大西武文(平成退屈男)のねずみ講にご注意
翌日、盛大な戦勝式典が執り行われた。マチアはバルバス提督から、軍人最高の勲章を授与された。
大観衆の中、居並ぶ軍人と、戦死した兵士の家族が並び、「月の歌」を斉唱した。
月影の 至らぬ里は 無けれども
眺むる人の 心にぞ澄む
マチアは、勲章を首に掛けていたが、旗を見る事は無く、背を丸めて、ただただ、俯いていた。
エミリは常にマチアに寄り添っていた。胸を張って、旗を見上げ、小声で斉唱した。涙が溢れて止まらなかった。
夜、海に一人で行った。エミリは、星を眺めていた。
「どの星だろう・・・」
ウルコフの星を探した。そのとき、一筋の流れ星が走った。
「あ・・・」
エミリは、一人で叫んだ。
「ばかやろーッ!」
叫び終わる前に、流れ星は消えた。
大きな青い惑星が、夜空に浮かんでいた。
(母を頼む)
ウルコフの声が聞こえた。エミリは、ただひたすら、一人で泣きじゃくった。
(了) 小説「故郷への凱旋」
故郷への凱旋
・・・私はこの作品を、すべてのハンセン病患者に捧げる・・・
昭和十七年春、十八歳の小宮山浩作は、家で母・オキナと食事をしていた。
「きっと戦闘機乗りになる」
息子が言うと、母は、
「戦闘機は危ないよ。偵察機とか、そういう安全な飛行機にしな」
しかし息子は、
「男なら、零戦(れいせん)だよ。敵をバッタバッタと、撃ち落すんだ」
「零戦はそんなに凄いのかい?」
「世界一の戦闘機だ。ドイツのメッサーシュミットや、イギリスのスピットファイアや、アメリカのグラマンより、はるかに、はるかに」
「困ったもんだねえ。父さんは中華事変で戦死して、息子はおまえだけだ。何とか、生きて帰ってきて欲しいけどねえ」
「母さん、御国のために、出征するんだ。御国のためは、家族のため。母さんのためなんだよ」
「そんな屁理屈・・・」
食べ終わると、
「じゃあ、行くよ」
立ち上がった。母は見送りに出る。家の周りでは、近所の人たちが、日の丸を振って、歓声を上げた。
「頑張れよ、浩作!」
「コウちゃん、英雄になって帰ってくるんだよ!」
思い思いに声援を送った。迎えに来ていた兵隊が、
「さあ、小宮山、行こうか」
声を掛けると、
「はい!」
と、まだ赤い頬で返事をした。
皆は「ウオー」と、大歓声を上げる。母は、一応、皆の前では、笑っていた。そして、一人息子は、旅立った。 浩作は、霞ヶ浦の予科練で、訓練を受けた。そして、卒業を迎える。七つボタンの制服で卒業式を迎えると、いよいよ、配属の発表だった。順番に、名前が呼ばれる。そして、浩作の番だった。
「小宮山浩作!」
「はい!」
「ラバウル海軍航空隊!」
「はっ!」敬礼した。
浩作は、日本軍最強部隊、いや、世界最強部隊の、ニューブリテン島・ラバウルに配属になった。
同期の数人と共に、輸送船で、ラバウルに着任した。昭和十八年春だった。上陸すると、上官が出迎えた。名前を確認すると、
「ついて来い」
基地へ向かう。浩作は頬を紅潮させていた。
(世界最強の精鋭に選ばれた)
それだけで、興奮が収まらない。上官の後について、歩いていく。
そのときだった。
「ウイーーーーン」
と、けたたましくサイレンが鳴った。上官が、
「しまった。来やがった」
と、手をかざして、海の方を見ている。浩作たちも、そちらを見た。すると、空から、どす黒い塊が、近づいてきた。
「野郎、アメ公め・・・」
そういうと、
「おい、おまえら!」
「はい!」
「適当に基地で待ってろ。俺も飛ぶ」
そういうと、走り出して、去ってしまった。浩作たちは、歩きながら、基地に向かうが、見ていると、空の塊が、どんどん迫ってくる。そして、一機、二機、三機、・・・と、地上から、零戦が飛び立つ。 アメリカ軍の空襲だった。それを、ラバウル航空隊が迎え撃つ。見ていると、敵の編隊と、味方の編隊が、空で交差した。
そして、入り乱れ、やがて、火を吹いて墜落してゆく機体が、一機、また一機と、現われた。零戦は、まず爆撃機を狙っているらしい。
大型の航空機が、次々と墜落してゆく。しかし、中には、零戦が、敵戦闘機にやられて、墜落していた。
一時間も経ったであろうか。やがて、両軍は散らばって、アメリカ軍は帰投していった。
迎撃に向かった零戦が戻ってくる。
「おい、出迎えよう」
だれかが言うと、浩作たちは、戻って来る味方を出迎えに行った。中には、被弾して、血を流している飛行兵も居る。整備兵たちが、それらを抱き抱えて、診療所に連れて行く。
「すげえ・・・これが、戦争か」
誰かが唸った。すると、一人の飛行兵が、近づいてきた。階級章を見ると、「一等飛行兵曹(一飛曹)である。
自分たちは「二等飛行兵曹(二飛曹)」だから、たかが一階級上である。新米の連中は、挨拶程度に「敬礼」をした。するとその一飛曹は、
「あほんだらーーっ」
と、全員を殴り倒した。
「な、なんです、か・・・」
と、反抗した新米は、もう一発、殴られた。訳が分らない。
「貴様ら! 何を見ている! 大将のつもりか!」
怒号が轟く。
「す、すみません。初めてなもんで」
と言った新米にも、もう一発鉄拳が下った。
「な、・・・」
と、皆、ただただ、怯えている。一飛曹の飛行兵は、
「貴様らも手伝わんか! ろくに戦闘できな奴が、偉そうにするな!」
「は、はい!」
と、全員立ち上がって、とにかく、負傷者を探したが、もう、皆運ばれていた。
「どうしよう」
と、おろおろしていると、
「おい」
と、今度は「上等飛行兵曹(上飛曹)」が、声を掛けてきた。
「なんや、おまえら?」
すると浩作が、
「は、はい! 今日、着任しました!」
そういうと、
「ふん」
と、無視して、行ってしまった。 とにかく、訳が分らない。みんな、何を怒っているのか???
すると今度は、「少尉」の階級章を付けた飛行兵が寄ってきた。これには、さすがに、驚愕した。みな、一斉に、「敬礼」をする。すると少尉は、「敬礼」を返してきた。そして、
「おまえら、誰なんだ? さっきから見ていると、うろうろしているだけじゃねえか」
「は、はい! 小宮山二等飛行兵曹であります!」
すると、みんなが、順番に名乗った。
「ああ、分った。新米だな」と、少尉。
「はい。ただ今、着任しまいたいしまいた!」ろれつが回らない。
「ついて来い」
そう言って、歩き出した。皆は、少しホッとする。付いていった。
基地に入る。飛行兵たちが、飛行服を着替えていた。浩作たちが部屋に入ると、皆が一斉に「ジロ」と、睨んで、無視した。ビビッていると、少尉は、「じゃ」と、どこかへ行ってしまった。
浩作たちは、呆然と立っている。すると、また一人、「一飛曹」が寄ってきて、真ん前に立った。
「おい」
「はい!」
「予科練で習わなかったのか?」
「は、何をですか?」
「馬鹿やろーーーっ!」
「ひえー」
また、大怒号である。とにかく、緊張して、訳が分らない。するとその一飛曹、
「挨拶だよ、挨拶! 阿呆か、おまえら!」
やっと、何を怒られているのかが、分った。
「は、はいっ。小宮山二飛曹、着任しました!」
と、また順番に、挨拶する。するとその一飛曹、耳に手をやって、
「はあ? いま、何か言ったか? 聞こえんぞ」
すると浩作たち、力の限り、咽が破れんばかりの大声を張り上げた。
「こみやまにひそうであります!!!」
と、皆が力を振り絞って、「挨拶」をすると、
「ははは」
と、部屋のみんなが、初めて、笑い始めた。 「よおーし・・・」
と、一飛曹は、
「俺は、坂川一飛曹だ。おい、おまえ」
と、浩作を呼んだ。
「はっ」
すると、また、耳に手をやる。浩作は、
「はいっっ!!!」
と、力の限り、声を振り絞った。
「来い」
と、ベッドの方に行き、座ると、軍靴を脱いで、
「磨け」
浩作は、
「はいいい!!!」
と、返事をする。軍靴とブラシをもらうと、しゃがんで磨き始めた。
(やれやれ・・・これから、どうなるか・・・)
その夜は、爆睡した。 浩作たち新米は、数日間、おろおろして過ごした。とにかく、何をしていいのかが、分らない。その間、敵の空襲は無かった。
数日後、やっと、上官に呼ばれた。「大隊長」の部屋に一人で行く。
「小宮山二飛曹、入ります!!」
でかい声で挨拶して、入った。「大尉」の階級章を付けた、若い将校が机に座っていた。
「おう、小宮山か。座れ」
机の前の椅子を勧める。
「失礼します!!」
浩作は、律儀に座った。
「どうだ。ラバウルは?」
「はい! 私も早く飛んで、敵機を撃墜したいです!!」
大隊長は、笑った。
「今日から、栗屋大隊・第二中隊の長谷川小隊三番機を命ずる。小隊は三機で一小隊、三小隊で一中隊、栗屋大隊は、四中隊、大隊長と大隊付の二機を合わせて、全部で三十八機だ。覚えておけ」
「はっ!!」
「俺は、大隊長・栗屋大尉だ。よろしくな」
小宮山は、立ち上がった。
「はっ!! よろしくお願い申し上げます!!」
部屋を出て、飛行場に向かった。いよいよ、自分に飛行機が与えられる。ワクワクした。整備兵たちに聞いて、「長谷川小隊長」を探した。
「飛行兵曹長(飛曹長)」の階級章を付けた若い人が、零戦の傍に居るのを見つけて、走り寄った。
「失礼いたします!!! 小宮山二飛曹であります! 大隊長の命令により、長谷川小隊長のもとに参りました!」
すると、その小隊長は、
「おお、小宮山か。今日から、俺の三番機だ。おまえの乗る飛行機を見せよう」
「はい!!」
付いていくと、ちょっと古いが、しっかりした機体の、零戦の傍に来た。浩作は興奮する。 「これが、おまえの搭乗機だ。尾翼に「K384」と書いてある。覚えておけ。
「は、はい!」
「どうだ。飛んでみるか?」
「い、いいのでありますか?」
「もちろんだ。俺に付いて来い。さあ、着替えてこい」
「はははい!」
小躍りして、兵舎に駆け込んで、飛行服に着替えた。部屋に居た誰かが、
「何を慌てている? 空襲か?」
浩作は、
「飛行機を与えられました。今から初めて飛びます!」答えた。
「はっはっは。そりゃよかったな!」
浩作は、すぐに自分の愛機に向かった。整備兵が整備している。長谷川小隊長が待っていた。
「さあ、乗れ」
浩作は、梯子を伝って、コックピットに乗り込んだ。小隊長が翼に乗って、指示してくる。
「基本操作は知っているな?」
「はい! これが、操縦桿、これがスロットル、これがフットバー・・・」と、自分で説明する。
「零戦は練習機の赤とんぼとは違う。速度も旋回能力も桁違いだ。
いいか、これが、機首の7カンマ7ミリ機銃のスイッチ、操縦桿のノブのボタンが、機翼の20ミリ機関砲だ。
機銃は、撃ち続けると、数分で弾が切れる。撃つ時は、タタン、タタン、と、数発づつ撃て」
「は、はい」
「今、小川さんが空砲を入れてくれている。この機を担当する整備兵だ。挨拶しろ」
見ると、機体の下で、その人が弾丸を込めていた。浩作は大声で、
「小川さん! 小宮山二飛曹です! これからよろしくお願いします!!」敬礼する。
小川さんは、ニコ、と笑って、
「頑張れよ。にいちゃん」
敬礼を返した。小隊長は、「おい」と、下に居た「一飛曹」の飛行兵を呼ぶ。
「はっ」と、その人も翼に乗ってきた。
「二番機の斎藤一飛曹だ。今から、三機で練習だ」
「よろしく。斎藤一飛曹だ」
浩作は「敬礼」して、
「よろしくお願いします! 小宮山二飛曹であります!」
「元気がいいですな」
長谷川と斎藤が笑った。
「よし、飛ぶぞ。とにかく、俺たちに付いて、同じ飛び方をしろ。俺たちはくっついて飛ぶが、おまえは馴れるまで、二十メートル離れて飛べ。衝突されたら叶わんからな」
「はい! 分りました!」
「よし、エンジン点火!」
「エンジン点火!」
復唱し、スイッチを回す。キュルルル・・・と、三つのプロペラが回り始めた。ポン、と、浩作の頭を叩くと、長谷川と斎藤は、下へ降りた。それぞれの愛機に乗り込む。浩作は、興奮して、体が震えてきた。 整備兵の小川が乗ってきた。
「今日は、撃ちまくってもいいぞ。空砲だからな。でも、絶対に小隊長を狙うなよ」
冗談を言う。
「は、はい!」
見ると、長谷川が手を振っている。
「二人に付いて行け」
と言うと、小川は降りた。見ると、長谷川機が、動き出した。二番機の斎藤機も動き出す。浩作は、小川に「敬礼」をして、風防を締め、スロットルを上げた。機体が、動き始める。
「母さん、俺、戦闘機乗りになったよ」
独り言をいいながら、操縦桿を握る。長谷川機と斎藤機は、滑走路に入り、滑走を始めた。浩作も、付いていく。
まず、長谷川機が、滑走を初めて、飛び立った。次に、斎藤機が、飛び立った。浩作は、スロットルを上げて、滑走を始めた。機体が走り始める。50キロ、100キロ、と、速度が上がる。風景が、後ろに流れる。
スロットルを全開して、操縦桿を引いた。フワ、と、零戦が飛んだ。そのまま真っ直ぐ、空に向かう。
前の二機は、ゆっくり飛んで、待っている。浩作は速度を上げた。二機に追い付いて、二十メートル後ろに付く。
長谷川機が、機体を振った。すると、二機は、右と左に急旋回する。浩作は、小隊長の方に付いていった。すると、上から、何かが、こちらに向かってきた。
そして、ぴったりと真後ろに付かれる。長谷川が急上昇する。工作も上昇した。しかし、後ろの機は、付いてくる。良く見ると、斎藤だった。
「くそう。振り切ってやる」
