国家安全保障政策/国家戦略研究スレッド
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2018/08/27(月) 21:57:36.80ID:3AiPVM4T
我国の繁栄と安全を守る国家安全保障政策とこれを実現する国家戦略を研究・提案するスレッドです。

○国家安全保障政策とは
国家の独立と繁栄を維持するために、主に軍事的な脅威などから国家を守る政策。国家は多様な価値観を包含しており政策は必ずしも他の政策・党派と整合するものではない。

○国家戦略とは
国家目的を遂行する最高位の観点から、平戦両時に政治・軍事・経済等の国力を効果的に運用する統一的・総合的・全般的な戦略。安全保障政策を上位構造とするが、政策上の不整合は国家戦略により統合が図られる。階層構造下位の戦域戦略、作戦、戦術の準拠となる。

○戦略の位相
国家戦略を構成する全ての位相(軍事・経済・文化・社会・科学技術etc.)を議論の対象としkますが軍事を主たる切り口とし、それ以外の議論は50レスを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。

○戦略の階層構造
戦略を構成する全ての階層構造(世界観・政策・国家戦略・戦域戦略・作戦・戦術・技術)を議論の対象としますが、作戦次元以下の議論は50スレを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。

○戦略と戦史
戦略とは一般的な法則が成り立つような分野ではなく、戦史において淘汰される複雑系・非線形・進化的なプロセスです。議論の根拠たり得る戦史上の事象(古代・中世・近世・近代・現代)を議論の対象とします。

○当スレッドのスタンスと地誌について
当スレッドは明らかにネット右翼(ネトウヨ)スレッドです。対象脅威を尊称で奉る趣味はございません。戦史・兵要地史の一貫性のため歴史的な略称(支那・北朝鮮・南朝鮮・米・英・仏・露・独他)を推称します。

○戦略思想家の格付け
●神様リスト
クラウゼヴィッツ、モルトケ、コーベット、リデル・ハート、マイケル・ハワード、コリン・グレイ、ルトワック
●疫病神リスト
ジョミニ、フォッシュ、フラー、マハン、ドゥーエ、ハマン・カーン、キッシンジャー、バーナード・ブロディ、クレフェルト、ミアシャイマー

「勝利は既に(戦略次元で)確定している。卿らの上に大神オーディンの(作戦次元以下の)恩寵あらんことを。」
0002名無し三等兵
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2018/08/27(月) 22:02:32.95ID:3AiPVM4T
まず、クラウゼヴィッツから話をしよう。
戦争とは、個人の闘争が拡大されたものか?
であれば、闘争の激しさは極限まで行着き、敵を打倒する以外の道はない。
これを「絶対戦争」という。
0003JTAC
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2018/08/27(月) 22:08:57.59ID:3AiPVM4T
だが「現実の戦争」はそうではない。
戦争が絶対戦争たらしむには「決勝会戦」にすべての戦闘力を結集することが必要である。
しかし、地形や無形戦力も含む全ての戦闘力を結集するのは不可能だ。
また、国土を全て占領されても同盟軍により戦争は継続される。
この性質により戦争の絶対性は緩和される。
0004JTAC
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2018/08/27(月) 22:14:15.17ID:3AiPVM4T
戦争における全ての努力は戦争特有の「摩擦」により減衰する。
また、戦争では敵の自由意志に晒され、見通しは「戦場の霧」で覆われる。
これらのF2(Fog,Furiction)によっても戦争の絶対性は緩和される。市場
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2018/08/27(月) 22:19:29.56ID:3AiPVM4T
戦争では、何かを得ようとする「攻勢」よりも現状を維持しようとする「防勢」の方が強力な形態である。
いかなる強力な攻勢もやがては勢を失い継続が困難となる。
これを攻勢終末点(勝利の極限点)という。
これにより戦争の絶対性は緩和される。
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2018/08/27(月) 22:24:07.50ID:3AiPVM4T
以上からクラウゼヴィッツの有名な説が生まれた。

「戦争は政治とは異なるしゅだんを以てする政事の延長である。」
(制限戦争論)
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2018/08/27(月) 22:29:04.19ID:3AiPVM4T
これにより、戦争は「戦闘」の集合以上のものとなる。
戦争の目的、方法、手段を定める「戦略」と、戦闘において戦闘力を行使する「戦術」の誕生だ。
クラウゼヴィッツによって戦争の階層構造が明確なものになった。
0008名無し三等兵
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2018/08/27(月) 22:36:40.13ID:3AiPVM4T
では、「戦略」は「戦闘」を規定することができるのか?
戦争はアイロニーが働く逆説的な現象である。
絶えず霧と摩擦にさらされ、線形な努力は報われず、非線形な分析と総合が必要となる。

戦略的な必要性と、戦術的な可能性を分析し、絶対ならざる複数の戦闘を序列化する。
「作戦」の誕生である。
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2018/08/27(月) 22:44:28.71ID:3AiPVM4T
歴史が現代に近付くにつれ、戦争は大規模・複雑化し、軍事以外の要素が戦争の成否を左右するようになった。
特定の地域・敵対戦力との軍事的闘争に加え、外交・経済・科学技術、果ては心理や文化に至るまで。

全てを軍事により解決する必要はない。
全体の位置付けのなかで適切な施策をとればいい。
これにより戦略は分化する。
「国家戦略」と「戦域戦略」の誕生である。
0010JTAC
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2018/08/27(月) 23:42:39.48ID:3AiPVM4T
人間とは、不完全な存在である。
不完全な人間が他に影響を及ぼす目的で編み出される「政策」も、また不合理で不完全な要素含んでいる。
政策は、「政治的プロセス」を経て正統性が与えられ、あるときには選択さえれる。
0011JTAC
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2018/08/27(月) 23:49:15.43ID:3AiPVM4T
「戦略(国家戦略)」は、「政策」を実現する最も偉大な「実現手段」である。
(コリン・グレイ)

「戦略」は、政治「目的」を軍事的「手段」で遂行する戦略的「方策」を、ある「前提」の下で提供する「橋」である。
0012JTAC
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2018/08/28(火) 19:16:04.86ID:AMOgrHHu
近代民主主義の萌芽以降、戦争は「軍隊」のみで行うものではなくなった。
その母体である「国民」、これらを統合する「政府」。
「政府」「国民」「軍隊」の三位一体が戦争を遂行する。
ここから、戦争遂行の主体である「重心」(center of glavity)の考え方が生まれた。

戦争のさしあたっての目標は、我の「重心」を防護しつつ敵の「重心」を叩き潰すことである。
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2018/08/28(火) 19:24:24.63ID:AMOgrHHu
しかしながら「重心」は不変なものではない。
戦争の上位たる政治により変化する。
限定的な政治目的が戦争の争点であれば、軍隊の潰滅、国土の一部占領により終結するかもしれない。

しかし、民族の存亡、宗教的熱情、全国民の生命そのものが対象であれば?
「重心」は国民一人一人全ての中に拡散し、例え軍隊が壊滅し政府が崩壊してもゲリラ戦により戦争は継続される。
そのような「重心」には触れないのが賢明であろう。
0014名無し三等兵
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2018/08/28(火) 21:29:16.93ID:xh9Lbg2S
「戦術」は「戦闘において戦闘力を使用する術」である。
「戦略」「作戦」との分化により戦争の闘争的側面の多くは「戦術」に集約された。

現代戦における「戦闘力」は「火力」「機動力」「防護力」で表現される。
これを支える基盤的機能として「情報」「兵站」「人事」等がある。
(諸説あり)
0015名無し三等兵
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2018/08/28(火) 21:42:58.26ID:xh9Lbg2S
現代「戦術」はMDCP(military-decision-making-process)により行使される。

任務(mission)を基礎とし、地形・気象、敵の可能行動(E/C)を考察し、我が行動方針(O/C)を列挙。
E/CとO/Cの干渉を図上にて分析、最良の行動方針に総合し構想を決定する。(METT-TC)

構想に基づき隷下部隊の行動をさらに煮詰めて火力、機動力、防護力の最大発揮を目指し行動計画を作成。
計画を基に適時に命令を下達。部隊に戦闘を命ずる。
計画・命令は、「状況(敵・我が関係部隊・設想)」「構想(方針・指導要領)」「各部隊の任務」「兵站」「指揮・通信」を項目とし単切にまとめられる。
(ファイブ・パラグラフ・フォーマット)
0016JTAC
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2018/08/28(火) 21:53:45.00ID:xh9Lbg2S
「戦術」は任務が基礎である。
戦術レベルの指揮官は、任務を達成するために一命を賭す。
任務のためには、全滅も厭わない。諸君、任務を果たせ!

