚くべきは頬を赤らめる女性〜マジで?これで結果オーライなのか〜後半では女性がそれらしくテキーラサンライズを要求!よしいけ?しかし男は「それは違うだろう」と冷静に否定〜自分だろ!間違ってるのはw
だめだ、この二人が分からねえw 人が人を知ろうなどと片腹痛いわ〜作者の哄笑がスレに轟いたのだったあ(投げやり)
0631この名無しがすごい!垢版2017/11/11(土) 00:53:50.12ID:OBXqx2gr
>>614
刻限ギリギリに突っ込んだ前回お題全盛り七番手〜ナイスガッツだ〜おお、勇者タカシ>>541の続編なのか〜
今回は魔王視点〜魔王の顔が馬鹿にされすぎてて笑うけど、しかし読んでる方は顔が分からないから何とも言えねえよ、むしろ気の毒w
まあクッパみたいなイメージなんだろう、と脳内処理してるうちに最後に詰めかけるようにお題が処理される〜割と自然で感心するけど、君の瞳にテキーラ・サンライズww
これはおそらく実在のインディーズバンドにかけてる、分かりにくすぎだろ〜ラストはクラーケンさんのこと気に入りすぎな614氏がとにかくオチに使いたがって読者困惑
前回のネタを知っている読者にだけ分かる決め台詞をオチに持ってきてニヤリとさせたい、そんな614氏の卑劣な笑いが透けて見える〜だが刻限ギリギリの駆け込みだから何でもアリだろ的な乙w
0632この名無しがすごい!垢版2017/11/11(土) 02:27:33.20ID:9NZyXFz1
使用お題:『ちくわ大明神』

【異世界行ったけどちくわしか持ってねえ】(1/2)

 その夜、俺はすべてが虚しくなり、自殺した。

 すると、神様的な存在が現れて、

「まだお前には役割がある。異世界に行き、魔王を倒すのだ。
 固有スキルとして、生前お前が持っていたものを強化して異世界に持ち込めるようにしよう」

 とか言われた。だが俺は、

「そんなこと言われても、ちくわしか持ってねえ!」

 極貧生活だったので、ちくわしか持ってなかったのだ。

「ううむ、職についていれば、」
「ちくわ大明神」
「もっと何か買えたものを」
「誰だ今の」

 何か変なのが通り過ぎなかったか?

「ではお前の能力は、ちくわ大明神だ」
「何それ」

 次の瞬間、足元に穴があき、

「うわーっ!」

 落下していく中で、俺の意識は途絶えた。
0633この名無しがすごい!垢版2017/11/11(土) 02:28:51.94ID:9NZyXFz1
【異世界行ったけどちくわしか持ってねえ】(2/2)

 目が覚めると異世界だった。
 その後しばらく、色々試したところ、このちくわ大明神はかなりのチートスキルであることがわかった。
 要は『ちくわに関することが何でもできる』というスキルだった。
 そう、何でも。

 何でも切れるちくわソード! とかイメージすれば、ちくわから光の刃が現れるのだ。
 ちくわキャノンなら、ちくわからロケット弾が発射される。
 しかも残ったちくわは食べることもできる。
 そしてちくわは無限増殖が可能。まさにチート。

 ただ、問題は。

「ヒロインがいねえ……」

 そう、チートスキルなのだが、ふざけすぎていたのか、ヒロインが見つからなかった。
 どんなに強力な能力でも、「きゃーすごーい!」と驚いてくれるヒロインがいなければ物語にならない。
 俺はちくわを見ながら、どうすればいいか考える。

「そうだ、このちくわ、ヒロインになるんじゃね?」

 何でも作れるのなら、ちくわだってヒロインになるはず。
 俺は手に持ったちくわに、そう念じた。 
 すると、ちくわに羽が生えて、空を飛び始めたではないか。
 さらに、女の子の声で喋り始めた。

「ご主人様、創造いただきありがとうございます。私、ちくわ妖精のチキと申します」

 すごい、成功だ。見た目としては、ちくわの上の穴が声に合わせて収縮している感じで異様な光景だが。

「初めまして、チキ。お前の仕事は俺が活躍する度に、『ご主人様、すごーい!』と言うことだ。わかったな」
「はい、ご主人様。ご主人様、すごーい!」

 完璧だ。こうすれば読者からは一見、ヒロインに慕われているかのように見えるだろう。
 実際はちくわが喋っているのだが、そんなこと描写しなければ分からないだろう。たぶん。

「しかし、こうして見ると……ちくわってエロいな」

 自分でも何言ってるんだと思う。だが、女の子の声で喋るうえに、上と下に穴があるのだ。
 これはエロいぞ。
 俺はチキの小さな体を掴み、下の穴に指を入れた。

「ご主人様……! やめて、ご主人様……! そんなところ……恥ずかしいです……!」
「よいではないか、よいではないか……ハア……ハア……」

 まるでエロシーンのようだ! ちくわ始まったな!

 その夜、俺はすべてが虚しくなり、自殺した。
0634この名無しがすごい!垢版2017/11/11(土) 08:48:15.59ID:OBXqx2gr
>>632
新お題「ちくわ大明神」に挑戦!一番手は爆笑ちくわコメディ〜異次元級の能力、ちくわ創生を手に入れた主人公w
ちくわからロケット弾が発射される〜すげえ、サイズとかどうなってんだww 何がちくわキャノンだよw 無理やり命名すんな
ちくわ妖精のチキ登場、くっそワロタww チキに褒めさせる主人公「完璧だ、こうすれば読者からは一見、ヒロインに慕われているかのように見える」←おい泣いてるのかw
「ご主人様……! やめて、ご主人様……! そんなところ……恥ずかしいです……!」 チキww めちゃノリいいチキww こんな良い子がちくわじゃなかったら良かったのに、その切なさが主人公を追い詰める〜
ラストはちくわのエロシーンに耐えかねた主人公が自殺してしまった〜非常に納得感のあるラスト!しかも再度転生しても、まだちくわしか持ってない!絶望w
本領発揮か632氏!溢れるセンスを見せつけたあ、オチも冒頭に繋がり綺麗だぞ!笑いあり涙あり、最高のコメディが爆誕だあ!
0635この名無しがすごい!垢版2017/11/11(土) 20:10:34.88ID:iB2Skk+t
ヒロインを欲しがったのが間違いなのか、そうじゃないのかが問題ですね
きっと、異世界飯無双をしていれば、彼の運命は違っていたかも知れません
0636この名無しがすごい!垢版2017/11/11(土) 20:14:30.72ID:iB2Skk+t
使用お題:『プレゼンテーション』『ちくわ大明神』『錬金術』

【ちくわ大明神ゲーム】(1/2)


 パンパンパパパン

「ちくわ」
「大明神」
「誰だ今の」

 パンパン

「ちくわ」
「大明神」
「誰だ今の」

 パンパン

「ちくわ」
「大魔人」
「たたりじゃ〜」

 ******

「これを特許に申請しようと思うんだ」
「は?」

 友人の言葉に俺は首を傾げる。浅はかで唐突なのは何時もの事なんだが、今日はいつもにも増して意味が分からない。
 いや、分かるにはわかるんだか、理解したくないと、言うのが本当のところか。

「お前、特許を知らんのか? 登録さえしてしまえば、その使用料が入ると言う夢の様なシステムだ」
「色々言いたい事が多々あるが、多分お前よりは理解してる」
「なら分かるだろう」
0637この名無しがすごい!垢版2017/11/11(土) 20:17:31.67ID:iB2Skk+t
【ちくわ大明神ゲーム】(2/2)


 つまりは自分の考案したゲームを登録して、使用料を取ろうと、言いたいのだろう。
 ドヤ顔のこの知人には悪いが、そうそう上手く行くとは思えない。

「これから年末年始、卒業に入学式とイベントも多い。つまりは飲み会も多いと言う事だ」
「……それで?」
「つまりはこう言ったゲームをする機会が多くなると言う事だな!」

 登録をしておけば、ゲームをした者から、どんどん使用料が懐に入ってくるのだから、後は何もせずとも左団扇だとコイツは言う。

「正に現代の錬金術だろう」

 そう男は言った。

「で? その現代の錬金術を俺にプレゼンしてる理由は何?」
「うん? ああ、キサマは小賢しいからな、上手く行くかどうか相談してやろうと思ってな」
「ああ、そう……うん(好きにすれば)良いんじゃ無いかな?」
「そうか! なら、早速登録するとするか!」
「…………」

 その後、少し考えれは上手く行かないと分かりそうな、その計画は当然、失敗し、逆恨みした暴漢が襲ってきたので、何時もの様にブレーンバスターで仕留めて余計な事は、忘れてもらいました。
0638この名無しがすごい!垢版2017/11/12(日) 01:31:06.86ID:QXrv68MB
>>636
おお、お題全盛りに挑戦だー二番手は知財戦〜
ちくわっ、大明神っ、誰だ今のっパンパン
せんだみつおゲームの類似系で特許を取るとかいう虹色ファンタジー、まあこんな事考える奴は相当カネに困ってんだろうな、
しかもこれ飲み会でやるとしたらゲーム開始前に元ネタであるコピペの説明して納得させてから金集めなきゃいけないのか、ええい、あり得るかそんな段取りw
お題消化はスムーズで違和感なし〜でもそっちに注力した事でオチが妥当すぎたか、逆に特許的なものが上手くいってしまった系の意外性に振って良かった気もー
0639この名無しがすごい!垢版2017/11/12(日) 08:37:22.01ID:dnwv5Nct
ブレーンバスターやパイルドライバーは、実際食らってみると、インパクトが強いのですが、文字だけだと弱かった様ですね
ちくわ大明神
(多分そう言う事ではない)

誰だ今の
0640この名無しがすごい!垢版2017/11/12(日) 08:49:55.36ID:ZP1113Xf
今回良いの思いつかない・・・感想しづらかったらいらないです

>>629

使用したお題『プレゼンテーション(?)』『ちくわ大明神』『錬金術』

【無題】

「実はね、僕は錬金術師だったんだ」
「え、あはは。いきなり何よそれー」
「本当だよ、見てて……僕の手のひらの上に一枚のハンカチがあります」
「うん」
「ここに君の手を置きます。ハンカチ越しに手を繋いでいる形ですね。こうすると……なんと凄い物が出てくるんです」
「なにそれ、手品? 急にどうしたの?」
「いいから、ちょっと待っててよ。いくよ。ちちんぷいぷいえろいむえっさいむ、はんにゃーはらーみーたちくわだいみょうじんうんぬんかんぬん……」
「もう何よ、手くすぐったいんだけど」
「いくよ、はい! ハンカチの下にこんなものが!?」
「あれ、さっきまでなかったのに。って、え? なにこの箱。え、もしかして……」
「僕は君と一緒ならいくらでも幸せを錬金できるんだ。これはその証明の形。もしよかったらこの指輪をつけて、その、僕と……」
0641この名無しがすごい!垢版2017/11/12(日) 11:30:39.70ID:dnwv5Nct
会話劇ですね
こっそりとちくわ大明神が挿入されていると言うw
タイトルを付けるとすれば【幸せの錬金術】とかでしょうか?
0642この名無しがすごい!垢版2017/11/12(日) 21:32:11.44ID:d/S7RhHs
>>640
お題全盛りの三番手〜会話劇だ!このお題を使って恋愛ものて、何故そうなったw
ストーリー全体が男性のプレゼンを構成〜うーん見える、ラブストーリーを根幹から破壊する悪霊「ちくわ大明神」を640氏がどうにか隠蔽しようともがいた跡が見えるぞー
そして苦労の甲斐あり!悪霊は愛の呪文によって自然消滅〜男性が指輪を錬成してエンド!最後の言い淀みはキョドったのか〜それとも女性からのキスなのかあ〜いずれにせよプレゼンは成功だ〜
逆方向のお題を恋愛ものとして取り込んだ作者!お題の毛並にあえて逆らう〜どうにかねじ伏せようと頭を捻って苦闘する〜そこに誇りを感じたぞ!
こいつは640氏の創作力もさらに錬成されたに違いねえ〜そんな乙!
0643この名無しがすごい!垢版2017/11/12(日) 23:09:03.71ID:dnwv5Nct
使用お題:『ちくわ大明神』

【誰だ今の】(1/2)


 最初は小さな違和感だった。

「ホントにこっち?」
「えッと……スマホで見た情報だとこっちで良いはず」
「……せめて印刷して来いよ、電波が入るかも分からないんだから」
「ちくわ大明神」
「いや、プリントをどうするんだよ」
「コンビニで出来るだろう?」
「……? 誰だ今の」
「あ、あれだ! あれ!!」

 僕達は、ある怪奇サイトに掲載されていた廃墟となった病院を訪れていた。この人里離れた病院では、都市怪談では良く有る人体実験や発狂者の噂話がてんこ盛り。つまりはイワク付きの場所……と言う訳である。
 その中にある原因とされる噂話の一つ、病院内の神社の呪いと言うのを確認しに来たのだ。つまり、この病院の怪奇事件の全てがこの神社の呪いのせいだと言うのだ。
 他の人体実験やら何やらを確認する事は出来ないが、病院内に残っている神社の残骸位は確認できるだろうと言うのがこの企画の骨子だった。

「これ?」
「社と言うかお堂?」
「思ってたより小さいな……」
「道端にあるお稲荷さんみたいだね」
「ちくわ大明神……」
「何?」
「ああ、そこに……」

 本来あったであろう神社の……お堂の名称の所がスプレーか何かで消され、「ちくわ大明神」と書き直されてあった。

「ちくわ……ね……何でちくわなんだ?」
「くちなわの言い違いじゃ無いか?」
「何? くちなわって」
「蛇の事だろ?」
「ちくわ大明神」
「ちくわって、そう言えば、のづちに似てるよな」
「のづちって何よ?」
「蛇の妖怪だっけ?」
「ツチノコの別称じゃ無かったけ?」
「誰た今の」
「ツチノコとちくわって、似ても似つかないだろ……」
「あれ? 洋介は?」
0644この名無しがすごい!垢版2017/11/12(日) 23:11:42.99ID:dnwv5Nct
【誰だ今の】(2/2)


 気が付けば仲間の一人が居なくなっていた。さっきまでは居たのだ……確かに……

「お、おい、洋介! 冗談だろ?」
「……あれ? 京子ちゃんも居なくないか?」
「何? 二人ともどこ行ったのよ!!」
「二人でしけこんだとか?」
「ちくわ大明神」
「もう! こんな時に冗談言わないでよ!!」
「いや、誰だ今の」
「え?」
「雄二! 雄二は?」
「え?」

 この短時間に3人が居なくなった。何だ? 何が起きてる!! 残った二人が周囲を確認する。薄暗くなっているとは言え明かりが全くないと言う訳じゃない。多少離れた所で見失うなんて頃は無いはずなんだ!
 第一、何で返事もしない!!
 僕は残っている筈の礼香の手を握る。

「ちくわ大明神」
「え?」
「何?」
「誰だ今の」

 いや、考えてみれば最初からおかしかったのかもしれない。何故気が付かなかったのだろう? とにかくここから離れなくちゃ! 僕は礼香の手を握ったまま急いでその御堂から離れる。

「ちょっと!!」

 礼香が怯えた様に声を掛けるが、今はそんな事に構っている暇はない。ここは危険なんだ!!

