結果だけ知って〜で充分って言うのは簡単だけど
大事なのは当時はどういう背景があったかって事を知ることじゃないかな?
1960年代当時は問題となっていたのは抗堪力・航空基地を守る能力が低いって事だった。
当時は冷戦の東の最前線で今よりも遥かに緊迫した状況だったにも拘らず、
自衛隊は国民の理解も低く充分な戦力を維持するのが難しく掩護施設さえなかった。
侵入を許し基地施設を破壊されてしまえばどうにもならないと考えられていた。
故に航空自衛隊の構想は少しでも早く攻撃を探知しいち早く殲滅する事が
最大の課題・必須となっていた。
具体的にはマニュアルから自動のBADGEにして処理能力を向上させ
F-104の速度を生かし分単位の対応から秒単位の対応を目指した。
だからこそF-104が必要だったんだよ。
更に60年代後半になってくると高高度侵入と言う理論が崩壊して低空侵入の可能性が高くしかも
超音速のTu-22の極東配備の情報も伝わってきていた。
低空で侵入しかも超音速で来られるとレーダー探知してからF-104がスクランブルかけても
会敵して対処する時間は1分半程度と見積もられていた。
一分半程度の会敵時間では撃墜率は10%程度と計算されていたから危機感はより高まった。
F-4ファントム選択の必然性はこのあたりにある。
空自としては探知して離陸では時間が無いから
長い滞空時間を持つF-4にCAPをさせようという構想を持ったんだよね。
だから時代を追っていけばF-104もF-4も必然だった事がわかるでしょ。
それがF-5程度ではとてもまかないきれないしF-104を長く引っ張る訳にはいかない事がね。