戦術は敵と直接的に戦闘力をぶつけ合う。そこには妥協はない。
戦闘力の行使は極限化される。
だからこそ、作戦レベルの指揮官、戦略レベルの指導者はクラウゼヴィッツに遡り、戦争全体の逆説的な性質に思いをいたし、戦術レベルの部隊を犬死させないことである。
そのために戦略・作戦次元がある。
お遊び白紙戦術と実状況はそこが違う。
戦略レベルへのフィードバックが無い白紙戦術などただの遊戯である。
0017名無し三等兵
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2018/08/28(火) 22:09:34.48ID:xh9Lbg2S
戦術に「法則」(law)など無い。
戦術「原則」とは、便宜的に定められた「規範」(rule)である。

ギリシア・マケドニアのファランクスは古代地中海世界で最強を誇り、広大なペルシア帝国を滅ぼした。
重装歩兵達に戦術原則を尋ねれば「横隊は最強」と答えるだろう。
ところがファランクスはローマのレギオンに破れた。
レギオントは中世騎士団(東ゴート)に、騎士団はウェールズの長弓隊に、長弓はフランスの砲列に、砲列はドイツのランケネッキに、スペインテルシオに、マウリッツもオランダ歩兵に、グスタフアドルフの三兵戦術にetc.
そこにlawはあるか?ありはしない。
戦闘と言う無限の弁証法による「進化のプロセス」。
それが戦術である。

「不変の原則」?
笑わせる。
0019JTAC
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2018/08/29(水) 20:42:57.25ID:VpTr8tiO
戦闘(戦術)に勝ち続ければ戦争(戦略)に勝てるのか?
その強烈な反証がベトナム戦争。
戦闘では常勝を重ねたアメリカ軍も南ベトナムから命からがら逃げ出すはめになった。

パリ講和会議で米側代表曰く「君らは戦闘では我々に勝てなかった。それを忘れてはいかんよ。」
ベトナム代表答えて曰く「なるほどそうかもしれません。で、それが何か?」

この強烈な痛手から立ち直るため、アメリカが古い兵学書の誇りを払い復活させた概念。
それが「作戦次元の戦争」、「作戦術(operational art)」だ。
戦略と戦術の中間に位置し、戦略に目標とする状態(strategic end state)を達成するため数次の戦闘を序列化する術。それが作戦術。
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2018/08/29(水) 20:58:35.61ID:VpTr8tiO
戦争は実に逆説的な現象である。

戦争に勝つには戦闘に傾注する必要があるが、過度に追求ば政治目的を逸脱する。
(勝利の極限点)

積極的な目標を達成するには攻勢をかける必要があるが、形態として強いのは待受の利がある防勢だ。
(防勢優位説)

敵の意志等による「戦場の霧」、我のあらゆる努力の逆方向に作用する「摩擦」。
戦略レベルでいかに資源を積み増そうが、それが直接的に成果には反映されない。
(非線形な複雑系)
逆効果であり、敵の罠にはまることもある。

これら戦争の性質を踏まえ、戦略的必要性と戦術的可能性を調停し、戦闘を序列化する術。これが作戦術である。
0021名無し三等兵
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2018/08/29(水) 21:21:58.12ID:qUXlTXci
近代で作戦次元の戦争をいち早く認識したのはナポレオンであると言われる。
従来の戦争は、春の雪解けから軍事行動を開始し、数次の戦闘を行い、降雪とともに冬営に入る、この一連を「戦役」(campaign)としていた。
ナポレオンはこの「戦役」を開戦から数次の戦闘を経て戦争を勝利の内に講和会議に導く概念として拡張した。

彼の「軍団」は歩砲騎兵をバランス良く揃え一定期間であれば独立的に戦闘できた。
これら軍団を作戦次元で計画された各戦闘に計画的に集中し敵圧倒した。

また、各戦闘に際し運搬に制約がある野砲と弾薬を集中し「作戦レベルにおける火力の優越(operational fire)」を握り敵の火力を制しつつ敵戦列に穴を穿った。
0022名無し三等兵
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2018/08/29(水) 21:29:08.44ID:qUXlTXci
一方でナポレオンは作戦次元での手痛い失敗の好例でもある。

攻勢終末点を越えて遠征を強行し、何万、何十万の自軍兵士を死に追いやった。
また、彼の集権的指揮手法(何百もの命令を直接的に起案)は集中の利をもたらした反面、隷下部隊の自主性を減退させ、大軍になればなるほど連携行動を疎外した。
ライプツィッヒやワーテルローでフランス軍が包囲殲滅されたのもその流れである。
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2018/08/29(水) 21:41:21.70ID:qUXlTXci
このナポレオンの最悪の後継者が「フランス攻勢主義(cult of offense)」で名高いフェルナンド・フォッシュである。
普仏戦争で完敗を喫したフランス軍はトラウマ払拭のためナポレオンに回帰し慰めを見いだした。
ナポレオン戦争の浅薄な分析と当時流行のロマン主義に毒され、エランビタール(生命の躍動)と称してフランスの若年人口をドイツ軍の防御砲火の前に追いやった。
フランスは、第1次世界大戦により人口ピラミッドのバランスが崩壊し今日も均衡は回復していない。

また、フォッシュの原則的な戦争指導はフラーを経て日本にも「戦いの原則」として流入している。
戦争に負けたくないのであれば、フォッシュ以下フランス学派には注意が必要である。
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2018/08/30(木) 18:36:54.61ID:MASUXRID
「作戦次元の戦争」を概成させたのはプロイセン・ドイツの陸軍参謀総長・ヘルムート・フォン・モルトケその人である。
「作戦術」という言葉こそ作り出さなかったが戦争指導を行う上で、「戦略」と「作戦」の中間次元の必要性を認識しており、覚書において「作戦的な(operativ)」という言葉を多用している。

かの人の覚書「戦略について」はドイツ兵学において高い位置を与えられているが、その「戦略」という語を「作戦次元」にも言及していると見なせば、まさに現代作戦術の根幹を為す概念に満ちている。
0025JTAC
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2018/08/30(木) 18:46:37.36ID:MASUXRID
疾病で早世したクラウゼヴィッツは、実は忘れたれた兵学思想家であった。
書庫の片隅で埃に埋もれた「戦争論」を再び掘りだしプロイセン・ドイツ軍の全軍に推奨し普及させたのはモルトケである。
これにより、プロイセン・ドイツ軍では「戦争の政治目的」「重心」「防勢の優位性」「攻勢の目的積極性と限界点」等々、現代作戦術の欠くべからざる要素(operational art element)がいち早く定着化した。
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2018/08/30(木) 18:55:17.40ID:MASUXRID
モルトケは言う。
「戦略(作戦)は臨機応変の体系である。」と。
「臨機応変」が目につくが、ここで注目すべきは「体系(システム)」という言葉である。
モルトケは戦争を決して計画不能な無秩序なものであるとは考えなかった。
戦争が複雑かつ矛盾に満ちていても、状況に則して体系的に分析・総合し、いち早く対応できる方法論があれば良い。
これが「臨機応変の体系」の意味であり「作戦術」の真髄である。
0027名無し三等兵
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2018/08/30(木) 21:48:28.70ID:h5b76Fk0
「臨機応変の体系」である作戦次元の戦争をどのように計画・指導していくか?
その答えは「兵棋」(ウォーゲーム)にある。
戦略的目標に至るMETT-T(任務・敵・我・地形・時間)と作戦術要素(重心・決勝点・作戦線・作戦正面・後方連絡線・攻勢終末点etc.)を兵棋により可視化。その体系(システム)を明らかにする。
ウォーゲームの進行を通して状況の本質を根底から探り、達成すべき戦略状況に至るための問題点・処置対策を検討。
そのプロセスを状況変化に応ずるループとして高速回転させ意思決定の速度・精度により敵軍より優位に立つ。

モルトケの戦争指導の白眉と言われる普奥戦争ではその成果がいかんなく発揮された。
当初、二倍の敵軍に対しベルリン・シュレジエン守るエルベ川沿いでの防勢作戦を計画したが
モルトケは兵棋によウォーゲームの分析を通して鉄道の動員速度の差により「開戦20日目」にボエミアにおいて一時的戦力が優位に立てる「窓」を見いだした。

「我らが決戦を挑むのは、この瞬間である。」

ケーニヒスグレッツにおける包囲殲滅戦である。
ドイツは統一に向いモルトケの参謀本部は「半神」と讃えられた。
0028JTAC
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2018/08/31(金) 19:36:58.18ID:NweM2Ffy
意思決定の高速化において、作戦術と対になる概念が「訓令指揮(auftragstactik,mission-command)」である。
司令部は隷下部隊に一語一句命令に従わせるのではなく、自主裁量の余地がある訓令を与え、
司令部では予期できなかった敵の行動、戦争では不可知の摩擦に対応させる。
このようにして総体的な意思決定を高速化し、一々上級者に伺いをたてる敵軍を指揮の速度で圧倒する。