「ちょっと!! 貴方誰よ!!」

 え? いや、僕は……

「ちくわ大明神」
0645この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 06:47:47.32ID:ddMNTJ+9
>>643
さあギャグの魑魅魍魎、大明神と作者の力量が火花を散らすぞ!お題「ちくわ大明神」に挑むは四番手!廃墟ホラーが御出ましだ〜
小さな冗談から疾走するストーリーは神社のスプレー付近からぞくっとする狂気を噴出〜
随所から執拗に挿し込まれる大明神ネタ、そのしつこさこそが伏線だ〜「大明神しつこい!」という笑いが徐々に「何コレ」的ヒキツリに変わっていくー
定番コピペのガワだけ利用!ギャグコピペの本質をホラーに塗り替えギャップで訴求!塗り替えられた本質がお題そのままの一行で読者を絶望に突き落とす〜思わずうめえと声が〜見たか古代人、これが現代の本歌取りだあ〜
個性の強いお題もウデ次第、言葉遊びの無限性を魅せたか名手643氏〜よくぞ人の身でここまで練り上げた!大明神もご満悦だー
0646この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 15:22:21.46ID:9XHBor/o
感想有難うございます
実は構想していた『ちくわ大明神』ホラーはもう一つ有りました
最初は自分の参加するスレにちくわ大明神が頻発し
次にメールに入ってきて
最後に思考にまでちくわ大明神が……
と言う
流石に文字数が掛かりすぎるので断念しましたが
コンパクトにまとめられる技量が欲しいです
0647この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 21:31:26.95ID:9XHBor/o
使用お題:『プレゼンテーション』『ちくわ大明神』『錬金術』

【アルケミスト】(1/3)


 センセイと呼ばれる立場にしては珍しく、髭を綺麗に剃り上げた偉丈夫が弟子に向かって高説を垂れていた。

「錬金術師の本分とは、研究であり、証明に他ならない。黄金の錬成など、その一つでしかないのだよ。分かるか?」
「え? でも、公爵夫人には、黄金を作り出す為の算段として資金を出して貰う様にプレゼンをしていましたよね?」
「方便だ」
「えー……」

 臆面も無く嘘だと言い切ったセンセイに弟子は困惑の色合いを深めた。

「真理の探究が学問な訳だが、錬金術の真理とは何かわかるかね?」
「賢者の石の精製……ですか?」
「ちくわ大明神!」
「誰だ今のは……」
「気にするでない! ただの野生のちくわ大明神では無いか」
「えー」

 眉根を寄せる弟子の事など気にせず、センセイが話を進める。

「そう、賢者の石、またの名をカーバンクルの精製だな」
「はい、で、なんで研究室で研究をせず、こんな密林に?」
「ん? そりゃあカーバンクルを捕獲する為だな」
「えー」

 精製するはずのカーバンクルを捕獲する。まるで頓智じみた話に弟子はますます混乱した。

「ふむ、君は勉強不足だな! この本でも読んで勉強しなさい!」
「いや、私がセンセイの弟子に成ったのは昨日の事で……あ、いや、すみません。この本ですね? えっと『サルでもわかる賢者の石』……はぁ……」

 弟子に勉強をさせながら密林を意気揚々と進むセンセイ。と、ガサガサと木々が騒めく。
0648この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 21:36:54.62ID:9XHBor/o
【アルケミスト】(2/3)


「む! カーバンクルか!?」
「ちくわ大明神!!」
「なんだ……ただのちくわ大明神か」
「いや、センセイ、何かあのちくわ大明神、焦って居ませんでしたか?」
「ふむ、そう言われれば……」

 と、俄かに二人の顔の上に影が差す。

「……セ、センセイ……」

 袖を引っ張られ、センセイが弟子の指さす方を見ると、そこには見上げる程の巨体がいた。その体は鱗に覆われ、一対の角と鋭い牙を生やした怪物が顔を覗かせている。

「うむ、ドラゴンだな! それも、エンシェントに成りかけの! いいか? 弟子よ! この成りかけとレッサードラゴンの違いはな……」
「セッセッセ」
「のよいよいよい?」

 状況を把握しているのかいないのか分からないセンセイに、弟子が顔を青くして叫ぶ。

「お、襲って来てますってばぁ!!」

 弟子の悲鳴が響き、ドラゴンがその鋭い爪を振りかざす。

「む! たかがドラゴン如きが、吾輩のカーバンクル探しを邪魔するとは!! こんな事も有ろうかと! て〜つ〜の〜け〜ん〜!」
「何やっているんですか!ただの鉄の剣じゃ、ドラゴンには効きませんよ!?」
「ふっ、錬金の奥義、見せてやろう!! 錬金ブレ――――――――ド!!」

 センセイが剣の刃に手を当て横に滑らすと、その端から、剣が金色に輝きだす。

「センセイ! 剣が黄金に!!」
「何を驚いておる! 黄金の錬成は錬金術の基本ではないか!」
「え、ええー」
「そんな事より! 黄金剣! センセイダイナミック!!」

 先生が、襲い来るドラゴンの爪に向かって黄金の剣を一閃する。

 くにょん

「センセー!! 剣が剣が曲がってしまいましたよぉ!!」
「ふむ、混じりっ気無しの24&#8490;、流石に柔らかい」
「言ってる場合ですか!!」

 何か納得しているセンセイとそれに突っ込む弟子に、ドラゴンは容赦なく襲い掛かって来た。
0649この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 21:41:00.24ID:9XHBor/o
【アルケミスト】(3/3)


「だが! 錬金の奥義、これだけだと思うなよ!! 錬金ビ――――――ム!!」
「ええー」

 体の前でクロスさせた腕から金色の光線が発射され、ドラゴンにぶち当たる。と、次にセンセイは腰を落とし、その反動で天へと高く舞い上がった。

「そして! 錬金奥義! 錬金キ――――――ック!!」

 ムーンサルトで体を翻したセンセイは右足に金色のオーラを纏うと、加速しつつドラコンの頭にその蹴りを打ち込んだ。
 ズザザっと、地面を抉りながら着地したセンセイの後方で、頭部を吹き飛ばされたドラゴンがさらに大爆発を起こす。

「ええー」
「ふっ、見たか! これぞ錬金術の力よ!!」
「ええー」

 何かのポーズを決めながらそう言うセンセイに、呆気に取られた弟子は何も言えなかった。だが、(これは絶対、錬金術と違う)と、心からそう思った。

 そして……

「ヌオー!! 何故カーバンクルが見つからん!! ドラゴンばっかり寄って来おって!! カーバンクルは何処だぁ!!」

(……この本にはドラゴンの脳の中から賢者の石が取れる事が有るって書いてあるけど……どの道、センセイ爆破しちゃうしなぁ……)

「カーバンクルは何処だぁぁぁぁ!!!!」

 これは……の世にドラゴンキラーと呼ばれる男と、その弟子の物語である。

「カーバンクルは何処だぁぁぁぁ!!!!」
0651進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/13(月) 22:00:06.72ID:1ItJ0Q6X
お題『プレゼンテーション』『ちくわ大明神』『錬金術』〆

作品一覧
>>632【異世界行ったけどちくわしか持ってねぇ】
>>636【ちくわ大明神ゲーム】
>>640【無題】
>>643【誰だ今の】
>>647【アルケミスト】
0652進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/13(月) 22:02:29.62ID:1ItJ0Q6X
ううむ…どれも面白い作品だが、スレの盛り上がりが以前より欠けてしまっているな…
安価方法がいけないんだろうか…次のお題どうしよう…
0653この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 22:04:58.14ID:LwftyC7+
まあお題にもよるのでは
正直なところちくわ大明神はギャグ(それもネット限定)にしかならないので書く気にならなかった…
0654進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/13(月) 22:07:25.22ID:1ItJ0Q6X
ちくわ抜きで書いてもらっても良かったんだけど…やっぱりお題があれば使いたくなっちゃうのが人間の性なのかな
0655この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 22:11:20.38ID:pfYlBl44
し、進行さんの感想がなくなったから(無茶ぶり)

まあここにずっと書いてられる人ばかりじゃないだろうし、焦らずにのんびりでもいいのでは
進行さんがよくまとめてくれてるから、スレができた時にはここまで伸びるとは思わなかったよ
安価は様子見的にあと何回かは3個でいいのでは
0656進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/13(月) 22:18:25.59ID:1ItJ0Q6X
すまんの…感想を文章化するのが苦手で…
でも進行が一部の作品にだけ感想付けるのは贔屓というか公平性に欠けちゃうからさ(もちろん全部読んでるよ)
簡単な総括くらいならまぁなんとかできるかも

まだ3個お題は始めたばかりだし、しばらくこれで続けてみようか
0658この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 22:20:45.13ID:11qLLVMy
人力車
0662この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 22:32:09.44ID:VIvjzh3R
>>656
無理なく続けられるのが一番だから、無理はしないでね
感想を書くのって人によっては作品を書くよりしんどかったりするし
0663進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/13(月) 22:33:17.85ID:1ItJ0Q6X
お題『人力車』『御令嬢』『嘘』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・どのテーマを選んだのかも明記してください。
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは11月16日 22時です!
0664進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/13(月) 22:42:00.61ID:1ItJ0Q6X
ありがと、感想より論文的なやつのほうが書きやすかったりするんだよね

ちょっと考えたが、10個くらい安価取って最大○個まで選んで書くっていうビュッフェ形式なんてのはどうだろうか
例えば月一回、一週間くらい期間取って月例みたいな感じでさ
0665この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 22:52:20.91ID:K9F9HsS/
なんかお題3個の方がいいネタ思いつかない・・・なぜだ
ぐぬぬ、今のところ皆勤賞だからこれもクリアしたいのにぃ
0666この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 22:55:37.53ID:VIvjzh3R
いいと思う。というか色々やったらいいと思う
前やってた2個形式5個形式もまたやればいいと思うし
なんかお題の形式自体が変わって色々こなしていくのも楽しそう

>>665
5個だったらお題を消化しようとしたら物語が終わるけど
3個だったらオリジナルで付け加えないといけない部分も出てくるから…
0667この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 23:07:44.61ID:9XHBor/o
【嘘! 人力車に轢かれて乙女ゲーム御令嬢に転生した僕がNAISEITUEEEで天下を取る】
と言うタイトル落ちを思いつきました
0669この名無しがすごい!垢版2017/11/13(月) 23:30:03.88ID:9XHBor/o
う〜ん
人力車を引いていたのが実は弱小神様で
自分の管理する世界が上手く発展しない事に業を煮やして、自身の世界を模したゲームをばら蒔き
最も上手くプレイした主人公を事故に見せかけ自分の世界で主要な人物である御令嬢に転生させた……
と言うところまで設定を作ってみたんですが、何かその後が上手く纏まらないですね
06701/3垢版2017/11/14(火) 01:21:05.75ID:AMdfSiwo
お題 『人力車』『御令嬢』『嘘』


【人力車に転生した俺がお嬢を救う】

 昨今、人類が色んなモノに転生する話をよく目にする。
 流れに乗って、俺もこのたび転生を果たしました。

 人力車に。

「ヴァロン。今日もよろしくね」

「はい、セレナお嬢様!」

 御者のヴァロンが、俺の手を力強く握る。
 俺はヴァロンが走り出すのを補助するように、車輪に力を込めた。

「マリンも頑張ってね」

 セレナお嬢が、俺に座りながら俺の背中を優しくさする。
 それだけで今日も俺のやる気は最高潮だ。

 だが、今日はそれだけじゃない、お嬢の命を救わなければいけないんだ!

 ***

 俺が転生した場所は、よくある中世ヨーロッパ風のファンタジーな雰囲気を出してるクセに、なぜか乗り物の最上位は人力車という不思議な世界だ。

 転生したばかりの俺はそんなことは知らずに、人力車になった事を嘆いていた。
 だがそれもほんの一日二日の話だ。
 人力車をこよなく愛するセレナお嬢に運良く購入されたおかげで、俺の人力車生は薔薇色になった。

「マリン、いつもありがとうね」

 毎日毎日、セレナお嬢はそう言って、マリンと名付けた俺の体を優しく拭いてくれる。
 まだ十五歳の女の子なのに、洗い布を片手に一時間もかけて俺を綺麗にしてくれるんだ。

「今日はね、魔法の練習が上手くいってお父様が褒めてくれたの」

 こんな風に、嬉しい出来事を楽しそうに話してくれて。

「でもね。料理で失敗しちゃって、お母様には怒られてしまったわ」

 失敗した出来事は、少し悲しそうに話してくれて。

「でも明日はきっと上手くやってみせる。……ありがとうマリン、今日も話を聞いてくれて。私、頑張るから。また明日もよろしくね」

 最後はそう言って、笑って部屋に戻って行くんだ。
 俺は思ったね。セレナお嬢のためなら命を懸けたって構わないって!

 そんなお嬢を、家から人力車で三十分かかる学校まで運んで半年。
 俺はとんでもない事を聞いてしまった。
06712/3垢版2017/11/14(火) 01:21:26.59ID:AMdfSiwo
「今なんて言った、ヴァロン? セレナを誘拐するだと?」

「ああ。通学の時は、御者の俺とお嬢様しか人力車にはいねえ。俺は足をくじいた振りをして人力車を止めるから、お前はその隙にお嬢様を攫え」

「なるほど、それは名案だな」

 こいつら、神聖な人力車の前でなんて事を話しやがる。
 俺は激怒した。決行は二週間後。
 そこから、俺の死に物狂いの努力は始まった。

 ***

「今日もいい天気ねマリン。ヴァロンもそう思わないかしら」

「そうですねお嬢様! 私も走りがいがあります!」

「ふふ、無理はしないでね」

「はい、任せてください!」

 セレナお嬢とヴァロンの野郎の談笑を聞きながら、俺は極限まで集中力を高めていた。
 お嬢は自分の身に降りかかろうとしている危険を知らない。

 だが、それでいい。
 どんな事があろうと、俺がお嬢を守るのだから!

