ドイツが目指す「脱原発」「脱石炭」は本当に実現可能か
こんな無茶なエネルギー政策は他にない 
川口 マーン 惠美
https://gendai.ismedia.jp/list/serial/schduagert

(抜粋)
これは、先週1月24日午前9時のドイツ全体の電源別の発電状況(この他の電源として、石油やゴミなどもあるが、少量なので省略)。
この時点での合計の発電量は7652万kW。

各発電量の横のカッコなしの数字は、全発電量に占める割合。たとえば、風力電気はこの時点で、ドイツ全体の発電量の3%を賄っている。
さらに、その横のカッコ付きの数字は、それぞれの電源の全設備容量に照らし合わせた稼働率。風力はこのとき、
風力全体の持つ発電容量の3.9%分しか発電していなかった(設備量は2018年の数字)。

・風力230万kW 3.0%(3.9%)
・太陽光98万kW 1.3%(2.2%)
・バイオマス506万kW 6.6%(65.5%)
・水力発電(揚水も含む)284万kW 10.8%(51.5%)
 [↑ここまでが再エネ]
・原子力948万kW 12.4%(99.6%)
・石炭と褐炭2567万kW 44.0%(56.6%)
・ガス1549万kW17% 20.2%(52.3%)

興味深いのは太陽光で、設備容量はすでに4555万kWもあるが、この時点での発電量は98万kWで、稼働率2.2%。ドイツの冬は太陽が
あまり照らないのでこういうことがしょっちゅう起こるが、このときは偶然、風も弱く、それを補うため、石炭、褐炭、ガスの稼働率が高くなっている。
ただ、反対に、お天気に恵まれて、膨大な数のパネルと風力タービンが一斉に稼働し、それが日曜日だったりすると、送電系が満杯で大変なことになる。

(中略)

フラウンホーファー研究所のこのページは、現在の発電量がライブで見られ、とても面白いので、興味のある方は覗いてみてください。英語もあり。
https://www.energy-charts.de/power_de.htm
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この記事を読むと、日本は絶対マネしてほしくないな、と心の底から思いますです。本当に。