「プロイセンの敵は兵数において、装備において、勇気において我に敵し得る。しかれども指揮において我に敵すること能わず。」とは作戦術と訓令指揮による指揮の高速化を裏づけとする。
これにより分進する隷下部隊が、作戦術から導かれたモルトケの簡潔な訓令により敵軍を包囲し殲滅する。
高名な「分進合撃」はこのようにして指揮された。
0029JTAC
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2018/08/31(金) 19:51:54.23ID:NweM2Ffy
訓令指揮への一般的な疑問は「上級部隊の企図を逸脱しないのか?(旧日本軍の独断専行の悪弊)」
「部隊間の協同が損なわれるのではないか?」である。

その答えはまたしても兵棋(ウォーゲーム)である。
陸軍大学における教育において、参謀本部や軍司令部が主宰する兵棋演習において、
各指揮官・参謀の人格・能力・指向は相互理解され、同一状況では同一の解決策が産み出されるほど徹底して反復される。
0030JTAC
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2018/08/31(金) 20:04:12.60ID:NweM2Ffy
プロイセン・ドイツ軍では将校に知性を求める。
陸軍大学では、兵棋、参謀演習旅行と合わせて、当代一流の一般教養を修得するよう配慮がなされた。

このような知性の涵養により、参謀本部や上級司令部に対する知的尊敬が自然醸成され訓令指揮の服従問題も自然と解決される。

プロイセン陸軍は一つの兵学思想学派を形成し、無数のゼミナールで構成されているとも言える。
喩え距離を隔てていても、優れた一般教養に涵養された知性、反復われた兵棋演習による応用指導により同一思考に到達できる。
これが作戦術と訓令指揮の真髄である。
0031名無し三等兵
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2018/08/31(金) 20:09:14.28ID:NweM2Ffy
一知半解輩は「一匹の獅子率いられた百匹の羊は、一匹羊に率いられた百匹の獅子を駆逐する。」などとにたまう。
無用の心配である

要は獅子を指揮する方法論があればいい。
平時に羊として従順に管理に服せよと育てながら、戦時には獅子として戦えなどと無理な話である。
0032JTAC
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2018/08/31(金) 20:20:05.25ID:NweM2Ffy
プロイセンの敵、オーストリアハンガリー帝国は真逆の繁文縟礼の国であった。
有能な軍人(ヴァレンシュタイン、カール大公)を徹底的に文書で縛り全てに文書報告を求めた。

現代国家においても、これと類似した文民機構を持つ国がある。
日本である。
小野寺五典率いる防衛省内局は、軍を行政文書で統制できるという妄想にはまりこみ、文書狩に血道を上げている。

彼らは戦史に裁かれるであろう。
「阿呆」と。
願わくば国家の安全保障の効率性を道連れにしないことを願うのみである。
0033JTAC
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2018/08/31(金) 20:33:26.40ID:NweM2Ffy
モルトケの高名に隠れてややネームバリューが低調であるが、陸軍大臣ローン率いる陸軍省の働きも偉大である。

ビスマルク-政府-国家戦略-ドイツ統一(鉄血政策)、ドイツ関税同盟、フランス・オーストリア孤立化

ローン-陸軍省-戦域戦略-プロイセン軍の装備標準化(ドライセ銃)、電信・鉄道網の構築

モルトケ-参謀本部-作戦-普奥戦争・普仏戦争

まさにドイツ統一という国家戦略上の成功は、国家戦略-戦域戦略-作戦の階層構造(垂直構造)の水平緩衝(周辺国の垂直構造との)で説明できる。
0034JTAC
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2018/08/31(金) 20:44:08.15ID:NweM2Ffy
モルトケ無き後のドイツ軍は、モルトケが編み出した形式である「包囲殲滅」戦に陶酔し、その本質である作戦術を忘却した。
シェリーフェンを代表とする「ドイツ攻勢主義」である。
フランス攻勢主義よりは小知恵が回り、ベルギーから迂回する程度の知恵は持ち合わせていたが
中立侵犯等でイギリスを敵に追いやり海上封鎖を喰らい祖国を亡国に追いやった。
上位概念(国家戦略、戦域戦略)とのリレーションを欠いた作戦・戦術いかに危ういかの好例である。

願わくば将来の日本においては「戦争の階層構造」が認知されることを願うばかりである。
0035名無し三等兵
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2018/09/01(土) 22:31:16.38ID:T6k2LrxN
作戦術はモルトケによって「作戦次元の戦争」として概成されたが、概念としての「作戦術」を言葉として産み出したのはソビエト連邦・労農赤軍である。
ただし、その歩みは難産という他なく、単純に「ソ連が作戦術を開発した」という論説はかなり疑問である。

ソ連の作戦術は、帝政ロシア時代の醸成期があり、十月革命を経てソ連成立後、三度に渡って興隆期がある。
逆に言えば、二度に渡り断絶期があり、作戦術を確立したスヴェチンもスターリンの粛清により抹殺され、その研究成果も否定されている。
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2018/09/01(土) 22:39:02.99ID:T6k2LrxN
前史の帝政ロシアは広大であり、戦争が単純に戦闘を集積したもの以上である認識には素養があった。
ナポレオンのロシア遠征に際し、バルクライが行使した戦略的後退その一例であろう。
また、近代兵学の祖であるクラウゼヴィッツはこの時期、ロシア軍に従軍しており「戦争論」の攻勢終末点等に強く影響を与えたものと考えられる。
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2018/09/01(土) 22:45:32.41ID:T6k2LrxN
「戦争概論」を執筆し、決勝点・作戦線・作戦正面・後方連絡線・策源地等の作戦術上のツールを体系化したフランスの兵学者ジョミニは、晩年、ロシア皇帝に使えた。
彼の複数の戦闘を扱う「大戦術」の概念は、後の「作戦術」の成立に影響を及ぼしたと考えられる。
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2018/09/01(土) 22:54:34.30ID:T6k2LrxN
プロイセン・ドイツの「作戦次元の戦争」が精神において
自由主義・民主主義の影響によるところが大きい(知性の尊重・訓令指揮)のと同様、
帝政ロシアにおける作戦術前史も自由主義を信奉する開明的な貴族によるところが大きい。

一方でロシアは皇帝専制が強固な国家であり、クリミア戦争や日露戦争の敗北に鑑み作戦術に相当する概念が研究されたが
デカプリーストの乱他皇帝権力により自由な精神は封殺され陽の目を見ることはなかった。
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2018/09/02(日) 13:21:49.65ID:oXxLnMZk
十月革命でレーニン首班のソビエト連邦が成立した。
「階級闘争」をレゾンデールとし国内の白軍、諸民族勢力、諸外国全てとぶつかる国家目的により即時の全方位全面戦争に突入した。

生れたての労農赤軍は戦術能力において未熟であり局地戦闘では圧倒されるケースもあった。
ここで戦局を打開したのは「後方」の組織化である。勢力圏であるモスクワ近傍を「戦略的後方地域(straregic-rear-area)」 として物資を収奪し兵站を確保した。
敵との作戦正面をいくつかに分割し、それぞれを方面軍(front)とした。
局地的な戦術能力に勝さる敵を広域作戦で追い詰めるのである。
この際、戦力が拮抗する方面軍では防勢作戦をとって敵を誘引・拘束し、他の方面軍で攻勢作戦にでる。
組織化された後方地域において収奪した物量を焦点となる方面軍に集中する。
さらに敵の後方地域においてパルチザンを活動させその兵站活動を低下させる。
このようにして敵に勝る圧倒的な物量の集中を実現し敵対勢力を押し潰していった。

やがて東欧の覇権をかけて激突するドイツとの戦争で開花する作戦教義のプロトタイプは早くも革命後の内戦(Civil war)で片鱗を見せている。

余談だが米国における南北戦争もCivil warと記述し、類似した歴史過程を経たソビエト連邦に対して(日本にとって傍迷惑な)親近感が見てとれる。
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2018/09/02(日) 15:47:19.10ID:7mM239Iz
内戦に勝利したロシアであるが国家目的は「世界革命」。
戦略的には攻勢あるのみ。前途遼遠である。
この時期、ソ連兵学には二つの潮流があった。
標準的な大衆軍を最大動員して量的な圧倒を重視するフルンゼと、大衆軍に加えて精鋭専門軍を編成、機動的な攻勢を重視するトロツキーの思想である。

第一次世界大戦の陣地戦の行き詰り、対ポーランド戦の敵陣地火力による敗退等の戦訓、
さらには機動的な作戦次元の戦争に通暁するドイツとの軍事交流により後者が優勢となっていった。
(フルンゼは死去、死因は調べきれず。)
この寵児が「縦深作戦理論(deep operational theory)」で高名なトハチェフスキー、さらにはその庇護下で「作戦術」を提唱したアレクサンドル・スヴェチンである。
ソ連作戦術の第一期・黄金時代の到来である。
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2018/09/02(日) 19:37:55.83ID:XJOUZAV+
縦深作戦理論下の赤軍では、方面軍の元で作戦正面の防勢を担当する一般軍と攻勢を担当する奇襲軍(shock army)
さらに方面軍直轄で騎兵・戦車・機械化部隊を含む機動群(mbile group)が編成される。
これにより攻勢においては幅100km、縦深150kmの突破口を穿ち敵国軍に致命的打撃を与える。
特徴的なのは奇襲軍内に敵の戦術部隊の行動地帯(tactical zone)を穿つ攻撃群と突破口を拡張し敵の作戦後方地域(operational rear area)を蹂躙する拡張群に区分さてていることである。
作戦術の教義として、敵の作戦的な後方地域を連続的な作戦機動で潰す思想を明確にもっていた。