「うっ!」

 ヴァロンがうめき声を上げた。とうとう来やがったか。

「ヴァロン? どうしたの!?」

「す、すみません。足をひねったみたいです」

「まあ、大変! すぐに手当するわ!」

 ダメだお嬢、それをさせるわけにはいかない。それはヴァロンの嘘だ。
 それをすると、お嬢は攫われる。お嬢の優しさを、台無しにさせるわけにはいかない。
 セレナお嬢が俺から降りようとする前に、俺は全力で車輪を回した。

「――な!!」

「キャッ!」

 ヴァロンの驚愕の声と、セレナお嬢の悲鳴が上がる。
 これが二週間、猛特訓した俺の新たな能力だ。
0672この名無しがすごい!垢版2017/11/14(火) 01:21:47.27ID:AMdfSiwo
 御者を必要としない、俺が俺だけで走る力。
 すなわち、自在自走法だ!

「ぐ、ぐぉおお!」

 俺は猛スピードでヴァロンを巻き込んだ。
 これで戦闘不能、だがもう一人! お嬢を攫おうとした実行犯も仕留めなければ!

「く、こんな馬鹿な!?」

 物陰から飛び出た男に全力で体当たりをぶちかます。
 俺の体にも衝撃が走るが、問題ない。

 これでも俺はこの世界で最高級の人力車だ。
 そう簡単には壊れないし、高品質のクッションのおかげでお嬢にも怪我はないはずだ。

 これで、お嬢の命は助かった――

「……マリン、どうしてこんな…………」

 お嬢の悲しむ声が、俺の背中から聞こえてきた。

「ヴァロンと、見知らぬ男性を跳ねるなんて、どうして……」

 泣かないでくれ、お嬢。そいつらは悪い奴だったんだ。
 だが、俺にはそんなことを言う口はない。

「……早く助けないと!」

 必要ないんだ、お嬢。そいつらはお嬢を傷つけようとしていたんだから。
 だが、俺にはそれを伝える術がない。

 ……いや、待てよ。あるじゃないか、俺でもお嬢に伝えられる方法が!

 俺は再び車輪を回し、その場を何度も何度も往復した。
 体が焦げるまで、何度も何度も。

「マリン……? ――まあ!」

 お嬢が驚きの声を上げる。

「ヴァロンが私を誘拐しようとしていたなんて……けれど、うん。私はあなたを信じるわ、マリン!」

 俺がやった事は簡単だ。
 石畳の地面に車輪の摩擦熱で字を書いただけだ。
 さすがに車輪がかなり痛んでしまったから、しばらくお嬢を運ぶ仕事はできないかもしれないけど――

「ありがとう、マリン。私を助けてくれて」

 俺の方こそありがとう、お嬢。人力車の言う事なんか、信じてくれて。

「痛んだ体はちゃんと直すからね。直ったらまた私を運んでね、マリン!」

 安心してくれお嬢。
 俺は人力車、生涯をかけてお嬢を運び続ける男だから!
0673この名無しがすごい!垢版2017/11/14(火) 01:23:38.96ID:AMdfSiwo
3/3を入れ忘れました…

2000文字をちょっとオーバーしてしまったので、不参加扱いのお焚き上げ投稿ということですみません。
削り切る前に眠気の限界が来てしまいました…
0674この名無しがすごい!垢版2017/11/14(火) 07:16:05.94ID:3bOfIsJR
>>647
前回お題、挑戦ファイナル作品、最後にやってくれたか全使用〜スーパー錬金術師、参上!
前半でさらっとお題『プレゼンテーション』『ちくわ大明神』『錬金術』を、ってんんん?野生のちくわ大明神!?
野生のちくわ大明神に想像が膨らむ〜ファンタジーに似つかわしくない強烈な違和感が作品を前半から支配ー
恐るべしはこのパワーワード〜野生化したちくわ大明神の強い語感が、ドラゴン戦を阻害!うまく頭に入ってこねえw
と思ってる間にエンド!何てこった、鍵はやはり取り扱い厳重注意の大明神か〜物語が喰われた感あり〜うーん647氏、大明神を小モンスター?化したのは飛躍的な発想力だが後処理が必要だった感アリー

>>670
さあ新お題、フルチャレンジは人力車とお嬢の物語だあ!
主人公たる人力車が掴んだお嬢の誘拐計画〜熱い展開だw 問題を打開するは必死で身に付けた新たな能力、自走!! 人力車の限界を気合で突破あw
オチは車輪が描いたメッセージ〜人と車の心が言葉の限界を越えた〜このオチ好きだ
ツッコミを入れるなら人間を轢いて回るとかいう恐怖の人力車を信じるお嬢、はやすぎw ヴァロン元から信用ない的な伏線描写が欲しかった所
物語はお題から発想されたか、違和感ナシの題目クリア〜そしてほんのり読者に勇気を与える感動の良ストーリーの仕上げ乙!思わず筆が走ったね〜字数オーバーで更に乙乙!
0675この名無しがすごい!垢版2017/11/14(火) 10:28:23.33ID:qPWODBR8
そもそも思い浮かんだのが“野生のちくわ大明神”なので、そこに引っ掛かってくれたなら本望です
文字数ギリギリに成ってしまったので、ちくわ大明神=カーバンクルとか
サイモン&カーバンクルからの黄金の○ンドル、錬金合体グレートセンセー等のネタが仕込めなかったのが心残りではありました
0676この名無しがすごい!垢版2017/11/14(火) 10:32:35.61ID:qPWODBR8
>>670
上手くお題をまとめて、感動できる物語を紡ぎ出す力量に脱帽です
文字数に引っ掛かったのは惜しいですが、面白く読ませていただきました
0677この名無しがすごい!垢版2017/11/14(火) 20:34:27.54ID:qPWODBR8
使用お題:『人力車』『御令嬢』『嘘』

【たわむれごと】(1/2)


「海が見たいわ」

 人力車のシートでそう呟いたお嬢様の言葉に貞吉は渋い表情をした。
 こんな風に突飛な言動をするときは、決まって小説の影響を受けた時だからだ。
 事実、貞吉はその事で幾度となくお嬢様に振り回されて来ていた為、探るように訊ねる。

「……今度は、どんな小説をお読みに成ったんです?」
「ふふっ」

 可憐な笑みを浮かべるお嬢様に、通行人の若い男達の視線が釘付けになった。
 この時ばかりは自分の視線が彼女の方を向いていない事に貞吉は感謝する。

「素敵なお話よ? 令嬢と車引きの身分違いの恋。最後は手に手を取り合って海へと飛び込むの!!」
「……冗談でしょう?」
「ええ、勿論嘘よ」

 からかわれただけと分かり、貞吉が渋面を作る。

「勘弁して下さいよ、お嬢」
「でも、そう言う恋って、素敵じゃない?」
「……冗談でしょう?」
「貴方はどちらが良いかしら?」

 そのお嬢様の言葉に貞吉の表情は更に険しくなるも、お嬢様の方はと言えば、そんな彼の心情を分かってかわからずか、コロコロと鈴を鳴らすような声で笑っていたのだった。
0678この名無しがすごい!垢版2017/11/14(火) 20:36:21.82ID:qPWODBR8
【たわむれごと】(2/2)


 その日のお嬢様は物憂げな表情で、ぼうっとしていた。
 例え主が、どの様な状態だろうと彼の仕事は変わらない。ただ、彼女を目的の所まで送り届けるだけである。

 と、不意に彼女が口を開く。

「私、結婚するの」
「……今度は、何の小説のですか?」
「……そう……ね。全ての現は夢。夢こそ現……そんな物語よ」
「…………」
「ねえ貞吉、海が見たいわ」

 そう言った彼女の表情は貞吉には伺い知れない。
 だからこそ、彼は答える。

「……冗談……でしょう?」
「……ええ、嘘……よ」

 そう言って彼女は嗤った。全ての感情を此所に置き去りにする様に。
 何時までも……

 何時までも……
0679この名無しがすごい!垢版2017/11/14(火) 20:58:36.95ID:j8rv4wCE
使用お題『人力車』『御令嬢』『嘘』

【お嬢様と自動車】

「お嬢様、新しいお車を用意しました」
「何よドクター。もう奴隷が動かす車は見たくないと言ったでしょう。非人道的よ」
「いえいえ、今回新しい車を開発しまして。その名も自動車」
「自動車? 何なのそれは」

「モーターと呼ばれる仕組みが中に入っておりまして。その力で自動で走行するのです。お嬢様でも簡単に使えますよ」
「自動ってホントに? 中に人が入っているのではなくて?」

「いえいえ、動力はこの、賢者の石を使っています」
「何それ? 赤くて綺麗な石……」
「私が実験中、偶然発見した宝石です。莫大なエネルギーを秘めているんですよ」

「へえー、すごいわね。ドクター、その自動車の使い方を教えてくれる?」
「はい、従者が教えますので、隣の部屋へどうぞ」
「ありがと、ドクター。行ってくるわ」

 ◇◆◇

「さて……と。材料の奴隷の数を増やさねばならんな」
0680この名無しがすごい!垢版2017/11/14(火) 22:54:50.17ID:vP2ujJMT
>>677
お題フルチャレンジ連発!二番手は禁断の恋〜小説というメタファーでしかコミュニケーションが成り立たぬ身分違いの二人ー
テーマ選択時点で既に『人力車』『御令嬢』は消化済み、焦点は嘘の描き方でどこまで魅せるかに絞られた〜作者の筆は十分に温まっている〜さあ勝負!
互いの恋情を暗黙のうちに伝える二人〜しかし車輪の如く流転する運命〜定番だが鉄板で沸かせる展開だぞー
最後まで本音を口に出来ない自らの不甲斐なさをあざ笑うお嬢!そこで伏線の海へと引っ張るのが男の役目〜しかし人力車しか持ってねえ貞吉さんには何も言えねえw
これぞ身分格差の美醜だあ〜歪んだ笑顔で心は涙、言葉と態度はいつもウラハラ!相手の未来を思うが故の嘘!677氏がお題『嘘』で一つの美の極致を描ききった〜
うーん味わい深い、これは前半と後半の間にあるエピソードを増やして繋げて、もっと浸りたい感じがします、きっと外伝が書かれますね(期待の眼差し)

>>679
お題フルチャレンジが続くぞ!三番手は自動車開発ー【ネタバレ注意】
しかし、スレ民、マジでお題全部使いたがるなあ、この調子じゃ全部お嬢が出てくるだろw
ともかく、さあいぶかしむ令嬢が乗るは謎の自動車、オチは謎の動力〜
うまい、何とかの錬金術師ネタできたかーなるほど、確かにこれは『人力車』だな、とニヤリ!
ダークな発想がぎらりと黒い閃光を放った〜短編らしい知的な斬れ味!
スマートに決めた679氏〜だが、分からない人もいたりするのかこのオチはw
0681この名無しがすごい!垢版2017/11/15(水) 07:20:06.04ID:jU04pWWB
>>674人力車転生
お嬢が人力車ラブな人だからすぐに信じられる的なつもりだったのですが、ちょっと甘かったですね。
どうせ文字数オーバーだから、そのあたりのフォローもしっかりやればよかった(ダメ)

>>676
楽しんでいただけなら何よりです。書いたかいがありました。


>>677
切ない雰囲気がいいですね。好きです。
言葉少なにいろんな心情を伝える書き方はやはり見習いたいですね
自分は必要以上に書きすぎて文字数が増えるので…

でも続きも気になる良作でした
0682この名無しがすごい!垢版2017/11/15(水) 07:25:08.30ID:db9l+B4N
>>679
そう言えば、実写映画化しましたね
フルメタルな錬金術師が
心優しいお嬢様の為に用意された人力ではない車は、別の意味で人が必要と言う皮肉
濃い目のブラックがガツンと効きますね


>>680
いつも感想有難うございます
お題を見た時点で頭の中にあったのは“大正桜に浪漫の嵐”と言うフレーズでした
0683この名無しがすごい!垢版2017/11/15(水) 07:47:11.80ID:db9l+B4N
>>681
感想有難うございます
実の事を言えば、二人で海の向こうへEND
財閥御曹司との結婚報告END
書生と駆け落ちEND
と悩んだあげくの霧の中です
自分の本来の書き方は、説明助長と言われるので、必死に削りまくっていますw
0686この名無しがすごい!垢版2017/11/15(水) 21:52:37.28ID:OeE6+1O/
短編2千字くらいなら1時間もあればだいたい書けるのに長編になると5百字くらいしか進まない不思議
0687この名無しがすごい!垢版2017/11/15(水) 23:18:49.13ID:db9l+B4N
使用お題:『人力車』『御令嬢』『嘘』

【Rickshaw−do】(1/3)


 カラカラカラカラカラカラカラ……

 ファルマリア・フォン・リヒテンバーグが王都を走り始めたのは、朝靄も未だ濃い早朝の事だった。
 仮にも伯爵家御令嬢が外出するのだから、その場には護衛の従者が二人程伴っている。

「しっかし、良く続きますねぇ……毎日毎日、飽きないんですか?」
「愚問でしてよ? コーネリアス。これは既に私の生活の一部なのです」

 ファルマリアの答えにコーネリアスが「そんなもんですかね」と呟く。
 つい1年ほど前まで、不摂生の為に死にそうな顔でコルセットを絞めていたとは思えない、今の健康的なプロポーションの彼女を見ながら、コーネリアスは(変われば変われものだ)と、感心していた。

 実の事を言えば、こうして生活が変化した貴族子弟は、ファルマリアだけではなかった。
 薄くなった朝靄に目を凝らしてみれば、王都の彼方此方で走っている貴族令嬢に気が付くだろう。

「あら?」
「ああ、ファル。御機嫌よう」
「ええ、ネフィこそ、御機嫌よう」

 バッタリと会い、にこやかに挨拶を交わす二人は、そのまま一緒に走り出す。

 カラカラカラカラカラカラカラ……

「今日もコースを一通りかい?」
「ええ、そのつもりですわ」
「なら、わたしもご一緒して構わないかな?」
「ええ、構いませんわ。第一、私達チームメイトではありませんか」
「違いない」
0688この名無しがすごい!垢版2017/11/15(水) 23:23:08.33ID:db9l+B4N
【Rickshaw−do】(2/3)


