バイト先の女性社員と婚約した話
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5年前ぐらいの話ですが、
最近いろいろ思い出すので書いてみようと思いました。
書き溜めていないので、のんびり書いていきます。
ちなみに、スレ立てるのも書き込むのも初めてです。 メッセージのやりとりをしていくうちに仲良くなったし、
次第に電話もするようになった。
まぁここまでくれば、ご飯の約束も自然とできた。 俺もAさんも中部地方に住んでいて、新幹線が止まる某駅で待ち合わせをした。
この地域の人なら必ず知ってる待ち合わせスポットで約束をしていた。
俺は待ち合わせ時間の10分前に到着。
まだAさんはいなかった。
そして、待ち合わせの時間になっても来なかった。 電話してみると駅には来ているけど、
待ち合わせの場所にたどりつけないって言われた。
Aさんの提案で場所決めたのに、
なんで来れないねんって心の中でツッコんでた。
結局、Aさんがいる場所に俺が行って合流できた。
特に問い詰めなかったけど、方向音痴なのかなって勝手に思ってた。 洋食レストランに入って、お互い食べたいものを注文した。
食事中の会話はバイト先の話だったり、学生時代はサークルに入ってた話をした。
ご飯を美味しそうに食べるところがすごくかわいかった...
それなりにお腹も満たされて、店を出る雰囲気だったのでお手洗いに行った。
Aさんはテーブルで待っててくれたので、
「行きましょうか」と言うと、
Aさんが「うん、お会計はしといたよ!」と言った。
今日誘ってくれたし、年上だからってことでご馳走してくれたみたい。
正直、そこまでしてくれるとは思わなかったし、
Aさんも楽しく食事ができたのかなと思えた。
洋食屋を出るとAさんはデザートが食べたいと言って、喫茶店に立ち寄った。 これ、見てる人いますか....?
直線的な話で申し訳ない 喫茶店ではタルトと俺は紅茶、Aさんはコーヒーを注文した。
先に飲み物だけ来たんだけど、
コーヒーの味がAさんの口に合わなかったようで、
Aさん「俺君、このコーヒー苦くて飲めないから飲んでくれない?」
俺「いいですよ。じゃあ、僕の紅茶(飲みかけ)飲みますか?」
と、悪ふざけで聞いてみると
Aさん「いいよ!ありがと!」
ジャブをあっさりとかわされてしまった。
お互い飲みかけを交換して飲んだわけだけど、
このスキンシップの取り方が正しいかは置いといて
Aさんと距離を近づけられてるなと実感した。 このあとは特になにもなく解散。
解散から10分ぐらいしたら、
「今日はありがとう!また行こうね」
とメッセージがきたので、ひとりでニヤニヤしてました。 その後、
バイト先では話す機会が減っていたけど、メッセージのやり取りや電話は続いてた。
月日は流れ、大学生の俺は夏休みを迎えようとしていた。
俺はAさんを日帰り旅行に誘おうと計画していた。
相手は社会人だし断られる可能性もあるだろうけど、
当時の俺はそんな心配はしていなかった。 俺「日帰りで金沢に行こうと思うんですけど、よければ一緒にどうですか?」
Aさん「私も行っていいの?嬉しいけど無理しないで!」
俺「ぜひぜひ行きましょ〜」
Aさん「ありがと!」
という感じで、日帰りで金沢に行くことになった。 Aさんが切符の手配をすると言っていたので、任せることにした。
特急電車で行くことになったんだけど、
休日だったこともあり普通席の切符が取れなかった。
そしたら、
Aさん「普通車取れなかったから、グリーン車にしちゃった!差額は負担するよ!」
俺「えええ、席取れなかったのはAさんの責任じゃないし、差額は俺も出しますよ」
Aさん「もう買っちゃたから、大丈夫!」
全然大丈夫じゃないけど、年上ということもあってお金は自分で出したいところがあるみたい。
