日露「北方領土」交渉を任された「河野太郎」に“野次”雑言
ttps://www.dailyshincho.jp/article/2018/12180558/
〈日露高官協議を新設 平和条約交渉 河野外相訪露へ〉
 こんな見出しが産経新聞の1面トップに躍ったのは今月3日のこと。
 前日にアルゼンチンで会談したロシアのプーチン大統領と安倍首相が、日露両外相のもと、実務者協議の設置を決めたと
報じたのだ。北方領土の返還を巡り、コトは順調に進んでいるとも見えるのだが、
「官邸の意向を汲んだ産経の提灯記事ですよ」
 と、外務省関係者はにべもない。
「この記事だけ見れば、外務省主導で北方領土返還交渉が進みだしたかに見えますが、未だにバックチャンネルを握っている
のは、官邸の今井尚哉(たかや)首相秘書官なんです。外務省はお飾りに過ぎず、実務者協議も交渉が上手く進んでいることを
アピールするための見せ玉(ぎょく)に過ぎない。日本側の担当者である森健良(たけお)外務審議官も、対露交渉の専門家では
ありませんしね」
 安倍政権発足以来、外交でも“官邸主導”が進み、対米、対露、対北朝鮮と主要な外交チャンネルを全て官邸に奪われて
しまった外務省。もっとも、彼らの不満の矛先は官邸に向かうだけではないと言う。
「河野太郎外相の存在も面白くないんです。昨年8月の就任以来、1年あまりで50カ国以上の外遊を行ってきた河野さんですが、
おかげで外務省の予算はカツカツに。職員の出張費まで圧迫し始め、省内では“あれじゃスタンプラリー外交だ”と嘆き節が絶え
ません。それに、河野さんは、2島返還を盛り込み日ソ共同宣言を成立させた河野一郎農相の孫。4島一括の原則を崩さない
外務省からすれば、河野さんが北方領土返還交渉に携わること自体、心配でならない」