0001名無し三等兵 (アウアウクー MM57-ZzJf)2019/01/19(土) 21:24:08.60ID:ysjQnysxM
続き
・さらに、ロシア軍が携帯電話を使って通信していることが問題になっている。これは現代戦では珍しいことではなく、ウクライナ兵が同じようなことをしていたという証言もたくさんある。しかし、ニコラス・レイドローが記録したある話では、捕虜になったロシア軍兵士が「将校たちは戦闘からどんどん離れていった...この時点で無線が届かなくなり、誰も連絡できなくなった」と述べている。この兵士は、長距離通信機器がないために、誰も派遣部隊の中央司令部に連絡することができないと説明している。つまり、ロシア兵の中には携帯電話で将校や兵士と連絡を取り、状況把握に努めた者がいたのだろう。
・今回の戦争で印象的なのは民間の携帯無線を撮影した写真だ。ウクライナ軍が捕獲したということだが、さらに調べるとBaoFeng UV-82HPはシナから購入されたものだと分かった。これはV/UHF帯を使い、暗号化機能は持っていない。しかし異様だ。新しい無線機が行き渡っていないので、即興で対応したのだろうか。それとも支給された無線よりも民生品のほうが信頼できるということなのか。
・BaoFeng UV-82HPのようなは簡単にジャミングできるだろう。また、偽の通信を送り込むことも簡単だろう。さらに初歩的なCOMINT機器で位置を検出できる。つまり部隊の動きを把握できるだろう。
・米国の情報関係者はロシアがEWを駆使しないことに驚いている。なぜそうなったのかは明確な答えがないが、戦域に配備されたEWシステムと人員の数が不十分であったと考えるのが妥当だろう。また、味方が頼っている民間通信を邪魔しないように電子攻撃を控えているとも考えられる。
・ウクライナ軍は数では劣っているが、電磁スペクトルでは優位に立つ機会があるだろう。ロシア軍の無線を逆探知して敵の位置を掴み、有利に交戦できるかもしれない。もちろんウクライナ側の通信規律は厳密に守らなければならない。もしロシアが占領を完了した場合でも、戦争が長期化する可能性は高く、その場合は無線、通信の専門知識と経験を持つボランティアの活用を検討するべきだ。
※続き
・ロシアの将軍たちは湾岸戦争やユーゴ空爆、イラク戦争などを見てショックを受けたはずで、我々も同じようにしておかなければと考えていたはずだ。ところがそういった思想や演習の成果が活かされているように見えない。初日には大規模な空爆を行ったようだが、これを数日続けてウクライナを十分叩いてから地上部隊を進めればよかったのに、初日からいきなり地上部隊を侵攻させた。ウクライナ軍は健在なのに。空軍の活動も非常に低調だ。
歴史的な検証を待つ必要があるが、やはりロシア側は、ゼレンスキー政権は悪い政権で、ロシアが入っていけば抵抗せずに受け入れるだろうと考えていたとしか考えられない。
・もう一つの指摘。ウクライナは決して弱い国ではない。いじめられている小国というイメージを持たれがちだが、人口で言えば旧ソ連の中では2位。4200万人。面積でみてもロシア、カザフスタンに次いで第3位。欧州という括りで見れば最大の国である。しかも日本のような山地だらけではなく、ひたすら平地で、国土を全部利用できる。だから旧ソ連でも豊かな穀倉地帯であったし、重工業地帯でもあった。ウクライナ軍の総兵力は19万6千ぐらいで、地上兵力が一切合切で15万くらい、つまりロシアが今回集めてきた兵力と大体同じくらい。準軍事組織も色々あるし、ゼレンスキー大統領が総動員令を発令したので、数だけで見ればロシア軍よりもずっと大きい可能性がある。
しかもウクライナ側は内線作戦だがロシアは外線作戦。ウクライナの全周に軍を配備してウクライナ側に戦力を分散させるのかと思えば攻撃軸が5つくらいあって、外線作戦の利点を殺しているとしか思えない。
・今回ロシアはベラルーシからも侵攻した。ベラルーシはこれまでコウモリ外交で、弾道ミサイル警戒レーダと潜水艦に指令を出すVLF通信タワーは置かせていたがロシア軍の実働部隊は一切お断り、という姿勢をとってきたのに、今回は完全にロシア側に出撃基地を提供している状態。もうベラルーシは軍事的にロシアに逆らえなくなっているのかも。
先月ベラルーシ憲法が改正されて、18条(核兵器持ち込みの禁止も書かれていた)の記述がそっくり削除された。
・ウクライナは頑張っているが、総合力ではロシアに分があるのは間違いない。ゼレンスキー政権としては、徐々に経済制裁が効いて、ロシアが戦争を継続できなくなるのを狙っているのだろう。
※続き
・もしウクライナ軍がこの司令モジュールを回収できれば、貴重な情報源となるだろう。クラスハ−4の性能を知り、また、システムを動かすソフトウェアを解析して、サイバー戦争に利用できる抜け穴を見つけることができるかもしれない。ハードウェアを詳しく分析すればロシアの電子機器の製造能力といった別の見識が得られるかもしれないし、コンテナの中にある書類や物品も様々な情報を提供してくれるだろう。
※続き
実際のプランは1日目にベラルーシから第35混成軍をキエフ郊外の中継地(イルピン郊外のホステル)に送り、そこで燃料を補給し、2日目にキエフを包囲して3日目に破壊を開始する。3日で相手が降伏するとは思っていないが、最終的にキエフは破壊されるか(半年から2年)、降伏しかない。