これらは敵の戦術的な行動地帯突破を支援する長射程の砲兵群、作戦的な後方地域での火力支援のための支援航空群を方面軍の編成に含んでいた。
トハチェフスキーはこれを火力保証、航空保証と呼んだ。
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2018/09/02(日) 19:53:57.43ID:XJOUZAV+
ソ連の第一期作戦術黄金期はスターリンの粛清によってあっさりと終焉した。
経緯から分かる通り作戦術教義の担い手は、トハチェフスキー、スヴェチンら元帝政ロシア軍将校であり
スターリンは彼らにいつまでも軍権を与えておく気などさらさら無かった。
将官クラスのほとんどが「人民の敵」として処断され、彼らの研究成果である作戦術も否定された。
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2018/09/02(日) 20:38:09.06ID:q37ZHzVn
ナチスドイツが侵攻した際、ソ連赤軍は軍団以上の作戦機動部隊を運用する教義を喪失していた。
対するナチスは、フランス戦で磨かれた装甲集団(パンツァーグルッペ、後に装甲軍)を運用する教義を獲得しており赤軍を各個に包囲殲滅した。

しかしながら、作戦レベルでの「後方」の認識においてはソ連に数日の長があった。
兵站レベルでは昔ながらの軍単位の備蓄・輸送さらには収奪(綺麗に言えば舎営)に依存したナチスは、
後方連絡線の延伸遅く、戦役全体としてはナポレオンと同じ程度の速度でノロノロとモスクワにせまった。
これに対し、ソ連側は広大な後方地域で収奪した兵站をスタフカ(スターリンの本営)の厳密な統制に基づき推進補給した。
これにより敗残兵の再編やシベリア師団の移送が進み貴重な時間を稼いだ。
モスクワ、スターリングラードの防衛を通してロコソフスキー等旧トハチェフスキー派将校が復権し
作戦機動部隊の運用単位も徐々に軍団レベル、軍レベルへと拡大しはじめた。
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2018/09/02(日) 20:50:21.11ID:q37ZHzVn
1943年。ついに待望の戦車軍5個を基幹とする軍レベルの作戦機動部隊が復活。
クルスク戦の防勢作戦に引き続く攻勢転移により怒濤の反攻が始まった。
方面軍の連続的な攻勢におうて、数次の諸兵科軍の攻撃でドイツ側の戦術行動地帯に突破口を穿ち、作戦機動部隊たる戦車軍が作戦後方地域を蹂躙・破壊する。縦深作戦理論、ソ連作戦術の復活である。

ドイツ打倒後、冷戦の到来。中欧に適応した教義の再編の過程において、ジューコフ、ロコソフスキー等大戦のソ連邦英雄によりソ連作戦術の第二期黄金期が到来する。
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2018/09/02(日) 21:39:25.73ID:q37ZHzVn
ドイツを打倒し東欧を制したソ連の次なる「階級闘争」の場は中欧におけるNATO、アメリカとの角逐、冷戦である。

戦場の地域がロシア・東欧の平原と異なり森林地帯、都市が広がっている。
これに対応するために戦車軍、諸兵科軍のダウンサイジングが図られ、軽歩兵化が検討された・・・
とソ連兵学史にはあるが、実態は大祖国戦争を通して、あまりにも威信が高まった軍の力を削ぐ、あわよくば「第二次粛清」というのがスターリンのシナリオだったのかもしれない。
いずれにせよ、じつに不自然なスターリンの自然死により経緯は闇に葬られた。
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2018/09/02(日) 22:12:37.51ID:q37ZHzVn
スターリン主導の「軽歩兵化」のゆり戻しが「ジューコフ・リフォーム」陸軍の総合機械化の促進である。
中欧の地形に対応するため、作戦基本部隊の機械化歩兵師団では、
近接戦闘地域に穴を穿つ第一梯隊連隊はBTRに搭乗する兵数の多い歩兵、より縦深を蹂躙する第二梯隊連隊ではBMPに搭乗しより機動力を持った機械化歩兵。
さらに上級の諸兵科軍でも機械化歩兵師団を2個梯隊つらね戦術的な後方地域に向けて全縦深の同時打撃敢行する。
最大単位の方面軍においても同様の思想により諸兵科軍(状況により戦車軍)を2個梯団連ね戦術地域の突破に引き続き連続的に作戦的な後方地域を蹂躙。
敵軍いや敵国を崩壊させる。
これからの打撃は単位ごとに随伴砲兵、連隊砲兵群、師団砲兵群、軍砲兵群の移動弾幕により遮蔽される。
一朝有事に教義通りの突破縦深が達成されれば西ドイツを貫通しパリまで到達する。
まことに恐ろしげなソ連第二期作戦術黄金期の到来である。

この思想は今日に至るまでソ連、ロシア兵学のプロトタイプとみなせる。
昨今プーチンロシアのハイブリッド戦、ゲラシモフドクトリンとかしましいが基本的な思想はジューコフリフォームの継承である。
この教義は我々日本にとって「親の敵」「年来の仇敵」と言える。
「シンゾウ」「ウラジーミル」等とファーストネームで呼びあっている場合ではないのである。
彼らが完全に教義を捨て去り穏便に分裂・滅亡し、ウラルの彼方に去るまでは警戒を怠れないと強く思料する。
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2018/09/03(月) 00:39:27.97ID:YQJPAr0B
ソ連の縦深作戦理論からジューコフリフォームまでの作戦術はダイナミックであり恐ろしげであるが過大評価は禁物である。
各段階で戦域戦略との連携・対話が多分に稀薄(たまに粛清されたり)で頭でっかち。
大戦時ソ連は戦車、弾薬、航空機、火砲のような正面装備は量産できたが十万両単位の輸送トラック、ジープ、機関車は量産できなかった。
米国からのレンドリースに依存していたのである。
徒歩と駄馬の軍隊が作戦術を行使できるか?

大戦後、東欧に進駐したが、相変わらず老朽化しつつある米国製のインフラに依存し、不足分は東欧の各国から掠奪にて補備していた。
これまでソ連の作戦術が基盤としいていた「広大な戦略的後方地域」と東欧の「作戦的後方地域」の間に信用能わざる東欧が横たわり作戦術の基盤を喪失していた。
冷戦後、ソ連労農赤軍はゆっくりと崩壊に向かい腐り始めていたのである。
クラウゼヴィッツの攻勢終末点にとうとうソ連も捕まり始めていた。
0048名無し三等兵
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2018/09/03(月) 21:18:04.35ID:jyktHoIX
フルシチョフ政権下でもジューコフは国防相を努めデタントの元で陸軍の削減を進めたが、最後には自身が「要済み」となり失脚。
ここにソ連作戦術第二次黄金期は終了した。

とって変わったのは「軍事革命(RMA)」、核の先制使用に引き続く攻勢ドクトリンである。
やや理想主義的なフルシチョフは核のブラフによりアメリカとの勢力均衡を図り、代わりに通常兵力の削減と社会主義経済の再建を図った。
この時期、ソ連の作戦術は一時的に衰退したと評される。
(グランツ)
0049JTAC
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2018/09/03(月) 21:35:33.19ID:jyktHoIX
70年代、アメリカのベトナム戦争での敗退の機をとらえブレジネフ政権下で再びソ連は西側との対決姿勢を鮮明にした。
核に過度に依存せず、通常兵器軍をおりまぜた柔軟な戦略により欧州を圧迫し政治的n屈服を引き出す。
ソ連作戦術第三次黄金期である。

この時代のソ連地上軍はワルシャワ条約機構の衰退、実効性の乏しさをふまえ梯団による大規模侵攻は影を潜め、変わりに作戦機動群(OMG)を中心とする教義が興隆した。
開戦後、作戦機動群による速攻で西側の中距離核戦力の過半を撃滅。
米国との戦略核の相互確証破壊の下で中距離核の優位を達成、この段階で残存した敵軍に中距離核を使用してとどめをさす。
0050JTAC
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2018/09/03(月) 21:50:38.53ID:jyktHoIX
80年代、アメリカ・レーガン政権の登極により西側の巻き返しが始まった。
精密誘導兵器と連動したFOFA、その支援下でソ連側の後方地域の破壊に焦点を当てた機動戦教義(maneuver warfare)に対し経済の衰退が著しいソ連は対抗する術がなかった。
軍事力の外交イニシアチブへの転化に失敗したソ連にベルリンの壁崩壊、ドイツ再統一を止める力は無かった。
ソ連軍亜流のサダム・フセインのイラク軍が湾岸戦争で一方的に撃破されるに及び軍事的威信が崩壊。
ソ連自体も1992年に滅亡した。
0051名無し三等兵
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2018/09/03(月) 22:47:58.20ID:jyktHoIX
現代における作戦術の最新形は、質・研究の深さにおいてアメリカ陸軍のFM100-5、FM3-0、ADP3-0の一連の体系であると言える。

