これか

韓国向け輸出を一部許可へ 政府、半導体材料3品目
2019/8/8 1:30日本経済新聞 電子版

今後、対象品目の輸出が円滑に進むかは不透明だ

政府は輸出管理を厳格化した韓国向けの半導体材料3品目について、近く一部の輸出を許可する方向で最終調整に入った。経済産業省が個別審査した結果、兵器転用の恐れがないと判断した。
手続きに問題がなければ輸出できることを国内外に示す。ただ韓国の貿易管理体制の弱さが解消されたわけではないとしており、対象品目の輸出が円滑に進むかは不透明だ。

政府は輸出管理の厳格化について「禁輸措置ではない」と説明してきた。一部の許可が出れば、これまでの主張を裏付けられるとみている。許可を出す品目や輸出先、輸出元などの詳細情報は明らかになっていない。

経産省は7月4日から、半導体製造などに使うフッ化ポリイミド、レジスト(感光材)、フッ化水素の3品目を対象に、輸出ごとに個別許可を求めるよう改めた。従来は企業が包括的な許可を取れば、一定期間中は個別審査なしで輸出できる仕組みが適用されていた。

経産省は個別審査に移行してから約1カ月で第1弾の許可を出すことになる。同省は審査手続きに90日程度かかるとしていた。手続きに苦労している企業もあるとみられ、韓国の半導体業界が十分な半導体材料を確保できるかは不明だ。

韓国政府は日本による輸出管理の厳格化について「世界貿易機関(WTO)協定に違反する」「グローバルなサプライチェーンと世界の消費者に悪影響が及ぶ」などとして撤回を求めてきた経緯がある。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48340580X00C19A8MM8000/