中国は、紅海の入り口、バブルマンデブ海峡近くに位置する戦略的重要地点ジブチに国外初の軍事基地を設置したが、
現在、パキスタンのグワダルで第2の軍事施設の建設を進めている。

この二つの基地が完成すれば中国は、中東の原油を自国に輸送する航路周辺での戦略的プレゼンスを確保することになる。

パキスタンなどからの情報によると、中国は大型の海軍艦艇が入港できるよう、アラビア海に面したグワダルの港湾施設の拡張に取り掛かっている。
さらに、大量の軍事物資の輸送が可能になるよう、グワダル国際空港の整備を進めているという。

グワダルでは9月時点で、数百人の中国人が働き、中国人民解放軍(PLA)の上級将校も現地に滞在している。
この1カ月間にグワダルの港にはさらに数十人の軍人が到着した。

また、グワダルから数百`東、カラチに近いソンミアニ湾沿岸を複数の中国人が訪れたとみられている。
この地域は、宇宙研究・先進コンピューティングセンターがあることで知られる。

ボーテル米中央軍司令官は、この二つの場所に中国が関心を持っていることに懸念を表明、
港を開設し、道路などをパキスタンなどで造っていることを把握していると語った。

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ボーテル氏はフロリダ州タンパでの会見で
「この地域で他者がどのような影響を及ぼし、それが米国と、この地域の安全保障にとって何を意味するのかを注視している」
と述べ、この地域で他国が影響力を増していることは
「紛れもない事実であり、直ちに対処すべきものであれ、長期的に見るべきものであれ、常にそこに存在し、常に対処しなければならない」と強調した。