>>410
>主翼の増積以外の要員(着艦フックの装備と降下率が大きな母艦着艦用の脚補強)重量増加の要因がどの程度かを
>見積もるために、主翼面積が同じで兵装も同じで陸上機と艦載機の両バージョンのあるジェット軍用機の事例としてA-7のデータを見ると
>空軍用A-7D(空虚重量:9.033t、日本語版)と空母用A-7E(空虚重量:8.676t、英語版)と空軍用の方が357kgほど重い!というデータがある。

当たり前だ。海軍機だったA-7を空軍が採用した以上、最大着艦重量なんてものの縛りを受けずに、艦上機
としての頑丈な脚を使って陸上基地に降りれるのだから、重量制限は緩くなる。海軍と違って割りと気軽にあ
れもこれもと積むことができる。ファントムだって空軍型のほうが重い。陸上運用のためにフレームや脚の強
度を落として軽くするという改設計は、ノースロップが販売権を持つF/A-18Lでやるはずだったが、カナダスイ
スオーストラリアスペインフィンランドクェートマレーシアとドコもがマクダネルから艦上機仕様を買った。

>つまり、艦載機の場合、脚の補強重量や着艦フックの重量による重量増はあるとしても小さなものであると推測される。

逆に陸上機を艦上機にしようとしたF-111は、空軍型よりあっちこっちきり詰めたはずのB型でもカタパルト射
出と着艦ができるようにしたら5000ポンドも重くなった。90年代のあたまにF-14の後継としてATF、のちのF-22
を艦上機にするNATFという計画があったが、このとき、F-14やF/A-18を最初から陸上機として作ったらどう
だったか、という試算と比較しながらF-22海軍型がどのくらい重くなるかを見積もったが、だいたい3割ほど艦
上型が重くなるという結果だった。
https://www.globalsecurity.org/military/systems/aircraft/natf.htm