 「うふふ」と、笑みを交わす二人と同じく、その後ろでは四人に増えた護衛か軽く挨拶を交わしていた。
 ネフィことネフェルティ・オーベインは、侯爵令嬢であり、ファルマリアとは同じチームに所属するチームメイトでもある。
 チームを作っていると言う事は、そのチームで挑むべき何かが有ると言う事であり、それこそが、この王都にいる貴族令嬢達の生活が変化した理由だった。

 カラカラカラカラカラカラカラ……

「あら? リヒテンバーグ様、御機嫌よう。奇遇ですわね?」
「ロインタール様、御機嫌よう、そうですわね」

 もう一人、何処かの御令嬢とおぼしき少女と鉢合わせる。だが、こちらの少女はネフィの時とは違い、二人共に酷薄な笑みを浮かべている。

「前回は良く健闘なさった様ですが、もう、限界だと投げ出してもよろしくてよ?」
「あら? あれが限界に見えましたの? むしろ今回からはハンディキャップも考慮した方がよろしいかしら?」

 バチバチと火花を散らす視線に待ったをかけたのはネフェルティであった。

「その位にしておきなよ、ファル。挨拶よろしいですか? ロインタール様」
「あら、オーベイン様、よろしくてよ?」

 ネフェルティは押し棒を下に置くと優雅に貴族の礼を取って見せる。ロインタールも、それに礼を返した。

「前回はこちらが勝利をもぎ取りましたが、あの勝負、どちらに勝利の天秤が傾いても可笑しくはない好勝負だったと存じます」
「あら、オーベイン様は分かってらっしゃる」
「ええ、ですが、我々も勝利者の椅子に安穏としている訳ではありません」
「ふふ、その様ですわね? ですが、今回の勝利はわたくし達“薔薇園の姉妹”がいただきますわ!」
「いえいえ、我々“白鷺の雛”、今回もその勝利を勇者様に捧げさせていただきます」
0689この名無しがすごい!垢版2017/11/15(水) 23:27:16.02ID:db9l+B4N
【Rickshaw−do】(3/3)


 にこやかに笑みを浮かべながらおのおのが所属するチームの勝利を謳い上げる令嬢達。彼女達がチームを組んで行っている事、それが勇者の故郷に伝わっていると言う競技……

 ────リクショー────

 であった。
 リクショーは人力車を引き、王都の旧所名跡を解説しながら、各チェックポイントを決められた時間で回ると言う競技であり。
 人力車を引く体力、王都を走り回る持久力、旧所名跡の歴史に対する知識、そして各チェックポイントの規定時間を計算する計算力が試される競技である。
 それも、魔王を倒した勇者の故郷の競技であると言う事も有って、今では“淑女の嗜み”と言われる程に広まっていた。
 もっとも、そこに勇者に対する下心が無いとは言い切れないのではあるが……
 何はともあれ、このリクショーが広まった事によって、貴族令嬢達の生活は劇的に改善されたのであった。



 しかしここに、この令嬢達の練習風景を複雑な気持ちで眺める者が1人いた。
 何を隠そう勇者本人である。
 溜息を吐きながら、ある貴族の親御さんに相談された時の事を思い出す。

『どうにかして、娘の運動不足を解消できないでしょうか?』

 その時、故郷のアニメを思い出し冗談交じりに語ったのがリクショーであり、故郷の競技などと言うのは真っ赤な嘘であった。

「まさか、今さら嘘でした……とか言えないよなぁ」

 異世界より呼び出され、魔王すら倒した勇者であったが、しかし、ほんの気軽に吐いた嘘で、今、頭を抱える羽目に成ったのは皮肉と言う以外あり得なかった。
0690この名無しがすごい!垢版2017/11/16(木) 10:30:46.06ID:7v5kdhlX
アナザーバージョンです

使用お題:『人力車』『御令嬢』『嘘』

【戯れ言】(1/2)


「海が見たいわ」

 人力車のシートでそう呟いたお嬢様の言葉に貞吉は渋い表情をした。
 こんな風に突飛な言動をするときは、決まって小説の影響を受けた時だからだ。
 事実、貞吉はその事で幾度となくお嬢様に振り回されて来ていた為、探るように訊ねる。

「……今度は、どんな小説をお読みに成ったんです?」
「ふふっ」

 可憐な笑みを浮かべるお嬢様に、通行人の若い男達の視線が釘付けになった。
 この時ばかりは自分の視線が彼女の方を向いていない事に貞吉は感謝する。

「素敵なお話よ? 令嬢と車引きの身分違いの恋。最後は手に手を取り合って海へと飛び込むの!!」
「……冗談でしょう?」
「ええ、勿論嘘よ」

 からかわれただけと分かり、貞吉が渋面を作る。

「勘弁して下さいよ、お嬢」
「でも、そう言う恋って、素敵じゃない?」
「……自分はごめんですね」
「あら? つまらない人」

 そのお嬢様の言葉に貞吉の表情は更に険しくなるも、お嬢様の方はと言えば、そんな彼の心情を分かってかわからずか、コロコロと鈴を鳴らすような声で笑っていたのだった。
0691この名無しがすごい!垢版2017/11/16(木) 10:37:34.32ID:7v5kdhlX
【戯れ言】(2/2)


 その日のお嬢様は物憂げな表情で、ぼうっとしていた。
 例え主が、どの様な状態だろうと彼の仕事は変わらない。ただ、彼女を目的の所まで送り届けるだけである。

 と、不意に彼女が口を開く。

「私、結婚するの」
「……今度は、何の小説のですか?」
「……そう……ね。全ての現は夢。夢こそ現……そんな物語よ」
「…………」
「ねえ貞吉、海が見たいわ」

 震える声でそう言った彼女の表情は貞吉には伺い知れない。
 だからこそ、彼は答える。

「……冗談ですか?」
「……貴方はどう思いまして?」
「地に足の着かない生き方は御免ですね」
「……そう」

 お嬢様は呟く様に声を出す。しかし次の瞬間、その伏せられた睫毛は大きく見開かれた。

「だから薫子さん、覚悟はおありですか?」
「貞吉……さん?」

 小首をかしげた薫子に、貞吉が視線を送る。

「覚悟があるなら、付いてこいよ……薫子」
「……嘘」

 果たしてその瞳を流れる涙の色は何色であったのか。


 夜霧に紛れる様に出港した大陸行のフェリーの上、顔を隠す様に寄り添う男女がいた。
 それは、上海が、未だ“魔都”と呼ばれた時代の事だった。
0694この名無しがすごい!垢版2017/11/16(木) 20:43:18.96ID:MBZGLLak
>>687
お題フルチャレンジは四番手〜リクショー!?って何だと思って調べたらこの名称実際にあるんだw
冒頭から作者の腕前が見せる〜カラカラってたぶん人力車だと思うけど状況どうなってんだ?と興味を引いて読み込ませ、押し棒あたりからちゃんと解説がくる〜この塩梅は上手い!
前半は華麗なる令嬢たちの社交場ー後半はネタバレw
令嬢たちが競い合ってアレをするという異様な情景!そこに隠された下劣な欲求の対比〜令嬢の外面的な高貴さと卑しい内面の皮肉が効いた〜お題の消化もスムーズ!うん687氏いいね、諷刺の視点を滲ませた一品を丁寧に仕上げた!

>>689
お題フルチャレンジ五番手!ああ待ってたよ貞吉さんのアナザーバージョン登場w
きたきたあ、「地に足の着かない生き方は御免ですね」からの「だから覚悟はおありですか?」〜決まった〜これぞ男の本領発揮、アナザーストーリーの真価だあw
てか貞吉さん地に足を着けるって大陸に行くってことなのかよ、外国語とか絶対話せないだろww
世間知らずのお嬢を連れて大丈夫なのかよ、しかも行先は魔都上海!なんでそこにしたw
急にハードボイルドになって考えもおかしくなった貞吉さん、引きを作ってまだまだやる気か〜俺たちの冒険はこれからだエンド!期待に応えた外伝サンクス〜
0696進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/16(木) 21:38:07.18ID:fTO+zAlC
今夜の安価は久しぶりに安価1個でやってみたいな
0697この名無しがすごい!垢版2017/11/16(木) 21:42:38.74ID:LcZNNa1z
単語じゃなくてタイトル安価にしてタイトル固定でやってもいいかも
自由度下がるかな
0698進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/16(木) 21:44:31.97ID:fTO+zAlC
自由度は下がるけど、(安価)が(安価)を(安価)した みたいな取り方も試してみたいかも
0700進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/16(木) 21:59:59.64ID:fTO+zAlC
お題『人力車』『御令嬢』『嘘』〆

作品一覧
>>670【人力車に転生した俺がお嬢を救う】
>>677【たわむれごと】
>>679【お嬢様と自動車】
>>687【Rickshaw−do】
>>690【戯れ言】
0706進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/16(木) 22:12:39.88ID:fTO+zAlC
お題『君が僕を魔法少女にした』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・どのテーマを選んだのかも明記してください。
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは11月19日 22時です!
0708この名無しがすごい!垢版2017/11/16(木) 22:30:33.38ID:7v5kdhlX
>>694
いつも感想有難うございます
687は、まあ
人力車道、それは乙女の嗜み……と言うフレーズからの着想ですね
これに関しては多くは語れません

アナザーバージョンの上海は、日本のヤクザ者何かが、あちらには結構渡っていたらしく、それなりに日本人コミュニティーが有ったとか
人力車は、元篭屋……つまりは荒くれ者やヤクザ上がりが多かったそうなので、その伝で行けそうかなぁと……
0709この名無しがすごい!垢版2017/11/17(金) 10:24:09.77ID:JpIjRB0f
使用お題:『君が僕を魔法少女にした』

【この頃流行りの魔法少女】(1/2)


「今年も魔法少女流行ってるね」
「そ〜だね〜」

 僕の言葉に、美希ちゃんが視線を逸らしながら返事をする。部屋に籠りがちだった僕を心配した彼女が半ば強引にこうして僕を外に連れ出した。

 美希ちゃんの今の格好は白のセーターにパーカーとホットパンツ。それにニーソックスとスニーカーって、ラフな格好。

 それに対する僕はダッフルコートにマスクとサングラス、それにニット帽って言う不審者丸出しの姿だ。
 多分、さっきから落ち着きなく周囲を伺っているのも、それに輪をかけている自覚はある。

 でも、仕方がない。僕だって本当は外になんて出たくはなくったんだ。
 ひっきりなしに僕の耳には人の声が聴こえて来る。
 その度に僕は、その衝動を押さえるのに必死だった。

 でも、もう限界かもしれない。

「…………」

 ふと気が付けば、僕達の目の前に顔を隠したトレンチコートの男がフラフラと近付いて来ていた。

(この人……)

 一目見た瞬間、僕には感じる物があった。
 男は熱に浮かされた様に歩いてくる。

「キャアアアァァァァ!!!!」

 悲鳴が耳に響いた瞬間。僕は無意識に動き出していた。
0710この名無しがすごい!垢版2017/11/17(金) 10:25:54.74ID:JpIjRB0f
【この頃流行りの魔法少女】(2/2)


「大丈夫だったかい?」

 トラックに轢かれそうになった少女と子犬を抱え、にこやかに声をかけるのは、フリルをふんだんに使った衣装の……男。
 さっきのトレンチコートの人だ。

「ぶはははははは! 可愛いよ、よ〜太! よ〜太可愛い!!」

 おおよそ女の子のらしくない笑い声を出したのは美希ちゃん。
 先に笑ったのは僕だから、仕返しかもしれない。

 僕の今の格好は、男の人に輪をかけてフリルとリボンがあしらわれたビビットカラーのワンピース。
 女顔だと良く言われる僕が着ていると、どう見ても男の娘です。すみません。

 今年の魔法少女は“マックスハート型”ケモミミと尻尾の生える“アラモード型”よりマシだけど、大人に成るだけの“ミンキー型”の方が良かったよ。

 今年も魔法少女が流行ってる。

 老若男女がフリルコスで、あっちこっちで人助け。
 魔法少女にかかってしまったら、人助けの本能に逆らえなくなるのが困ったものだよ。
 思わずコートを脱いじゃった。

 僕は今も大笑いしてる美希ちゃんに厳しい目を向ける。

「もう! 君が僕に魔法少女をうつしたんだから、そんなに笑わないでよね!!」
0711この名無しがすごい!垢版2017/11/18(土) 00:01:10.44ID:W14Gh5Vz
>>709
お題『君が僕を魔法少女にした』にチャレンジャーが登場!いや何だよ、このお題w
うーん、これは普通に考えれば主人公を男の娘にするかボクっ娘女子にするか〜あんまり選択肢がねえ〜チャレンジャーは前者を選択!うわ病的な選択だー
物語はコートを脱いだ変質者の群れが跋扈する最悪の映像を描画していく〜あ、これミンキー型ってミンキーモモの事だねwって変なギミック仕込むなw
最後でお題を思い出したな作者、流行なのか美希からの伝染なのか、主人公が魔法少女になった動機がラストで何だかよく分からなくなったー
読者に二人の過去を想像させるぶん投げエンド、強引w 今回の変則お題でオチを作るのは難度が高いかー
0712この名無しがすごい!垢版2017/11/18(土) 00:16:20.12ID:YTjpVC08
魔法少女は真面目に練り出すとなろうで連載が狙えそうだから短編お題でサクサク書いていいものかと躊躇する
0713この名無しがすごい!垢版2017/11/18(土) 08:44:44.70ID:O3PEYcd1
>>711
魔法少女=インフルエンザ位の認識です
その辺に帯する説明が足りていませんでしたね
力量不足でした
0716この名無しがすごい!垢版2017/11/18(土) 11:06:15.08ID:VwPPL+4V
>>715
どちらかというと魔法少女ネタを考えていくと楽しくなってきて連載を始めてしまいそうで困る、という意味合いが強いかな
長編は今やってる分でいっぱいいっぱいなので

ここは思いついた一発ネタをサッと書いて、発想力と瞬発力を鍛える場所という認識にしてるので


>>709
インフルエンザ風魔法少女という発想は面白いですね
本文だけでは少し意味が取りづらかった残念ですが

〜〜型は単純に流行なのかなと受け取ってしまいました(ファッション的な意味合い)
世界観的にはインフル魔法少女エンザ(超テキトー)とか名前ですぐ分かるようにしても大丈夫だったかもしれませんね
上からの物言い失礼しました
0717この名無しがすごい!垢版2017/11/18(土) 15:42:20.98ID:O3PEYcd1
そう言う意見こそが為に成るので、どんどん言っていただきたいです