ただしアメリカにおける作戦術の本格的な導入は1980年代入ってからで、その歴史はそれほど長くない。
0052JTAC
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2018/09/03(月) 22:59:47.28ID:jyktHoIX
アメリカにおいても帝政ロシア同様、ジョミニの戦争観(決勝点への戦力集中、戦いの原則、大戦術)の影響が大きく南北戦争の北軍の勝利に貢献した。

マハン父子他多くの軍人がジョミニを信奉し、現代の作戦術要素においてもジョミニの「戦争概論」由来の概念が多い。
(決勝点、作戦線、作戦正面、後方連絡線、策源)
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2018/09/03(月) 23:21:03.85ID:jyktHoIX
モルトケ由来のドイツ兵学「作戦次元の戦争」は、英国オックスフォード大学に
初めて兵学講座を開設したスペンサー・ウィルキンソン教授の
モルトケの伝記「軍の頭脳(Brain of the army)」により英米圏に導入された。
第一次大戦前の米国のモルトケ熱は一時期凄まじく、この時代のドイツ兵学への素養が後の作戦術開花の基礎となる。
特に兵棋を活用した応用指導は陸海軍問わず広く普及し
太平洋戦争時の司令官ニミッツをして「カミカゼを別として、全ての作戦を兵棋により体験済み」と言わしめた。

しかしながら第一次大戦の敵国の兵学、大量殺戮の元凶とのドイツ兵学への悪評は
戦後ドイツ兵学、引いては作戦次元の戦争への関心減退させた。
また、第二次世界大戦後のクラウゼヴィッツへの痛烈な批判者・リデル・ハートの名声はドイツ兵学への悪評へと転換しこの傾向を助長した。
0054名無し三等兵
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2018/09/04(火) 01:24:49.75ID:RMKBws6q
第二次世界大戦においてアメリカの「戦域戦略」はドイツ、日本を追い詰める過程で最大限に開花した。
フォーディズム、テイラーシステムによる標準化戦略は生産革命を起こし有史依頼、初めて戦争に必要な物資を必要なだけ生産し主導的な作戦ができる環境を実現した。
それまではクレフェルトの「補給戦」が示すように兵站が作戦の足枷、ひいては作戦自体を規定した。

作戦の様相をモデル化し、それに必要な要素をさらに分析して標準化することで高品質かつ大量の装備の生産を実現した。
一例をあげれば日本の戦闘機生産量は陸海各1万機に対して、アメリカは全機種が個別に1万機越えである。
さらに戦略爆撃により敵の生産システムのハブを破壊し益々優勢になった。
0055JTAC
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2018/09/04(火) 06:51:37.06ID:+TvO+tiq
だが、仔細に第二次世界大戦以降のアメリカの戦争を眺めれば、作戦次元を認識せず戦略次元のエンジン馬力で敵を粉砕するやり方は
着実にアメリカを蝕み戦争全体で破綻の縁を嘗める状況を生起させた。

ノルマンディ上陸作戦には成功したが敵のドイツ軍の粘り強い陣地防御により海岸地帯で一ヶ月足踏みした。
作戦次元での火力集中を読み誤ったのである。
最後は金庫で鼠を潰すようなコブラ作戦により火力優越を握ったが、実態としてはドイツ軍が弾薬の欠乏により戦線維持できなくなったことによる。

また朝鮮戦争では軍団間の作戦機動の調整の失敗、LOSの延伸の停滞により支那軍のカウンターオフェンスに対応できず数百kmを敗走した。

作戦次元の軽視は、冷戦中期の1960年代に致命的な敗北を招いた。
ベトナム戦争である。
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2018/09/04(火) 17:26:07.04ID:PeOlrNNv
ベトナム戦争の敗因は、作戦術の中心的概念「重心」を強く認識しなかったことによる。
共産陣営全体の戦略的な重心は、そもそもベトナムには無かった。
装備・兵站は同盟国の支那・ソ連から北ベトナムへ、さらにホーチミンルートを経て南ベトナムに供給された。
重心ならざる市街・山岳・田園を戦略爆撃しようが索敵撃滅をしかけようが無駄である。

また南北ベトナムの統一問題ではアメリカ傀儡政権の非道な施策により階級闘争によるイデオロギーよりも民族紛争が焦点と化した。
重心が共産政権を越えて、ベトナム人個々にまで拡散したのである。
いかに戦闘を累積させても掃討不能である。
0057JTAC
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2018/09/04(火) 17:44:49.53ID:PeOlrNNv
アメリカの敗因は、そもそも腐敗堕落したゴ・ディン・ジェム政権を「英語ができる」「キリスト教に理解はある」として首班に押した根本誤謬による。
国家戦略レベルで謝っていた。

しかしながら、作戦術が導入され上位戦略とのフィードバックが成立していたならば、あそこまで惨めな敗北を喫することはなかったであろう。
全く的はずれな目標を追いかけ、民心を敵側に追いやり自分の首を締めて窒息した。
現場からのフィードバックに乏しく、状況を把握できなかった。
それがベトナム戦争である。

戦略は、ただただ目標を下位次元に押し付けるのではなく、作戦次元を介して戦術次元をも包含し、また軍事以外の方法も考察した全体の調和に留意する必要がある。
それが独立的に「階層」を設ける意義である。
上位にふんぞり返り、独善的な作文を押し付ける戦略には何の意味もない。
戦略が最も複雑かつ困難で「優秀な戦略家」には文民だろうが自然と軍人達の尊敬が醸成される。
そうで無いものは現場サイドに鼻で笑われるのみである。
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2018/09/04(火) 19:45:12.40ID:utQ7D2s7
ベトナム戦争で傷を負ったアメリカは、NATOによる中欧の集団安全保障を中核とするソ連の「封じこめ」戦略へと回帰した。
この際、ベトナム戦争の反省が行われたが、その複音となったのがドイツ兵学、いわゆる「クラウゼヴィッツ・ルネサンス」である。
その運用者でもあるモルトケ戦史についてもフォート・レブンワースで徹底的な研究がなされ、対象脅威であるソ連作戦術の分析も合せ、ついにアメリカ陸軍において「作戦術」が導入された。

縦深作戦理論に基づき梯団もしくは作戦機動群の教義によりNATOの作戦的後方地域への同時打撃を企図するソ連軍対し作戦術を導入した「エア・ランド・バトル」で抑止を図った。
作戦的近接戦闘地域から後方地域における防勢作戦と並行して、縦深地域(ソ連側から見れば後方地域)にて「重心」たる第二梯団もしくは作戦機動群を機甲軍団と戦術航空部隊で阻止する。
これを拡張してドイツ中央部き向かうワルシャワ条約機構軍を縦深防御に絡めつつ南北より東ドイツごと包囲し殲滅するのである。
これを支援する作戦的火力は西側のエレクトロニクスの優位性を反映した精密誘導兵器でソ連軍火力戦闘部隊を圧倒する計画であった。

実際にドイツで第三次s
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2018/09/04(火) 19:54:06.13ID:utQ7D2s7
実際にドイツで第三次世界大戦が起きていたら核の使用もありその帰趨は予期しがたい。
しかし結果は明確に現れている。
膨大な軍事力を積み上げながらソ連の侵攻は抑止され、外交的な威圧も西側の繁栄に意味を成さなかった。

1989年にベルリンの壁崩壊。
1991年湾岸戦争でソ連の同盟者サダム・フセインのイラク軍壊滅。
1992年、ソ連崩壊。
戦略的に勝ったのは西側世界、NATOである。
クラウゼヴィッツルネサンスから敷設されたアメリカの「作戦術(operational art)」の勝利と言える。
0060名無し三等兵
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2018/09/05(水) 00:21:57.84ID:jdGDiWfa
戦略がクローズアップされるようになったのは、やはり産業革命以降だろう。
経済がゼロサムゲームを脱し各国がGDPを向上させつつ拡大する信用(クレジット)を流通させ無尽蔵とも言える生産力を確保した。
これを阻むものは市場の需給関係のみ。
軍事についても国防予算を組んで、必要なら国債により巨大な軍を一夜にして編成できるようになった。

島国のイギリスが海運による信用を武器に巨大な海軍を編成したのもその現れである。
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2018/09/05(水) 00:31:05.06ID:jdGDiWfa
アメリカは、大戦を巨大な生産力・先端の科学技術を背景とする戦域戦略により対象脅威のドイツ、日本を的確に破壊する軍事力を造成し大戦を勝ち抜いた。