勝手に、右に急旋回した。長谷川は、左に急旋回した。斎藤は、浩作の後ろに付いてくる。振り切れない。すると、長谷川が、斎藤の後ろを取った。斎藤は旋回して、逃げた。
長谷川が、浩作の横に付いた。斎藤の方に指を指す。浩作は「敬礼」した。斎藤を追いかける。斎藤は、わざとゆっくり飛んでいた。浩作は、その後ろを取った。操縦桿のノブに親指を掛ける。
「ドドドドー」
と、機銃が空砲を発射して、機体が振動した。斎藤は旋回して逃げる。わざと下手な逃げ方をしている。浩作は、追いかけた。すると、ヒューンと、少し離れた所を、オレンジ色の実弾が掠めた。
「敵か!」
と、驚いて後ろを見ると、長谷川だった。浩作は冷や汗を掻く。斎藤を放って、旋回して逃げた。
一時間ほど練習すると、三機は、地上に降りた。浩作は、機体を降りて、長谷川に駆け寄る。
「小隊長!」
「どうだ? 零戦の感じは?」
降りながら聞いてくる。
「はい、最高です!」
「そうだろう」と、話し掛けたのは、斎藤だった。
「おまえ、なかなかセンスいいぞ」褒めてくる。
「ありがとうございます!」
三人は、兵舎に向かって、歩き始めた。 「これからは、三人、どこでも一緒だ。早く腕を磨け、小宮山」長谷川が激励する。
「はい!」
まだ興奮おさまらず、浩作は、その夜は、眠れなかった。
数日後、またアメリカ軍の空襲があった。「ウィーン」と、空襲警報が鳴り響く。昼の食事をしているときだった。
「小宮山、来い!」
長谷川が食事を放り出して、部屋に向かう。浩作も付いていった。急いで飛行服に着替える。
「行くぞ!」
「はい!」
浩作の初陣だった。武者震いしてくる。ずらっと並んだ零戦に、大勢の飛行兵が一斉に駆け寄る。浩作も、自分の機に乗り込んだ。無線を操作する。
「こちら長谷川、小宮山、聞こえるか?」
「はい。聞こえます」
「日本の無線は壊れ易いからな、壊れたら、とにかく俺のケツに付いて来い」
「はい。分りました」
「いくぞ! 斎藤、いいか」
「こちら斎藤、発進準備よし」
「俺に続け」
次々に零戦が発進していく。空を見ると、あの、着任していた日のように、黒い塊がこちらに向かってきていた。
「母さん、見ていてくれ」
「いくぞ!」
見ると、長谷川が滑走を始めた。続いて、斎藤が走り始めた。浩作は、スロットルを上げて、発進を始める。機体が滑走する。
充分に速度を上げたところで、スロットルを全開して、操縦桿を引いた。機体がフワ、と、浮かび上がる。
長谷川と斎藤と浩作は、編隊を組んだ。
「こちら大隊長、先に爆撃機を狙う。第二中隊は戦闘機を引き付けろ」
「こちら第二中隊長、了解」
すると、九機が、大きく突進した。
「ついて来い、小宮山」
「はい」
とにかく長谷川にピッタリ付いていった。
敵も、戦闘機が突進してくる。中隊は、高度を上げた。すると、敵も高度を上げてきた。
「ソウドウが居るぞ。斎藤、気を付けろ」
「了解」
「ソウドウ?」と、浩作が言うと、長谷川は、
「胴体が二つある戦闘機だ。ロッキードP38だ。あれには気を付けろ」
「珍しいですね」
「グラマンも前のF4Fじゃない。新型のF6Fだ。馬力が強い」
「了解」
遂に、両軍は交差した。
「こちら中隊長、小隊行動」
「長谷川、了解」
「三上、了解」
今度は、三機での行動になった。すれ違いざま、敵が機銃を撃ってきた。長谷川は急旋回した。斎藤と浩作も付いていく。 「二時のグラマン四機を狙う」
「了解」と斎藤。
「了解」浩作も返事した。
右に捻り、上からグラマンの編隊を取った。ドドドド、と、長谷川が機銃を撃つ。グラマンは、散開した。長谷川は先頭の機を追った。斎藤は右の機に付いていった。浩作は、
「ならば」
と、左に旋回した。グラマンの後ろに付く。ドドドド、と、機銃を発射するが、全然当たらない。更に追う。また、ドドドド、と、発射するが、外れた。敵が右に急旋回する。浩作は喰らいつく。また、ドドドド、と、撃つが、当たらない。
「クッ。難しい!」
どうしても、当たらない。掠りもしなかった。それでも、なお、食いついた。敵は左に急旋回する。こっちも付いていく。敵は、右、左、右、と、捻って振り切ろうとする。それを追う。
すると敵は、ローリング(横回転)をした。すると、なんと、自分の機が、敵の前に飛び出してしまった。
「しまった!」
ドドドド、と、今度は敵に追われる立場になった。必死にかわす。
「小宮山! 小宮山!」と、長谷川。
「はい! 振り切れません!」
「いま行く。三時に逃げろ!」
「はっ」
と、右に急旋回した。ドーンと、機体が振動した。
「やられました!」
「落ち着け! 煙は出ていない。燃料計は減っているか?」
「いいえ!」
「貫通しただけだ。落ち着け!」
「はい!」
体がガタガタ震えてきた。すると、前方から、零戦が一機、突っ込んできた。
「うわっ」
と、思わず頭を下げる。ドーンと、爆発音がしたのは、後ろのグラマンだった。ウオーンと、煙を吐いて高度を下げていく。
「大丈夫か、小宮山」
「はい」
「今から前に行く。そのまま飛べ」
「はい」
真っ直ぐ飛んでいると、さっきすれ違った零戦が前に出てきた。 「おまえはまだ一人では無理だ。俺に付いてこい」
「了解」
「しまった! ソウドウだ!」
と、長谷川は、左の方を見ている。そちらを見ると、なるほど、胴体が二つある、異様な形の戦闘機が、一機、こちらに向かってきていた。
「小宮山、逃げろ!」
「はい」
分らないが、とにかく上昇して、雲のほうに向かった。長谷川を見ていると、その「双胴」と、やり合うつもりらしい。
「小宮山」
「は?」
「斎藤だ。小隊長を援護する。俺に付いてこい」
「はい」
斎藤の零戦が、寄ってきたので、それに付いた。長谷川は、「双胴」と空中戦をやっていた。
その上空から、双胴に向かって、突進した。斎藤が機銃を撃つ。浩作も撃った。すると双胴は、当たっていないのに、プロペラが止まって、落ちていった。
「やった!」
と、浩作が叫ぶと、
「ちがう! 曲芸だ!」と、斎藤。
見ると、双胴のプロペラが回り始めて、急降下して、どこかへ行ってしまった。
「追いますか? 小隊長」と、斎藤。
「三機でも無理だ。止めておけ」
「そうですね」
結局、その日、浩作は、二発の被弾を受けただけで、戦果は上げられなかった。 その夜、浩作が夕食を食べていると、長谷川が横に座った。
「どうだ、初陣の気分は?」
ちょっと考えてから、
「弾が当たらないのには、驚きました」
「弾か・・・まあ、経験だな」
「ところで小隊長」
「ん?」
「あの、双胴って、何者なんです?」
「ああ、もう、六機撃墜されている。物凄いパイロットだ。いいか、出くわしたら、一目散に逃げろ。おまえでは、まだ勝てない」
「そんなに凄いんですか?」
「見ただろう? 空中戦で曲芸をやる奴だ。俺も見たが、機体に日の丸が三十八個付いていた」
「どういう意味です?」
「三十八機撃墜しているんだよ。俺にも星が十七個書いてある」
「ええ」
「おまえも、早く愛機に星を書けるようになれ」
「はい」
「ところでどうだ、今夜、上陸するか?」
「どこへです? 戦争があるんですか?」
「はは、遊郭に上陸だよ」
「ああ・・・」
「行ったことあるか?」
「いえ、無いです」
「なら、付いて来い」
「は・・い・・・」 それで、ラバウルの遊郭に行く事になった。長谷川は、
「夜は、上官も部下も無い。長谷川、でいいぞ」
「はい、小隊長」
長谷川は、浩作の頭を撫でた。遊郭に入る。
「いらっしゃい。おや、ハセさん、弟さんですか?」
「ああ。コウちゃんだ。よろしく」
座敷に案内された。芸者が踊り、二人で酒を飲んで、はしゃいだ。
「コウちゃんは、いくつ?」
「じゅ・・・じゅうくです」
「あらあ・・坊やね。今夜はお姉さんが、お相手してあげるわ」
長谷川は、笑っていた。
「ぼうや、ドウテイ?」
「え?」
「女性を抱いた事は、おあり?」
「ななな・・ないです」
「じゃあ、お姉さんが、教えてあげるわね」
芸者が擦り寄ってきた。胸の谷間が雪のように白かった。浩作は、興奮してしまった。
「まあ・・・ハセさん」
「なんだ?」
「この子、興奮してるわ。早くしてあげないと」
「ああ、連れていっていいよ」と、長谷川。
「じゃ、行きましょう」
「ど、どどこへですか?」
「部屋に決まっているじゃないの」
長谷川は、
「今日は、コウちゃん、空でも初陣だったんだ。一機落としたぜ。夜も初陣だな。はっはっは!」
酒を飲んで大笑いしている。
「さあ、コウちゃん」
芸者が誘う。興奮しながら、浩作は、付いていった。 小さな赤い部屋に入る。布団が敷いてあった。
「さあ、コウちゃん、脱いで」
と、芸者は服を脱がし始めた。そして、裸にすると、アレをくわえてきた。
浩作は、大興奮する。芸者は、浩作の手を、自分の乳房に誘った。浩作は興奮しまくって、すぐに出してしまった。
「げきつーい!」と、芸者。
「なによ、コウちゃん。まだ何もしてないじゃない。さあ、もう一度」と、自分も、裸になった。浩作は、」また興奮してきた。
「さすがに若いわね」
一緒に布団に入る。
「お姉さん」
「なに?」
「ここはラバウルだぜ。戦争しているのに、なんでこんなところに居るんだ」
「従軍慰安婦だよ」
「ウーン・・・兵士を慰めているのか?」
「それが、私たちの勤め。私らも、戦争しているんだよ」
「朝鮮人か?」
「・・・」
「きれいだな。朝鮮人は・・・」
浩作は、朝鮮人に、童貞をあげた。 数日後、またアメリカ軍の空襲があった。浩作は、初陣の時よりも落ち着いていた。今度は、午後の訓練中だった。
「ウィーン」と、空襲警報が鳴り響く。
「弾槽を詰めろ!」
「燃料補給! 急げ!」
整備兵たちが一斉に準備に入る。将校が一人、望遠鏡を覗いていた。
「爆撃機が多いな」
傍に居た長谷川が、
「双胴はどうです?」聞いた。
「見えないが、たぶん、居るだろう」
「準備完了!」と、整備兵。
「よし、小宮山、行くぞ!」
「はい!」
零戦に飛び乗る。整備兵の小川が、
「コウちゃん、まだ二回目だ。無理をするな」
「ええ。無茶はしません」
小川が「敬礼」をして、車輪止めを外した。浩作がエンジンをかける。
「小宮山、斎藤、聞こえるか」
「こちら斎藤、発進準備よし」
「こちら小宮山、準備よし」
「よし、発進!」
長谷川に続き、斎藤、そして、浩作、と、発進した。
「こちら大隊長、小隊行動。戦闘機を後回しにして、爆撃機を撃墜しろ」
「第一中隊、了解」
「第二中隊、了解」
「第三中隊、了解」
「第四中隊、了解」
栗屋大隊は、散開した。
「斎藤、小宮山、B17が見えるか?」
「見えます」と、斎藤。
「四発の大型機ですか?」と、浩作。
「そうだ。ボーイングB17だ」
「見えます。三機見えます」
「それをやるぞ。続け」 長谷川が速度を上げた。二機が付いていく。B17は、真っ直ぐラバウルに向かっている。その前方上空を取った。B17が反撃してくる。
「敵の機銃に気を付けて突っ込め!」
長谷川が、急降下した。二機が続く。B17に突進する。ドドドド、と、20ミリ機関砲を浴びせた。B17の一機が、煙を吐いた。下に突き抜ける。
「反転して、もう一度!」
長谷川が急上昇する。
ドーンと、そのとき、長谷川の零戦が爆発した。
「小隊長!」
浩作が叫ぶ。
「小宮山、後ろだ!」
「えっ?」
と、後方を見ると、「双胴」が、自分たちの後ろに付いていた。
「小宮山、付いて来い!」
「はい」
長谷川の零戦は、空中分解していた。斎藤は急降下する。浩作も続いた。しかし、双胴も急降下してきた。速度は、500キロに達した。海が目の前に迫ってくる。
「斎藤一飛曹、墜落します!」
「操縦桿を引け!」
「くっ」
スロットルを下げて、思い切り操縦桿を引いた。
「空中分解するぞ!」
自分で浩作が叫ぶ。しかし、双胴は、それでも付いてきた。オレンジの光が、機体を掠める。
二機は、海面すれすれで、上昇を始めた。しかし双胴は、平気で付いてくる。
「なんて奴だ」と、斎藤。
「どうします?」と、浩作。
「分かれよう。おまえは左へ旋回しろ」
「了解」 斎藤は右、浩作は左に急旋回した。双胴は、右に旋回した。それを見て、浩作は、急上昇して、反転し、双胴を追った。双胴は、斎藤を完全に捉えている。
「だめだ。振り切れない。小宮山、逃げろ!」
ドーンと、爆発音がすると、斎藤の零戦が、煙を吐いた。しかし、うまい具合に、浩作は、双胴の真後ろに付いた。斎藤は、墜落した。
「くっそー!」
ドドドドドドドド、と、浩作は機銃を撃ちまくる。双胴は、旋回して避ける。それを浩作が追う。
ドドドドドドドド、と、更に撃ちまくるが、当たらない。双胴は、「ローリング」をした。すると、ス、と、浩作は、双胴の前に出てしまった。
「しまった!」
(やられる)と、恐怖する。完全に、双胴は、後ろを取っていた。しかし、なぜか、撃ってこない。
「くそう!」
左に急旋回する。すると双胴は、逃げていった。
「なんだ?・・・逃がしてくれたのか?」
驚いて見ていると、
「こちら大隊長。長谷川小隊三番機、上昇して雲に隠れろ」
(いやだ・・・)
浩作は、あえて、双胴を追った。双胴は、もう、零戦を一機、捉えていた。その後ろに浩作が付いた。すると、双胴は、上に逃げた。浩作が追う。
「こちら大隊長。長谷川三番機、命令を聞け! 軍法にかけるぞ!」
(いやだ!)
