国家安全保障政策/国家戦略研究スレッドPart3

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2020/01/29(水) 21:06:24.00ID:lr2FgMdP
我国の繁栄と安全を守る国家安全保障政策とこれを実現する国家戦略を研究・提案するスレッドです。

○国家安全保障政策とは
国家の独立と繁栄を維持するために、主に軍事的な脅威などから国家を守る政策。国家は多様な価値観を包含しており政策は必ずしも他の政策・党派と整合するものではない。

○国家戦略とは
国家目的を遂行する最高位の観点から、平戦両時に政治・軍事・経済等の国力を効果的に運用する統一的・総合的・全般的な戦略。安全保障政策を上位構造とするが、政策上の不整合は国家戦略により統合が図られる。階層構造下位の戦域戦略、作戦、戦術の準拠となる。

○戦略の位相
国家戦略を構成する全ての位相(軍事・経済・文化・社会・科学技術etc.)を議論の対象としますが軍事を主たる切り口とし、それ以外の議論は50レスを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。

「百戦百勝は善の善なるものに非ず。戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり」

○戦略の階層構造
戦略を構成する全ての階層構造(世界観・政策・国家戦略・戦域戦略・作戦・戦術・技術)を議論の対象としますが、作戦次元以下の議論は50レスを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。

「本質はdetailにこそ宿る。それは栄光無きものに非ず。」

○戦略と戦史
戦略とは一般的な法則が成り立つような分野ではなく、戦史において淘汰される複雑系・非線形・進化的なプロセスです。議論の根拠たり得る戦史上の事象(古代・中世・近世・近代・現代)を議論の対象とします。

○当スレッドのスタンスと地誌について
当スレッドは明らかにネット右翼(ネトウヨ)スレッドです。対象脅威を尊称で奉る趣味はございません。戦史・兵要地史の一貫性のため歴史的な略称(支那・北朝鮮・南朝鮮・米・英・仏・露・独他)を推称します。

○戦略思想家の格付け
●神様リスト
クラウゼヴィッツ、モルトケ、コーベット、リデル・ハート、マイケル・ハワード、J.C.ワイリー、ジョン・ボイド、エドワード・ルトワック、コリン・グレイ
●疫病神リスト
ジョミニ、フォッシュ、フラー、マハン、ドゥーエ、ハマン・カーン、バーナード・ブロディ、クレフェルト、ミアシャイマー

「勝利は既に(戦略次元で)確定している。卿らの上に大神オーディンの(作戦次元以下の)恩寵あらんことを。」

過去スレ:
part1:
http://itest.5ch.net.../army/1535374656/l50
part2:
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/army/1559042235/l50
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2020/01/29(水) 21:14:59.81ID:lr2FgMdP
過去スレ訂正

part1:
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/army/1535374656/l50
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2020/01/29(水) 21:19:11.19ID:lr2FgMdP
アルフレッド・セイヤー・マハン

k
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2020/01/29(水) 21:21:41.41ID:lr2FgMdP
アルフレッド・セイヤー・マハン

現代的には、従来、地上戦に偏在していた戦略のグラマーに「海」というドメインを切り開いた思想家と言える。
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2020/01/29(水) 21:27:18.18ID:lr2FgMdP
コリン・グレイは「マハンはあまりにも過少評価されている」と憤慨して見せる。
「マハンは(ほぼ)正しかった」「歴史上、勝ってきたのは海洋勢力だ」と。

ややこしいブリティッシュアイロニーです。
そもそも、マハンの理論をクラゲ並みに打ち砕いたのはあんたら(グレイらのクラウゼヴィッツ派)でしょw
2020/01/30(木) 09:54:56.52ID:qvzaVs8L
>5
だから海洋権力史論だけでマハンを考えるから下記のようになる。
コリングレイらも、初期は海洋権力史論の内容に対し批判しているが、その後のマハン後期については特に批判は見られない。
一時期の初期のまだ考察途上の論をもって、その人物の全評価を測ってはいけない。最終的なもので判断んせねばならないと思う。

例:前スレ

>9 名前:JTAC[sage] 投稿日:2019/06/01(土) 01:08:59.07 ID:ejZJkslH
ジョミニ派の「戦略要点」「後方連絡線」「艦隊」を重視するマハンの戦略は"Naval strategy"(海軍戦略)、
クラウゼヴィッツ派の「海上管制」「同盟国による敵戦力の吸引・拘束」「陸軍(海兵)による敵脆弱点への渡洋攻勢」を
重視するジュリアン・コーベットの戦略は"Maritime strategy"(海洋戦略)と呼ばれます。
今さら、どちらが優れているのか議論するまでも無いでしょう。

だが、アメリカ海軍自身しょっちゅう忘れます。どうやって我らが大日本帝国やソ連に勝ったか。
Naval strategyだけで勝ったわけでないことは確かだ。

時代が現代に近づいてくると「18世紀ライクな愛すべき兵学者」も微笑ましさが減退し笑えなくなります。
2020/01/30(木) 09:55:54.54ID:qvzaVs8L
あ、新スレでコテが切れてた。
>6
は私です。
8JTAC
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2020/01/30(木) 21:04:30.08ID:61YKQX5O
>>7
それでは、ジッくりとマハンのシーパワー論について。

晩年になると、厳密な戦争理論というよりも「政策パッケージ」(やや扇動的な面も含めて)になってきますが。

ただ逆に「戦争理論家」としてはともかく「ある種の政治家」としては興味深い。
大筋としては、マハンのグランドデザインに近い形でアメリカの勢力拡大は進むんだ。

フランクリン・ルーズベルトは、マハン著作を全巻持って海軍関係者をゲンナリさせたそうです。
(金は出してくれたが、かなり素人的で有害な"提言"も。)
9JTAC
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2020/01/30(木) 21:14:46.02ID:61YKQX5O
海軍史の法則

「「○○のマハン」という海軍理論家が現れると、近い将来、当該海軍は国ごと滅ぶ」

日本のマハン→佐藤鉄太郎→日本海軍滅亡
ソ連のマハン→ゴルシコフ→ソ連海軍滅亡
マハンの信奉者→ドイツ皇帝ウィルヘルム→帝政ドイツ大海艦隊滅亡
10JTAC
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2020/01/30(木) 21:21:48.90ID:61YKQX5O
「中国のマハン」→劉華清→・・・・

♪ (#^ー°)vね!勝った!