しかし、勝利に酔いしれるアメリカの戦域戦略は、偏った方向に変貌しつつあった。
「海軍さえあればいい」「空軍だけで戦争に勝てる」「核兵器が全て」
これを「技術的戦略家」という。
戦略の存在意義が否定されちつあった。特定の軍種が全てでそれ以外の戦略は不要、というわけである。
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2018/09/05(水) 06:43:38.35ID:5S8BmHvd
海上権力史で名高いアルフレッド・セイヤー・マハンは、海上交通の陸上交通に対する優位性を前提にこれを制するものが優位に立つ、
これを保護し得る海軍力こそが世界的な覇権のキーエレメントだと大英帝国を例に主張した。
海軍→海運力→経済力→海軍力→・・・・と循環するというわけである。

これは当然、事実ではない。
イギリスの海軍の優位性は、海運・経済以上に欧州大陸諸国が常に分裂し、互いに巨大な陸軍を編成して対峙していた、さらにはそう誘導したイギリス外交の賜物である。
そのため、海軍以上に巨額の費用を裂いて欧州大陸におけるイギリスの同盟国を財政支援した。
これに対するイギリス海軍の提督達の不平が今に残っいぇいる。
この場合、見識があったのはどちらか?政治家か、海軍か?
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2018/09/05(水) 07:03:05.26ID:5S8BmHvd
日本にとって不愉快なことに、この戦略を採用する政権が20世紀半ばのアメリカに誕生した。
フランクリン・ルーズヴェルト政権である。
世界恐慌後に共和党に変わり政権を握ったルーズヴェルトは、しかしながら当初財政均衡主義者であった。
アメリカ社会の嫌戦ムードもあり全軍、特に陸軍の軍縮を強行した。

そのルーズヴェルトが唯一選んだ軍事領域における事業が海軍の増強、ロンドン条約の制限枠上限まで補助艦艇建造することである。
このとき竣工されたヨークタウン級空母がやがて大平洋で日本海軍と激突するのである。
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2018/09/05(水) 13:02:22.01ID:LE9rRUAU
アメリカ海軍太平洋艦隊の増強は日本にとっては驚愕である。
何せその向うには日本しかいない。
ワシントン、ロンドン条約の範囲内と言っても日本海軍の主力艦は艦齢が高い。
実質的に勢力均衡は崩壊した。
日本から見れば条約を破棄した建艦競争に突入せざるを得ない。
太平洋戦争の一つの要因はこれである。
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2018/09/05(水) 18:58:16.12ID:0bREzygM
「航空戦略」絶対論者はイタリアの戦略家・ドゥーエの「制空」概念に遡る。
性能(速度・高度)向上著しい航空機は、陸軍の前線を超越して戦略目標に到達できる。
航空機の性能はやがては撃墜不能な領域に到達、航空戦力に勝る陣営は一方的に敵中枢部を空爆できる。
これにより政治的・軍事的に敵を麻痺させ、国民士気を打ち砕き屈服を強要できる、という論旨である。
0066JTAC
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2018/09/05(水) 20:08:33.37ID:F1u5bF9U
大戦前半期のナチスドイツのイギリス本土爆撃他、ドゥーエの理論は有効性があったか疑わしい。
しかしながら、大戦中期により精緻な航空戦略が登場した。
アメリカ陸軍航空隊の戦争計画「AWPD-1」「AWPD-42」である。
航空軍団戦術学校から航空戦計画局に転任したハロルド・ジョージ、
後に日本爆撃の指揮をとるハワード・ハンセルを中心にこれらの戦略が立案されルーズベルトに採用された。

AWPD-1の特徴は、ドゥーエの「国民士気」のような大雑把な攻撃目標から脱却し、
より具体的かつ係数的な目標をターゲティングしたことである。

テイラーシステムに基づき、分業・標準化された大量生産システムは、
各生産要素が物流ネットワークで結ばれ、そこには生産の中心となるハブが自と生まれる。
これを産業構造網理論(industrial web theory)という。
これに基づき敵システムを解析しハブとなる部分を徹底して反復爆撃すれば、敵の産業そのものを停止できる。
第二次産業革命による生産システムを逆手にとった画期的な理論といえる。

このターゲティングを根拠に必要な爆撃機数を割出し、
アメリカ陸軍航空隊はナチスドイツと大日本帝国の息の根を止めるべく着実な準備に入っていった。
(真珠湾攻撃の二年前から)
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2018/09/05(水) 20:52:02.51ID:08MrmzAP
公平に見てAWPD-1はアメリカの勝利に大きく貢献したと言えるだろう。

まずこの戦域戦略により航空機開発の技術的方向性が明確になった。
戦略爆撃機が飛行する高高度を戦場に設定し、これに対応するスーパーチャージャー・ターボチャージャーの開発で完全に上を行った。
枢軸国の戦闘航空団は、米英のエスコートに頭を押さえられ有効な迎撃が困難となった。

爆撃効果は有効で、ドイツは本国の精油施設(燃料)、窒素工場(弾薬・肥料)を度々操業停止に追い込まれ継戦能力を削がれていった。
日本に対しては、派手な都市爆撃もさることながら海上交通に対する機雷敷設が有効で着実に戦争遂行能力を削っていった。

終戦直前の原爆投下も合わせてアメリカ航空戦略は絶頂期を向かえ、戦後、陸軍航空隊は「アメリカ空軍」として独立。
戦略爆撃の威信は神話レベルまで高まりアメリカ人はその威力と勝利の美酒に酔いしれた。
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2018/09/05(水) 22:10:51.94ID:v0FVzmx/
しかし「戦略爆撃で戦争に勝った」は誇大広告もいいところである。
それが本当ならノルマンディの苦戦は何だったのか?

また終戦直前のバルジの戦いではドイツ側は2000機のエアカバーの下、2個装甲軍、2個軍で戦略的な反攻をかけてきた。依然、ドイツ軍健在である。
空陸の統合作戦による勝利と位置付けなければ説明がつかない。

陸軍航空隊自身、戦略爆撃への傾斜を是正するため、AWPD-1を地上支援の要素を含んだAWPD-42に改定した。
これによるフランスにおけける交通遮断は有効に働き、ファーレーズの包囲戦へと結実していった。
0069JTAC
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2018/09/05(水) 22:28:50.08ID:v0FVzmx/
核兵器は戦術的には正に究極兵器である。
だが戦略レベルから俯瞰すればそこまで絶対的な兵器ではない。

核兵器が使用される可能性が最も高かったのは戦後、アメリカが核を独占していた時代であろう。
しかし、ソ連が核実験に成功するや(まだ戦力化されない将来の脅威でしかなかったが)報復の対価があまりにも大きくアメリカと言えども使用できなくなった。
0070名無し三等兵
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2018/09/05(水) 22:50:50.20ID:v0FVzmx/
バーナード・ブロディ他核兵器の専門家は「核戦略」こそが全てと主張し、
核による相互確証破壊を前提に米ソにいる勢力均衡という国際秩序を主張した。
つまり「非戦略」、核戦略以外の戦略の否定である。

しかし、これは現実に則したものとは言いがたい。
核による手詰まりも米ソ直接対決ならともかく、NATOとWPAC間の通常兵器戦争を抑止したとは言いがたく、
事実両陣営とも膨大な通常戦力で対峙していた。

また、ソ連は秘密外交、工作、政権転覆により核抑止を掻い潜る術に長けており、
ハンガリー動乱他通常軍と組み合わせ戦略目標を達成していった。

また、核兵器自体も米ソ両国が直接本国を射程に収める大陸間弾道弾、
欧州・ソ連のユーラシアの戦域に作用する中距離核、互いの軍隊が戦場で使用する短距離核。
これと通常兵器の陸海空軍が作用する複雑なゲームである。

事実、この時代のソ連は、互いのICBMで米ソ相互破壊を維持しつつも、
有事には地上軍のOMGを放って中距離核の使用決断前に蹂躙し、
しかるべき後に欧州を中距離核でとどめを指すとの戦略を保持していた。
0071JTAC
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2018/09/05(水) 23:38:29.57ID:v0FVzmx/
「国家戦略」はリデル・ハートが「戦略論」で提唱した概念である。(著作中では「大戦略」)

「戦略論」は古代からの戦役を検証し戦略の原則を検証した著作でああるが
、「間接的アプローチ」の提唱で明らかなようにハートは単一の戦略ではパラドキシカルな力が作用し、戦史上、常に失敗してきたことを認識していた。
これを回避する概念が著名な「最小予期線に対する間接的アプローチ」や「拡大する奔流」であるが、
それよりも本質的に偉大な業績が「国家戦略」(さらりとしか文中触れてないが)である。
国家目的を達成するため単一の戦略に固執せず、軍事・非軍事の多用なアプローチによりパラドキシカルな作用を回避し目的達成に至る、という概念である。

