プレ「クラウゼヴィッツ」時代のフリードリヒ大王の用兵思想は「厳格な軍規により兵士から人間としての感情を消し去る」ことでした。
すべては大王の事前計画の通りに集権的に動けばよい。
そのため、個々の兵士に考えさせることは一切求めない。いややらせない。

七年戦争でのプロイセン軍の脱走者総数は八万人。
その用兵上の「原則」の最優先事項は「脱走の防止」。
これが18世紀最高の軍の「原則」です。
そして、当時のプロイセン軍の教義は確かにこれを頂点に形成されていました。

ただし、現代の軍隊では、当然、そんなアホな教義の作り方はしません。
「戦いの原則」の「集中」に基づき編制を考える、なんてアホなことは金輪際やりません。
「集中」しても「分散」しても個々の師団(division(分割されたもの))が自ら状況を判断し、
軍団以上の構想に資するように変幻自在に戦術行動を考える、これができるような編制を考えます。