渡辺洋二「未知の剣」読了。
輸入したBf109E-7とキ44の比較試験
高位戦ではファウラーフラップを半開にした急旋回でキ44が相手をまったく抑えこんで勝利

更に面白いのが、キ60はそのキ44に横転を除く運動性で更に勝り、着陸特性も優れていたとある
黒江大尉はキ60を、「舵に粘りがあって操縦も着陸もやりやすい。キ44に勝るとも劣らぬ惜しい戦闘機」と評している

キ44には惜しくも敗れたが、キ60って言われてるほどダメな奴ではなさそうだ

更に面白いのが、Bf109E-7とキ44とで、荒蒔少佐が急降下試験をやったところ、Bf109Eは「加速力が素晴らしく、みるみる機速が増す。」「高度2000mをよぎったところで、初期の750キロを記録した」
胴体にも主翼にも何の変化も現れないとあり、急降下時の加速性と頑丈さだけはキ44より圧倒的に高評価してる。

つっかえが付いてるのに、急降下時はそれでも液冷機の方が速い。
飛燕の突っ込みの良さもうなづける

更に操縦に関しても、
熊谷航技中尉の三式戦と四式戦の特殊飛行試験でも、「キ84なら加速してくると機首を上げようとするのに、三式戦はひたすらまっすぐに降下できる」と三式戦の突っ込みに定評があった話がある。

満足にクランクシャフトを作るだけの工業力が無いから致し方ないけど、もしそうでなければ、キ60改とキ61で重戦中戦が良かったかもしれない