戦前、ナチス・ドイツに対するやや共感的な言動に評価を落としたハートであるが、
米ソ冷戦を背景として「国家戦略に基づく間接的アプローチ」はソ連という巨大な大陸地政学国家に対する有効性が認識され、
ハートの名声とともに「国家戦略」の概念も浸透していった。
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2018/09/05(水) 23:49:32.47ID:v0FVzmx/
生まれたばかりの「国家戦略」であるが、核による米ソ相互確証破壊を背景に
「核戦略」「現実主義による米ソ均衡」という、全然現実的でない現実主義に犯され、
その機能を封じられていった。
この時代の代表格が今でもしぶとく現世に片足を残すキッシンジャーやアレクサンダー・ヘイグ。
ニクソン政権から共和党に潜り込んだディープスロートの面々である。

トランプ政権に対しても、妖怪キッシンジャーは明かに影響がある。
平気で同盟国を切り捨てるリアリズム、要注意である。
0073JTAC
垢版 |
2018/09/06(木) 00:00:22.09ID:PEu5B3RL
この「核戦略」という「非戦略」に対し、最終的に論争に勝利し、レーガン政権の「ジェダイ・マスター」として西側陣営を戦略理論面で勝利に導いたのがCSISのエドワード・ルトワック、英国レイティング大教授(当時、レーガン政権の諮問委員)のコリン・グレイであろう。
(異論は認める)

二人のジェダイ・マスターに共通するのはクラウゼヴィッツ等古典理論から導かれた「国家戦略」の復活である。
0074JTAC
垢版 |
2018/09/06(木) 00:19:08.49ID:PEu5B3RL
エドワード・ルトワックの国家戦略論は、国家戦略、戦域戦略、作戦、戦術の垂直的な階層構造が
敵対国家等と水平的に各階層構造相互作用しながら争うモデルである。

さらに特徴的なのは「戦略のパラドックス」、あるアクションには常に逆説的な力が働く。
その対策(我がパラドックスを回避)と活用(敵をパラドックスに直面)こそがルトワックの国家戦略のエッセンスである。
ルトワックの戦略論により、それまで西側でミッシングリングであった作戦次元、作戦術含む国家戦略体系が確立され、
ソ連のアプローチに的確に対応できるようになった。
(米空陸軍のエア・ランド・バトル。米海軍のASW戦略)
0075名無し三等兵
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2018/09/06(木) 00:30:48.04ID:PEu5B3RL
コリン・グレイの国家戦略論は、諸戦略の集合としての国家戦略感と目的に対する多面なアプローチである。
クラウゼヴィッツの強固な支持者でもあり、政治と連動した努めて総合的な戦略を提唱する。

バーナード・ブロディらと直接的に論争し、核戦略に依存しない総合的な戦略を主張し、レーガンのSDI計画に提唱した。
0076JTAC
垢版 |
2018/09/06(木) 01:02:33.66ID:PEu5B3RL
ルトワックによれば、国家戦略は巨大であり「これが国家戦略」というものはない。仮想的な概念である。
コリン・グレイによれば、戦史上の継続性のみが唯一のルールであり構成要素である諸戦略は常に変遷する進化的アーキテクチャである。

まだまだ未解明な国家戦略であるが、それゆえに興味はつきない。
また直接的にはソ連を滅ぼす過程で明かに有効性があった。
今後、国を守り、繁栄させるとともに、支那、南北朝鮮、ロシアを滅ぼし、
アメリカの覇権が衰退する環境で生き抜く上で継続的に研究すべき概念であろう。
0077JTAC
垢版 |
2018/09/06(木) 05:39:00.61ID:C25ns/C2
北海道で震動6強。現状、厚真町近辺で土砂崩れ。
NA出動だな。

また「日報」が量産されますね。
0078JTAC
垢版 |
2018/09/06(木) 05:45:53.66ID:C25ns/C2
作戦上の状況の特質
地域的にかなり広域で、自治体の被害情報集約は当てにできないものと。
各機関は独自にローラーで調べた方がよさそうです。
48h以内、人命救助フェイズ
0079名無し三等兵
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2018/09/06(木) 09:25:57.32ID:nLk4vipN
ルトワックの『クーデター入門』は早くも絶版状態だ
しかしこれを読んで『戦略論』のほうが面白そう
何2011の大地震に比べたら
『日本4.0』というのが新しく出るそうじゃんジェダイの

北は余力がないから問題ない、国家が自爆攻撃したことなど歴史上ない。
ということで人民解放軍、期待してるよ〜         通信終了。
0080JTAC
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2018/09/06(木) 17:04:53.65ID:R9EvLG7z
>>79
「クーデター入門」がルトワックの処女作、「戦略論」は代表作でしょう。
後者は、こういうの(戦略)好きな人間にはバイブル。

「クーデター入門」(奥山真司訳)は先月まで新宿の紀伊國屋で見た。
0081名無し三等兵
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2018/09/06(木) 17:23:04.74ID:R9EvLG7z
以前出版された「中国4.0」(ルトワック口述、奥山真司訳)は、

1.0・・・トウ小平時代の平和利な発展
2.0・・・全正面での攻勢(諸外国のパラドキシカルな対応による挫折)
3.0・・・選択的な攻撃(またもパラドキシカルな反支那同盟の形成)
4.0・・・さて?次は?

碩学ルトワックだが、この話題は米国のシンクタンクとしてのポジショントーク入ってる。
支那を育てたのは、毎年、貿易赤字で40兆円も貢いでいる米帝だし。(チャイメリカ)

結論は同じでも、日本が支那と戦うのは自国のためで、不実な同盟国の戦略に使嗾されるからでは無いはずです。
0082JTAC
垢版 |
2018/09/06(木) 23:44:45.40ID:JYAuI4Xf
今回の地震対策オペレーション「北の守り(仮称)」
冷静にstraregic end stateとこれに至る方法・手段を考えてみよう。
deceive pointは「人命救助(厚真町の土砂崩れ)」「停電復旧」「生活支援(停電町村への給食・給水)」

最も緊急なのは暑真町だが、規模的にはtacticalなレベル(2kmの土砂)。
近傍駐屯地から1個連隊規模(1000名)と施設群配属で捜索ですね。

ボトルネックなのは停電復旧。二週間も止めてられんでしょ。
北電の言いなりになってんじゃねえよ。<世耕
原因を分析して、他地域の電力会社に支援を要請すべきです。
その基盤を自衛隊他で支援する。これはオールジャパンな課題でしょう。
並行作業で一気に解決すべし。

電気が回復すれば、そもそも生活支援すべき人数が激減する。
給食・入浴支援も良いが、優先的な決勝点は停電復旧でしょう。
0083JTAC
垢版 |
2018/09/06(木) 23:56:11.61ID:JYAuI4Xf
福一か吹っ飛んだときに分かったが、結局、電力会社は本当の意味で発電所のメカニズムを掌握してないんですね。
下請けの重電メーカ、下手するとさらに孫請かもしれない。
この垣根の伝言ゲームを廃して、全体で全体で「状況」を「Visualize(オペレーショナル・アートの肝)」してほしい。
オールジャパンでの作戦術、訓令指揮。
それが作戦次元からの提言です。
0084名無し三等兵
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2018/09/07(金) 04:01:07.46ID:XJLMU7om
平時ならそれほどの能力は必要ない
『クーデター入門』をAmazonは積極的に仕入れることにしたようだ
0085JTAC
垢版 |
2018/09/07(金) 17:58:40.13ID:0Gh6tUMd
奥山真司氏は、自著「世界を変えたいなら一度武器を捨ててしまおう」でルトワックとグレイを統合した「戦略の階層構造」を提示しているが、
オリジナルとして「世界観」を最上位の次元として政策の上に置いている。
これは慧眼でこのスレでもパクらせて貰います。

西洋の学者には暗黙知になっってて意識しないが、西洋と東洋、孫子とクラウゼヴィッツを往来する者にははっきりと知覚できる。
これを客観的な視点として「次元」と捉えると孫子とクラウゼヴィッツの前提の違いが説明しやすい。
前者が循環論(タオイズム、パラドックス)、後者が終末世界観(パラダイムシフト)。
日本人としては「両方」使えばいい。これは新たな「武器」になる。
0086JTAC
垢版 |
2018/09/07(金) 18:04:48.88ID:0Gh6tUMd
グレイは、「戦略の文化」として「国家戦略次元」の(非合理な)制約条件としているが、
いっそのこと「世界観」を「最上位の次元」とすると分かりやすいように思う。
0087名無し三等兵
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2018/09/07(金) 23:26:54.21ID:XJLMU7om
世界観 (文化)
政策 (政治)
国家戦略(経済)
戦域戦略(↓ここからが軍事)
作戦
戦術
技術
0088名無し三等兵
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2018/09/07(金) 23:52:54.08ID:2SNKptuZ
銀行問題業界ゴト潰レル?職員イル?
虐待死刑スタッフ以外ニグループマイナス経常ケタチガイ災熱湯薬害毒死多繋ガル看後死
100件以上介護保険税金ムダ泥棒マダ今環境殺ッテマス100オツムオムツ借金漬ケ棺桶型国家
森友ノロウイルス焼肉嘔吐虐待スイッチ押死耶手ゲローン戦争ソンポ部死テルン盗難
郡大老害林本モヤシテa麻薬王振戦違反重々ヤットストレス足ダシ爆発公害山口炉ウドモヤンキーノ種死ネ世
https://anago.5ch.net/test/read.cgi/welfare/1443184621/
0089JTAC
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2018/09/08(土) 06:20:55.95ID:dklTK7nf
>>87
「国家戦略」は統合概念で軍事も経済も含みます。