一度決めると意地でも曲げないところがあるのは、
頑固者だと思ったけどかっこいいなぁって思った。 日帰り水上バイク事故☆
_(:3 」∠)_ブペェ♪ 旅行当日、集合場所を決めても来ないと思ったので、
駅に着いたら連絡してもらい、その場所へ俺が行くという方式で合流した。
花柄のワンピースで来たAさんは、前にご飯へ行った時も
オシャレに気合が入っていて、こっちが緊張してしまった。
こんなときに「かわいいね」なんて言えればいいけど、言えず。
また、俺はこの日ある決心していた。 金沢到着。
午前中は兼六園をめぐり、市場で食べ歩きをした。
Aさんが美味しそうに食べてるところを見るだけで幸せでした。
お昼ご飯は市場で海鮮丼を食べたよ。
今回は俺がばれないように先に会計することができた。
Aさんがムスっとしてたけど、ドヤ顔してやったわ。
そしたら、めっちゃ笑ってていい感じにイチャイチャできた〜 午後は21世紀美術館行ってからのカフェ巡りした。
美術館だけど、写真取れる場所があったから、
一緒に撮ったり、お互いに撮りあったりめちゃくちゃよかった。
ここオススメです。ただ人が多い
東茶屋街に移動して、古民家カフェであんみつとか食べたよ
カフェでまったりしてるときは、撮った写真みたりお土産何にしようか決めてたわ。
カフェのお金は交渉の結果、Aさんが持つことになったとさ。 夜ごはんは駅にある寿司屋を食べた。
Aさんはお土産を家族と友達に買うらしく、紙袋を両手にたくさん持ってた。
少し持ったけど、1つの紙袋にパンパンに入っていて持って帰れるのかな...と思った。
さて、そろそろ帰る時間だ。 旅行前、俺はAさんに告白しようと決心をしていた。
そろそろだと思い、タイミングを計っていた。
駅は人が多くてできなかった。
電車の中、周りにお客がいるし無理だな...。
地元に帰ってきた。今度にしようかな。
という感じで、いろいろ言い訳を作ってしまい、できなかった。
情けない俺を殴ってくれ....。 さて、旅行から数日後。
Aさんを呼び出すことにした。もちろん告白するため。
これだけのために呼び出せば言い訳できないと考えたわけです。
仕事終わりにバイト先近くの公園に呼び出して、5分ぐらい世間話をした。
そして、
俺「ご飯行って旅行して、Aさんといる時間が心地よかったです。
俺はAさんのことが好きです。付き合ってくれませんか。」
Aさん「ごめんなさい。」
泣きながらそう言った。
to be continued... 正直、付き合えると思ってた。
俺「どうしてですか?」
Aさんが泣きすぎて何言ってるのかわからなかった。たぶんこう言ってた。
Aさん「私は社会人だし、俺君は学生じゃん?私もそろそろ将来を考えて付き合う人を選びたいの...。」
俺「なら、俺が卒業するまで待ってくれませんか(このとき大学2年)」
Aさん「それも考えたけど、私には時間がないの...。」
将来を考えると2年待つことはAさんにとってリスクだったのかもしれない。
俺は2年待って相手がいなかったら付き合うように説得しようと思ったけど、
これはAさんの気持ちが自分に向けられてない可能性もあるから言えなかった。
俺「わかりました...。」
Aさん「これからも仕事があるけど、普通に接してほしいの」
俺「そうですね。わかりました。」
こうして、俺たちは解散することになった。 フラれた直後は悲しい気持ちにはなったけど、
バイト先で会えるし、またいつも通り話せるからいいかなって考えてた。
Aさんが好きな気持ちに変わりはないし、バイトやめるまでは諦めたくはなかった。
ただ、バイトの担当が合わず1ヵ月Aさんと会話することはなかった。 夏休みが終わって少し経った頃、
Aさんとは変に意識せずに話せるようになった。
そこで俺はまたご飯に誘おうと思った。
