食べられるのに捨てられてしまう食べ物「食品ロス」の削減について、政府が初めて数値目標を設定する。
国連の持続可能な開発目標(SDGs)に沿い、
家庭での食品ロスの量を2030年度までに00年度比で半減させることを目指す。
環境省が改定中の「循環型社会形成推進基本計画」に盛り込み、月内にも閣議決定する見通し。

同省によると、国内の食品廃棄物は増加傾向で、15年度には2842万トンに上った。
このうち食べ残しや食品メーカーの余剰在庫、小売店での売れ残りなどの食品ロスは、
飲食店など事業所からが357万トン、家庭からが289万トンの計646万トンで23%を占めた。
国連世界食糧計画(WFP)が途上国や災害被災地などへ送る食糧援助量(320万トン)の2倍を超える。

事業所から出る食品廃棄物は食品リサイクル法で家畜のえさや肥料などに再利用することが義務付けられているが、
家庭から出る食品廃棄物には規制や指針がない。