連載がしたくなると言うのは分かります
上手く書けると特にそう思ってしまうのは趣味とは言え、物を書く人間のサガでしょうかね
0720進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/18(土) 18:46:18.17ID:i1ZugO9L
みなさん5個消化も平然とやってのけるからなぁ
5個とも使えそうだけど3個までしか使っちゃだめです!って制限はいかがなものかと思ったりもする…悩ましいね
0721この名無しがすごい!垢版2017/11/18(土) 19:00:24.88ID:+7rDudLT
それはそれでそういう縛りとして楽しめたりもするけれど

お題5個のうち4個使ったらスッキリまとまるプロットができたけど、お題は3個まで
じゃあ何を削って代わりにどうするかを考えるみたいな

まあそれで作品が集まるかはわからんし、結局のところは進行さんの好きなやり方で構わないと思いますけど!
0722この名無しがすごい!垢版2017/11/18(土) 19:27:08.31ID:O3PEYcd1
お題が面白すぎると普通に小説を書きたくなると言う
難しいものですね

自分は、よほど時間がない限りは、1日1小説を目指しているのですが
今宵もアップして構わないかなでしょうか?
0724この名無しがすごい!垢版2017/11/18(土) 19:48:14.74ID:3QJX9npA
>>722
見たい
0725この名無しがすごい!垢版2017/11/18(土) 20:25:42.95ID:O3PEYcd1
ではアップしますね

使用お題:『君が僕を魔法少女にした』

【マホウのチカラ】(1/2)


 ぽたりぽたりと頬を流れる何かが伝う。今はもう何も言わない君を抱き寄せ、獣じみた咆哮が僕の口から発せられた。

『愛と勇気と希望が決まりなんだよ!』

 かつての君の言葉を思い出す。
 浅はかでチープだと思っていた言葉。その言葉がなければ、きっと僕は狂っていただろう。
 繋ぎ止める大切な楔。

 敵は巨大で、強力で、悪意に満ちていて、そんなモノに立ち向かう事がカッコ良いんだって勘違いをしていた。
 格好良くなんて無くったって構わなかった。必死であれば構わなかった。大切な物を失わない方が良かった。

「どうした? 魔法少女よ? それで終わりか?」

 そんなテンプレートな台詞なんて無かった。ただ、蹂躙されただけだった。少しばっかり力のある人間なんて何の役にも立たなかった。
 でも……

「セイちゃんはやらせない!!」

 一番力の無い君だけが立ち向かった。きっと君は知っていたんだ。力が無いからこそ、力の在る僕なんかよりその怖さを……

 力に振り回されて酔っていた僕なんかより、ずっと前にずっと深く……

 君を失うまで気が付かなかった僕なんかより、ずっと、ずっと……
0726この名無しがすごい!垢版2017/11/18(土) 20:28:07.94ID:O3PEYcd1
【マホウのチカラ】(2/2)


 “悪意”は“セカイ”を蝕み、悪意に憑かれた人々が世界を壊す。そしてセカイを壊された人々が悪意を生み出して、悪意は成長を果たす。
 だから悪意は倒さなければいけない……でも、僕は正義の……力の使い方を間違ってしまったんだ。

 敵は……幹部はソレを利用して居ただけだった。壊された人々……自分と同じ存在を作りたいだけの“コワレタヒトビト”
 悪意を崇め、祭っていただけのヒトビト……

 物言わぬ“悪意”は、ただそこに存在しているだけで、でも、正義に酔っていた僕が無謀にそこに突っ込んだ。
 代償を払うのは僕の筈だった。でも、僕は君に支払わせてしまった。君を支払ってしまう破目になった。

 魔法は“力”だ。でも、ただの“力”じゃない。力を奮う事で悦に浸っていた僕は、魔法の使い方なんて考えてもみなかった。
 君はずっと言ってくれていたのに。

『愛と勇気と希望が決まりなんだよ!』

 魔法は“愛”で“勇気”で“希望”だ!!

 “悪意”はソレを失った事で増える“チカラ”だ!! 魔法こそが悪意と対抗できる“チカラ”だったんだ!!

「僕が“愛”と“勇気”と“希望”の“魔法少女”だ!!」

 君が僕を真の魔法少女にしてくれた!
 だから僕は決して捨てない!! 魔法の力を!!
 君が残してくれた本当の魔法少女の力を!!
0727この名無しがすごい!垢版2017/11/19(日) 09:00:48.20ID:Ld44Ub0b
>>725
さあ合作お題『君が僕を魔法少女にした』に相次ぎ挑戦〜テーマは復活の魔法少女!
内容は、半ばポエムチックな心情描写オンリ〜調子に乗った主人公が犠牲を要して真の力に覚醒ー
うーん本作で特筆すべきはどこかに居そうな犠牲者のキャラクター、これを台詞一つだけで「あのキャラね」と思い浮かばせた725氏の短縮化技術だー見事〜
しかーし取っ掛かりになる風景、人物、固有名詞、無しw 映像が頭に生み出せねえーコワレタヒトビトで進むポエム化w
ラスト、僕はだから君によって魔法少女になった〜熱い描写でお題クリア!ここ好き!前段が見たくなる話だね
しかし今回お題は難度高い!「君」とはどんなキャラなのか、なぜ一人称は「僕」なのか、なぜ「僕」が魔法少女になるのか、「君」はいかな影響を及ぼしたのか〜それらを説明しながら物語にするという高度な短縮技術が求められるw
0728この名無しがすごい!垢版2017/11/19(日) 12:49:32.31ID:mjJo5RdB
感想有難うございます
具体的な描写ですか
確かに場面が想像出来ないとキツいですね
自分でもポエムチックに成ったなぁとは思いましたw
0729この名無しがすごい!垢版2017/11/19(日) 21:20:48.79ID:mjJo5RdB
正直、連続で投稿するのもどうかと思いましたが、一応書き上がったのでアップしてみます

使用お題:『君が僕を魔法少女にした』

【君が僕を魔法少女にした】(1/3)


「君、僕を魔法少女にしましたね?」
「はぁ?」

 ショートカットでメガネをかけた生真面目そうな少女が、オレ、藤堂 公彦にそう言って来た。
 見ず知らずの女の子に声を掛けられる謂れも無ければ、こんな荒唐無稽な文句を言われる理由も無い。当然だ、何をどうすれば“魔法少女にする”なんて単語が日常生活で出てくるんだか。
 でも、目の前の少女は至極真面目にそんな事を言っている様に感じられる。

 正直、意味が分からない。

「白状してください。私を魔法少女にしましたね?」
「歌漣ちゃ〜ん!! ダメだよぅ いきなりそんな事いっちゃぁ」

 カレンと言うのがこの女の子の名前なのかな? 随分と可愛らしい名前だ。正直もっと堅物そうなイメージだったよ。
 そのカレンちゃんを止めているのは彼女の友達なんだろうな。必死で彼女を止めながらも、視線でオレに謝って来る。
 いつもこの子に振り回されてるんだろうなぁ……

 ……逃げちゃって、構わないのかな?

「待ちなさい!! 逃げるのですか!! 僕をこんなにしておいて!! 何の責任も取らないつもりですか!!」

 カレンちゃんが声を張り上げる。お友達、半泣きに成ってるよ? 街中って事も有って野次馬がちらほらと出てる……
 拙いなぁSNSにでもアップされたら当然タイトルは『日中、少女と痴話喧嘩!』って所だろう。
 勝手に人の事を撮るのもどうかと思う。肖像権の侵害って言葉はどこ行ったんだろう? って思うよ。

「何とか言ってはどうですか!?」
「歌漣ちゃ〜ん!!」

 あ、現実逃避している場合じゃ無かった……とにかく場所を移動しなくちゃ……
0730この名無しがすごい!垢版2017/11/19(日) 21:23:37.52ID:mjJo5RdB
【君が僕を魔法少女にした】(2/3)


 ******

 「話を聞くから」と宥めすかして、何とか二人をファミレスまで引っ張り込んだ。少女二人を言葉巧みに引っ張り込むって、外聞が悪いけど、緊急避難的な何かだと思っておこう。うん。

「汀 歌漣です」
「河野 夕映です」
「えっと、藤堂 公彦です……よろしく……で良いのかな?」

 オレの名前を聞いた歌漣ちゃんが「公彦さん……か」と、呟きながら、口元を綻ばせる。え? 何? この反応……憤っているとばかり思っていたから、正直想定外の反応なんですけど。

「あ、あの! 済みませんでした!! トードーさん!! 歌漣ちゃん、ちょっと強引で!!」
「な! 何を言ってるんだ夕映! これは当然の権利だ!!」

 ……何が当然なのか分からない。6、7才も年が離れてると何を考えているか全く読めないなぁ。

「えっと、歌漣ちゃん? なんでオレが君を魔法少女にしたと思ったの?」
「……最初は何が起こってるのか分かりませんでした」

 少し俯きながら歌漣ちゃんがそう言う。君が分からないとなるとオレにも分からないんだけどなぁ……

「なぜか目が離せなくなって、何かこう、ぶわぁって世界が変わった様な気がしたんです!」
「?」

 あ、あれ? 何か想定していた事と違う事を言われている様な気がする。

「だから僕は、公彦さんが僕に“魔法”を掛けたんだって思ったんです!!」
「…………」

 話が飛躍したな……

「でも違った」
「うん?」
「魔法を掛けられただけなら、僕はもっとどうにかなっているはずなんです!」
0731この名無しがすごい!垢版2017/11/19(日) 21:26:25.36ID:mjJo5RdB
【君が僕を魔法少女にした】(3/3)


 正直、話のつながり方が分からない。隣で聞いてる夕映ちゃんも首を傾げている。付き合いの長いであろう彼女が分からないのならオレに分かろうはずもないよね。

「今、僕は、無敵なんです」

 また、話が飛躍した。

「力が溢れてるみたいな感じになって、何でもできそうな気がするんです!! これって、“魔法を掛けられた”からじゃなくて“魔法少女に成った”からですよね?」

 ごめん、意味が分からない。困ったオレは思わず夕映ちゃんに視線を送ったんだけど、彼女の方は何か“分かった”様な感じで、目を見開くと口許を手で押さえていたんだ。

「その! すみません!! 歌漣ちゃ〜ん!! それ! お話の中の事だから!! ウソっこだからぁ!!」
「? だが夕映、君だって『愛の力で無敵に成れるのは本当だ』と、言っていたじゃないか!?」
「それは、その本当だけどぉ……」

 チラリとオレの方を見ながら夕映ちゃんがそんな事を言う。
 ……あー、成程、彼女達の見ていたアニメで“愛の力でパワーアップ”的なシーンが有ったのか。それで愛の力で無敵……な気分に成れるのは本当だと夕映ちゃんが言ったのを鵜呑みにしたって事なのかな?
 って事は、夕映ちゃんの方はそんな気分に成った経験もあるって事か……ませてるなぁ……
 オレが同じくらいの時は……いや、止そう、暗黒の記憶しか出て来ない。

 いや、でも、それって……

「公彦さんが僕を魔法少女にしたんだから、その責任は取ってください!!」

 ……ホント、どうしよう……
0732進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/19(日) 22:00:00.96ID:8DHVem/4
お題『君が僕を魔法少女にした』〆

作品一覧
>>709【この頃流行りの魔法少女】
>>725【マホウのチカラ】
>>729【君が僕を魔法少女にした】
0734この名無しがすごい!垢版2017/11/19(日) 22:00:49.62ID:ql+Cr+4Q
まにあわ、ない!?

【君が僕を魔法少女にした】



「わあ、凄いきれいでふわふわ!」
 そんな褒め言葉を聞いたのは、その初めての時だけかもしれない。


 その日は、共働きの両親がともに遅く、僕は妹と一緒に留守番をしていた。
 誰でもやがてはお腹が空く。その日、両親は互いに互いが早く帰って子供の世話をしてくれていると思っていたのだろう。普通の小学校低学年の子供が寝る時間になっても、連絡一つ寄越さずに二人とも帰ってこなかった。
 冷蔵庫には食材があるけれど、僕らの食べられる物は入ってなかった。

 いつも両親の帰りが遅い日には、カップ麺が用意してある。
 ポットからお湯を注いで、三分待てば食べられる。カップ麺というのは昔の人の偉大な発明だ。僕みたいな子供まで、普通に作れるのだから。
 だから当然、両親はそれだけで充分だと思っていた。いや、本当にそれだけ準備しておけば充分だった。
 
 そう、それだけ準備しておけば。
 
 今日のカップ麺の用意を怠ったのはどちらだったのだろうか。ともかく、食卓にはカップ麺は用意しておらず、備蓄もない。
 そして、僕ら兄妹に料理の心得はなかった。当然だ、小学校低学年の子供である。火を使わせてもらうことも出来ないし、包丁を握らせてもらうことも出来ない。いつも僕らは、台所に立つ両親の後ろ姿を見ていただけだった。

だが、その日は違った。僕も妹もお腹が空いて耐えられなかった。
幼稚園児の妹に料理をさせるわけにはいかない。今思えば、生で食べられる物で誤魔化すか、飲み物でお腹を満たしておけば良かったのに。子供にそこまで思いつけというのも酷な話か。

帰ってこない両親に、治まらない空腹。
鳴り響く時計の音、深夜の難しいニュース速報。

悩んだ末、僕はキッチンに立った。


そして、僕は記憶を頼りに作り上げた。
卵焼き。だし巻き玉子のように巻きもせず、オムレツのように丸めることもない。スクランブルエッグのまとまったもの、そんな感じの卵焼きが、僕の初めての料理だった。

焦がさずに作れたのが功を奏したのだろう。空腹も手伝った。
その黄色い固まりにケチャップを掛けると、妹は笑顔で言ったのだ。
「お兄ちゃんすごい! お兄ちゃんは、まるでテレビの魔法少女みたいだね!!」
「僕は男だから、魔法少女にはなれないよ」
 そうは言ったが、料理を褒められて嬉しくて、僕の笑顔は崩れなかった。
 牛乳と玉子を混ぜて焼いただけの、簡単な料理。とにかく、それが僕の人生を決めるなんて、その時まだ何も知らなかった。