無視して、双胴を追った。すると双胴は、上昇の途中で、エンジンを切って、急降下し始めた。
「また曲芸か!」
それを追うが、双胴は、またエンジンを入れると、急上昇して、浩作に向かってきた。浩作は旋回して、相対する。真っ直ぐ、二機が正面から突っ込む。
浩作は、ドドドドドド、と、機銃を撃ちまくった。しかし、双胴は、撃ってこない。すれ違うとき、双胴のパイロットの顔が見えた。なんと、「Vサイン」をしていた。
「ふざけやがって!」 浩作は、錯乱していた。双胴は、浩作とは、戦う気は、まったく無いらしい。しかし、長谷川と斎藤を殺された憎しみが、浩作を支配していた。
「こちら大隊長。長谷川三番機、名前を名乗れ! 無線が壊れたのか!」
「小宮山浩作二等飛行兵曹!」
「聞こえているのか! 命令だ! 上昇して、雲に隠れろ!」
「命令は聞けません!」
「何だと! きさま! 降りたら、もう飛べなくなるぞ! それでもいいのか!」
「双胴を撃墜します!」
「おまえでは無理だ! 命令に従え!」
「撃墜します!」
「もっと腕を磨いてからにしろ!」
浩作は、無視した。双胴を探すが、見当たらない。あちこち探すと、何と、自分の真後ろに付いていた。
撃ってこない。
双胴は、あくまでも自分とは、戦うつもりは無いらしい。
機体を振って、「降参」をすれば、許すつもりらしい。
「どうする・・・」
そのまま飛ぶ。やはり撃ってこない。
「小宮山、双胴はおまえを逃がす気だ。機体を振って、上昇しろ!」
「小隊長・・・」
浩作は、下に急旋回した。双胴は、追いかけてくる。今度は急上昇した。双胴も上昇する。
「かあさん!」
ドーン、と、激しく機体が振動した。コックピットから、火が出た。自分の服に火が燃え移った。機体は煙を吐いている。必死に操縦桿を握る。ちょうど、前方は、海岸だった。不時着しようとする。
操縦桿を必死に上げて、機体を持ち上げる。火は体に燃え移ってきた。地面が迫ってくる。
ドーンと、砂浜に不時着した。浩作は急いで消火器を持って、脱出する。自分に、消火器をかける。火が消えたと思った瞬間、意識を失った。 気が付くと、どこかの部屋に居た。しかし、部屋が揺れているので、どうも船に乗っているらしい。
よく見ると、どうも、見え方がおかしい。右手で触ってみると、左眼が見えなかった。そして、左手を見ると、焼け爛れて、指が無かった。左腕は、あまり動かなかった。
「気付いたか」
近くに居た軍医が、話し掛ける。
「見ろ」
と、鏡を見せた。
まるで幽霊だった。右目が見えているだけで、顔は爛れて、唇もぐしゃぐしゃだった。
「よく生きていたな。本国送還だ」
しゃべろうとするが、「ウウウ」としか、声が出ない。
「これは輸送船だ。故郷に帰れる」と言って、笑った。
担架に運ばれて、故郷に帰る。家では、母が待っていた。
「浩作、浩作!」
母が寄ってくる。
「ウウウ」
と言って、首を縦に振った。家の中に運ばれて、布団の上に降ろされる。
「ありがとうございました」
母が、兵士たちにお辞儀する。兵士たちは、一礼して、去っていった。
母が、寝ている浩作の傍に座った。
「嬉しいよ。浩作」
「ウウ・・・」
「もう、戦争に行かなくて、いいんだね」
「・・・」
「おまえは悔しいだろうけど、母さんは、嬉しいんだよ」
「・・・」
「さあ、起きられるか?」抱き抱えて、座らせた。浩作は、包帯の巻かれた、指の無い左手を見ていた。涙が溢れてくる。
浩作は、「紙と筆」のゼスチャーをした。母が、紙と鉛筆を持ってくる。浩作は、右手で何かを書いて、渡した。
「母さんから頂いた体を、申し訳ありません」
母は、泣いた。
「いいんだよ。おまえが、生きてくれるだけで。生きて帰ってきただけで・・・」
息子を、抱きしめた。
浩作は、涙が滝のように流れ出た。
(了) ★マインドコントロールの手法★
・沢山の人が偏った意見を一貫して支持する
偏った意見でも、集団の中でその意見が信じられていれば、自分の考え方は間違っているのか、等と思わせる手法
・不利な質問をさせなくしたり、不利な質問には答えない、スルーする
誰にも質問や反論をさせないことにより、誰もが皆、疑いなど無いんだと信じ込ませる手法
偏った思想や考え方に染まっていたり、常識が通じない人間は、頭が悪いフリをしているカルト工作員の可能性が高い
靖国参拝、皇族、国旗国歌、神社神道を嫌うカルト
10人に一人はカルトか外国人
「ガスライティング」で検索を! >>446は掲示板荒らしを止めろ!
少なくとも義務としても八田秀子の遺産問題を説明する義務が有るのに!
無視して答えない為! 飛翔の時代
俳優の神谷亮は、今日はオフだった。東京の公園で、一人でのんびりしていた。ロレックスの腕時計を見ると、昼の十二時を過ぎていた。
コンビニでおにぎりをいくつか買って、ベンチに腰掛けて、公園の人々を眺めながら、おにぎりを頬張った。
若い婦人が、一人の女の子を連れて、近寄ってきた。二人に目をやりながら食べていると、婦人が、娘らしい女の子に、「さあ」と、促した。女の子は色紙を持っていて、こう言った。
「神谷亮さんですか」
亮は、食べるのを止めて、ニコ、と俳優の顔になって笑い、
「そうだよ」
優しく答えた。女の子は、色紙とマジックを両手に持って差し出し、
「お願いしまーす」
大きな声で言った。
「名前は?」
「おおにしきっかです!」
可愛らしい大きな声で返事をする。亮は色紙とマジックを受け取ると、サインと、日付と、「おおにしきっかちゃんへ」と、ひらがなで書いて、「はい」と、渡した。女の子は、大きくお辞儀して、
「ありがとう!」
お礼を言った。母らしい婦人も一礼して、二人は、立ち去った。亮は、また、おにぎりを食べ始めた。
空は青かった。春の日和が照りつけていた。カラスが飛び回っていた。亮はまた普段の自分の顔に戻って、一息ついた。
その瞬間だった。
「ドーン」
と、凄まじい爆発音が、かなり近くで轟いた。亮は、おにぎりを落として、思わず立ち上がって、爆発の方向を探した。
見ると、人々が固まって逃げ回っている、巨大ビルがあった。そのビルの一階から、炎と黒煙が上がっていた。亮は、そのビルに向かって走り出した。 ビルでは、何人かが地面に倒れて血を流していて、それを大勢の男たちが、ビルから離そうとして、担いでいた。亮もその群れに加わった。
ビルからは大勢の人が飛び出して逃げてゆく。女性たちは悲鳴を上げ、男性たちは「救急車を呼べ!」「警察はまだか!」と、怒鳴り散らす。
まるで修羅場だった。ビルからはどす黒い黒煙が噴出している。見ると、ビルの玄関に、大型トラックが突っ込んでいて、そこから凄まじい炎が噴き出していた。
すると右往左往する人の中で、さっきサインした女の子の母らしい女性が、立ちすくんで悲鳴を上げていた。
それを見つけると、亮は、その夫人の方に駆け寄った。見ると、なんと、道路の上で、さっきサインした女の子が、描写できないような無残な姿で、血みどろになって倒れている。
手足はバラバラだった。亮は、総毛だって、悪寒に襲われ、しかし、しっかりした口調で、
「奥さん、早く逃げて下さい!」
婦人を急かした。しかし婦人は、「きっか! きっかあー!」と、半狂乱になって、動かない。亮が肩を抱えて連れていこうとすると、婦人は道にしゃがみ込んで、喚き続けた。
やがて「ウィーン、ウィーン」と、消防車や救急車やパトカーが、集まってくる。亮は、ズタズタになった女の子を、あえて抱き抱えた。
血だらけになって、「奥さん!」と、急かすと、やっと婦人は、ニ三度頷いて、立ち上がって、亮と一緒に走り出した。すると、直後に「ドーン」と、また大爆発が起こる。
消防士たちが、必死に消火活動を始める。警察官が、「下がって! 下がって!」と、人々を誘導する。
離れた場所まで逃げると、亮は、女の子の遺体をさっきまで居た公園の地面に置いて、ビルを眺めた。凄まじい光景だった。群集も、公園に避難していた。
「またテロだ」
「尊王革新党だ」
「なんて奴らだ」
男たちが話し合う。亮は、
「尊王革新党・・・」
呟きながら、消防活動を見守っていた。 亮は自宅にタクシーで帰ると、血みどろの服を脱いで、シャワーを浴びた。ズタズタになった女の子の姿が、目に焼き付いて離れなかった。
とても、何も食べる気にならない。ソファに座って、リモコンでテレビを点けた。臨時ニュースを放送していた。
「・・・爆発がありました。トラックに爆薬を積んで、突っ込んだものと思われます。犯人は見つかっていません。突っ込むときに、トラックから脱出したものと思われます。
なお、過激派・尊王革新党が、犯行声明を出しており、その内容は、政府民自党の独裁政治に対する鉄槌である、という内容です・・・」
「尊王革新党か・・・」
テレビを見ながら、自分でコーヒーを入れた。コメンテーターが解説する。
「尊王革新党の犯行だと思います。政府民自党の最近の全体主義的な政治のやり方に対する反発でしょう」
キャスターが質問する。
「しかし、だからといって、何の関係も無い一般市民を狙ってテロを起こすというのは、どういう神経でしょう。これで、先月の大阪のテロに続き、革新党と思われるテロは、三回目です」
「テロを起こして、治安を乱し、世論の民自党への支持をやめさせる狙いがあると思います」
「しかし、テロでは、世論は動かないと思いますが」
「革新党は、民自党が政権から手を引けば、テロをやめると宣言しています。衆議院を解散し、選挙の結果、民自党が過半数割れを起こせば、事態は解決するかも知れません」
「しかし、連立を組んで、政権を維持すれば、テロは終らないわけですよね」
「その通りです。だから民自党は、解散よりも、強硬措置に出て、革新党の壊滅を図っている訳です」
「しかし、革新党は、今や、巨大なテロ組織になっています。警察の力だけで、壊滅できるでしょうか?」
「そこなんです。自衛隊を動員する事も、充分、考えられます」
亮は、コーヒーを煤って、ソファに座って、テレビを注視した。 「しかし、自衛隊は、国外からの侵略を防ぐための組織であって、治安組織ではないですよね」
「そこです。革新党を壊滅するためには、自衛隊の力が必要です。もはや警察では手に負えません。自衛隊を、合法的に、治安組織にするため、戒厳令を発動する事も、充分、考えられます」
「戒厳令ですか。そこまでやると、世論の支持が得られないのではないでしょうか」
「革新党は、それを狙って、テロを起こしているのです」
「自衛隊を動かしてでも、ですか?」
「そうです。むしろ、それを望んでいるのです。民自党が戒厳令などの強行措置を行なえば、国民の支持が得られなくなって、政権を手放さなければならなくなります」
「しかし、そのまま、民自党が、自衛隊を使って、軍事国家に持っていく可能性は、無いですか?」
「ははは・・・いくらなんでも、そこまではやらないでしょう。人間性があるなら。自衛隊の力で革新党を壊滅すれば、戒厳令を解く筈です」
「そうですね」
亮は、「なるほど」と、頷いていた。そのとき、携帯電話が鳴った。
「もしもし」
「神谷くんか。マネージャーの高山だ」
「ああ。どうしました」
「今夜のドラマ収録は中止だ。その代わり、特番に出てくれ」
「特番?」
「そうだ。今日のテロの特番だ。君に俳優として、意見をしてほしいそうだ」
「分りました。実は、さっき、その現場に居たんです。今、帰ったところなんです」
「えっ? なら、どうして事務所に報告しないんだ」
「今帰ったんです。今から電話しようと思っていたんです」
「わかった。なら、特番にはちょうどいい。その事をテレビ局に言っておくよ」
「わかりました。今から行きます」
電話を切った。テレビでは、臨時ニュースを続けていた。亮はテレビを切って、着替え、自分の車で、テレビ局に向かった。 テレビ局の楽屋で支度をしていると、「トントン」と、ドアをノックする音がした。
「どうぞ」
入って来たのは、親友のテレビ局記者の塩谷だった。「やあ」と言うと、亮の傍に座った。
「特番だそうだな」と、塩谷。
「ああ。現場に居たんだ」
「それで呼ばれたのか」
「いや、呼ばれたのは偶然だよ」
「へえ・・・実はな・・・」と、塩谷は部屋に誰も居ないのを確かめる。亮は怪訝に思って、
「なんだ?」と聞く。
「いいか、これは、絶対誰にも言うな。言ったら、殺される」
「誰に?」
「民自党に」
「・・・?」
もったいぶってから塩谷は、
「俺だけがこの情報を掴んだ。あのな・・・」
「なんだよ」
「尊王革新党のメンバーに、民自党の党員が居る」
「・・・それで?」
「それでじゃない! 分らんか?」
「なにが?」
塩谷は、物凄い形相で、説明した。
「どういう事か、分らんか? つまり、テロを裏で操っているのは、他ならない、民自党だという事だ」
亮は、しばらく考えた。
「・・・さっぱり分らん」
「鈍いな。民自党は、革新党を操って、テロを起こさせて、自衛隊を動かすつもりなんだ」
「動かして、どうするんだ?」
「軍事国家だよ、軍事国家」 「民自党が?」
「ああ。初めから、仕掛けられている、シナリオなんだ。すべて、民自党の自作自演だ。いいか、この事は誰にも言うな。しゃべったら、民自党に必ず殺される」
「つまり、こういう事か。党員を革新党に送り込んで、民自党を倒すためと称して、テロを起こさせて、自衛隊を動かして、戒厳令を敷いて、革新党を倒して、そのまま、軍国主義に、持っていくと、いう事か?」
「そうだ。初めから、仕掛けているんだ」
「考え過ぎだろう? 第一、軍国主義にして、どうするんだ?」
「侵略戦争だよ。アジアを支配して、巨大帝国を築くつもりだ」
亮は、苦笑した。
「馬鹿な。自衛隊が、中国に勝てるものか」
「核兵器で先制攻撃するんだ」
「え? 自衛隊が、核兵器を?」
「ああ。確かな情報だ」
「まてよ・・・どうやって、そこまで調べたんだ?」
「こっちは、命賭けてんだよ」
亮は、塩谷の顔を、まじまじと見つめた。
「塩谷・・・おまえ、知り過ぎている」
「ああ、分ってる。だから、おまえに話しているんだ」
「どうして? 俺はただの俳優だ。どうしろというんだ」
「俳優だからだ。日本を救えるのは、おまえしか居ない。俺には、分るんだ」
亮は、向き直って、塩谷に正対した。
「塩谷、悪いが、信じられない。あまりに突拍子すぎる。それらは、おまえの推測でしかないだろう?」
塩谷は、ため息をついた。
「ふう・・・分った。いま話した事は、忘れてくれ」
「ああ」
塩谷は、出ていった。しばらく、亮は呆然としていた。 特番が始まった。二ヶ月前の名古屋での爆弾テロ、先月の大阪の爆弾テロ、そして、今日の東京の爆弾テロが報道された。死者は全部で一三九人にも達するという。
やがて、亮の出番が回ってきた。カメラの前の席に座る。女性キャスターが、質問した。
「神谷さんは、偶然、今日のテロの現場に居合わせたそうですね」
「ええ。公園で女の子にサインして、その直後でした。その女の子は、爆発に巻き込まれて亡くなりました」
「そうですか。テロには、どのような気持ちを持っておいでですか?」
「憎むべき以外の何ものでもありません。女の子は、体がバラバラになって、母親は、泣き叫んでおられました。どんな思想で、どんな理屈で、このような行為をするのか、僕には理解できません。
ただ、その行為を憎みます。だって、被害者は、なにも関係ない人ばかりじゃないですか。殺し合いをするなら、当事者たち同士でやったらどうなんです!」
「お気持ちは分ります。如何ですか、松田さん」
解説者に意見を聞いた。
「それが、テロリズムなんです。自分の思想信念を実行するためには、無関係な人をも、犠牲にする行為なのです。許せません」
キャスターは、
「神谷さん、このままテロが激化すると、戒厳令が発動されて、自衛隊が治安に当たる事になるかも知れないとの専門家の意見ですが、如何ですか」
「嫌ですね。軍隊が治安に当たるというのは。だいたい、そんなものは、憲法違反でしょう」
「しかし、このままでは、テロを抑えきれないとすると、如何です。やむを得ないと思われますか?」
「自衛隊ではなく、アメリカ軍に頼んだらどうです? 戦争のプロでしょう?」
解説者は、笑った。
「いや、気持ちは分りますが、それでは、日本の事は、日本人で解決できないのかと、全世界で笑われますよ」
「じゃあ、松田さんは、賛成なんですか」
「うーん・・・革新党は、組織が大きいですからねえ。気持ちは反対ですけど、現実を考えると、やむを得ないでしょうねえ」
亮は、解説者の顔を見ながら、「これはシナリオだ」という、塩谷の言葉が頭に浮かんだ。
番組は、深夜まで続いた。 国会では民自党総裁・本田壮一内閣総理大臣が演説していた。
「これまでの三度に及ぶテロリズムの死傷者は、すでに三百人にも及んでおります。犯行声明を出している、尊王革新党の組織は巨大であり、もはや警察の治安力の限界を超えております。
私は、ここに、憲法を改正し、自衛隊を治安部隊として法制化できるよう、国民に信を問うものであります。
今国会において、衆議院を解散し、国民の審判を仰ぎ、過半数を獲得し得るのであるならば、それは国民の同意を得られたものであると判断し、直ちに憲法を改正して、自国の軍隊を保有する権利を有し、
その正規軍によって、反乱分子を壊滅させ、速やかに、治安の回復に努めるものとします。ここに私は、衆議院の解散を、提案いたします」
そして、採決が行なわれた。民自党と野党の一部の賛成によって、解散は可決された。
全国に、号外が配られ、テレビの臨時ニュースで、「衆議院解散・総選挙」の報道が成された。
亮も、仕事先で、新聞を読んでいた。いみじくも、今日は、ドラマの撮影で、自衛隊基地に来ていた。どうしても、あの、塩谷の言葉が、あれ以来、頭から離れなかった。そのときだった。
「神谷さん! 神谷亮さん!」
スタッフの向こうから、大声で手を振っている、若い自衛隊員が居た。 >>457の様に証拠を残して終わるものではないだろがー!
