6月29日、ラトガ・カレリアで大隊規模のフィンランド軍の威力偵察が始まった。
ラーデンポーホではフィンランド第2師団のクヤルベルク少尉が36名から成る
前線砲撃観測チームを率いて、観測所に到着した。「野戦電話開通を確認。」少尉が
電話に取り付いている間に、兵士達は標点測定を始めた。その数キロ後方では
第15砲兵連隊が砲列を敷いた。基準砲を中心に50m間隔で直線状に105mm榴弾砲が
配置された。

フィンランド第7連隊第1大隊の兵士達が陣地を出発する。モスクワ条約による国境を
示す標識を、兵士達は無造作に薙ぎ倒した。