それから僕は、中学に行って、高校に入って、何となくバイトを始めた。
それが定食屋の皿洗いだったのは、楽そうだったからだ。
でもそれから料理を楽しむようになり、やがて調理も始めて、そしてそれが本職になった。


料理の楽しみ。それを教えてくれた妹には感謝しかない。

今日、僕の店が出来た。
新しいキッチンに、ぴかぴかの調理道具。これで、みんなに美味しいものを食べてもらう、それが僕の楽しみだ。
妹はきっと喜んでいるだろう。
今の僕は彼女より大分年上になってしまったけれど、いまでも年の近い妹がいる気がする。

白い服をきた僕を、妹は見ていてくれているだろうか。
キミの言葉が、僕を魔法少女にしたんだ。
0735この名無しがすごい!垢版2017/11/19(日) 22:07:20.27ID:jUBU6lc/
次は複数のお題と思ってたけどまたこの形式でやるんだ
「みそラーメン」
0738進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/19(日) 22:18:52.33ID:8DHVem/4
お題『みそラーメンが特産品な地獄』
・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは11月22日 22時です!
0739この名無しがすごい!垢版2017/11/19(日) 22:19:14.20ID:Pgtnn/F3
>>734
これは良い発想
まさかこのお題で恋愛もの(しかもファンタジーなし)な作品が来るとは思わなかった
0741この名無しがすごい!垢版2017/11/19(日) 22:29:39.06ID:mjJo5RdB
>>734
少し切ない目のお話しですね
話の文脈から、おそらくそう言う事なんでしようと、思いますが……
たった一言がその後の人生を決めてしまう事、有ると思います
0744この名無しがすごい!垢版2017/11/20(月) 02:27:15.79ID:/NTQwb/e
 お題→味噌ラーメンが名物の地獄

【おかえりなさい】1/2


「ただいま」
「おう」

 短い言葉の応酬、父との挨拶はそれで終わる。
 私が重たい荷物を玄関に置いて居間を覗き込めば、父は背中を丸めて足の爪を切っていた。
 背中越しに掛けた挨拶に、背中越しで返される。それは私が物心ついたときからずっとそうだった。


 いつものことだ。
 小学生の私は、玄関の戸を開ける。
 車輪が壊れた重たい扉を開けば、そこは繁盛しているラーメン屋だった。

「おかえり、ちえちゃん」
「はーい、ただいまー」
 常連客からの挨拶に応えながら、客席を抜けて奥へと向かう。脱サラした父がラーメン屋を開くとき、住居と店舗を一緒にしてしまったせいで、私が家に帰るには客の中を通り抜けていかなければならないのだ。

 客への挨拶は嫌いだった。何が悲しくて、他人の家の爺や婆に『おかえり』などと言われなければならないのか。ただいま、などと返さなければならないのか。
 挨拶もだが、一見の客が店を通り抜ける私をチラリと見るのが、堪らなく嫌だった。

 そんな思春期の心を知らずに、父は麺を茹でながら、スープをかき混ぜながら『おう』とだけ言う。
 たまに『皿洗い手伝え』とつくこともあるが、いつも大体そんなものだ。

 私は、この家が嫌いだった。
 聞こえてくる客の笑い声、麺を啜る音。帰る度に、べたついた床で靴が鳴る。
 休日には小麦粉が届いて、父は『研究だ』といって店舗に引きこもる。

 そんな環境で、好きになれという方が難しいだろう。
 味噌ラーメンが評判のこの店も、私にとってはただの地獄だ。
 さながら父は、その地獄の獄卒とでもいえばいいだろうか。
0745この名無しがすごい!垢版2017/11/20(月) 02:29:12.50ID:/NTQwb/e
 お題→味噌ラーメンが名物の地獄

【おかえりなさい】2/2

 高校を卒業した私は、すぐに家を飛び出した。
 そして結婚、すぐに気楽な専業主婦となる。
 子供も生まれ、そろそろマイホームでも欲しいな、なんてささやかな幸せな日々。
 なんてものも、そんなに長続きはしなかった。

 ローンで家を買った直後。不況で夫の職場が潰れ、給料は激減。私も働きに出るようになった。
 保育園は頼れず、出勤がてら子供を幼稚園に送り出し、仕事帰りに子供を迎えに通う日々。
 そんなことを続け、ようやく長男も小学校に上げられた。

 これで多少の余裕が出来る。学童保育も使えるし、長男に鍵を預けておけば、弟や妹の幼稚園の送り出しも任せることが出来るだろう。
 時間に余裕が出来れば、きっと心にも余裕が出来る。最近増えた夫との口喧嘩もきっと少なくなる。
 そう、思っていた。

 元々限界だったのだろう。喧嘩は減らず、むしろ激しくなっていく日々。
 顔を合せても、口を利かない日もあった。


 そんなある日。たまの午後休の日。家に帰ると、中は真っ暗だった。
 別におかしいことではない。誰もいないのだ、電気をつけなくても当然だろう。
 その居間で、我が子が一人で座っていたりしなければ。

 長男は、誰かが入ってきたことに気がついたのだろう。
 びくりと肩を振るわせ、恐る恐るといったふうに私の方を振り返った。

 そして幽霊でも現れたかのように、我が子が驚く。その姿に、何故か少し悲しくなった。
 電気をつけない理由を聞いても、『僕一人だから、電気なんかいらない』。そんな風に言う我が子の姿を見て、無意識に拳を握り締めていた。

 知らなかったのだ。我が子が家で私達を待つ姿を。
 『僕一人』。その言葉は、言葉通り以上の意味を持っているのだろう。だってほら、この子は帰ってきても誰もいない。暗い家で、一人で待っていたのだ。誰かが帰ってくるのを。

 そういえば、と私は思い出す。
 長男の、『ただいま』という声を聞いたことがあっただろうか。


 それから、私はまた家を飛び出した。
 あの地獄から逃げ出したはずの私。今は私が、地獄を作っていたのだ。
 やり直そう。もう少し慎ましやかな生活でいい。母親の本能などと大それたことを言う気は無い。けれども、子供をこんな環境においてはいけない。そう感じた私の中の、何かが弾けた。

 生まれ育った家の扉を開く。呼び鈴はあるけれど、使わずに家の中に入っていく。
 二年前、麺を上手く茹でられなくなったことをきっかけに、父は店を畳んでいた。それから気ままな年金暮らしだ。


「ただいま」
「おう」
 応えてくれたその背中は、働いていたときと比べて大分小さくなっていた。

 挨拶が返ってくる。それはきっと当然のことだ。けれども、その当然のことを子供にしていなかった私は何だろうか。あの冷たい部屋の原因は、きっと私にある。

 たまにしか帰らなかった大嫌いなこの家。その温かさを感じられるのは、まだきっと先のことだろう。
 だけども、きっと私の家庭も温かいものにしてみせる。待ってて、話がつくまで。私が帰ってくる子供たちに『おかえり』って言えるようになるまで。

 その間しばらく、地獄の獄卒には子鬼の世話をしてもらう。
 大丈夫、今味噌ラーメン屋の獄卒は、子鬼に囲まれて仏様のような顔をしているから。

 子鬼たちよ、あの冷たい家の獄卒は頑張るから、少しだけ、少しだけここで待ってて。
 ここへ帰れば、迎えてくれる人はいるからね!
0746この名無しがすごい!垢版2017/11/20(月) 02:33:19.60ID:/NTQwb/e
>>739
ありがとうございます。
「料理人はみんな魔法使い」という言葉が浮かんだので、+して幼稚園児のよくわからない誉め言葉として使ってみました
しかし、その辺りの説明を本文に追加したくてたまらない……描写不足をありありと感じる……

>>741
ありがとうございます。
幼少期に親とか兄弟に言われたことってけっこう覚えてる人はきっと多いと思います
大抵、言った本人は忘れてるんですけど。
0748この名無しがすごい!垢版2017/11/20(月) 03:45:53.85ID:BEgV+wVx
>>729
連続で前回お題『君が僕を魔法少女にした』に喰らいつく作者!誤認識系女子の登場だあ!
物語は三人芝居ーだが混同は感じないぞ〜「オレ」と「僕」で人物を区別!口調とキャラで明確に色分け!729氏が得意の類型キャラクター短縮技術をいかんなく発揮〜って歌漣さん最初の「僕」が「私」になってるがw
さあ難題に斬りこむぞ!要素「魔法少女」を勘違いにズラし込んで話を構成〜なるほどこうすれば魔法少女の設定部分は短縮可能〜作者が知的発想で飛ぶようにお題をクリア!
説明が沢山必要な高難度お題にあの手この手で研ぎ澄ますが如くにじり寄る!ワザの練磨を感じさせるぞ729氏、オチは一目ぼれ発覚の綺麗なヒネリで着地を魅せたあ!
うん、あえて言うなら歌漣さん最後まで勘違いしてて萌えと共に怖さもあるw 最後に「実は魔法少女云々はきっかけ作りのイチャモンでした」って感じで安堵させてオトす手もあったw

>>734
刻限を49秒オーバーして突撃!前回お題『君が僕を魔法少女にした』に挑戦、ノスタルジー!
ネグレクト気味の家庭〜二人だけの兄妹の絆〜はじめて作った料理が兄の未来を決める〜キッカケは狙ったかのように放たれた「まるでテレビの魔法少女みたいだね!!」
734氏が難題『君が僕を魔法少女にした』を順当にクリア!でもちょっと妹の台詞が人工的でお涙頂戴感ありですねーとか思ってたら
なにい!?これは物語の伏線に過ぎない〜!?オチは現況!すべて回想!定型的だった妹の台詞はノスタルジー感を呼ぶ伏線に過ぎない!
妹と年齢が離れてしまったという婉曲な言い回しで読者に何事かと考えさせ、涙腺ゆるむ切なさを提示〜やるな業師734氏、これぞ文学の妙味だ〜ラスト、「魔法少女」をコックの服装に成り代わったみずからで再回収でばっちり決めた!
見よこの逸品、秀麗としか言えねえぞ734氏!緩急織り交ぜたピッチングが高難度お題を消化ならぬ昇華させ、スレ民もグッときてエンド!!
0749この名無しがすごい!垢版2017/11/20(月) 03:57:57.18ID:BEgV+wVx
>>744
新お題「みそラーメンが特産品な地獄」に早々の挑戦!ひどいお題だw
物語は嫌いな自宅兼ラーメン屋の回想〜後半は実子を救え的なドラマで構成〜
しかし744氏は家に取り残される子供への深い思い入れがありそうだー後半のリアルな描写、学童保育なんて身に覚えがないと出てこないー前作といい鍵っ子に対する並々ならぬ親目線を感じさせるー
ラストは共働きの妻がラーメン屋の父親に子どものお守を押しつけるという高齢化社会に向けた提案エンドw
もうね、最後のほう小鬼と獄卒の比喩使いすぎて文字ヅラがひどいよ、しかも特産ではないのでオチ未消化と言わざるを得ねえw
でも手早い挑戦だし何でもありでしょ、大人には暴走したい時があるんだしそもそも面白がって変てこなお題を出すスレ民に責任があるよねw そんな乙!
0750この名無しがすごい!垢版2017/11/20(月) 06:13:18.55ID:yUh2zaOi
>>748
729です
感想いつも有難うございます
『私』はナチュラルに気付いていませんでしたorz
歌漣は生真面目過ぎて融通の効かない系の女の子と言うつもりで書いてます
おそらく付き合って振り返った後に気が付いて悶絶すると思います

>>744
嫌だった実家が、今の自分よりマシだったと気が付く流れが切ないですね
各家庭故の問題で、実は現代では良く有る風景と言うのが……
0751この名無しがすごい!垢版2017/11/20(月) 08:03:22.37ID:l4PYgkw6
>>744
まさかこんなお題でこんな話ができるとは
すごく良かったです.

獄卒と小鬼は特にお題ではないし無くてもよさそー
特産品はまあうん。いいでしょ
0752この名無しがすごい!垢版2017/11/20(月) 22:21:57.59ID:yUh2zaOi
使用お題:『みそラーメンが特産品の地獄』

【あの世のラーメン】(1/3)


 世に見栄っ張りな人物と言うのは良く居るもので、この日も集まった面々の中に一際見栄っ張りな熊公と言う男が居りました。
 さて、この日に話題に上がったのはあの世の話。
 やれ、天国だ地獄だと言う事を一通り話した後、その内の一人、弥吉が自分の体験を話始めた。

「そうそう、あたしはこの間、臨死体験ってヤツをしましてね」
「この間ってえと、あの、トラックにはねられた時かい?」
「ええ、ええ、その時でござんすよ。気が付くとあたしは、トンネルを歩いてましてね」
「ほうトンネルを」
「へえ、そこを抜けると、まぁ、見事な花畑がござんした」
「ほほう! 花畑!」
「ええ、そこから更にあたしが進みますってえと、今度は海かと見間違う河が!」
「おいおい、ソイツは三途の川ってえやつじゃねえのか?」
「でしょうねえ……そこを渡ろうかってえ時にまぁ、カカァの声が聞こえたんですよ」
「はあー、そりゃ危ない所だったな」
「へぇ、全くで」

 その話を聞いていたの熊公が鼻を鳴らす。

「ふん! 聞いてりゃ、三途の川だのなんだのと!」
「それが何か?」
「寸前で引き返した? 結局は意気地が無くて進めなかったって事だろうが、なぁ?」

 言われた弥吉は苦々しげな顔で言う。

「いや、渡っちまったらお陀仏でしょうが……」
0753この名無しがすごい!垢版2017/11/20(月) 22:24:42.91ID:yUh2zaOi
【あの世のラーメン】(2/3)


 そう言った弥吉の顔を見て熊公、更にフンッと鼻を鳴らす。

「俺ぁな、渡っちまったのよ」
「へぇ!? な、何をだよおめぇさん」
「決まってんだろ? 三途の川さぁ」

 それを聞いて顔を真っ青にする。当たり前だろう三途の川を渡ったと言うのであれば、臨死体験なんてもんじゃない。本当の死だ。

「ひえ! じゃぁ、おめぇさん、化けて出なすったのかい?」
「馬鹿なこと言うねぇ! こうして足もついてらぁな!」

 そう言って足を叩く。

「なら、アンタ、どうやって戻って来たんだい?」

 考えてなかったのか熊公が答えに詰まった。しかし、その時部屋の外からチャルメラの音が聞こえる。

「そ、そりゃあ、あれだ! ラーメンだ!」
「ラーメン? あの世でラーメンかい?」
「そ、そうよ、おめぇ、地獄ラーメンって聞くだろうが!? あの世じゃラーメンが流行ってるのよ!」