な〜!!
>>457よ!!!
上記も当方への虚偽告訴罪と名誉毀損等で告訴する件に、追加することで、さらに、>>457の正体が明らかに成るだけだ!
それに!
当方の掲示板等でなくても!!
「ここでの答弁が出来ない事実を晒している」事実の重要性も、認識出来ないのであろなー!!!
上記も説明しなければ解らないのであろうな〜。
本当に何も判っていないのであろうなー!!!
ここの管理人さんを訴えている事実も忘れているはずがないがなー!
これだから!!!
裁判・正式な係争など!
勝てるはずがないやーな〜!!!
>>457よー! 「サインしてくださーい!」
物凄い大声で叫ぶ。スタッフが止めていたが、亮は気になって、傍のスタッフに、「誰だ?」と聞くと、
「ああ、あれは、オリンピックの射撃で金メダルを取った、川崎という自衛官ですよ。まだ二十歳です」
亮はまた見てから、
「呼んでやれよ」
そういうと、その川崎は、スタッフに案内されて、亮のところまで来た。
「神谷さん! 光栄です! お会いできて!」
物凄く嬉しそうに話す。亮も立って、
「いえいえ、こちらこそ。金メダルを取ったそうで」
「ええ」と、川崎は、胸からメダルを取り出した。
「これです。神谷さんに、見せたくて。ぜひ、ここにサインしてください!」
「え? メダルに?」
「はい! ぜひ、ここに!」
と、ポケットからマジックを取り出した。亮は、
「本当に、いいの?」
「はい、ぜひ、ここに!」
あまりに真剣なので、書かないと返って失礼だし、まあ、マジックならシンナーで消せるから、と思って、メダルにサインした。
「ありがとう! やったぜ!」
大喜びしている。
「川崎さんは、射撃の名手なんだね」
「はい、世界一ですよ」
「へーえ、どのくらいの距離なら、狙えるの?」
「一二〇〇メートルです」
「せん・・・! そりゃすごい!」
「ははは・・・訓練ですよ。朝も射撃、昼も射撃、夜も射撃」
「夜? 夜でも狙えるの?」
「当然ですよ。戦争は、夜が多いんです」
「ふーむ。これは、脱帽です」と、お辞儀した。
「僕、神谷さんの大ファンなんですよ。もし女だったら、プロポーズしてたな!」
「あはは・・・こりゃいい。あはははは・・・」
「へへへ・・・」
二人で大笑いしていた。 ある夜だった。亮が女性と食事をしていて、レストランを二人で出たとき、男が呼び止めた。
「おい、新谷だな」
亮は、女性の肩に手をやったまま、
「誰だ、おまえは?」
睨みつける。男は、女性に視線を変えた。すると女性は、亮から離れて、俯いて横を向いた。亮は不信に思い、
「正子と関係があるのか?」男に聞く。男は、激怒して、
「正子! どういう事だ? 俺はおまえの夫だろう!」
亮は、驚いた。
「なんだ、結婚していたのか?」女性を見る。
男は、ワナワナ震えていた。
「こんな奴のどこがいい! 俺が浮気したことの当て付けか!」
正子という女性は、怒鳴り返した。
「あんたとは、もう終ったのよ! 誰と付き合おうが、私の勝手でしょう!」
「きさまあ!」
すると男は、ポケットから果物ナイフを取り出した。亮は驚く。女性は、顔色が変わった。
「なによ! それは! 人を殺したら、どうなるか分っているの!」
「やかましい! おのれ!」
男は、女性に飛びかかった。
「まて!」
と、亮は男に飛び付いた。
「邪魔するな! きさま、何様だ!」
二人は、組み合って道に転がった。見物人が集まってくる。亮が必死に宥める。
「俺が悪いなら、謝る。ナイフを離せ!」
転がって揉み合う。
「死ね!!」
ドス、と、鈍い音がすると、男は、放心して、亮から離れた。しゃがみ込んで唸っている亮の胸に、ナイフが食い込んでいた。
「武!」と、女性が駆け寄った。男は放心して、立ったまま眺めている。
「うう・・・」
ゲボッと、亮は口から血を吐いた。
「武!」
女性が叫ぶが、亮はドタッと、倒れこんでしまった。そして、そのまま、息を引き取った。
「タケシィーッ!」
遂に、亮が死んだ。
「カァーット!」
監督が、叫んだ。 撮影を終えて家に帰り、テレビを付けると、また臨時ニュースをやっていた。
「・・・今日午前十時、仙台で爆弾テロがありました。死者は十八人、負傷者は四十人に上っています。
尊王革新党から犯行声明が出されており、もし総選挙で民自党が勝つなら、国民は制裁を受けるだろう、と警告しています・・・」
座ってコーヒーを飲み、煙草に火を点けると、携帯電話が鳴った。
「もしもし」
「神谷、俺だ。塩谷だ」
「ああ。いま、テレビを見てる」
「これで分っただろう。国民は必ず、自衛隊出動を支持する。全部シナリオなんだよ」
「でも塩谷、もしそうだとして、一体、俺に何をしろと言うんだ」
「おまえは俳優だ。人気もある。必要な人材を動かして、民自党と戦え」
「戦う、といっても、どうやって? 俺は軍人じゃないぞ」
「頭を使え。情報は俺が仕入れる。おまえは、作戦を立てて、実行するんだ」
「じゃあ、孫子の兵法でも読んで勉強するよ」
「時間が無い。軍事国家が出来る前に、阻止するんだ」
「分った。考えるよ」
「ああ」
電話が切れた。フーと、煙草を吹かす。
「・・・」
といって、俳優の亮に、「作戦」など、思い付かなかった。 翌日、亮は朝から、東京駅前に来ていた。宣伝カーの上で、本田壮一首相が、演説していた。
「みなさん。昨日のテロを聞きましたか? 警察は一生懸命やっています。しかし、尊王革新党は、強力な軍事力を持ち、我が国民に挑んできています。
彼らは、この国を支配しようと企んでいます。我々は負けられないのです! 彼らを倒すには、どうしても、自衛隊の軍事力が必要なのです。
我が民自党を勝たせて下さい! そうすれば、あなたがたの、安全と平和が、約束されるのです!」
熱弁を振るっていた。亮はサングラス姿で、隣の男性に、
「筋が通ってますな」
と、聞いてみた。男性は、
「うむ。今は、民自党しか、この難局を乗り切れる政党は無い」
言い切った。
「そうですね」
言いながら、そこを離れた。そのとき、携帯が鳴った。
「はい」
「神谷くんか」
「そうです」
「僕は暁テレビのプロデューサーの佐藤だ」
「はい。なんです?」
「・・・塩谷が死んだ」
「え?」
「記者の塩谷だ。君と仲のいい」
「・・・まさか!」
「本当だ。局に来てくれ」
「分りました。すぐ行きます」
背筋が寒くなってきた。
(まさか・・・)
亮は、タクシーを拾って、テレビ局へ飛んだ。 テレビ局に行くと、その佐藤が待っていた。
「来てくれ。塩谷の病院に案内する」
駐車場に二人で歩きながら、亮が聞いた。
「どうして死んだのです」
「交通事故だ。昨日深夜、家の前で車に轢かれた」
「相手はどうしました?」
「逃げた。轢き逃げだ。今、警察が追っている」
車に乗り、病院へ向かう。塩谷の自宅の近くの総合病院だった。病室に入る。塩谷の妻や子供や親戚が集まっていた。亮たちは一礼して、白い布を顔に被せられた塩谷の遺体の傍に寄った。
亮が布を取って、顔を見る。眠っているようだった。布を戻す。そして、塩谷の妻に、
「事故ですか?」
と、聞いた。妻は泣きながら、
「私の目の前で・・・突然、スポーツカーが走ってきて・・・」
亮は、
(奴らだ・・・)
これで、すべての事実が、亮には、分った。塩谷の遺体を見ながら、拳を握り締めて、涙を流した。
「塩谷・・・」
心の中で、「復讐」を誓った。 総選挙は二週間後の、四月十四日、日曜日だった。今日は三日である。
亮は塩谷に遺体と対面して、そのあとすぐに、北海道に飛んだ。そして、あの自衛隊員・川崎隆治に面会に行った。
川崎は、非常に喜んだ。
「どうしたんですか! わざわざ来てくれるなんて!」
大はしゃぎだった。亮は、大樹の下に二人で座った。
「川崎くん」
「はい・・・まさか告白じゃないでしょうね。でも、いいですよ!」
亮は可笑しかった。「ははは」と笑い、
「実は、頼みがある」
「はい。いいですよ」
「まだ言ってない・・・頼みとは、夜に相当な距離から、正確に射撃できるように、準備しておいて欲しいんだ」
サッと、川崎の顔色が変わった。何かを悟ったらしい。
「ええ・・・距離は、一〇〇〇メートルまでです。夜間なら。で・・・誰を、撃つんです?」
亮は、凄い形相で睨んだ。
「これは犯罪になる。しかも、死刑だ」
川崎は、ニコ、と、笑った。
「いいですよ。そんなに凄いターゲットなら、光栄です」
「もちろん本当の話だが、実は、まだターゲットは、決めてない。でも、必ず、夜、遠い距離の射撃になる。しかも、チャンスは、一発だけ・・・」
「分りました。その一発に、命を賭けましょう。ターゲットが決まったら、携帯にメールをください」
「すまない・・・できれば、そんな事をしなくて済むように、願っている」
「僕は、神谷さんの役に立てて死ねるなら、いいですよ。遠慮なく」
「ああ」
手を握った。川崎は、若い頬を赤らめていた。 やがて次第に総選挙の日が近づいてきた。国民は、異様な熱気に覆われ、「民自党」の大合唱が起こり始めていた。
もはや、選挙で民自党が大勝するのは、誰の目にも明白だった。野党は、
「これは民自党が日本を軍国化しようとする策略だ」
と叫ぶが、誰も、耳を傾けない。民自党も、
「では野党よ、自衛隊出動以外に方法があるなら、言ってみろ」
と反撃し、これに対して、野党は、反論ができなかった。それが、ますます、世論の民自党支持に火を点けている、という有様だった。
そして、運命の四月十四日が来た。全国の会社が自発的にその日を休日にして、選挙を盛り上げた。投票率は、九十三パーセントという、驚異的な数字を記録した。
そして、即日開票が始まり、テレビ各局が開票速報を放送する。民自党の得票率は、桁が外れていた。
「八十六パーセント」
それが、民自党の得票率だった。五〇〇議席のうち、四一六席をも、獲得してしまった。マスコミは、
「余りにも支持が高すぎて危険である」
と、警告したが、国民は、お祭り騒ぎだった。そして、民自党総裁・内閣総理大臣、本田壮一は、国会で堂々と演説した。
「国民の皆様に心より御礼申し上げます。我が民自党の政策に対する、明白な世論の答えが、出ました。その答えとは、即ち、自衛隊出動を可能にする、憲法改正であります。
これにより、我が国を侵略しようとする軍事組織を、壊滅させることが、可能になります。我が民自党は、体を張って、国民の安全と幸福を守り抜く事を、誓います!」
国会は、大拍手だった。殆どが、民自党である。それは、見方によっては、一種異様であった。 そして、民自党は、速やかに、「憲法改正」を、進めた。その間にも、尊王革新党による爆弾テロは、激しさを増した。
「警告通り、我が革新党は、独裁政権打倒のため、あらゆる手段を尽くす」
革新党は、「宣戦布告」で対決する。民自党は、憲法改正を急いだ。
そして、「日本国憲法第七条」は、書き換えられた。
我ガ国ノ治安ヲ守ルタメノ軍事力ノ保有ヲ認メル
たった、その一行が、すべてを変えた。政府は、直ちに自衛隊(セルフ・ディフェンス・フォース)を、「防衛軍(ディフェンス・フォース)」と改称して、治安出動を命じた。
「内戦」である。
尊王革新党は、徹底的に抗戦した。恐るべき軍事力であった。
「防衛軍」は、太平洋戦争以来の戦争に、甚大な犠牲者を出しながら、激しく攻撃した。戦闘機も、軍艦も動員された。日本は、凄まじい内戦を繰り広げた。
六月に入った。「内戦」は更に激化して、目処が立たなくなってきた。
革新党は、防衛軍の武器庫を爆破し、旅客機をハイジャックして軍艦に「特攻」して撃沈し、爆弾を載せたトラックで司令部に突入して、自爆した。
国民は、「革新党は、いったい何人いるんだ?」と、恐怖に慄いた。日本中が、戦場と化した。本田総理は、国民に「忍耐」を促した。 < _-=≡:: ;; ヾ\ > 信心しても、もう会えないニダ!