Aさんとは彼氏彼女の関係にならずとも一緒にいたいという気持ちが強かった。
俺「Aさん久々にご飯行きませんか?」
Aさん「いいよ!最近声かけてくれないから嫌われたかと思ったよ〜」
って感じで告白してくれたやりとりを忘れたかのように接してくれた。 中華料理を食べに行った。
最近はまともに話していなかったから、お互いの近況報告ってことでいろいろ話した。
ただその日のAさんはなんか様子が変だった。
俺「この前の旅行も楽しかったですよね〜」
Aさん「金沢だっけ?また行きたいね!」
このあとも旅行の話をしたんだけど、
Aさんの受け答えが、「うん!」とか「そうだね!」みたいに素っ気ない感じだった。
やっぱり出かけた話とかはいろいろ思い出すから嫌だったのかなと思って
これ以降、話すのはやめた。
ご飯もおいしかったし、Aさんも可愛かったからよしとした。
でも、正直異性の友情が生まれないって本当なんだなって思った。 ここからAさんと仕事以外で会話することもなく、
俺のAさんに対する思いも時間が経つに薄れていた。
気が付けば10月が終わろうとしていた。
Aさんは11月生まれなので、何かプレゼントをあげたほうがいいのか悩んだ。
11月に入ると、久々にAさんからメッセージが来た 久しぶり、元気?みたいなやりとりをして、
話したいことがあるらしく、電話することになった。
Aさんに「忙しくて仕事中話しかけられなくてごめんね」と言われた。
俺も避けてはいないけど、特別話す必要もないだろうっていう気持ちが
相手に伝わってしまったかもしれないから、俺も謝った。
話は本題に入っていく、
Aさん「11月に東京に行くんだけど、一緒に行かない?」
俺「え?」
正直、意味が分からなかった。
俺「俺はぜひ行きたいですけど、
前に俺はAさんにフラれました。なんで、俺を誘うんですか?」
Aさんは何かを察したようだった。
Aさん「あ〜、その話もしないといけないね。
俺君の気持ちを踏みにじるようなことはしないから、私を信じてほしい。」
いつもはちょっとふざけた感じで話しているのに、この時は真剣だった。
なので、俺はAさんを信じて一緒に東京に行くことになった。 俺はAさんの誕生日プレゼントを買い、
Aさんと東京へ行った。
ちなみに、東京へ日帰りで行くことは無理なので1泊2日の旅程となる。
東京へ行くのは久々で楽しみだったけど
Aさんの言っていた「その話」が気になりすぎてそれどころじゃなかった。
浅草と上野に行った。1日があっという間だった。
夜ごはんはホテルでいただいた。
少し格式の高そうなホテルだったけど、利用客は若い人が多かったので安心した。
ご飯のタイミングで、誕生日プレゼントを渡した。
もらえるとは思っていなかったみたいで、結構驚いてたけど喜んでた。
部屋はツインでそこそこ広め、俺はシャワーを浴びて部屋に戻ると22時になっていた。
しばらくテレビを見ていたけど、
お風呂から出てきたAさんはテレビを消して話し始めた。 Aさん「私は俺君のこと好きだよ。俺君のこともっと知りたい
これから話すことを受け入れてくれるなら、私と付き合ってほしい。」
俺「・・・」
俺は黙ってうなずいた。
Aさんから言われたことをまとめると。
・Aさんは学生時代にあることに巻き込まれて、強いストレスを受け
その結果、それまでの記憶を失ってしまった。
・記憶を失った後も定期的に記憶が損失してしまう。
・人との関係や仕事についてはメモを残しているらしい。
忘れたときは、それを見て知る。
この3つを話された。
なんて声をかければいいかわからなかった。
胸のざわつきというか、もう、なんて表現していいかわからなかった。 俺もAさんと関わるようになってから気になるところではあった。
だから、覚えている範囲でAさんに確認したんだ