 それを聞いて弥吉は訝しげな顔に成る。

「どうも怪しいねぇ、で? どうやって、そのラーメンで帰って来たんだい?」
「あ、う、うむ、なんだ、地獄ラーメンって位だ、俺ぁ地獄に行ってきたんだが……」
「まぁ、アンタは悪どい事ばっかやって来たからねぇ、地獄行きは妥当だろうねぇ」

 それを聞き熊公は不機嫌そうな声に成るも、そのまま話を続ける。

「はっ、極楽浄土なんざ、退屈過ぎるから、こっちから断ったんだよ!!」
「そりゃ豪儀な事だねぇ」
「おうよ! そしたら地獄の鬼共もこいつぁ大した男だって事で飯を奢ってやろうって話に成ったのさ!」

 その話を聞いた弥吉の目が驚きで見開かれた。

「地獄の鬼にかい? そいつぁ驚きだぁ」

 その言葉で気を良くしたのか熊公の口が回り始める。

「さっきも言ったが、今あの世じゃぁラーメンが流行ってる。特に地獄じゃ地獄ラーメンてぇ位だ、もちろん特産品よ!」
「ほう! 地獄の特産品はラーメンなのかい? そりゃ驚きだ!! で? 味はどうだったんだい?」
0754この名無しがすごい!垢版2017/11/20(月) 22:27:30.90ID:yUh2zaOi
【あの世のラーメン】(3/3)


「は? 味?」

 自分で言っておきながら、地獄のラーメンの味など想像もつかない。冷や汗を流す熊公に弥吉が言う。

「そりゃそうだろ、ラーメンたってぇ、色んな味があるだろう。醤油に塩、豚骨に鳥ガラ……」
「そ、そりゃぁ……」
「そりゃあ?」

 そう言いつつ、熊公、自分の知っている調味料を思い浮かべる。

(さ……砂糖じゃ拙いな、し……塩は、さっき言われたか。す……ってこたぁねぇだろうし、せ……醤油もいわれちまってる。そ……)
「そ、そそ……味噌だ」
「ほうほう! 地獄のラーメンは味噌味なのかい!?」
「そうよ、地獄のラーメンは味噌味だ!」

 どうやら弥吉も納得した様子で、熊公がホッと胸を撫で下ろす。

「で?」
「で……?」
「いや、おめぇさん、ラーメンで地獄から帰って来たってぇ話だっただろ?」
「あ……」

 すっかり忘れていた熊公、再び冷や汗をかいた。

「で? どうやって帰って来たんだい?」
「そりゃあ……」
「そりゃあ?」

 熊公、はっと思い付き、ポンと膝を叩く。

「味噌味だけに、地獄行きにミソが付いちまったんだよ」
0755この名無しがすごい!垢版2017/11/20(月) 23:23:40.28ID:8sbuLYpJ
>>752
スレ民のお茶目によって生まれ出でた地獄の妖魔、お題『みそラーメンが特産品の地獄』に挑戦するは752氏!味噌ラーメンinヘルw
いやいや、今回のお題の肝はこの支離滅裂さですよ!そもそも味噌ラーメン自体が特産品ではないんだから、この厳然たる矛盾をどう処理するっていうのさ〜
さあ物語は熊公の言い逃れで紡がれる〜どうやって地獄から戻って来たと普通に聞く弥吉さん! どんだけ無垢w ビシビシと詰められながらもチャルメラの音を利用して危機を脱出する熊公〜
あ〜いるね、こういう人w しかしこの作品考えたな、『みそラーメンが特産品の地獄』にまったく違和感がねえw 
無邪気な弥吉さんの詰問がギリギリと熊公への圧力を強めるーオチは!?落ちは!? ミソだあww オチにまさかの味噌w おミソれしましたw
無茶振りのようなお題を噺家のような転回力でオチにまで仕上げきったインスピレーションの申し子752氏が、ホレお手本とばかりにサバいて見せた!こいつあミソがつけられねえ嘆美の一作よ〜
0756この名無しがすごい!垢版2017/11/21(火) 12:01:35.65ID:S9BchEie
感想有難うございます
短編小説スレで小噺はどうかと半日位悩みましたが、しっくり来るのがこの書き方だったので、そのまま通してしまいました
それでも面白がって貰えたなら幸いです
0757この名無しがすごい!垢版2017/11/21(火) 14:12:20.22ID:Ctfgamyb
お題無視の拙作にまで感想いただきありがとうございます……!
>>749
ネグレクト家庭って、不幸な家庭の筆頭かなと個人的に思っています。子供には親しかいないのに。
>>750
まさに、人の振り見て我が振り直せ……。虐待の連鎖はどこかで断ち切らないと……
まあ、この話にそんな重いテーマは考えてなかったんですけど……
>>751
いや、本当すいません。お題無視して本当申し訳ないです……

>>752
噺家が高座で演じるのを見てみたいような楽しい噺でした。
落語を作るって難しそう……。
0758この名無しがすごい!垢版2017/11/21(火) 19:13:02.35ID:/h6OLrxr
楽しんで頂けたなら幸いです
落語は韻を踏む落ちが多いイメージだったので、とにかく色んな慣用句を調べまくりましたw
感想有難うございました
0759この名無しがすごい!垢版2017/11/21(火) 22:17:02.90ID:/h6OLrxr
使用お題:『みそラーメンが特産品の地獄』

【とある俺様ストーリー】(1/3)


「ふあ〜」

 大あくびをしながらぽてぽてと学校への道を歩く。自宅警備員を目指し頑張ってたんだけど、3ケ月目にして親に放り出された。
 これから、見事に家を守って行こうと言う俺の決意を無にするとは何て親だ。
 こう言う理解の無い親の所為で、若者のやる気が無くなって行くんだっつーの。
 てか、別れた親父に泣きつくとか恥を知らねえのか、あのババア。

「おい! 危ないぞ!!」
「キャー!!」

 しっかしだるい。あれだな、朝までネトゲをしてたからまるっきし睡眠時間が足りてねぇ。睡眠不足は脳の老化を早めるっつうのに、せめて昼間では寝て……

 キキーーッ!! ドンッ!!!!

 あ、空が青い。

 …………!! は!! ヤバイヤバイ、歩きながら寝てたわ。

「あれ?」

 キョロキョロと周りを見渡す。森? 森の中? 住宅街に居た筈だけど、俺……
 てか、あれか? 異世界転生系?

「俺、始まったな!」

 主役ですか? 主役ですか? 主役しかね〜だろ!!

「あれ? そう言えば美幼女神のチュートリアルは?」

 マジか! 何だよ! 手抜きかよ!! やり直しを要求する!! ラッキースケベ込みで!!

「おーい!! 美幼女神! 出てこいやぁ!!」
0760この名無しがすごい!垢版2017/11/21(火) 22:20:26.94ID:/h6OLrxr
【とある俺様ストーリー】(2/3)


 …………無視か。マジか。何だよ……あ! チートは? 流石にチート無しって事はねーだろ。

「ファイヤーボール!!」

 ………………マジか。何も出ねぇ……いや、あれだ、MPがすげぇとかそっち系だ。

「やっぱ才能アリ系だろ、俺なら」

 まあいい、とにかく出会いだ、襲われてる美少女とかだ。どっち行ったらいいか分かんねぇけど、あれだ、歩いてりゃ出会うだろ? 主役だし。

「襲われてる令嬢、出てこいやぁ〜!!」

 ******

「ん〜? おめぇさ、どっから来なすった?」

 …………んだよ、普通に人里に出ちまったじゃねえか。てか、第一発見が農家のおっさんとか、やる気出無さすぎだろ……
 やり直しを要求する〜!! 美幼女神出て来〜い!! お詫びにラッキースケベさせろ〜!!

 グー……

「なんだ? おめ、迷子け?」

 チッ。美幼女神からの返事は来ねぇのに、腹の虫が返事しやがった。そういや、朝飯も食ってねぇじゃねーか。

「ほれ、これでも食え?」
「あん?」

 親父が渡して来たのは今畑でもいだ、野菜……か? 何か半円の白い実だ。
0761この名無しがすごい!垢版2017/11/21(火) 22:22:53.31ID:/h6OLrxr
【とある俺様ストーリー】(3/3)


「何だこれ?」
「あ? みそらーめん……知らんのか?」
「は? 味噌ラーメン? これが?」
「そだぁ、ここら辺の特産品だぁ」

 マジか……異世界っぱねぇな……いや、どうやって食うんだよ? 齧り付くのか?

「どうやって食うんだよ」
「あ? そうじゃったなぁ。知らんのじゃったなぁ」

 そう言って半円の上の所の平らになってる部分を捻るおっさん。パキッって音がして割れると茶色いスープが見えた。
 マジかホントに味噌ラーメンか……異世界っぱねえな! てか、蔓ん所、箸に成ってるんか。マジかぁ……
 ま、いいや、腹減ってるし……旨!! 何だこれ? っぱねえ! マジか!!
 味噌ラーメンが特産品か。異世界始まったな。

「ふい〜。食った食った……あ、おっさん、俺、金なんてねえぞ?」
「あ? 気にすんないやぁ」

 おお! これが主人公補正ってやつか? こっから俺TUEEEEレジェンド始まるか?

「あ、そう言や、おっさん。ここってなんて国なんだ?」
「あ? あー、迷子だっけか? そんじゃ、知らんくても仕方あんめぇな」

 あれだな、手っ取り早く国王の所行って、姫を婚約者にしたりとかしねえとな。何せ俺、主人公だし!!

「ここは……地獄だぁよぉ」

 …………マジか。
0762この名無しがすごい!垢版2017/11/22(水) 08:12:31.95ID:gU10li/O
>>759
さあ尋常に勝負!無茶振りお題『みそラーメンが特産品の地獄』に宣戦布告!ニート転生!
主人公はトラックに轢かれて異世界に転生〜が、何もそれっぽいのが出てこず困惑〜
人里から農家のおっさん登場〜って、の、農家?
さっそく畑でもいだ野菜がラーメンになったー無理があるだろw 主人公「蔓ん所、箸に成ってる!っぱねえ!」じゃねえよw 怪しめw
作者759氏、こいつは生みの苦しみだ〜アイデアの極限値を試すかのような特産品がミソラーメンとかいうお題のハチャメチャ大冒険ぶりに書き手の頭をヒネッた跡が見える〜同情すんぞ!
オチはまあ大体分かっていた「地獄だぁよぉ〜」 何で農家のおっさん最後ドラえもんみたいになったw むしろサービス旺盛で一ミリも地獄ぽく無いがなw
0763この名無しがすごい!垢版2017/11/22(水) 12:54:12.07ID:NlIMNRGq
いつも感想有難うございます
今回は、特産品として味噌ラーメンを育てている地獄があると言う事を前提として構成しました
木の実から料理は、ドラ○もんの秘密道具の中にもあるもので、それをパク……インスパイアさせて貰いましたw
まぁ、主人公は、地獄に落ちても良いだろうと思う人物を設定した結果、こうなったと言う
0764この名無しがすごい!垢版2017/11/22(水) 20:44:04.29ID:gU10li/O
植物改造エキスでドラえもん口調だったか、言われてみれば映画にそんなんあったね
元ネタの存在は疑ったんだよな
だから「ラーメン 白い実」とか「ラーメン 果実」で検索したけど見つけられなかったw
悔しい
0766進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/22(水) 22:00:02.82ID:w6rl7DNB
お題『みそラーメンが特産品の地獄』〆

作品一覧
>>744【おかえりなさい】
>>752【あの世のラーメン】
>>759【とある俺様ストーリー】
0767進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/22(水) 22:01:16.12ID:w6rl7DNB
そうかぁもう次スレの時期か
テンプレは毎回貼ってるし、強いて>>1に書くようなこともない気がするけど…
0768この名無しがすごい!垢版2017/11/22(水) 22:12:27.26ID:gU10li/O
早いね
テンプレは初見向けにあっていい気がするが
入れるとすると前スレとこの共通項目かなあ

・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

まあお任せw

あとは容量オーバーで突如書き込めなくなったらどうするか予め指針がほしい
0769進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/22(水) 22:13:30.23ID:w6rl7DNB
それで、次のお題は10安価からきっかり3つだけ選ぶ形式にしたいんだけど、組み合わせのバリエーションが多いから期間もいつもより長めに取ったほうがいいかな?
0770この名無しがすごい!垢版2017/11/22(水) 22:20:26.89ID:NlIMNRGq
妥当なところで一週間チャレンジですかね?
順位とか有ると大会ぽいとは思いますが、進行さんの負担にならない方向で
0771この名無しがすごい!垢版2017/11/22(水) 22:22:41.97ID:gU10li/O
そうだね一週間ぐらいでいいんじゃない
大会みたいにしたいね

てか進行氏3日おきキッチリやってくれてるけど大変じゃない?
一度そこを聞いておきたいんだけどw
0772進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/22(水) 22:41:49.01ID:Xt2UUT/x
容量のdat落ちとか考えたことなかったから、やっぱりテンプレは1に書いたほうがいいね。毎回書くのは容量食うし
次スレは乱立防止に進行が建てたほうがいいだろうけど、たぶんおうちwifiに繋がってるときじゃないと規制くらっちゃう

正直、たまに〆日をすっかり忘れてて直前で思い出してヒヤリとしたときもあります!!
0773この名無しがすごい!垢版2017/11/22(水) 22:57:22.13ID:gU10li/O
だよねー絶対に大変だと思う
自分の都合に合わせて期間調整したっていいと思うよ、権限でw

新スレは先に立てとけばいいと思うぜ
俺が立ててもいいけどやはり進行氏のキッチリした仕切りあってこそ高まるものがあるw

とりあえず簡易テンプレ案つくたよ↓

安価お題で短編を書くスレです。

■投稿方法
投稿する際は、1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

■前スレ
0774この名無しがすごい!垢版2017/11/22(水) 23:11:14.32ID:I06iuJwL
とりあえず安価しませんかー? 
や、あと容量がどのくらいで終わるのとかわからんからのんきなんだけど

期間は一週間でいいと思う!
0777この名無しがすごい!垢版2017/11/22(水) 23:25:54.35ID:BIW3l/JW
「もみじ」

ひとり1安価で10個だと今夜だけでは安価終わらないのでは・・・
0787進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/23(木) 11:42:06.55ID:p7FSJVm5
お題『もみじ』『台詞「愛してる」を入れる』『視点変更』『プレゼント』『アイドル』
『ご主人』『迷宮入り』『動物』『びしょうじょ』『滅亡』
から3個選択

