「災害ディストピア」が浮かび上がった

これは、被災によってもはびこる「災害ディストピ
ア」である。

武蔵小杉の惨状について一部の人々が、「あそこはハ
イソっぽくてムカついてたからざまあだわ」とあざ笑
うことは、構図としてはあまりにもわかりやすくて飛
び付きたくなるかもしれない(某タワマンの管理組合
の通常総会のレポートで「勝ち組」を自称していたこ
とが、ネットの掲示板で嘲笑の対象になっていたこと
が象徴的だろう)。

だが、事態の本質は、貧富の差以前に当然のように
「同じ人」ではなく「鼻持ちならないニューリッチ」
という「別人種」、他者を「不愉快な種族」と決め付
けていることにある。これが「ムサコのタワマン族」
「ホームレス」というレッテル貼りに共通する心理な
のである。

しかしながら、このような言動は「社会の分断」にブ
レーキをかけない限り、自然災害が起こるごとに「分
断のレベル」に応じて噴出することは避けられない。
ましてや同じ地域でも被災の程度に「雲泥の差」があ
るケースが増えている昨今、ますます「災害ディスト
ピア」と呼べるコミュニケーションに拍車がかかるこ
とになるだろう。
そして、「災害ディストピア」に関連してもう1つ付
け加えておきたいのは、少なくない人々が自然災害に
「世直し」的な機能を見出しているところだ。

橋下 氏 同和を語る(関電案件) (。+・`ω・´)キリッ