陸自削減論者は、日本の戦域戦略全体の問題を見落としているんじゃないかな。

日本の海上自衛隊は、「海上打撃力」をほぼ持っていない。
各イージス艦のVLSには対空用のスタンダードだけで対艦攻撃能力は申しわけ程度ハープーンを搭載してるのみ。
(VLSのトマホークが無い)

空自のF-2のASMは頼りにしたいところですが、北方でも南西でも焦点となる地域での航空優勢はとれません。
敵基地を攻撃できないので根本的な優勢は確立できんのです。

何故、そうかと言えば、海自も空自も、戦略的立位置が米海軍・空軍のアクセスを維持するだけの補完的機能でしかないわけです。
ところが、それがオバマ政権やトランプ政権のように同盟履行に後向の政権や、支那のA2/ADで米軍の来援そのものが揺らいでいる。
現状、確実に独自の防衛力として機能するのは陸自だけです。
それは予算以前に期待されてる立ち位置の問題。
それを議論せずに陸海空の配分を話しても意味がないかと。

陸軍は、広大な機動訓練ができる演習場がないと機能維持できない。
だから、どこに配兵するかというより、兵力培養に相応しい地域に一定の戦力置いて、北方の脅威、南西の脅威、各々に兵力をスイングさせて守るのがボストーク2018に対する日本からの適正な「回答」かと。
というか、それで現大綱の「統合機動防衛力」ができていると思いますが。