グレイの説では、「政策」は政治とはイコールじゃないんだよな。
各の「政策」がコンセンサスを経て施行される過程が「政治」。
0090名無し三等兵
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2018/09/08(土) 06:30:20.59ID:dklTK7nf
参考図書
「戦略の未来」(コリン・グレイ著、奥山真司訳)
「エドワード・ルトワックの戦略論」(エドワード・ルトワック著、武田康裕、塚本勝也訳)

武田氏は防衛大の教授で分かりやすいクラウゼヴィッツの解説書なんかも書いています。
0091名無し三等兵
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2018/09/09(日) 04:12:51.62ID:/CItL31P
JCワイリーは
●神様リスト
●疫病神リスト
どっち
0092JTAC
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2018/09/09(日) 12:51:53.47ID:F1e9/FFN
「神」も「疫病神」も神は神。
偉大な兵学思想家です。
ただし、兵学思想史は戦争を対象とし勝敗優劣がはっきり出てしまう分野でもあります。

現代兵学思想史のこれまでの「勝利者」はネオ・クラウゼヴィッツ派のルトワックとコリン・グレイと言っていいでしょう。
我々がアクセスできる教科書、覇権国家アメリカの教義、ADP、FMはコリン・グレイとルトワックの戦略思想をふんだんに引用して教義を組み立てています。

この最終型に至る思想史の中で、肯定的に引用されている思想家を「神」、否定的に参照されている思想家を「疫病神」とやや挑発的に表現してみました。
0093JTAC
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2018/09/09(日) 13:05:26.30ID:F1e9/FFN
>>91
J.C.ワイリーは、米海大の教官で統合軍の戦域戦略・作戦思想の草分けですね。
第二次世界大戦で勝利したアメリカですが、陸軍、海軍に加えて空軍ができてしまい、しかも核武装してて鼻息が粗い。
「海軍なんかいらん。その分の予算を戦略空軍に回せ」とまで言う。
それに対して海軍サイドで統合作戦や戦略はどうあるべきか?を思索し国家戦略に至る草分けがワイリー。

その一つの切口として「順次戦略」と「累積戦略」を提唱。
この人も存命時はあまり注目されませんでしたが、コリン・グレイが引用して有名になった。
コリン・グレイの著書では「国家戦略」を構成する「諸戦略」のひとつとして「順次戦略」「累積戦略」を位置付けている。

よって、「神」サイドですな。
0094JTAC
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2018/09/11(火) 12:34:18.32ID:xeWiXCy9
昨今、トランプ政権は、支那に対して大規模な経済制裁(知財名目で関税25%にUP)をしかけようとしているが、
流れ弾は日本にも飛んできて、自動車輸出等に着弾しそうです。

対支那の貿易赤字が40兆円と膨大なのに対し、今や対日は6兆円くらいとさほど大きく(日本全体のGDP比1%強)ありません。
それにも関わらず、依然として世界三位に落ちぶれたはずの日本に対してかなりの警戒心を持っている。

これは過去の戦略史を紐とかないと見えてこない。
国家戦略のハード面が軍事なら、ソフト面の代表である「経済的位相」を展開し今後の議論の足しにしたい。
0095JTAC
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2018/09/11(火) 16:50:32.33ID:bufW8zSX
そもそもアメリカを始め旧西側諸国にはあまり明確な経済戦略がない。
日本には、かろうじて経済産業省(旧通産省)があるが、アメリカには相当する行政機関が無く
「通商代表部」という奥歯に物が挟まったような歯切れの悪い審査機関があるのみ。

旧ソ連が「五ヵ年計画」として統制経済を嗜好したのに対し、
西側は自由主義・市場経済を擁護し過度な経済への介入は行わない建前がある。
0096JTAC
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2018/09/11(火) 17:10:24.55ID:bufW8zSX
東西陣営における「経済戦略」の激突は、初期は五ヵ年計画に基づき重工業路線を推し進めるソ連に対し、
1930年代に需給調整の不調により大恐慌に陥った西側が不利に思われたが、
やがて洗練されたケインズの財政政策、フリードマンの金融政策によりグローバルな市場経済を維持。

停滞する共産陣営を尻目に自由主義市場経済は、レッセフェール(神の見えざる手)に基づき成長を続け共産主義を圧倒し、ついにはソ連を滅ぼした。
自由と民主主義と市場経済の勝利である。
以上で「経済戦略史」終わり。

・・・というのが親米保守派のとって耳に心地好い通念と思われるが、おそらく事実の半分も表現できていない。
実態は「腹黒い」戦略の応酬だったのだ。
0097JTAC
垢版 |
2018/09/11(火) 17:23:03.05ID:bufW8zSX
一言で「企業の自由な経済活動」というが、特に米国ではシンクタンク等を介在して政府機関とグローバル企業の経営サイドはがっちりと結びついている。
特大の地下茎で結びついているのだ。実態は世界最大のインサイダー取引国家、それがアメリカである。

彼らの真の「経済戦略」は個々の企業を導く「経営戦略史」を紐解くことで幾ばくか解明できるように思う。
そこには実に以外な事象が記述されている。
軍事戦略の「対象脅威」が「ソ連」ならば、経済戦略(経営戦略)の「封じこめ」の対象は・・・そう、我々、日本(日本企業)だったのである。
0098名無し三等兵
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2018/09/11(火) 17:36:58.90ID:XODTX0v9
【独島に軍配、諦めろ】 竹 島 の 領 有 権 は   <60億>   で 既 に 売 却 済 み
http://rosie.5ch.net/test/read.cgi/liveplus/1536633092/l50

北方領土と竹島は解決している、政治利用を許すな!
0099JTAC
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2018/09/11(火) 17:51:07.47ID:bufW8zSX
経営戦略の草分けは、フレデリック・テイラーの「科学的管理法」だと言われる。

近代までの世界は、(現代と比較して)とにかくに貧困である。物がない。
「戦争は政治目的のために戦われる」と言いつつも、近代までの軍隊も社会同様貧困であり、飢餓すれすれで食糧や飼葉を求めてさまよった。
高名なモルトケのプロイセン軍も、鉄道による移動や兵站を導入しつつも、
大半の物資は舎営、つまり一般民家からの強奪で賄っていた。

それを「科学的管理法」が根本から変えた。
生産工程を理論的に分析し、標準化することで中世の香り高い職能組織から脱却し空前の高品質・画一化された大量生産が可能になったのだ。
それまでの時代と比較すると生産コストは限りなく「0」になったと言ってもいいかもしれない。

これは直後に現れたフォードシステムと合せ文明を根底から変えた。
人類が有史から初めて飢餓から脱し、価値を自ら創造できるようになったのである。
社会的なゼロサムゲームからの脱却だ。

この時点で資本家と労働者のゼロサムゲームを前提としていたマルクス経済は論理的に死亡した。
実に1920年代の事象である。それ以降のソ連は、経済戦略的には既に生ける屍になっていた。
彼らの「賃銀」「福祉」「余暇」は一度たりともフォード社の平社員を凌駕できなかった。
0100名無し三等兵
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2018/09/11(火) 18:11:51.94ID:bufW8zSX
テイラー・フォードシステムは、第2次世界大戦で最大の威力を発揮した。
人類史上最強の頭脳集団と言われるアメリカ陸軍戦争計画局が割り出した作戦モデルに基づき、必要な装備・兵站を導出。
その生産工程を徹底的に分析・標準化。必要な物資を圧倒的なスケールで生産していった。
アメリカは確かに天然資源と人口に恵まれた国である。ただし、そこしか見てなかったら永遠に彼らの強さを理解ぜきない。
テイラー・フォードシステムによって徹底的に標準化された生産工学、その技術的優位に着目すべきである。

これにより、B-17からM4シャーマンからエセックスシスターズからM1アサルトライフルからトラック、ジープ、レーション、オレンジスュース、DDTに至るまで
作りに作りまくり短期間に巨大で火力・機動力に溢れた統合軍を作り上げた。

このダクトを降ったのはルーズベルトがGMから引く抜いたビル・ヌードセンである。
残念ながら、日本を始め枢軸側の諸国でここまで権限を与えられた企業人はいない。
経済戦略次元で完敗したわけである。
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