< / 元法華講 ヾ:::\ >
< | 行方不明 |::::::| ←仏罰&P献金 >
< ミ|-=≡、 ミ≡==- 、 |;;;;;/ > ノーベル平和賞、買いたいニダ!
< || <・>| ̄| <・> |── /\ >
< |ヽ_/ \_/ > / >
< / /( )\ |_/ > 夜間短大ギリギリ卒業ニダ!
< | | ` ´ ) | >
< | \/ヽ/\_/ / | >
< \ \ ̄ ̄ /ヽ / / > 顕正とはマッチポンプ・・ニダ
< \  ̄ ̄ / / \ >
//  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \\ \ \ ___
/ ―\ マハーロ、バカヤロー、キンマンコ、センセイの扶養家族になれますように
/ノ (@)\ マハーロ、バカヤロー、キンマンコ、センセイの死亡が正式に発表され、密葬されますように
.| (@) ⌒)\ マハーロ、バカヤロー、キンマンコ、センセイのミイラができますように
.| (__ノ ̄| | ///;ト, マハーロ、バカヤロー、キンマンコ、センセイが日本の国立大学から学位を買えますように
\ |_/ / ////゙l゙l; マハーロ、バカヤロー、キンマンコ、センセイが園遊会や宮中晩餐会に呼ばれますように
\ δ _ノ l .i .! | マハーロ、バカヤロー、キンマンコ、センセイが浅井を折伏できますように
/´ `\ │ | .| マハーロ、バカヤロー、キンマンコ、センセイがアフガニスタン、イスラムで対話できますように
| 元法華講 | { .ノ.ノ マハーロ、バカヤロー、キンマンコ、センセイに選挙権がありますように
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東京電機大学中学校 近親相姦 万引き ←コピペしてね >>466
「戦況は正規軍の優位に成りつつある。今しばらく、忍耐していただきたい。必ず、革新党を壊滅してみせる」
そう叫ぶと、本田内閣への「支持率」は、ますます、上昇して、九五パーセントを超えた。「革新党以外の国民がすべて支持している」というような状況だった。
「内戦」による兵士や民間人の死者は、一万人を超えた。凄まじい戦いになった。人々は、マスコミの情報に注視した。この内戦で唯一、利益を得たのは、マスコミだったかも知れない。
テレビのニュース番組の視聴率は、七〇パーセントを超えた。もはや、下手なドラマよりも、現実のニュースの方が、遥かにドラマティックだった。そして内戦は、七月に入っても、なお、激しさを増した。中には、
「戦争を体験したい」
という理由だけで、安易に革新党に入る若者も現われて、戦況は、泥沼化した。若者は、正規軍に入るより、なぜか、反乱軍の方に、魅力を感じた。
そうこうしていると、正規軍から、兵器ごと、反乱軍に寝返る兵隊も現われた。もう戦況は、ひとこと、「むちゃくちゃ」であった。
そんな中、あの、スナイパーの川崎は、
「夜間の遠方射撃の腕を磨いておいてくれ」
と言った、亮の言葉を実行していた。そして、「反乱軍のリーダーたちを狙撃する」という、作戦に出た。これなら、「夜間遠方射撃」の練習になった。
川崎は、どんどん、腕を磨いていった。そして、この川崎という一人の狙撃兵の存在が、戦況を少しずつ変え始めた。反乱軍は、
「リーダーになると、川崎に殺される」
と、怯え始めたのである。しかし、
「それならリーダーを作らなければいい」
という、訳の分らない理屈になって、「尊王革新党」は、もはや、「組織」というよりも、「暴動」という姿に変化した。
日本の治安は、ますます乱れた。革新党は、民間人の暗殺・強盗・強姦などの狼藉を働き始めたのである。そして、革新党ではない民間人が、面白がって、そういった狼藉に加わるようになった。 遂に、人気俳優の神谷亮にも、この混乱が忍び寄ってきた。「召集令状」が、舞い込んできたのである。
さあ、どうするか。拒否すれば、刑務所に入らなければならない。かといって、反乱軍に就く訳にもいかない。しかし、兵役など、余りにも、馬鹿馬鹿しかった。
まず、芸能人たちに呼び掛けて、「署名」を集めた。そして、国防大臣に面会して、
「芸能は国民の幸福の拠り所であり、兵士として戦死するならば、大きな文化的損失であるから、有名芸能人は、兵役を免除していただきたい」
と、申し入れた。そして、芸能人たちは計略を練って、「アダルトアイドル」を、数人、本田首相に送り込んだ。
もし誠実な人間なら、「不謹慎」と激怒するだろうし、しかし、不誠実な人間なら、歓喜して「免除」をしてくるだろう。これは賭けになった。さあ、どう出てくるか。
数日後、「文書」が届いた。亮が開くと、
「指名された芸能人は、兵役を免除する」
という内容だった。そして、亮は、自分の名前を探した。すると、
「・・・神谷亮・・・」
と、確かに、明記してあった。こうして亮は、「徴兵」を免れた。
国家全体が大混乱に陥り、誰が正規軍で、誰が反乱軍で、誰がただの犯罪者なのか、訳が分らなくなってきた。
「徴兵制」を出した事で、驚異的な内閣支持率は急落したが、それでも、まだ、八〇パーセントはあった。
皮肉にも、反乱軍でさえ、本田を支持するようになったのである。もう、何もかもが、無茶苦茶だった。 八月、本田首相は、アメリカに外遊に行った。そこで、アルテリオ大統領と会談した。大統領は、「日本のメンツ」を、知っていた。その上で、こんな提案を出したのである。
「日本の基地で、アメリカ軍の演習を行なってはどうか」
これには、本田が飛び付いた。名目は「演習」だが、実は、「反乱軍攻撃」なのである。
本田が帰国すると、直ちに「日米軍合同演習」が、始められた。遂に、世界最強軍隊が、介入してきたのである。
これには、さすがの尊王革新党も、勝てなかった。そして、ただ狼藉を楽しみたいだけの者たちは、アメリカ軍に恐怖して、革新党を離脱した。
離脱したら、「徴兵」が待っていて、正規軍に吸収され、こうして、反乱軍が弱体化を始めて、正規軍が膨張し始めたのである。
戦況は、目処が立ちつつあった。九月になると、日本軍とアメリカ軍が体制を強化して、まともな作戦で攻めるようになって、反乱軍は、分解し始めた。
そして、ジワジワと戦況は収束に向かい、十月になると、「残党狩り」の態勢に入って、遂に、
「革新党暴乱」
は、根絶されたのである。実際にはアメリカの手を借りた訳だが、野党が「外国の手は借りないと答弁したのは、嘘か」と、追及すると、本田は、平然と言ってのけた。
「アメリカ軍が革新党に襲撃を受けたので、防衛軍が助けたのだ」
こうして、十二月には、無事な年末を迎え、正月も無事に迎える事ができたのである。
本田内閣の支持率は、また上がった。
「革新党暴乱」による、日本人の死者は、七万六千人に達した。 議席を大きく落としている野党の中で、最大の政党は、共和党だった。その代表者は、三雲賢次郎であった。三雲は、本田内閣に対して、
「暴乱は鎮圧された。もはや徴兵制の意義は無い。直ちに停止せよ」
と、反発した。しかし本田は、
「今後もいつなんどき、同じような暴乱が起こるとも限らない。また、抑制のためにも、徴兵制は必要である」
と、撤回しなかった。これには、国民も少々、困惑した。三雲は、
「これでは、まったくの軍事国家である」
と、懸念を表明した。そして、アジア諸国の外遊に回り始め、「日本は徴兵制を解くべき」という同意を、各国から取り付けた。
この三雲の行動は、少なからず国民から支持を受けた。それでも本田は、「徴兵制は必要である」と、頑強に固辞した。野党は、
「民自党は、軍国制を意図している」と、激しく反発した。
亮は、この三雲賢次郎に、会いに行った。共和党の本部で、会見する。
三雲は、気さくな男だった。ニコニコしながら、会談に臨んだ。
「神谷さんか。徴兵制免除のいきさつ、聞いておりますぞ。なかなか見事でござった。どうです、政治家になりませんか?」
亮は手で遮って、否定した。
「ははは・・・ぜんぜん興味ないですね。僕は俳優で十分です。政治はドロドロしていて、性に合わない」
「ドロドロしているのは、民自党ですよ。いったい、何を考えているのか。徴兵制を解かない事を、どう思います?」
「不自然ですよね。もう革新党のような、反乱分子は、無いでしょう。なら、また現われたときに徴兵すればいいのであって、今は必要ありません」
「そうですよね。まったく、本田は何を考えているのか・・」
と言ったときだった。どこかで騒いでいるのが聞こえて、「なんだ?」と、驚いていると、間もなく、兵隊が数人、ライフルを持って入り込んできて、二人を囲んだ。
ライフルの銃口は、三雲に向けられて、兵士たちは構えていた。そして、将校が一人、入ってきた。 「三雲賢次郎だな」
三雲は座ったまま相手を睨み、
「何者だ」聞き返した。
「国家反逆罪で、逮捕する」
と、「逮捕状」を、見せた。
「貴様ら、何をやっているのか、分っているのか?」
「拘束しろ」
将校が部下に合図すると、兵士たちは三雲を抱え込み、手錠を掛けて、部屋を出て行った。亮は、見ているしかなかった。下手に反抗すると、自分が「公務執行妨害」で現行犯逮捕される。将校は、少し亮を睨んでから、出て行った。
「始まった・・・」
亮は、愕然とした。
「三雲共和党代表逮捕」の報道は、全国を駆け巡った。本田首相は、記者に答えていた。
「三雲が私を暗殺しようと図っていた証拠を掴んだ。今、実行役の犯人を指名手配して追っている。間もなく捕まるだろう」
記者が、「証拠とは、何ですか」と聞くと、本田は、
「数日内に、公表する」
と、断言した。
数日後、公表された「証拠」とは、電話の録音テープだった。三雲らしい人物の声で、誰かに、
「本田を暗殺してくれ」
と、言っている内容だった。
しかしマスコミは、その「声紋」を徹底的に調べて、「これは本人ではない」と、公表した。すると今度は、議会で、
「公正報道監視法」
という、新しい法律が成立した。それは、
「意図的に誤った報道をして、国民を混乱させる行為は、国家に対する重大な過失である」
という内容であった。そして、「テープの声は三雲ではない」と報道した、テレビ局のディレクターが、数人、一気に逮捕された。 「無茶苦茶だ」
亮は、これを聞いて、非常に嘆いた。政府は、マスコミの操作に入り始めたのである。
やがて、「世論調査」が、行なわれた。すると結果は、本田内閣の支持率は急落し、三〇パーセントにまで、落ち込んだ。ところが、
「偽の報道で、国家を混乱させようとしている」
として、報道関係者が、一斉に、一網打尽に、逮捕された。政府は「政府が独自に調査した」として、「本当の支持率」を公表した。その結果は、
「八九パーセント」
という、とんでもない数字だった。
更に民自党は、
「デモ禁止法」
という、新しい法律を制定した。これによって、政府に不満を述べて、デモを行なう民衆を、すべて、逮捕した。
政府や民自党や首相を非難する政治家は、即日、逮捕された。
政府を批判するような報道や番組も、禁止された。
日本は、「独裁軍事国家」へ、突き進んだ。
政府による弾圧は酷かったものの、娯楽を禁じたりはしなかったので、国民は、
「政府を批判せず、徴兵に従えば、それ以外は自由だ」
と、冷静に割り切った。だから、「芸能人」の存在は、国民の心の拠り所になってきた。亮たちも、俄かに、存在感が増してきたのである。仕事も増えてきて、寝ている暇も無くなってきた。 ある日、本田首相の発案で、「本田壮一と神谷亮との対談」という、番組が収録された。場所は、ホテルのロビーだった。
本田は、ニコニコしていた。どうやら、芸能人と仲のいいところをアピールして、国民の反発をかわすのが、狙いらしい。それを知っていて、亮は仕事を受けた。断わったら、何をされるか分らない。
亮の方から、気さくに話しかけた。
「首相は、趣味は何ですか?」
「そうだねえ、囲碁なんかは、心が落ち着くね」
「へえ。どういうところが?」
「現実の煩わしさから解放される。石を打っている時はね」
「誰と打つんです?」
「息子とか孫だよ」
「家族思いなんですね」
「家族は大事だ。家族の幸福があってこそ、国家の平和が成り立つ」
「天皇には、どのような思いをお持ちなのです?」
「そりゃ、君、天皇陛下こそ、神の化身だよ」
「じゃあ、失礼ですが、あの尊王革新党の思想と同じじゃないですか?」
「はっはっは。面白い事を言う。革新党は、君主制を築こうとしたんだ。民自党は、天皇陛下は、あくまでも、国家の象徴だよ。政治には介入してはならない」
「アジア諸国が、日本が侵略戦争を始めるんじゃないかと懸念していますが、まさか、そんな事は考えておられないですよね」
「ははは、冗談を。まさか」
「ではどうして、国防を強化されているんです?」
「第二の革新党が現われないように、警戒するためだよ」
「なるほど。懸命なご判断です。芸能人の兵役免除の件、心より感謝しております」
「芸能人こそ、今のような時代に、国民に希望をもたらす職業だよ。大切にしなきゃならん」
「ありがとうございます。ご健闘をお祈りしております」
「こちらこそ、建設的な対面ができた。ありがとう」
立って、二人で握手した。本田は、本当に嬉しそうだった。 芸能人も国民の心の拠り所だったが、なんといっても、最大の拠り所は、「天皇」であった。皇后陛下の誕生日には、一人娘の「優子さま」と共に、一家で会見に臨まれた。
「本日は、美砂子の誕生日を祝福していただき、大変嬉しく思います」
記者が、
「皇位継承問題については、どう思われますか」
と、質問すると、天皇は、
「過去の歴史に基づいて、政府と国民が、判断されれば、良いと思います」
と、述べた。これは、「女性天皇を拒まない」という意思であると、報道された。
なにはともあれ、「天皇」は、今の時代、「国民の平和の象徴」であった。「政府への批判」が出来ない分、「天皇への賞賛」に、はけ口を求めた。
野党はもはや、全く機能を果たさなかった。与党を批判すれば、「国家反逆罪」で直ちに逮捕される。完全に、民自党の一党独裁制に入ったのである。
国民が最も恐れたのは、「侵略戦争」であった。日本が軍国制を敷いた事で、アジア諸国は警戒を強めて、猛烈に反発している。ロシアも極東への軍事配備を強化した。
しかし、国民の不安は、現実のものとなった。本田首相は、
「北方四島は我が国固有の領土であり、ロシアに対して、これの返還を強く求める」
と、警告し、北海道の軍事力を更に強化したのである。ロシアもこれに呼応して、ウラジオストックに軍隊を集結させた。
アメリカのアルテリオ大統領は懸念を表明し、仲介に乗り出した。アメリカのワシントンで、ロシアと日本の外相会談が持たれた。そこでは、双方の激しいやり取りが交された。
日本の外務大臣は、本田の右腕、国分寺昌谷だった。
「太平洋戦争の終結に伴い、日本は、全ての侵略地を放棄したが、北方四島は日本古来の正当な領土である。ロシアがこれの侵略を続けるのであれば、武力行使も止むを得まい」
ロシアの外相も強硬だった。
「四島は、カムチャツカの一部であり、もともとロシアの領土だったものを、大日本帝国が侵略したものである。日本は、軍事力でロシアに勝てると思うのか?」
国分寺も、まったく負けていない。