俺 「ご飯行ったときに待ち合わせの場所に来れなかったのは?」
Aさん「駅の場所は知っていたけど、待ち合わせの場所がどこにあるのかわからなかった」
俺 「旅行行ったの覚えてます?」
Aさん「朝起きたら、前の日の記憶がなかった。写真を見て金沢に行ったのは思い出せたけど、
詳しい場所までは思い出せなかった」
俺 「告白したのも忘れてますよね?」
Aさん「ごめんね...」
泣いてしまったので、もう聞くのはやめた。
お付き合いしたい気持ちはあるけど、中途半端な気持ちじゃダメだなって思った。
でもAさんを守りたかったし、一緒にいたかった。
そのあとお互い話し合って気が付けば日を超えてた
俺「話してくれてありがとう。
Aさんが俺を信じてくれるなら、その期待に応えたいし
これからも一緒にいろんなことをしたい」
Aさんは泣いて頷いてた。
こうして付き合うことになりました
この日はシングルのベッドに2人で寝たが、
朝起きると俺は床で寝ていた。 2日目も東京を観光し、地元へ帰った。
今回の旅行でAさんのことを知ることができた。
考えないといけないこともたくさんあるけど、
当時はAさんと一緒にいることができるのがなによりも嬉しかった。 時は流れ、
俺は大学を卒業し、就職。
Aさんも仕事を続けている。
この間もたびたび記憶がなくなることはあったが、
大事になることはなかった。
お互い社会人になったため、
会う時間を作ることが難しくなってきた。
Aさん「最近会えないし、一緒に住まない?」
仕事終わりにメッセージがこんなメッセージが届いた。
この日Aさんと電話して、まずお互いの両親に挨拶しようということになった。 Aさんのご両親に挨拶しに行った時には、
あの話がメインになった。
本人から話は聞いていたから、ほぼ確認みたいなもので覚悟はできていた。
Aさんが一度席を外した際に、ご両親に言われた。
Aさん父「俺君、本当にAと暮らすのかい?
もし、Aの記憶が戻ったらどうする?」
俺 「正直、わからないです...。」
このとき、Aさん父は納得いってない様子だった。
Aさんが戻ってくる前に
Aさん父「Aのことを一番に考えてくれるのは親として嬉しい。
もしものことを考えておかないと、辛くなるのは俺君かもしれないよ。」
そう言われて、ドキッっとした。
ご両親からは厳しいことも言われたけど、
同居については許可をもらえた。
最後は、Aさん父に「頼んだぞ」と言われた。 俺の家に挨拶しに来たときは祭りだった。
俺の母親はたくさんの料理をふるまい、
食べ終わるとみんなでボードゲームすることになった。
結構盛り上がり、Aさんも楽しそうだった。
親にあの話は事前にしてたけど、
それを忘れて楽しんでもらいたい気持ちがあったみたい。
俺には姉がいるけど、
インスタフォローしたり、ファッションの話して仲良くなってたわ
言うまでもなく、同居を許可してくれた。 物件探し、引っ越し等を含め1年ぐらいかかってしまったが、
ようやく同居がスタートした。
2LDKのマンションに住むことになり、
2部屋は寝室とAさんの部屋にした。
俺の荷物とかクローゼットはリビングに置くことになった。
家事は当番制にして、できないときはお互い手伝うみたいにした。
俺は一人暮らししたことないから、一人ぐらい経験のあるAさんに
最初はいろいろ教えてもらった。
家事をする中でもその人の性格が出ることもあり、新鮮だったな
一緒に料理したり、テレビ見たり、お風呂に入ったり...。
旅行とかで一緒に過ごすのもいいけど、
何気ない日常を好きな人と過ごすことがどれだけ幸せなことか実感できた。
そして、1年半ぐらい経って生活が安定してきた俺は結婚を考え始める。 ここから時間はかからなかった。
お互いそろそろだと思っていたし、たまには外で食事しようと約束をした。
