いくつか考えられるんだけど

1 サンプルが少なすぎておかしな数値になってるのをそのまま鵜呑みにして引き写した
2 誤解あるいは読み落としから何等かの前提のある数字を混同した
3 終戦間際の混乱中で校正ができないまま、単なる誤記がひとり歩きした
4 何等かの注釈付きで算出された数字であるがその注釈は省かれている
5 試験に使用した鋼板の質が均一でなかった(※他に実例有り)
6 実際に傾斜に物凄く弱かった

5、6以外は、他人のチェックが入る書類なので一見ありそうにない
が、確かにまともに校正が入らずおかしな数字がそのまま残っている例はあるにはある
戦略爆撃調査団に提出するために終戦直後に作成された軍事物資の生産状況がその例
作成担当者がマイナーな車両に明るくなかったらしく、自走砲の項目がゴチャゴチャになっている
ただ、これは軍組織がまともに動かなくなりつつある中で作られたものなので
一応まだ機能していた終戦前の書類と同一視すべきではないかもしれない

5は第一総軍氏がよく引用している対50mm/80mm装甲板に対する貫通力試験が、これほど極端ではないが一つの例

6は「跳飛」にやたら言及してるのがそれっぽくはある
要するに跳飛するか大いに威力を減じた状態でめりこんだものばかりで
まともな貫通力が発揮できたものが一つもなかったということ
APは元々傾斜に対して弱いものだし、弾かれる率は着速が上がるほど大きくなる傾向がある