「ロシアが日本と開戦するのであれば、受けて立とう。迅速にロシア極東を支配する事を忠告する」 アメリカは、日本と安全保障条約を結んでいるが、それは、日本が侵略行為を受けた時に発動される性格のものであり、日本が侵略行為を行なうものならば、適用されるものではない。アルテリオはそう主張したが、国分寺は、
「すでにロシアに侵略されている領土を取り返すだけである」
と、頑強に言い張った。両者の主張は、妥協点を見出せなかった。アルテリオは、
「もし万が一、日本が北方に進撃するのなら、アメリカはこれを支援しない」
と、釘を刺した。国分寺は、
「もともとアメリカを頼って主張しているものではない。これは内政問題である」
と、平然としていた。
仲介工作は、失敗に終った。
国分寺が帰国すると、本田は、
「北方四島の奪還は、日本人の悲願である」
と、宣戦布告の承認を、国会に求めた。もとより国会は民自党が完全支配している。圧倒的多数で、「宣戦布告」は、承認された。
日本軍は、北海道に最強部隊を配備して、進攻に備えた。ロシア軍も極東に部隊を集結させる。そして、
「北方領土戦争」
は、勃発したのである。 日本軍は艦隊をすべて、日本海に配備した。ウラジオストックからの攻撃をもっとも警戒した。
その上で、陸軍を北方四島に送り込んだ。最も恐れたのは、ロシアの大陸間弾道ミサイルであるが、アメリカが日本を支援して、
「日本本土は、安全保障条約に基づき、アメリカが防衛する」
と、ロシアに通達したため、戦場は、日本海と北方四島に制限された。日本軍の目的は、あくまでも北方四島であり、他は関知しなかった。
四島では、熾烈な地上戦が展開された。日本軍は、まず、艦隊で島を砲撃して、ロシア軍地上部隊を叩いた。
そして、艦隊をオホーツク海に集結させ、ここで、ロシア艦隊と渡り合うが、ロシア軍は主に航空攻撃を主力として、日本軍艦隊と交戦した。
日本軍は、艦隊が大打撃を受けるが、四島に陸軍を侵攻させる事に成功する。これに対してロシア軍は、この占領部隊を、航空機で空爆した。
更にロシア軍は、手薄になった、日本海から、占領部隊を送り込んで、「佐渡島」を、占領してしまう。これで、日本軍は北方四島を占領、ロシア軍は佐渡島を占領、という形になった。
ここで、本田は、ロシアに対して、
「佐渡島を返還するならば、択捉島を返還する」という、交渉を持ちかけた。ロシアは「四島の返還」を主張した。しかし、アメリカが介入して、
「日本は賠償金をロシアに支払い、択捉島を返還、ロシアは佐渡島を返還する」
という、妥協案を提示した。表向き、「ロシアの勝利」として、実質、「日本が三島を奪還した」という内容である。ロシアは、経済状態が悪かったので、同意した。
甚大な被害を出しながら、日本は、国後・歯舞・色丹の三島を、奪還したのである。
国民は、本田を絶賛した。見事な政治手腕であった。これによって、「徴兵制」は、国民の支持をされるものとなったのである。
民自党による一党独裁体制は、安定し始めた。 全体主義国家ではあったが、娯楽は自由だった。ただ「政府の批判」さえ、しなければ、平和と安全が保証されるのである。
国民は、初めは「軍国主義」に拒絶反応を起こしていたが、それが「国外侵略のためではない」と分ると、政権を支持し始めた。
確かに、あの「革新党暴乱」の時期に比べると、まるで天国のような治安の良さだった。
本田政権は、「犯罪」には、実に厳しく処罰した。普通なら懲役で済むような犯罪でも、「犯罪人を養うために税金を使うなど、支出の無駄」と称して、
徹底的に「死刑」を断行した。このため、処刑を恐れて、犯罪が激減したのである。
実際、本田壮一は、賢かった。もう六十八歳の古老だが、リーダーシップがあり、決断力に秀でていた。日本は、世界でも類を見ない、非常に安定した、治安国家に変貌した。
そんな平和な時代が、一年くらい続いた。「暴乱」から、三年が過ぎた、二月だった。
いよいよ人々は、「芸能人」を大切にして、娯楽に熱中し、神谷亮も、トップスターになって、「本田か神谷か」というくらいに、物凄い人気であった。
ある日、その二人が、テレビで会談する事になった。 テレビ会談は、生放送で、二人だけで行なわれた。しかし、視聴率は物凄いものであった。亮の方から、話しかける。
「総理、私は以前、お会いした事があるのです。覚えてらっしゃいますか?」
「もちろん。あの頃から、君はトップスターだったからね」
「光栄です。それにしても、北方領土戦争のときは、非常に緊張しましたよ。そのまま、ロシアやアジアに侵攻するんじゃないのかって」
「ははは。あくまでも、目的は北方領土だよ。侵略なんて、考えた事も無い」
「国民は、みな、あなたを絶賛しています。そう、思われているご本人のご気分は、如何なものです?」
「私は、国家国民の事しか頭に無い。自分の事なんて、考える余裕も無いよ。君こそ、芸能界のトップに君臨して、気分はどうなのかね?」
「芸能人は人気稼業です。いつ落ちるか分りません」
「政治も同じだよ。悪い事をすれば、すぐに選挙で落ちる。そういう意味では、君と私は、似ている職業かも知れんな」
「そうですね。択捉島は、もう諦めたのですか?」
「どうしても、択捉だけは、取れなかった。あれを取ると、ロシアと国家戦争になる。それだけは避けなければならなかった。三島で精一杯だったよ」
「でも、三島を取るとき、全面戦争に発展する危険は、感じなかったのですか?」
「そこは、政治家の専門だよ。駆引きがある。本気で怒らせたら、全面戦争になるが、ぎりぎりの線で、踏みとどまるのが、政治だよ」
「へえ。難しいのですね」
「私も六十八だ。私の目の黒いうちは、この平和を守るが、いつなんどき、悪い事を考える輩が台頭してくるとも限らない。それが、心配だよ」
「後継者は、居られるのですか?」
「ああ。外務大臣の国分寺くんは、まだ五十九だ。彼が、引き継ぐだろう」
「そうですか。将来の事も、考えておられるのですね」
「それも政治だよ」
和やかに会談は勧められた。ますます国民は、この二人を信頼するようになった。 ある日、あの狙撃兵の川崎が、東京の亮を訪ねてきた。あれから三年、すっかり、「歴戦の猛将」の顔になっていた。しかし、心は子供のままだった。
「三年ぶりだね。防衛軍の居心地はどうです?」
喫茶店で、優しく亮が聞く。
「革新党暴乱、北方領土戦争、すべて、従軍しました」
と言うと、顔を近づけて小声で、
「夜間遠方射撃、一〇〇〇メートルなら、五円玉も狙えます」
亮は、微笑んで、
「しかし、こう平和では、申し訳ないが、君の出番は、無いかも知れない」
「いえ、気にしないで。おかげで、前のオリンピックでも優勝できました。見て下さい」
と、ポケットから、金メダルを取り出した。亮は喜んで、それを手に取って、
「へえ・・・どうだ。これを、見せる女性は、できたのか?」
川崎は、笑ってこう言った。
「僕は、いつ死刑になるか分りません。だから、恋人は神谷さんで、いいんです」
亮は、少し暗い表情になった。
「もう・・・いいんだ」
と、金メダルを返し、
「自分の道を行けばいい」
川崎は、真剣な表情で言い切った。
「いえ、いつかきっと、僕が必要になります。僕は、神谷さんに付いていきます」
「・・・」
亮も、真剣な表情で睨みつけた。 その二月、ある事件が起こった。日本海で、日本軍駆逐艦が、不審な小型潜水艇を発見し、撃沈したのである。政府は、潜水調査を開始して、この潜水艇の国籍を調べた。
北朝鮮だった。
日本政府は激怒する。北朝鮮に対し、
「いかなる理由でスパイ行為を働いたのか、説明せよ」と、強硬に迫った。しかし北朝鮮は、
「日本は証拠も無く北朝鮮を犯罪者扱いしている」
と、猛烈に非難した。日本政府は、
「スパイ行為は侵略にも等しい」
として、攻撃も辞さない構えだった。これには、北朝鮮が憤怒した。
「日本が望むのであれば、一戦交えよう」
と、挑発する。
日本と北朝鮮の非難合戦に、仲介に乗り出したのは、アメリカと、他ならぬ、韓国である。
ソウルで、日・朝・米・韓の四国会談が行なわれた。日本の代表は、本田の後継者とされている、外務大臣・国分寺である。
「いかなる理由があろうとも、スパイ行為は侵略に等しい犯罪である。国連は北朝鮮に経済封鎖を行なえ!」
と、冒頭から激怒した。北朝鮮側も、
「我が国は潜水艇の事など知らない。日本は朝鮮を侵略する野心を持って、自作自演を行なっている」
と、こちらも応酬する。韓国は、
「今回の事件は国連の主導で調査すべきである」
と、「真相究明」を主張した。アメリカは、
「必要があれば、アメリカが介入して、調査団を北朝鮮に送ってもよい」
と、提案するが、北朝鮮は、
「アメリカは安全保障の関係で、日本に加担する危険がある」
と、断固、拒否した。すると国分寺は、
「やましい気持ちがあるから、自信が無いのだろう」
と、更に挑発する。北朝鮮は、
「日本は、第二次太平洋戦争を企んでいる」
と、言い残すと、席を蹴った。 日本は、全軍に、「第一級戦時体制」を発令した。その数日後、とんでもない事変が起こった。
東京に、大陸間弾道ミサイルが飛んできたのである。幸い、都心は外れたが、大被害を被った。死者は三四〇人に達した。
日本国会は、「宣戦布告」を決議する。そして、直ちに、戦闘機を全機出動させ、ピョンヤンを空爆したのである。
「日本海戦争」
の、勃発であった。
日本軍は、軍艦を全部、日本海に投入した。北朝鮮も、あらゆる軍事力を投入してくる。日本軍は、とにかく弾道ミサイルの破壊を優先した。
その結果、四発の着弾を許したが、他は全部発射させる前に破壊する事ができた。
本田首相は、韓国に対して、「参戦」を呼び掛けたが、韓国は、動かなかった。北朝鮮も中国に参戦を呼び掛けたが、これも、動かなかった。
日本と北朝鮮は、単独で、戦争をした。双方とも、「上陸」には至らず、日本海で艦隊と航空機が激戦を交した。
本田首相は、議会に、
「この戦争は消耗戦であり、なにも得る所が無い」
と、停戦を提起した、しかし、民自党は、
「それは、北朝鮮に対する敗北を意味する」
と、断固、反対した。中でも最も強硬だったのが、誰あろう、国分寺外相だった。
「我が軍は、北朝鮮を滅ぼして、朝鮮半島を統一するために戦っているのだ!」
と、大義名分を振りかざした。
戦局は、膠着した。 日本海戦争が勃発して、二ヶ月目の十月だった。遂に、日本を導いてきた、本田壮一が、病気で倒れた。そのため、副首相の国分寺が、首相代行に就任した。
超強硬派の国分寺がトップに立った事で、状況は一変した。国分寺は、「戦争反対」を叫ぶ分子の、弾圧に乗り出したのだ。
本田の時代に、デモは禁止されていたが、それでも国民は、戦争反対を訴えて、デモや集会を開いた。国分寺は、軍隊を投入して、これらを徹底的に弾圧し、政府の方針に異議を唱える人間を、全員、逮捕した。
この国分寺のやりかたに、遂に、日本の治安が、再び乱れ始めた。軍隊が犯罪者を徹底的に処刑するが、一向に、治安は良くならない。
状況は、本田政権のときとまったく違っていた。犯罪者を処罰するほど、治安は乱れたのである。
そんな中、亮は、都内の病院へ、入院している、本田を訪ねた。花と果物を持っていった。
本田は、痩せ衰えていた。亮は、ベッドの傍に座った。
「総理、病状は如何です?」
本田は、寝たまま、
「人工透析を受けている。腎臓が悪いらしい。食事もできない。たぶん、もう駄目だろう」
「総理、国分寺が首相代行に就任してから、国民は反発し、治安が乱れています。今、総理が出て行って、これらの暴走を、止めてください」
「りょう・・・時代は、人間が動かすものではない。神が操る。わし一人では、もう、この流れは、止められない・・・」
「何を言われます。あなたは、あの地獄のような、暴乱を収めたではありませんか」
「あれも、神の助けがあったからだ。すべて、必要とされるから、時代は動くのだ」
「どのような必要性で、今の混乱が起こっているのです?」
「それは、神だけが知っている。俺には分らん」
「総理・・・私にできる事は、無いでしょうか」
「それは、自分で考えよ。神に祈れば、心の声が、答えを出すだろう」
「私はただの俳優です。政治は無知であり、無力です。政府に逆らえば、私も逮捕されるでしょう」
「ならば、逮捕されないような、方法を考えよ」
「たとえば?」
「わからん・・・ゴホゴホ・・・すまない。疲れた」
本田は首を横にして、目を閉じた。亮は、立ち去った。それが、二人の最後の対面になろう事は、本田のやつれた顔で、容易に推測できた。 アケゲ速報 ペドフィリア 人殺し ひき逃げ 通州事件 スパムブログ 詐欺サイト 天安門事件 ステマ 民主党支持 亮が家に帰ると、テレビで国分寺昌谷首相代行が、演説していた。
「我が大和民族こそ、神に選ばれた民族であり、その国は、神の国である。それを侵略しようとする、北朝鮮の下郎どもは、いったい、自分たちを何様だと思っているのだ。
第二次世界大戦でアジア諸国は、欧米列強に屈して、女のように無抵抗であった。しかし、我が日本だけが、勇敢に列強と戦い、その結果、アジア諸国は独立する事ができたのである。
朝鮮は、その恩義を忘れたのか? 日本が犠牲になったからこそ、自由が得られたのである。その恩を、いま、朝鮮民族は、仇で返そうとしている。
我々は、正義のために戦う。朝鮮下郎に屈するならば、それは、我々が、神に対して侮辱をする行為となるのだ!」
物凄い右翼的な発言であった。
「革新党じゃねえか」
思わず、亮は一人で呟いた。そして、
「そうだ」
と言うと、自宅の電話を掛けた。
「もしもし、神谷亮です。高山マネージャーですか」
「おお、亮か。なんだ」
「僕がテレビで演説できる番組を作れないか?」
「演説? 何を?」
「国分寺に対抗するんだ」
「ああ、そういう事か。でも、やめた方がいい。逮捕されるぞ」
「逮捕など恐れていない。このままでは、日本が駄目になる」
「まあ、やり方があるかも知れないから、どこかのプロデューサーと相談してみる」
「頼む」 次の日、亮は事務所に行くと、高山が待っていた。
「亮、方法がある」
「どんな?」
「コメディーにするんだ。そうすれば、社会的には、演説は冗談で通るが、国民には、メッセージとして伝わる」
「それでいこう。誰が考えた?」
「暁テレの佐藤さんだ」
「そうか。打ち合わせは?」
「今からだ。行こう」
数日後、コメディー番組が放送された。その中で、亮は「政治家」に扮して、軽トラックの荷台に乗って、メガホンで、「演説」を始めた。
「我が日本人は、太平洋戦争でアジア諸国の住民に行なった、侵略行為を思い起こさなければならない。それは、罪も無い人間の殺害であり、若い女性への強姦であり、住民への略奪である。
アジア諸国は恐怖のどん底に突き落とされ、地獄を味わった。だからこそ、世界大戦が終ってから、アジアの人々は、二度とそのような恐怖を味わいたくないと思い、独立に向かって立ち上がったのであり、
これは、日本がアジアを地獄に突き落としたおかげで、アジアの人々に勇気を与えたのである。
今、朝鮮の人たちは、自分たちのお爺さん、お婆さんが味わった地獄を、味わいたくないと思って、日本に戦争を挑んできている。
日本は、この人たちをまた、地獄に突き落とそうとしているが、その目的は何なのか? そうだ! 朝鮮半島統一である。
そのために、韓国がやるべき事を、日本が代りに行なって、血を流してやっているのだ! 韓国は、その恩を理解し、感謝し、日本に敬意を表さなければならない!