プロポーズする場所は、最初にご飯を食べに行った洋食レストランにしようと決めていた。
変に緊張しないだろうし、サプライズになると思った。
学生時代にAさんは「急に指輪のデザインは一緒に決めたいな」みたいなことを言っていたので、
指輪は用意しなかった。
久々にこのレストランに入ったので、懐かしさがあった。
Aさんとは昔話で盛り上がったし、ここまでいろいろあったな...って
難しく考えたくなかったから、簡潔に思いを伝えた。
俺「これからもAのそばにいたいし、Aには俺のそばにいてほしい。
俺と結婚してください。」
A 「はい!よろしくね」
ちょっと涙ぐんでいたけど笑顔だった。
プロポーズしたからって生活が変わるわけじゃないけど、
すごい満たされた気分になった。
帰り道に婚約指輪を買いに行く約束をしながら、セブンでデザート買って帰りました お互い仕事があったので、休みが合わず
指輪買いに行く予定が延期に次ぐ延期になっていた。
ある日、昼間に珍しくメッセージが来た。
Aの父から「今大丈夫か?」
これだけだった。
俺「大丈夫ですよ〜」
既読はついたが、返信は来なかった。
返信を待っていると、電話がかかってきた。
A父「仕事中にごめんね。
今、Aと病院にいるんだ。来れるか?」
俺 「大丈夫ですけど、なにがあったんですか」
このとき体が熱くなっていた気がする。
A父「なら、今すぐ来てくれ。」
A父は詳しくは話してくれなかったが、落ち着いた口調でそう言った。
病院へ来るように言うってことは相当なことだろうし、
にしては落ち着きすぎている。
病院までの道のりはいつも以上に長く感じた。
気が付けば速足になっていたし、どんどん不安になって
はやくAを見て安心したかった。 病院に着くと病室の前で医者とAの父母が話をしていた。
こっちに気が付くと、Aの母が泣いていた。
医者「俺さんですね?」
俺 「はい」
医者「Aさんは今病室にいます。
簡単に言いますと、おそらく、前の記憶が戻ったと思われます」
俺はAの父を見た。
そしたら申し訳なさそうに頷いていた。
俺 「じゃあ、これまでの記憶は?」
医者「俺さんの写真を見せましたが、知らないようでした。
これから空いた時間の記憶がないことに気が付いて
本人が困惑すると思いますが、周りの人が落ち着いて対応することが必要になります」
何も考えられなかった。医者は話を続ける。
医者「Aさんにお会いになりますか?」
俺 「は、はい」
扉を開けるとAがいた。いつものA。今日一緒に朝ご飯を食べたAだ。
俺「お、おはよう。元気?」
A 「元気だけど、君は?」
俺「元気だよ」
A 「あなたの名前は?」
前のAよりも声が低い感じがした。見た目はAだけど、Aじゃない。
涙が出そうだった。
俺「ごめん、ちょっとお手洗い行ってくる」
A 「そう。」
扉の所にAの父母がいたので、小声で「今日は帰ります。」と言って家に帰った。
帰り道どうやって帰ったかはわからない。
家には誰もいない。もうなにもわからない。 気が付けば寝ていた。朝5時。
とりあえず、シャワーを浴びた。
今の状況を受け入れないといけないんだけど、考えたくなかった。
仕事すれば忘れられるかもしれないと思い、出社した。
出社すると隣の席の先輩に
先輩「どうした?」
と言われたらしい。俺は聞こえていなかった。
パソコン開いて、仕事を始める。
メールチェック。
後ろから声がしたので振り返ると、マネージャーがいた。
マネ「大丈夫か?体調悪いなら帰っても大丈夫だからな」
俺 「はい。大丈夫です。」
このとき顔色がめちゃくちゃ悪かったらしく、
先輩がマネに声をかけたみたいだ。
結局この日は午前中で帰れと言われ帰った。
集中しているときは、どうにかなったが、
ふとした瞬間に思い出してしまう...。
家に帰ると、Aの父母が来ていた。