・1行目に【】でタイトルを付けてください。決めてなければ【無題】でも可。
・作品は2000文字以内で。レスが2つに別れる場合は分かりやすいよう番号を振ってください。
・どのテーマを選んだのかも明記してください。
・なろうに投稿してリンクを貼るのも可。必ずタグに『お題スレ投稿作品』を入れ、【タイトル】とURLを書き込んでください。

締め切りは11月30日 22時です!
0790この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 13:16:08.20ID:7y7U3AGc
>>788
乙です
素早い対応お見事です
取り敢えず埋めた方が良いのですかね?
それとも新しい短編小説は次スレからの方が安全ですかね?
0792進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/23(木) 15:33:07.17ID:p7FSJVm5
では新スレに移住しましょうか
ここは1000まで埋めるのかな?
0794この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 17:13:37.73ID:G6x4vPtY
最後だしこのスレで一番好きな短編をあげていくとか
集計はしたかったら個々がご自由に的な
0797この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 18:26:49.64ID:G6x4vPtY
あ、書こうかなって思ってたやつだ
やっぱ発想が面白くていいショートショートだったと思うわ
>>90
0798この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 20:30:52.59ID:kziu72Hq
自賛ですが(´・ω・`)
自分で何作か出したうちでも>>377は割と良くかけてると思ってます

他の方の作品だと、>>579とか>>632とかが大好きです
0802この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 21:43:49.17ID:1ye8bMU1
振り返りがてら目録でもつくってみるか

お題『ハロウィン』

>>20 不条理ホラー
>>26 続きはwebで
>>30 ハロウィン保護
>>34 魔物たちのハロウィン
>>37 パンプキンラビット
>>39 仮装デート
>>53 しにがみはリンゴしかたべない
0803この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 21:52:17.26ID:1ye8bMU1
お題『不思議の国のアリス』

>>64 戦闘兎
>>77 不可思議探偵アリス
>>80 いなばの時計うさぎ

お題『伊勢うどん』

>>90 伊勢うどんって何だっけ
>>97 擬本心
>>99 壮絶!うどんバトル
0806この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 21:59:14.29ID:1ye8bMU1
お題『長靴下のピッピ』『きのこ』『ゲーム』『全否定』『60億(単位は自由)』から最低2つ
前半

>>229 とある配管工と亀野郎のイケナイお話
>>232 悪魔の神の証明
>>234 変わるもの、変わらないもの
>>247 今から私とゲームを始めましょう
>>254 Twilight the daystar
0807この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 22:02:55.13ID:1ye8bMU1
お題『長靴下のピッピ』『きのこ』『ゲーム』『全否定』『60億(単位は自由)』から最低2つ
後半

>>267 見捨てられた者たち
>>275 智恵ちゃんと僕
>>278 魔王必読! 勇者が男の場合、絶対やってはいけないこと
>>288 今から私とゲームを始めましょう(改稿)
>>304 いいえ、違います
0808この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 22:05:02.66ID:1ye8bMU1
お題『ああああ』『自動販売機』『殺人事件』『書き出し→「親父が失踪した」』『ヒーロー』
前半

>>328 異常者
>>332 俺は殺してない
>>335 正義のヒーロー殺人事件
>>337 探し屋右京
>>343 契約不履行
>>356 そして僕はまた通う
>>364 俺は親父が嫌いだ
0809この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 22:05:57.03ID:1ye8bMU1
お題『ああああ』『自動販売機』『殺人事件』『書き出し→「親父が失踪した」』『ヒーロー』
後半

>>367 扇風機の多様化に関する考察
>>377 私の、一風変わった初恋の話
>>380 正義の味方、参上!!
>>391 自販機転生
>>399 家達探偵の事件簿〜『ああああ』の謎〜
>>401 ああああショー 〜名探偵編〜
>>407 おや? 字が疾走した?
0810この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 22:07:50.02ID:1ye8bMU1
お題『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『飴』『罠』『わさび』
前半

>>428 とにかくお題消化だけを考えた話
>>432 良い題名が思いつかない……
>>436 彼女と数学とタイムトラベル
>>448 焼肉屋での一幕
>>455 聖剣ワ・サビー
0811この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 22:08:54.47ID:1ye8bMU1
お題『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『飴』『罠』『わさび』
後半

>>462 鏡
>>468 美味しい飴ができました
>>471 未来ノ予定
>>500 特命戦士
0812この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 22:09:40.81ID:1ye8bMU1
お題『海月』『登場人物が泣く(最低一人)』『秘密』『宇宙人』『砂時計』
前半

>>515 可哀想な者倶楽部
>>521 僕は君の全てになれるかな
>>523 60億年の時間を測る砂時計のお話
>>538 ON AIR With She
>>541 勇者タカシの色々な冒険
0813この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 22:11:15.71ID:1ye8bMU1
お題『海月』『登場人物が泣く(最低一人)』『秘密』『宇宙人』『砂時計』
後半

>>545 砂の記憶
>>558 ラブコメのその前に
>>561 秘密
0814この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 22:12:46.00ID:1ye8bMU1
お題『英語以外の外国語』『夜道』『月が綺麗ですね』『魔王』『テキーラ・サンライズ』

>>579 誰でも簡単、魔王の作り方
>>581 枯葉が風で揺れているだけだよ
>>589 勇者と魔王、酔っ払い編
>>590 王城の邂逅
>>608 いつもの一夜
>>611 若夫婦の夜中散歩
>>614 魔王の色々な冒険
0815この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 22:14:18.06ID:1ye8bMU1
お題『プレゼンテーション』『ちくわ大明神』『錬金術』

>>632 異世界行ったけどちくわしか持ってねぇ
>>636 ちくわ大明神ゲーム
>>640 指輪の錬金術
>>643 誰だ今の
>>647 アルケミスト
0817この名無しがすごい!垢版2017/11/23(木) 22:16:01.25ID:1ye8bMU1
お題『君が僕を魔法少女にした』

>>709 この頃流行りの魔法少女
>>725 マホウのチカラ
>>729 君が僕を魔法少女にした

お題『みそラーメンが特産品な地獄』

>>744 おかえりなさい
>>752 あの世のラーメン
>>759 とある俺様ストーリー
0820進行 ◆Ujy3nQuLmg 垢版2017/11/24(金) 00:00:08.78ID:u9qLnlVp
まとめありがとう!
ああああの辺りが最盛期だなぁ
0821この名無しがすごい!垢版2017/11/25(土) 16:32:53.21ID:71liRY3L
ややカテ違いっぽい「君の縄」もエロパロ板で書かれてたら佳作として
それなりに評価された作品だったと思う。
0823この名無しがすごい!垢版2017/11/28(火) 07:49:27.68ID:4he+akBr
「とりっくおあとりーと!」

ドアを開けると、ゆう君は頭からシーツを被ったまま抱きついてきた。
今日は週に2回の家庭教師の日、おばさんに頼まれてこうやって勉強を見てあげる為に訪れているのだ。

「ハロウィン?」
「うん! きょうがっこうで習ったの!」
「そっか、もうそろそろだもんね」

嬉しそうに笑う彼の頭を撫でてあげると、くすぐったそうに笑う。

「あのね、おかしがもらえるんだよ! くれないといたずらしちゃうんだよ!」

足元に抱きつきながらぱたぱたと手を振るゆう君。
僕は彼が押さえるシーツの下、ズボンの中へと手を差し込んだ。

「え、あれ? うぇ、そのあのっ!」
「ごめんね、今お菓子持ってないから。代わりにいたずらしちゃおっか」

指先が触れたのか「ひうっ」としゃくりあげた彼をそっと横たえる。
思わず力が抜けてしまったのか、支えを失ったシーツはそのままフローリングへと広がった。



続きはwebで
0824この名無しがすごい!垢版2017/11/28(火) 07:50:14.29ID:4he+akBr
「まずい、このままではいけない...」

暗い部屋でジャック・オ・ランタンの一人、ウィルは呟く。

ウィルには、他国に流れた自身の文化を正常に発展させるという役割がある。

アカデミー時代は、優秀な成績をとっていた、いや、とってしまったウィルは最も管理が難しいと言われる「日本」に派遣された。

前任者のオーから引き継ぎをする。オーの死んだ魚のような目が気になった。

一年目、最初のハロウィン。ウィルは絶望した。

子供が仮装をし「トリックオアトリート」と唱えると、老人は「こんな時間に非常識だ!」と苦情を言い、後日、町内会議でハロウィンで他の民家を訪ねる事は禁止された。

都会では、若者が盛り、ハロウィンはただのコスs&#9899;xの口実となっていた。ニュースやネットでは苦言を呈されていた。


状況は冒頭に戻る。

ウィルは必死に考えた。ハロウィンをあるべき姿に戻そうとした。

2年目。ウィルは努力した。頑張ったのだ。メディアに働きかけ、正しいハロウィンを広めようとした。


全てが、徒労に終わった。

鏡を見ると、何かを思い出した。前任者のオーの死んだ目だった。

気分を変えるため、街を歩いていると、電気屋のテレビでニュースが流れていた。

ニュースでは、クリスマスチルドレンならぬハロウィンチルドレンという単語が出来ていた。

ふと、後ろを振り返ると、赤い服を着たおじいさんとやけに甘い匂いのするおじいさんがとてもいい笑顔で立っていた。
0825この名無しがすごい!垢版2017/11/28(火) 07:50:51.47ID:4he+akBr
■タイトル:魔物たちのハロウィン

 ――魔王城にて。

「魔王様、朝礼の時間でございます」

 竜の頭をした魔大臣の言葉に、重いまぶたをこすりながら、魔王は頷いた。

「ふわあ……、低血圧な我には辛いものがあるな」

 ゆっくりと自室の扉を開け、バルコニーを目指す。
 魔王軍では毎朝、広場に城内の全軍を集め、朝礼を行う習慣がある。
 魔王はバルコニーから毎朝小話をしている。

「今日の話のネタは何にするか……
 そうだ、プレミアムサタンデーだから早く帰るように、とかそういった話にしよう」

 バルコニーに辿り着いた魔王は、魔イクを手に取り、階下を見下ろした。

「えー、本日はお日柄もよく……ええっ! 何だこれは!」

 魔王は驚愕した。
 それもそのはず、いつもなら広間を埋め尽くす魔物が一匹もおらず、
 代わりにいたのは、広間を埋め尽くす人間たち――それも、
 勇者、戦士、魔法使い、僧侶といった勇者パーティーの面々だったからだ。

「ま、魔大臣! これはどういうことだ! 大量の勇者に魔王城が攻め入られているぞ!」

 魔王の言葉に、側にいた魔大臣が笑って答える。

「ハハ、落ち着いてください、魔王様。今日が何の日かお忘れで?」
「何の日だと? 10月31日だが、何の日でもないだろうが」
「まーた、魔王様ったら。10月31日といえばハロウィンですよ、ハロウィン」
「ハロウィンだと?」

 魔王も言葉は聞いたことがあった。
 確か、人間どもの祭りか何かだったはず。
 子供が化け物の仮装をして街を歩き、大人に『お菓子くれなきゃ、いたずらするぞ』と尋ね回る理解に苦しむ祭りだ。

「それは人間どもの習慣だろうが。それにハロウィンとこの勇者の集団が何の関係がある」
「かねてより魔王軍は娯楽が少ないと不評でして。人間どもの祭りを魔王軍にも取り入れることにしたのです」
「我に黙って決めるなよ……で、あの勇者集団は」
「人間たちは化け物に仮装しますが、我々は元から化け物なので。我らにとって化け物といったら何か、と
 考えたら、勇者の一団かなあ、と」
「なるほど……そういうことか。合点が行ったぞ」

 魔王は落ち着いて勇者の集団を良く見てみる。
 仮装と聞いたが、そこにいるのは勇者パーティーそのものに見える。
 人間にしか見えない。

「いったいどういう仮装の技術なのだ? 魔物が化けているとは思えんぞ」
「それはこの、」

 魔大臣が豪華な装飾の杖を取り出す。

「魔界の秘法の変化の杖で変身させました」
「秘法をこんなくだらんことに使うなよ!」
0826この名無しがすごい!垢版2017/11/28(火) 07:51:15.19ID:4he+akBr
 魔王が呆れていると、階下の勇者の姿をした魔物たちから声が聞こえる。

「はあー、マジで魔王軍ブラックだわー。マジ辞めたいわー」
「魔王様って良く見ると松崎しげるに似てるよね」
「魔王軍、敗色濃厚すぎてやる気出ませんわあ。今から勇者パーティーの仲間になろうかな」

 魔物たちは口々に魔王への愚痴を言っている。
 それを聞いた魔王は、憤怒の表情で魔大臣を睨み付けた。

「おい、何だあいつらは。皆殺しにしていいのか」
「まあまあ、魔王様落ち着いてください。ハロウィンではああいった言葉を許しているのです」
「どういうことだ」
「勇者たちが魔王様をたたえる言葉を使っていたら不自然でしょう。
 ですから、あのように魔王様に批判的な演技をしているのです」
「演技だと? 正直、本音にしか聞こえないが……」
「まーたまたぁ。演技ですよ、演技」

 魔王はいまいち納得がいかなかったが、たまにはこういった息抜きがあった方が
 軍の士気向上に繋がるかと思い、それ以上追求しなかった。

「そういえば、人間どもの世界では『お菓子くれなきゃ、いたずらするぞ』がハロウィンの言葉だが、
 魔物のハロウィンではどうなるのだ」

 魔王の素朴な疑問に、魔大臣が答える。

「魔物はお菓子もいたずらも興味がありません。より実用的なものを求めます。ですのでこうなります」

 魔大臣はにやりと笑い、続ける。

「殺されたくなければ、金をよこせ」
「こわっ! ただの強盗じゃないか」

 魔物のハロウィン、恐ろしい祭りだ。物騒すぎる。
 勇者パーティーの姿をしたやつらがそんな台詞を吐きながら、街の中を練り歩くとは、
 何て恐ろしい――むっ? と魔王は気づく。

「魔大臣、良いことを思いついたぞ」
「どうされたので?」
「この魔物どもを、人間どもの街に解き放つのだ」
「街を襲うのですか?」
「いや、襲わなくてよい、ただハロウィンのように振舞えばよいのだ。フハハハハ!」
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