https://math-fun.net/20180713/562/
「資本主義が無条件に格差を拡大するならば、資本主義はやめたほうがよい」という命題を考えましょう。
これは単に「資本主義はやめたほうがよい」と言っているわけではありません。


山田:しかし、普通に考えて、いまの世界はほんとおかしい。王族が富を独占していた時代に戻っている。民主主義とか資本主義とかいって仕組みを変えても、同じことが起こっている。
田中:じゃあ資本主義と民主主義やめたほうがいいですね。

山田:「資本主義は無条件に格差を拡大する→それならば資本主義はやめたほうがよい」という命題は、資本主義をやめろという命題と等価ではなく、
「資本主義をやめたくないならば→資本主義は格差を無条件に拡大しないようにせよ」という命題と等価。論理学学んだほうがいいよ。



「AならばB」とは、論理学では、Aという前提条件が正しいならば、Bも正しいと言えるという主張です。
Aという条件抜きにBが正しいとは一言も言っていないのです。
「(CであろうがDであろうが)Bである」とか「AでなくてもBである」とかいうのは、文に書かれていないことを読んでしまっている、読み取りすぎです。


ツイッターやって10年ぐらい経つけど、ほんと、「じゃあ(それならば)」という条件付きの主張を理解できないひとが多いね。
これ国語教育にも問題あるんじゃないかな。「AならばBだ」と書くと「Bなんですね!」と反応が返ってくる。
いやいや、大事なのは「Aならば」なんですよ。