>>69
電気駆動の装甲戦闘車両、というのは実のところ「戦車」ってものが開発されてすぐに誕生した。
史上2番めか3番目の「戦車」、フランスのサンシャモン突撃戦車はガソリンエンジンで発電機回して電動機で走行装置を駆動する”ハイブリッド”(厳密に言うとハイブリッドとは違うけど)式だ。
その次にフランスが開発した当時世界最大(今でも全長は世界最大)の多砲塔超重戦車、FCM 2Cもこの方式だった。
第2次世界大戦中にはドイツのポルシェ博士がこの方式に熱心で、世界最大最重の戦車であるマウス超重戦車も電動だった。

この方式は複雑なギアボックス(変速装置)が要らないので、特に重量の重い戦車のウィークポイントを減らせるってメリットがあった。
というか、ある程度以上重いと当時の技術じゃ「この方式にしないとマトモに走らない」というか。
快調な状態を維持するのは大変だったけど、快調である限りはとてもスムーズに走り、操縦もしやすかった。
(ただし、燃費は悪い)

でも、エンジン直結の電気駆動式は
*内燃エンジンと発電機と電動機が必要なので、機関関係に必要なスペースを食う
*故障する可能性のあるものが増えるので整備の手間が増す
*電動機関係の専門の知識持った人を養成する必要がある
と全体の負担が増えるだけで、「そうしなければならない」からそうしたけど、苦労が増える割にメリットがないので廃れた。

アメリカ軍なんかは最近はハイブリッド式に魅力を感じているらしく、研究を進めている。