>>238
そもそも本作戦成立にあたっての参謀本部の実質的な決定は
インドへの進攻の是非を判断したことのみであり
作戦といっても、それ以外は形式を整えるための事務作業に過ぎない
やりたいというなら好きなようにさせなさい
というのが、参謀本部、南方総軍ビルマ方面軍に共有されている不文の作戦要旨である
もとよりインド進攻については確たる研究はなく
当時考え得る最も有望な第一段階の最終目的地がディマプールであり
インパールはあくまでも警備駐留すべき交通要衝としての価値しかない
また友邦ドイツが要請する日本のインドへの戦略的意欲については
ヒトラー総統の期待が、ただ日本軍が国境山脈を越えればいいというものではなく
英印という歴史的システムの継続性に重大な疑いを生じさせることにあり
それによって英独が講和しアメリカを孤立せしむことこそ
ドイツが対米宣戦布告をしたことに価値を見いだせるという観点からしても
ディマプール進軍がマイナスな部分は何一つみあたらず
本作戦が方面軍のみならず南方総軍の全力を賭して行われなかったことが悔やまれる