9月13日には、吉報もあれば凶報もあった。フィンランド湾でサーレマー島とヒーウマー島を
攻略するノルトヴィント作戦に参加していたフィンランド海軍主力の海防戦艦イルマリネンと
ヴァイナモイネンは、帰投時に機雷原に進入した。触雷したイルマリネンは僅か7分で沈没し、
乗組員271名が艦と運命を共にした。生存者は132名であった。

レニングラード南方では、ドイツ軍が遂に市の外縁の防衛線を突破した。ツァールスコエセロ、
そして嘗てユデニッシ軍の前進限界だったプルコヴォ高地も制圧された。11時30分、ドイツ
第1装甲師団第1装甲擲弾兵連隊第6中隊のダリウス中尉は、167高地の頂上に立った。眼下には
レニングラードの町が広がっていた。