1960年代まで1,5倍の理論て言うのが主流論だったんだよね。
つまり爆撃機の速度の1.5倍は速度が出ないと迎撃不可って言う理論。
ミサイルの射程距離は短かったからね。
当時のソ連製爆撃機で超音速爆撃機はなかったが、超音速爆撃が完成するのは
時間の問題と考えられていた。だから仮にM1.2ぐらいの爆撃機だったらM2.0以上の
速度がないと迎撃不可と考えられていた。
余談だが米軍がB-58を開発したのもその理論M2以上の爆撃機を開発すればソ連側は
M3近くの戦闘機を用意せねばならない大変な負担を強いられるという発想。
この高高度・高速侵攻理論が崩れたのはSAMの性能向上だ。
戦闘機が迎撃以上にSAMが脅威になったのだ。
ところが日本の場合には些か事情が異なる。
四方を海に囲まれた日本の場合にはSAMを配置する場所が限られ
ヨーロッパ大陸とは事情が大幅に異なり航空機の能力がより問われる事になる。
つまりこの時期最低でもM2クラスの迎撃戦闘機が必要だったんだよね。
WW2時にB-17/B-24がドーバー越えてドイツ本土に達するまで何波もの迎撃機の攻撃・高射砲の洗礼を
受けたのと洋上飛行のリスクはあったが、実際の攻撃時間は短く損害も少なかった
B-29の事情を考えれば理解出切ると思う。
それには実質的に選択肢はF-104しかなかったと言っても良い。