私は、国分寺総統を全面的に支持する! 国分寺万歳!」
次の日、国会は、
「娯楽番組放送禁止法」
という、法律を発行した。これによって、一切の「娯楽」は、禁止された。 戦争は、なお熾烈を極めていた。日本海では、日本軍と朝鮮軍の艦隊が、戦い合っていた。
すでに双方の戦死者は、四千人に達していた。それでも、日本の国分寺も、朝鮮の首席・キム=ソンメイも、戦いを止めようとはしなかった。
そんな、十二月、東京に雪の降る夜だった。テレビ局の仕事中、亮に知らせが届いた。
「本田首相死去」
日本は、大きな柱を失った。亮は、
(俳優では、戦えない・・・)
そう、天国か地獄かは知らないが、本田に言葉を掛けた。本田首相病死の報は、全世界を駆け巡った。
三日後、本田壮一の国葬が、盛大に執り行われた。国民は、こぞって参列し、テレビ局は、全局がこれを中継した。
葬儀で、国分寺は、マイクで、本田に話しかけた。
「総理、あなたのした事は、後世、永久に我々日本人の記憶に残るものであります。私は、あなたの意志を引き継いで参ります。
あなたによって勝ち取られた、日本の強さ、国民の教養の高さ、そして、なによりも国民の団結心に訴えます。
あなたの志を引き継がせて下さい。私に力をお与え下さい。私があなたの意志に背くような事をしたならば、どうか、遠慮なく、叱責して下さい」
みなは、どのような気持ちで、この挨拶を聞いただろう。亮は、ただ、腹立たしかった。
葬儀のとき、ふと、閃いた。
(そうだ。政治の事なら、政治家に聞けばいい)
本田が、話しかけたのか、亮は、そんな事を思い付いた。 >>489
↑
こいつ、いつも同じ発言だよね?もうキミにはスレ住民も飽き飽きだ。
それはそうと…
児童福祉法違反で逮捕された三田谷学園元職員の堂垣直人(西宮市老松町)は、結局どういう罪になったの?
被害者家族のケアを芦屋市役所と兵庫県警はちゃんとやったのか?
http://www.youtube.com/watch?v=JxMzW3ZlV4g&sns=em
ちゃんと調べなきゃ。
そんなことでは、スレ住民の意識は高まらない。 翌日、亮は、刑務所に面会に行った。相手は、野党・共和党党首、三雲賢次郎である。
面会室で、対面した。ガラス越しに、三雲は、少し痩せた顔を見せた。
「お久しぶりです。神谷亮です。覚えておいでですか?」
三雲は、ニコ、と、笑った。
「忘らいでか。逮捕されるとき、傍に居た俳優だろう」
「そうです。本田総理が死去されたのは、ご存知ですか?」
「ああ、聞いた。新聞は読んでいる。君もよく新聞に出ているよ」
「三雲さん、教えて下さい」
「何を?」
「私は、何をしたらいいのです?」
すると三雲は、時間を計っている刑務官を見てから、
「キム=ソンメイに会え」
「キム・・・て、あの」
「そうだ。あの、キムだ」
「会って、どうするのです?」
「和平を呼び掛けよ。君ならできる。いや、君にしかできない」
「・・・」
すると刑務官が、
「時間だ」
声をかけた。三雲は亮に、コク、と頷いて、席を立って、連れられていった。
「キム=ソンメイ・・・」 亮は、殆ど議席の無い野党の政治家を通して、朝鮮の首席との会見を手配してもらった。そして、十二月下旬、戦火の下、数人の野党政治家と共に、ピョンヤンを訪問したのである。
首席・キム=ソンメイは、快く亮を出迎えた。亮は、和やかに握手して、席に就いた。
「私はただの俳優です。しかし、今の日本と朝鮮の状況を憂慮しています。何とか戦争を終らせようと、訪問致しました」
通訳を通して、ソンメイは、語りかけた。
「私はあなたの大ファンです。お目にかかれて光栄です。私も、戦争は本意ではありません。しかし、私には、朝鮮民族のプライドがかかっているのです」
「私は、決して太平洋戦争を美化する者ではありません。侵略は犯罪です。潜水艇事件の真相は知りませんが、今は、双方とも、国家のメンツよりも、国民の命と安全を最優先すべきです」
「分っています。日本が停戦を呼び掛けるならば、勝った負けたには、拘りません。引き分け、という解決方法もあります」
「あなたが思慮深い人で感謝します。この会談の内容を、日本の首相に伝えます」
「どうかよろしく。私は心より、和平を望んでいます」
礼節を持って、ソンメイは応対した。亮たちは、朝鮮の名所を案内され、食事に招待され、盛大にもてなされ、三日間の訪問を終えて、帰国した。
亮は、さっそく、国分寺と会見した。首相官邸だった。国分寺は、殺気立っていた。
「これはようこそ。朝鮮では、どのような会談が行なわれたのです?」
「友好的でした。ソンメイにおいては、日本が停戦を呼び掛けるならば、この戦争は、引き分けという形にして、終らせたい、と」
すると国分寺は、大笑いした。
「はっはっは。引き分け? 戦争に、引き分け? 聞いた事も無い。朝鮮は、正直に、降伏、と言えばよいのだ。まったく、政治の素人では、話にならんわ」
「総理、なぜ、どこまでも、卑屈なのですか?」
「卑屈? 無礼な。私は寛大だ。素直に降伏と言えば、いつでも戦争は終らせる、と、言っている。若造、言葉に気を付けよ」
「総理、この軍国体制は、本田前首相が構築したものです。治安を守るために! それを、あなたは悪用している」
「無礼な! 私は、本田先生の意志を継いでいるのだ。それ以上の侮辱は、例え神谷亮と云えども、許さんぞ!」
立ち上がって、顔を真っ赤にして、怒っていた」
「分りました。もう、何もいいますまい。あなたは、あなたの道を通って下さい」
「フン。若造が、知ったようなセリフを・・・」
亮は、退席した。 十二月三十一日、大晦日、日本人が最も祝福に満たされる日、日本軍は、「朝鮮半島上陸」を開始した。国民は、水を浴びせられたような不安に慄いた。
正月も、とても祝えない心境だった。日本軍は、力に物を言わせて、力押しに攻め込んだ。朝鮮軍は後退する。韓国は「重大な懸念」を、表明した。
「朝鮮を制圧して、韓国に引き渡す」
それが、国分寺の「大義名分」であった。日本軍は、内部深く、攻め込んだ。
一月七日、亮は、携帯から、メールを打った。相手は、狙撃兵・川崎隆治である。
一月十七日、深夜、川崎は、最新式の狙撃銃を持って、東京都心の高層ビルの屋上に現われた。彼は、「死刑」を覚悟していた。
真冬の中、迷彩服の姿で、狙撃銃を構える。ターゲットは、一〇〇〇メートル先に居た。この日、この瞬間のため、彼は、今まで数年間、修練を積み重ねてきた。
もう、金メダルにサインしてもらった頃の、子供ではなかった。立派な、兵士だった。
息を殺し、標的に狙いを定める。自分の人生の、すべてを賭けた、一発である。外す事は、許されない。外せば「犬死」である。
神経を集中させる。
「母さん・・・俺は、正しい事をしている」
そう呟くと、
「ドーン」
と、渾身の一撃を放った。ターゲットの頭から血が吹き飛ぶのを確認すると、わざと銃と迷彩服をその場に置いて、そこを立ち去った。 天皇陛下射殺される
それは、信じ難い報道だった。誰もが、目を疑った。しかし、テレビも、ラジオも、新聞も、すべてのメディアが、同じ報道をしていた。そして、犯人が逮捕される。
防衛軍狙撃部隊所属・オリンピック金メダリスト・川崎隆治少尉
それが、犯人だった。日本中が、「軍隊」に激怒した。全国で「暴乱」が勃発し、軍隊で弾圧しようとしても、その軍隊が怯んでしまって、抑えきれない。
暴動は、全国に拡大し、遂に、国会議事堂が民衆に占拠され、首相官邸に隠れていた国分寺も、民衆に捕まった。
そして、数年間、刑務所に収監されていた、三雲が民衆によって解放され、民衆によって、「総理大臣」に推挙された。
三雲は、即座に内閣を組閣し、防衛軍に「朝鮮半島からの撤収」を命じ、そして、キム=ソンメイに、「和平」を呼び掛けた。それは、
「どちらが勝った負けたではない、引き分け」
という、提案だった。
更に、崩御した天皇に代って、一人娘の「優子」を、「女帝」として、即位させた。
三雲は、「徴兵制廃止」を決議する。
日本は、「本来のかくあるべき姿」を、取り戻した。 亮は、あの、色紙にサインしたとき、テロで死んだ、女の子の家を訪ねた。
仏壇に手を合わせ、母親の女性が出す御茶を啜ると、寂しそうに、話した。
「奥さん・・・きっかちゃんは、自分から、サインを求めたのですか?」
「ええ・・・自分から・・・」
「人間の本性は、罪からできているのかも知れない。しかし・・・」
「・・・」
「子供には、罪はありません。私は、心から、テロを憎みます」
「はい・・・」
「大きな犠牲を払いました。私も・・・」
「・・・」
「その一人です」
母親は、
「神谷さん・・・あなたにも、穢れは感じません」
と、答えた。亮は一礼して、家を出た。
夜空を見上げると、月が出ていた。満月だった。
「人間も、あの月のように、澄み切った心を、持てないだろうか・・・」
激動の数年間は、幕を閉じた。亮は生涯、「重い荷」を、背負った。
桜が満開の三月、川崎は、処刑された。獄中からの手紙に、こう記してあった。
私は恥じていません。国のために生け贄となるなら、それは本望です。ましてや、神の下に呼ばれるならば。
三月吉日
川崎隆治
(了) 平成退屈男 告発! 真実の記録! 税務調査?最高裁判判決まで!
平成退屈男 大西武文は、58歳。昭和36年より特別国家公務員として、日本国に奉職、
昭和44年よりサラリーマンとして勤務、昭和57年に会社を設立、現在に至る。
昭和36年からの9年間に渡る奉職により、現在の日本を育てた一人と自画自讃自負している者ですが、
現在の法を守り日本国の基幹である、日本の裁判所はこのように育ってしまったのでしょうか?
一昨年、この地方裁判所の判決を聞き、血圧が上がり、クモ幕下出血により約1.5ヶ月の入院を致しました。
小渕前首相には、この入院記録を二日ばかり破られましたが、医者と病院に恵まれ、
死神様に「おまえのようなチンピラを連れていっても、閻魔大王様のところで勤務評定を上げてもらえない!現世で片付ける物を片付けてから出直して来い!」と見放され、
現世でのあらん限りの微力を振絞り、世直しに尽力しようとしております。
平成退屈男は、一市民であり、弁護士でもなければ官憲でもありません。事実に基づいた事にて、憤慨・暴露を行います。曲がった国政を是正せんとする一論客です。
以下の経過は事実です。平成退屈男の無学および文書の扱いの下手さ加減による、誤字・脱字・間違いについてはご容赦ください
この判決、税務署員?最高裁判事達までどう言い訳するのでしょう?
税務騒動
真実の記録! 税務調査?最高裁判判決まで!
交通事故
平成退屈男の交通事故の全記録。行いが悪いのか、自損事故は数知れず。
新宿家賃騒動 家主がころころ変わり、その都度、一方的な家賃の値上をする、こわーいお話。
詐害行為取消問題 詐害行為とは、債務者が債権者を害することを知りながら自己の財産を減少させる行為だと。
代位弁済は詐欺行為
信用保証協会の代位弁済の行為は、保証制度の名を借りた詐欺行為だ!
法曹界は奢っている 司法制度改革審議会への疑問。
掲示板その1 掲示板のあらし諸君よ。悩める者の声を聞いてあげよう。なんなりと書き込みしてきなさい。
掲示板その2 平成退屈男の掲示板。ただし、平成退屈男の独断と偏見で、投稿を削除するのだ。
メール
御指導、御鞭撻の程お願いいたします。
リンク集
登録自由のリンク集です。個人HPから国会議員とカテゴリ別に登録できます。 自分(裁判所)が間違えた判決を、更生と称して、
原告(上告者/一市民)に費用を負担させようとする(東京高等裁判所)判決。
判決 平成一一年行ハ第七号 平成11年5月31日か?
上告人の住所は間違えている、会社名も間違えていながら、「本件は、申立て期限を過ぎている不適当な物で、その欠陥は補正できない」とあるが、更正決定には期限が無いのか?
またその上告は、何時までなら良かったのか?その明記が無い。期限を過ぎたものなら受けつけるな!裁判費用が必要無くなる。裁判費用を返せ!
更正決定 平成11年6月21日
「明白な誤謬がある・・職権により・・決定する。・・右は正本である。」とあるが、誰が間違えている申立て却下をまた決定しろと頼んだのか?
ごめんなさいという言葉(その意味の文書・単語)は裁判所には無いのか?
「・・右は正本である。」 ・・"ふざけるな!!!" 原告(上告人?)は、これ以外の適切なる表現方法を知らない。
請求書?
更正決定(裁判所側の基本的なミス)の文書作成に要した、費用の納付通知書が送られてきた。"うそー?!!!"と送り返したところ再度送られてきた!
これは、"担当裁判官の犯罪"以外の何であるか!
"お上に逆らうとこうなるぞ?"という恐喝・脅し以外の何であるか!
