壱岐軍議君改め今津軍議君が「舟師は小舟で水上戦闘」に粘着しているのは、
ひょっとして「舟=小舟」「船=大船」と思っているからではないか?

新漢語林を見れば「舟も船も同じ。昔、中国では函谷関以西では舟、函谷関以東では
船と言った」とある。つまり古典の時代は舟と船は方言の差に過ぎなかったのだ。

もちろん後世には「舟=小舟、船=大船」という慣用が生じた。高麗史、元史などの
「抜都魯輕疾舟、大船」という用語もこのような慣用を写している。
しかし「舟師」という言葉は古典から来ているから、上記の慣用に囚われないのだ。
だから舟師は「大船に乗った軍隊」でも良いのである。