>>234
ポーランド現代史の闇
2015/6/5
http://asread.info/archives/1902

(抜粋)
 それは、都内の喫茶店でのことだった。戦後生まれのそのポーランド人の女性と私は、
英語で話をしていた。とりとめのない会話をしていたその時、私は彼女にある質問をした。
 だが、それは特別深い意味を持って訊いた質問ではない。当時、ポーランドにはまだ
行ったことがなかった私が、ポーランドについて何気なく訊いた質問のひとつに過ぎなかった。
 私は彼女にこう訊いたのである。

「ポーランドにドイツ人はいるの?」

 その時、異常なことが起きたのである。
 私がこの質問──「ポーランドにドイツ人はいるの?」──をした直後、彼女は何も言わなくなった。
彼女は私の顔をじっと見つめた。そして明るかった彼女の表情はこわばり、何かに
怯えたように一変したのであった。そればかりか、彼女はガクガクと両手を震わせ始めたのである。
 私は驚いた。自分の目の前で、何かに怯えて体を震わせる彼女を前にどうしたら良いのか分からず、
ただ彼女を見つめ続けた。およそ一分後、彼女の震えは止まった。そして、ゆっくりと明るい表情を取り戻すと、
彼女はまた何かを話し始めたのである。
(ここまで)

日本人には計り知れない「闇」があるようですね。