俺に電話したが、反応しなかったから様子を見に来たらしい。 3人でテーブルを囲み、A父が話し始めた。
失う前の記憶が戻ったが、代わりに失った後の記憶がなくなったとのこと
体に異常はなく、1週間様子を見て問題なければ退院する。
A父から「俺君にはAのそばにいてほしい」って頭下げられた。
まずは今の状況を理解してもらい、治療を続けていく方針になった。
いろいろ話していたが、覚えていたのはこれくらい。
次の日病院行くことにもなった。
この日の夜は寝れなかったのを覚えている。
明日、どんな話をすればいいのかわからなかった。
A父には任せると言われていたが、それが一番難しいんだよなって思ってた。 当日、A両親と病院で待ち合わせて病室へ向かった。
先にA両親が入り、そのあとに俺が入った。
Aと目が合った。
A 「あ、この前の」
俺「どうも、俺と言います」
とりあえず、俺の自己紹介をした。
話し終えると
A 「知ってるよ。私と付き合ってるんでしょ?」
俺「まぁ、そうっすね」
前よりも口調が強気な気がした。これも悪くないなと思った
両親は今の状況をある程度説明したと言っていたし、
病室の机にAの携帯が置かれていたから、自分の置かれている状況は把握してるのだと思う。
Aはなんでも知ってるんだぞって顔をしていたので、
俺「プロポーズもしちゃったからな〜」
A 「え!嘘!」
慌てて口を押えて驚いている様子だった。めっちゃ耳赤くなってるし。
徐々にではあるが、話していくうちに新しいAを受け入れるようになっていた。
その日は、1日中Aと話すことができた。
久々に人と話した感じがして、すごく楽しかった。
俺はそれからAが退院するまで病院に行った。
無事、Aは退院することになった。 退院して、そのまま俺の家に来た。
Aは自分の部屋に入って、いろいろ見ていた。
その中には、Aが書いていたと思われる日記があった。
俺はAが日記を書いていることを知らなかった。
Aは「これなに?」みたいな顔をしていたが、
「読んでみれば?」と俺は言った。
5分ぐらい真剣に読んでいた。
日記を3冊ほど手に取って、
A 「今日はこれだけ持って帰ろうかな」
俺「必要な時に欲しいものもっていけばいいさ」
A 「そうね。」
A 「私たちもう一度やり直せるかな?」
俺「わからないけど、その気持ちがあればきっと大丈夫。」
俺たちは2週目のスタートを切ったのであった。
おしまい。 という話でした。
後半駆け足だった気がするけど、
最後まで読んでくれた方、ありがとうございました!
感想とか書いてもらえると嬉しいです。
質問とかあれば、答えられる範囲で答えます。 記憶の戻る前に2人だけの何かしらのルールを決めていたのですか? >>54
同棲する上でのルールは一般的なものだと思います。
特別なものでいうと、
・些細なことでも記録に残すこと(作業の手順とか)
・思い出をたくさん作る(出かけたりしたら写真、動画とかを撮る)
・緊急連絡先(俺の電話番号)と帰る場所(住所)を持ち歩く
ぐらいですかね。
あとはお互いを信じるとか何かあっても動じないとか
心理的なものは多いですね。 Aさんが記憶を無くした時、Aさんの周りの人の反応ってどんな感じでしたか? 大切な家族との思い出を取り戻したAさん
記憶を失う悪夢を思い出したAさん
1氏の最善の行動は悪夢を塗り替える新しい思い出を作ることだけど
後半戦の話しに期待! >>57
機会がありましたら、続きを書きたいと思います! >>56
当然、みんな驚いていました。
友達の中でもこの事情を知らない人もいたようです。
記憶を失う前の友達がお見舞いに来るってこともありましたね。
知らない男が来ていたときはプチ修羅場でしたね笑
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