裁判所が行えば、刑事犯にはならないのか? ↑
自分は少年Aの生まれ変わりだと思う事が多々あります
そういう自分には嫁も子供もいます
貴方のお子様と同じクラスに春からなりますが
なにとぞよろしくお願いします いつ血が爆発するかわかりませんけどw >>498
経過資料の中で平成退屈男とあるのは、平成退屈男が代表取締役を務めている、
資本金1、000万円の小さな会社です。
平成7年3月20日? 税務調査
府中税務署⇒平成退屈男
武蔵府中税務署法人税第6部門
阿部 健也: 違法捜査のあげく、多額収益(??)で青梅税務署に栄転??のちの証言で嘘をついたことを証言するも、裁判所で是認。
能渡 洋一: ついて来ただけで何もしなかった小間使い?
矢部 明生: 税務捜査を命じたとして証言にも出て来ずに、陰から糸を引いて税収を増やした男。片目がどっちを向いているかわからない。性格までひねくれるのか?
平成7年11月3日 青色申の承認の取消通知書他
武府法特 第669号
府中税務署⇒平成退屈男
武蔵府中税務署長 山岸 捷郎:
自分の名前で課税しながら、中途で退職。"被告人である限り退職金はもらえない"という国家公務員退職規定があったと思われるが・・・
地裁裁判官により保護され、安泰???今はどこに天下ったのか?・・・"退職金を満額"もらって・・・。以下の内容証明便には無視!無視!ばかり。
以下の処分は、全部署長名でされており、担当者の名前はない。あったこともない。
平成7年12月7日? 異議申立1、2、3
平成退屈男⇒府中税務署
違法調査であり納得できない旨内容証明便にて抗議。
経過の最初へ
平成8年1月8日 確認書
平成退屈男⇒府中税務署
異議申立に対し返答が無いので、"納税不要かな?"と催促・確認・・返答無し。
平成8年1月19日 修正申告の提出について(依頼)
府中都税務署⇒平成退屈男
何もしなかった都税事務書からの請求。
平成8年1月28日 返送書
平成退屈男⇒府中税務署
送られてきた、納得の行かない書類を返送。
何もしないで、おっぽっておくのが最善の策とか?
平成8年2月5日 異議申立書(処分用) 平成8年2月28日 異議決定謄本の送付書
武府法特 第1039号
府中税務署⇒平成退屈男
「平成7年12月1日付の異議申立についての決定」と有るが、内容は、平成8年2月5日の異議申立に対する棄却(決定)である。
手前味噌の決定であるが、これがないと国税不服審判所にも持ち込めない。
平成8年3月25日 審査請求書
平成退屈男⇒国税不服審判所
「国税不服審判所を通さないと裁判も受けられない。」ということで、審査請求を出す。
平成8年5月15日 担当審判官指定の通知および答弁書副本 (府中税務署:武府法 第87号)
国税不服審判所⇒平成退屈男
「証拠書類と反論書等を5月29日までに提出」と請求。
平成8年5月28日 反論書1回目 閲覧請求書1回目
平成退屈男⇒国税不服審判所
平成8年7月2日 反論書2回目
平成退屈男⇒国税不服審判所
1回目の反論書に返答がなかったので、再度反論。
平成退屈男は2度国税不服審判所を訪れ、いい若い者が、欠伸をしながら、勤務をしている。無事何年かの税務署の下請けをこなせば、税務署に帰れる?
これこそ無用の省庁廃止と騒いでいる昨今、節税の為、第一に廃止していただきたいと感じた。
平成8年7月30日 担当審判官変更の通知
国税不服審判所⇒平成退屈男
平成8年3月25日に審査請求書を提出してから、4ヶ月間この担当審判官は、顔も見せずに、何をやったんだろう?平成退屈男は見事に時間をつぶされた!
しっかりと国税不服審判所のパンフレットにある「3ヶ月何も反論しなければ、裁判所へ訴えることができる。」を実践された!と感じた。無事何年かの税務署の下請けをこなせば、税務署に帰れる?
平成8年9月2日 東京地方裁判所へ提訴
平成8年(行ウ)第一八八号
平成退屈男⇒東京地方裁判所
国税不服審判所にて、3ヶ月以上何の進展も無いので、裁判所へ提訴。
東京国税不服審判官 中川 荘六:
3ヶ月の期限寸前に担当を変わり、"書類の閲覧申請"を拒否するのみでとうとう期限切れとなって裁判所に告訴される。 平成退屈男の警鐘
違法な税務調査?最高裁門前払いまでの経過資料をそろえました。
これは、判例として次回の類似裁判にも適用され、税務署は、バイブルとして持ち歩くことでしょう。そして、弱小中小企業・個人営業者に牙をむくでしょう。
そろそろ判例集として出版されていることと思います。
ほとんど個人に近い小企業ですから、平成退屈男は、「銭勘定は、女子供のすると、男は仕事のみをまじめにやっておれば、食扶持はあとからついてくる。」を人生訓として会社を経営致しました。
税務署員に、その盲点を見事に突かれました。
この裁判結果を、厚顔無恥な裁判官達はどう言い訳をするのでしょう。
経過中の訴訟番号は、実物ですから、判例集(平成退屈男は、これの出版を待ち望んでいたのですが・・書き換え修正ができないであろう)または、裁判所で記録を閲覧ください。
平成退屈男が、嘘を言っていないことが確認できるはずです。裁判所が隠すなら原本を提示する事も厭いません。
これで税金?と思っていたらあれよあれよの間に持っていかれました。
この判決には、以下のことが当然として、是認?(税務用語=認められる事/平成退屈訳)されております。
税務署員は、嘘をついてもよい。
税務署員は、同和発言をして人を馬鹿にしてよい。
税務署?国税不服審判所まで、認めているが、裁判所の証人尋問で、「覚えておりません。」
税務署員は、捜査令状なく捜査ができる。
税理士は、調査時にはずして調査してよい。
追徴税が有っても、税理士は関係ない。処罰されることもない。
税務署員は、税務調査と称して、営業妨害をしてもよい。
1?6まで、税務署 異議決定謄本
国税不服審判所 審査請求書
地方裁判所 判決
高等裁判所 判決
最高裁判所 判決
税務署員は、被告(受告訴中)であっても退職金をもらって退職してよい。
被告税務署長は、退職。
地方裁判所 判決(門前払い)
などなど、憤慨のところで、憤慨のあまり、一番肝心なことを忘れておりました。 原という詐欺師が経営する自立支援躾塾 こちらは人の悩みにつけこんで大金を騙し取る詐欺会社です。
この男、本名は原良郎といい何か事件をおこすたびに名前を変え最初は原輝尚、現在は原国広と偽名を使っています。
それに併せ会社名も以前は翼トレーニングスクール、その前にも別の社名が存在しました。たったの数年おきに4度も社名が変わっています。
最近の事件ですと翼トレーニングスクール時代には依頼者の子供を数年間一度も両親に会わせることなく隔離し大金を巻き上げた挙句「更生の余地がないのでさらに預かります!」と
依頼主をだまし、預金の底を尽きた依頼主には家や土地を売るようにすすめ金を払わせたなど、家と土地財産をすべて騙し取られた家庭が複数実在したことや
生徒に対する原の暴力や虐待で鼓膜を破ったり腕や足を手術した生徒があとをたたないことや
知的障害のある生徒に対する原の虐待が依頼主の告発により明るみになり可児市役所から調査指導を受けたことなどあげられます。
その騙し取った金で原はポルシェやBMWやベンツなどを数台所有し年に数回グアムやハワイやラスベガスでバカンスを過ごし派手に遊びまわっています。
にもかかわらず会社のブログにはそういった節は見せず都合の良いことばかりがかかれていますね。
家庭の事情でお悩みのみなさん、原のような詐欺師にすがるのではなくもっと自身のお子さんときちんと向き合い、自身の何が間違っていたのか、どこで子育てを間違えたのかをよく考え
時には厳しく時には優しく正しい指導をすることをお勧めします。 ただいま編集中です。
いましばらくお待ちください
乞う、ご期待ください , ‐'⌒ ヽ
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ン:ri::/-[___]-[__]::/
フハレ `i ゝ iノ / }ー┐ r┐ \
フ∧ `ニ / { ノヽ / __ ヽ / |/ }
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〃 ,-ミヽ \ i | ハ
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| ) レ/___.‐― ―‐┤:::::::::: |‐―┘
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〔丁 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ::::::::::::| ̄ ̄ ̄ ̄
` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄{二二二二l____|二二} >>504
朝鮮民主主義人民共和国国民が経営する会社から、私の家に、
母宛の手紙が昨日届いて、それは会社の社債か何かの連絡なので、
どうでもいいが、そこに、意味ありげな「切手」が、2枚貼ってあった。
どうも、これは、私に対して、何かメッセージが、あるのではないか、と考えざるを得ない。 驚愕!東証一部上場企業(笑)の裏の顔
↓脅迫文!
↓
http://peace.2ch.net/test/read.cgi/antispam/1407426192/10
http://kanae.2ch.net/test/read.cgi/job/1400377632/29
リブセンス 詐欺センス ⇒検索
リブセンス 詐欺 市川 ⇒検索
リブセンス インチキ ⇒検索
29 :名無しさん@引く手あまた:2014/07/03(木) 11:41:13.78 ID:SIvIIlAm0
皆様に相談があります。
株式会社リブセンスから、1年以上に渡って恐喝されています。
転職会議というウエブサイトでの弊社の取扱いについて昨年の4月にクレームを差し上げたところ、削除したければ100万円以上の手数料が必要だと言われました。
すったもんだの挙句、仕方なくクレームを撤回したところ、受信手数料(クレームの相手をした)や弊社から仕事を邪魔され続けたということで30万円をずっと請求されています。
先日は、遅延利息で年10%の日割分を加算すると電話で凄まれました。
「東証一部上場会社をナメんじゃねぇ。お前のとこみたいな糞小さな会社なんかな、簡単にぶっ潰せんだからな。とりあえず30万元金位はとっとと支払え、糞が!」と、こんな調子です。
「それかな、社長が持ってる株を1株2万円で100株引き取れ。3か月後には3万円確実だからお前も損しないだろ。winwinというやつだが、お前のような学歴のない奴にはわからないかな?」と訳のわからないことも言われました。
夜中にも多い時には10回以上の着信があり、とても怖いです。
女性社員は、電話で「お前は可愛くて乳デカいか?もしそうなら、一発やらせろ。5000円負けてやる」と言われたとのことです。
どう対応したらよろしいでしょうか?もう気がおかしくなりそうです。
転職会議というのは、こんな風にしてお金を集めるためのものなのでしょうか? 私は、「真実を書く」「自分の思った事を、そのまま書く」という姿勢において、
朝鮮民族を誹謗するような内容を展開しているが、
それは、「現実に、以前のホームページを、社会的圧力で閉鎖に追い込ませた怨念」から来ている。
だが、「それ以上の暴走した誹謗中傷」を、するつもりはない。
なぜなら、私は、「朝鮮民族」が、憎いのではない。
朝鮮か日本かは問題ではない。
「人間の姿をした猿」を、憎悪しているのである。
従って「朝鮮人」という「人間」は、まったく憎んでいない。 いい風景ではないですか!
月を背に犬が吠えている姿ですよね?
今の犬の中に、月を背に吠える、犬がいることが、うれしいではないですか。 はにかみ屋さん 出ておいで
恐がり屋さん 手のなる方へ
草萌える 春を踏み
想いっきりかけ出しましょうか
お疲れでしょうに、ご苦労さまでした。 中1で引っ越ししてきて公に在日朝鮮人といっていた「あだながやすっち」と中3で同じクラスになり偏差値も近く大学もいけたらいきたいねという同士だったので同じ高校に進学。 頭を遠隔操作で悪くされて被害をあまりいう言葉も出ないので頭に自然に?浮かんでくるメロディーで替え歌を作ってしのいでいます。
森昌子の「せんせい」から→
悲しい弾圧あった日に 風がしとしと吹いてくる
探したづねたヒトの名は 先輩(朝永!) 先輩(湯川!)それは先輩〜
●先輩の後の掛け声は「芥川、鴎外、賢治、中也、漱石!古賀正男!」とかにもなります。 いばんかさん来日でジェにーじけんを仄めかし認定の為に
イタリアの?みゅうみゅうブランドを着てきた容疑をかきこませてくれない
やっぱりイギリススパイ容疑のトランプさんは大和を絶滅するつもり? みんな警察は犯人を捕まえるところと思ってるけど、ぜんぜん違ういます。
警察は捕まえたい人、殺したい人に罠を仕掛けてはめるところ。
私は冤罪で塀の中を行ったり来たりしてるから少し詳しいです。
警察の捕まえる罠にひっかっかった人はみんな相手が先にやったといってます。 俺も、昔は、ホモだという噂が流れていたが、そういう意味ではなくて、
本当に、男性が好きなのだ。ある意味、女性は、嫌いである。
男性は、さっぱりしているからだ。ネチネチしていない。だから、
選ぶ女性も、確かに美女なんだが、性格がさっぱりしている連中ばかりである。
だから、俺が、そういう、女人の快楽園で、生活できるんだったら、世の男性諸氏にも、
そういう夢想境界は、分けてあげたい訳で、男性というのは、俺が現実で手にするような
女人まみれの願望は、持っているものなのだ。
というのは、男性は、そういう妄想で、性欲物質を、脳に充填して、それが、現実で女性とやるときに、
勃起現象を起こす物質になるのである。
だから、女人の妄想というのは、ちょこちょこ、味わわないと、勃起不能になるのだ。
じゃあ、そういう事をして、ポルノを解禁すると、社会が乱れるという、批判を、
テレビで躍起になって報道しているが、そうだろうか? というのは、
「じゃあ、俺はどうなんだ?」ということなのだ。俺は、妄想境界ではない。
現実世界で、女人まみれの快楽を満喫するのだ。だったら、尚更、現実と区別が付かなくなって、
社会に悪い影響を与えるだろうが? 八尾市 不動産物件【浪速建設株式会社】大阪営業所 三重 アパマンショップ 浪速建設様の見解と致しましては
■営業部長 村上康雄 営業 矢野祐樹 幸田直樹 代表取締役 岡田常路 ■浪速建設 営業 赤田真一 久保峰広 辰巳健太郎 橋本勝(■岸本晃 は 婚活エクシオ常連 http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/sousai/1511526624/l50)tw 古い話ですが、 昭和62年ごろ、★佐川急便・淀川店(大阪)、 貴重品担当もしくは、小物発送担当の方です。 ★きつね目の、大泉洋に、似ている人です。 当時は、豊中市・庄内の付近に住んでいたと思われます。 当方と死んだ女房の間には金の配分を巡っていさかいが絶えませんでした。夫婦間には愛情も交接もなく、ただ金と利害にのみ着目したクレーマー三昧の日々を、当方は永久に送り、冥府魔道をさすらう当方はあぼんです 私みたいな女好きが、23年間禁欲していたのだから、
その欲求の溜まり具合は、誰でも想像できるのでは、あるまいか。
どうしても、私は、女を抱く前に、真理を完成させたかった。
それは、どういう女なら、抱いていいかの、探究でもあった。
そして、23年かかって、ようやく、
3億9600万3600人という、答えを、出したのだ。 良い風だ!
風速21メートルに正義丸号が船出しか!