毛筆のさきっちょで楷書体のひらがなの小さな文字を書くのは意外と難易度が高いのだ。曲線の所で潰れるのだ。
その点カタカナは単純な直線で出来てるので、筆先がクソ引っかかる(そして破ける)クソ安いワラ半紙でも識別可能な文字が書けるのだ。
明治以前の農民が書いた証文とか書き付けとか落書きとか、だいたいカタカナ書きが多いのだ。流れるようなひらがなは教養人の証なのだ。

あと戦前のカタカナ書きにはガリ版印刷の影響も大きいかも。あれ鉄筆で引っ掻いて書くから。……使ったこと無いけど。