この計画で重要なのは燃料だ。35混成軍(推定兵力7万、装甲車7000台、戦車2100台)は、1日目に給油すれはキエフを包囲するのに十分な燃料を得られる。
ロシア軍はベラルーシ国境から出撃し、70マイルを横断して予定通りホストメルに到着した。しかし燃料は来ていなかった。
補給車列はウクライナの妨害に遭っていた。暗視装置とドローンを装備したわずか30人のコマンドーによって。四輪バイクで湿地帯を高速で移動し、道路の狭い地点で先頭の3両を無力化して車列を足止めし、渋滞がどんどん長くなるとヒット・アンド・ランで攻撃を加える。車列は最終的に40マイル(65キロ)、1400台ものトラックが狭い道路に詰まった。2000人のロシア兵が護衛していたが、ウクライナの妨害を排除できなかった。
ロシアの司令部は3月11日までこの状況を把握していなかった。ロシアは他の道路で小さな代替輸送を行い、35軍に補給が届いたのは3月14日だった。この遅れがキエフを救った。ウクライナ側はロシア司令部をうまく騙し、いずれ輸送隊が35軍に届く、と2週間も思わせ続けた。
・35軍も装甲車が燃料切れで機動できない中で動いた。キエフを砲撃するためにはまず良い砲撃位置を確保しなければならない。ホストメルからキエフ方面に数キロ行くとイルピン(キエフから11マイル)がある。35軍は25日にイルピンの端に到着し、27日に攻撃を開始した。ウクライナ軍は待ち構えていて、1ヶ月も戦闘を続け、最終的に返り討ちにした。3月28日にウクライナはイルピンを解放。
35軍の機甲部隊はマカリウへも周ったが、ウクライナの機甲・対戦車部隊と衝突し、こちらはわずか2日で終了、3月22日にマカリウは解放された。
マカリウでは機甲部隊が破壊され、イルピンへの進出を試みた市街戦では歩兵の多くが全滅し、35軍の死傷者は半数に達したと思われる。部隊は3月31日にベラルーシへ撤退した。
※続き
・ウクライナはロシアの近代兵器や装備を大量に捕獲し、これらを欧米諸国が入手できるようにしている。戦利品は弾道ミサイルイスカンデルのほぼ無傷のもの、新しい電子戦装置、無線機器「アザート」と関連機器など。少なくとも1基のイスカンデルを無傷で回収できたのは大きい。イスカンデルには対抗策(小型のデコイ)が装備されていたので、西側はこれをもとに、既存のMDを修正できる。
・ロシア人は、ゼレンスキーを過小評価していた、ゼレンスキーが弁護士であり、テレビ番組のプロデューサーとしても成功していることを軽視していた。ゼレンスキーはメディアを使って国民を結集する方法を知っていたし、現地の司令官に権限を移譲する必要性も理解していた。ゼレンスキーは外国の説得に専念し、ウクライナが陥落すれば次は東ヨーロッパが標的になると訴えた。
ロシアはゼレンスキーの重要性を理解し、暗殺を何度も試みているが失敗し続けている。
・ウクライナは2014年以降、地上軍を25万人に増やし、22の各州に国土防衛隊の編成を命じた。2014年末までにこれらは32個大隊になり、軍の一部となった。軍は武器は供給したが、その他の装備は自弁か寄付に頼ったので、大隊によって質はばらつきがあった。戦闘が始まると防衛大隊は民間志願者の集結地になり続け、10万を超える志願者を吸収した。ゼレンスキーは政府の改革や腐敗抑制を公約に掲げて当選したが、地方の防衛部隊には干渉しなかった。すでに士気も高く、汚職も少なかったからだ。
・自他ともに認めるロシアの終身大統領であるプーチンは、負けるわけにはいかないのだ。彼は戦争犯罪人と宣言されており、退陣した場合、亡命できるような場所もほとんどない。イラン、北朝鮮、シナぐらいだろう。シナは欧米と良好な経済関係を保つ必要があるので、歓迎はしないだろう。
※続き
・ウクライナのネプチューン地対艦ミサイルの注目点は、十分な目標があったにもかかわらず、戦争序盤に登場しなかったことだ。単にミサイルの数が少なすぎて、価値の低い目標には使えなかったのかもしれない。また、納品が2021年から今春に1年ずれたという報道もあったので、量産したばかりのミサイルであった可能性もある。
・本当にミサイル攻撃だったのだろうか、沈没の原因は事故だったのではないか、という疑問については、他のロシア船が南下して海岸線との間に距離を置いたという西側の情報が重要だろう。事故であったのならそんな行動はとらないはずだ。
・歴史を振り返ると、40年前のアルゼンチンの巡洋艦ジェネラル・ベルグラーノ沈没との類似性に驚かされる。両方とも老朽化しながらも協力な兵装を持ち、士気に大きな影響力を持っていたはずだが、奇襲を受けて行動不能に陥った。
・モスクワ沈没で、ロシアの封鎖線は南下し、艦砲射撃も期待できなくなり、ウクライナ沿岸の形状から1隻が担当する領域がさらに増えることになる。また、ロシアが行っている違法な封鎖もなんとかできる可能性も出てきた。本来なら封鎖を行うのなら「封鎖の宣言」をしなければいけないのだが、ロシアはやっていない。西側の艦隊がオデッサへの「FONOPS」をやるのは技術的には可能だが、政治的な勇気がいるだろう。