きなこテュヌスのスレ
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VIPの高校生コテハン
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なくなってる
悲しい 2017/11/09(木) 以降の酉
◆Nightmare.
それ以前の酉
◆khAB87mOfY
過去ログ参照用にどうぞ! 42 :きなこテュヌス ◆khAB87mOfY [悠久の時をかけるおはぎage]:2015/12/01(火) 03:54:45.112 ID:meAbo8RJM
最初はただの違和感だった。
何かおかしいと思いたったのが先週末の夜、そして週明けの今日、その正体に気付いた。
どれだけ鈍感な人間も、(たとえ、左右の靴下が異なっていることを、一日の終わりにようやく認める有様であろうと)
自分の部屋から本棚が消えれば、さすがに面食らう。
しかし、その時ぼくがまず思いを馳せたのは、読みかけの小説の続きだった。
ちょうど物語が佳境に入るところだったのに。
探偵役の主人公がコートをひるがえしている様を思い浮かべ、
自室のクローゼットが消失していることを知る。
なんということだ。
いくらファッションに頓着が無いとはいえ、本棚が消えて初めてそこに気付くとは。
それから僕の部屋漁りが始まった。
置き鏡、ウェットティッシュ、DVD(未開封)、スタンドライト、
エアコンのリモコン(まぁこれは僕が無くしただけかもしれないが)、加湿器。
これだけの物が部屋から消えていた。
”彼ら”は”誰”の手によって、”どこへ”行ったのだろう?
……そんなことを考えていたが、無駄だと悟った。
きっと、”彼ら”は必要とされていなかったのだ。
そう思い、ベッドに潜り込む。
――明日になって、ベッドが消えていたら嫌だな。
そんな心配は杞憂に終わった。
だって、次に消えたのは、僕だったから。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています