しかしこのような空理空論によって芸術を弾圧しようとする試みは、まるでかつてのローマカトリックのトリエント公会議を想起させるな
肉欲を喚起せしめる猥雑な聖画像はこれを禁止する、と定められた宗教会議だよ
一例を挙げよう
時のローマ教皇パウルス4世は、ヴァチカンを飾る古代ギリシャ式の裸体彫刻を「猥褻なもの」として、それらの生殖器を削り取り、イチジクの葉を付けるよう指示した
ミケランジェロがシスティーナ礼拝堂に描いた「最後の審判」もまた弾圧の対象になったね
キリストと聖人たちが裸体を晒している姿が物議を醸し、後にダニエレ・ダ・ヴォルテッラの手によってイチジクの葉や腰布が描き足された
これが歴史上最も有名な、表現の自由に対する侵害。芸術に対する検閲だよ
そして今回の、バルテュスの絵画を巡るこの騒動…
まるで21世紀が、中世に逆戻りしているみたいじゃないか
俺はきな臭さのようなものを感じるが、気のせいだろうか?