トランプ大統領が7月25日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との電話で留保して
いる軍事支援をする代わりに米民主党大統領候補のジョー・バイデン前副大統領の息子に対する
検察当局の捜査を続行させるよう圧力をかけた一件。
 国家の利益と自らの政治的野心を天秤にかけたこの発言は、トランプ氏が予想だにしなかった
展開を見せている。
 ロシアゲート疑惑ではトランプ陣営からのロシアに対する見返りはなかった。ところが今回は
ウクライナに対する軍事支援という、軍事・外交政策に絡む国家安全保障問題が見事に絡んでいる。
 米議会担当の米主要メディアの記者が吐き捨ているように言う。
 「トランプという男は首脳間の電話がすべて政府機関に防諜され、記録されていることを知らなかった
んだろうな。またその中からホィッスルブロワー(内部告白者)が出てくることなど想像だにしていなかっ
たのだろうし、その人物が法律によって守られていることも知らなかったんだろう」
 最近の世論調査では45%が「大統領を弾劾にせよ」と言い出している。
ttps://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57817

 一方で世論調査では共和党員の大半が弾劾調査に反対し、民主党の思い通りに世論は動いてい
ない。アメリカン大のアラン・リックマン教授は公の場で疑惑の一部始終を証言するトランプ氏側近を
民主党は見つける必要があると指摘する。ウォーターゲート事件では疑惑隠蔽に関与したホワイト
ハウス法律顧問が全米生中継の議会証言に応じ、弾劾支持の世論が盛り上がった。
ttps://www.nikkei.com/article/DGXMZO50702180X01C19A0FF8000/

 トランプ米大統領がウクライナ政府に、野党・民主党のバイデン前副大統領の調査を働きかけた問題
について2人目の内部告発者が現れたことが6日、明らかになった。
 トランプ氏は1人目の告発者に関して「2次情報しか持っていない」と強調し、告発内容は不正確だと
主張してきた。ウクライナ疑惑を巡る米政府内や米ウクライナ間のやり取りを直接知る人物が内部告発
したことで、疑惑を否定するトランプ氏の主張の信ぴょう性が薄れる可能性がある。
ttps://www.nikkei.com/article/DGXMZO50677770X01C19A0EAF000/