「現代のマハン」→米海軍大学ミら・・・

(゚д゚)・・・・・
11JTAC
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2020/01/30(木) 21:26:38.52ID:61YKQX5O
概ね戦闘用の船舶数の増強を理論化した海軍戦略家が「マハン」の称号をGETできるようですね。
2020/01/31(金) 09:59:12.83ID:2HtGW9Am
マハン後期があまり知られず評価されていない理由には下記が考えられるのではないかと・・・
・後期著作は基本的に米海軍大学の講義集
・ゆえに書き方が難解
  →一から十まで説明していないが、それは生徒側に考えさせる為、わざとそうしている。
  →海軍大学生を対象とするので、それレベルで理解していて当然の事は、わざわざ説明しない。

海軍戦略の冒頭にこれをにおわせる事が書いてあります。
つまり、普通に読んでも理解困難+そもそもの知識が無いと読解困難
なので一般的には読んでも理解できない、もしくは誤読をする結果に・・・
(旧海軍の翻訳もところどころ誤読している部分が見受けられるレベルで難解)

さくっと読んでも理解できないというのは正しい評価をされないというクラウゼヴィッツの初期に似てるかも
2020/01/31(金) 10:01:20.34ID:2HtGW9Am
>8
>フランクリン・ルーズベルトは、マハン著作を全巻持って海軍関係者をゲンナリさせたそうです。

なんでゲンナリしたり、有害な提言がでるかというと
専門知識なしで読んで誤読するからだと思うのです。
2020/01/31(金) 10:23:37.03ID:2HtGW9Am
>「海上管制」「同盟国による敵戦力の吸引・拘束」「陸軍(海兵)による敵脆弱点への渡洋攻勢」を重視するジュリアン・コーベットの戦略は"Maritime strategy"(海洋戦略)と呼ばれます。

と言われますが、確かに海洋権力史論では上記の「海上管制」「同盟国による敵戦力の吸引・拘束」「陸軍(海兵)による敵脆弱点への渡洋攻勢」はあまり書かれていません。
しかしそれは海上権力史論が帆船時代をテーマとして書かれているという点をも逃しており、さらに近代艦船登場後の変化による考察はまったくなされていない事も忘れてはいけません。

なお、マハン後期型では、近代艦船(動力艦船)が考察対象になる事で、マハンの主張に大きな変化があらわれます。
それが 「根拠地主義」 に基ずく 「ポジショニングウォー(位置取りの戦争)」 です。
(燃料補給や修理での根拠地の存在意義が急上昇)

この根拠地主義は 海上管制 の概念に繋がり言葉こそ違えど、似たような事を言っています。
さらに 「ポジショニングウォー(位置取りの戦争)」において相手の根拠地奪取は、結果的に 「陸軍(海兵)による敵脆弱点への渡洋攻勢」 を示唆しています。
根拠地を繋ぐ連絡線の脆弱な中間点を奪取することで(これは当然陸上兵力が必要な行為)、強力な先端根拠地の弱体化、無力化、放棄を促す。
まさしく「陸軍(海兵)による敵脆弱点への渡洋攻勢」です。
なお本文では、これは当然の事と書いており、さらっと流していますが、これは海軍大学生なら理解していて当然と言わんばかりですw

あと、これってWW2太平洋で米海軍が行ったアイランドホッピング(飛び石作戦)そのものですがな。
15JTAC
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2020/02/02(日) 19:36:37.50ID:mpmBAK+/
>>12
>マハン後期があまり知られず評価されていない

前期、後期で分ける意味がいかほどか。
著名な「シーパワーが歴史に及ぼした影響(海上権力史)」が出版されたのが1890年。
主著「ネイバル・ストラテジー(海軍戦略)」が1911年。
「海軍戦略」は確かに海軍大学での講義録をもとにしてますが、それは「1880年代の講義」とされています。
つまりは「海上権力史」を執筆してたのと同じ時期に考察してます。
これに日露戦争に基づく2章を挿入したと。

マハンの戦術、戦略の解釈はこの二十年間さほど変化せず、ゆえにアメリカ海軍でも一体として教育しているようです。
16JTAC
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2020/02/02(日) 19:40:44.82ID:mpmBAK+/
冗談で書いていたが「マハニアン」という言い方は確かにあるようだ。

ただしロンドン・キングスカレッジの教授の著書なので、
アメリカ人に直接言ってぶっ殺されても自己責任でお願いいたす。
17JTAC
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2020/02/02(日) 19:52:13.50ID:mpmBAK+/
マハンの業績は確かに絶大ですが、陸軍大学内で完全に干されて一人で奥さん相手に書いていたクラウゼヴィッツと異なり、
海軍大学内の集合知を結集したものが「海軍戦略」です。

特に、師匠であり米海軍大学創設者のスティーブン・B・ルースの影響が甚大です。
この時代の米海軍のジョミニ派兵学の受容はルースを起源とする。
マハンはその集合知を著作に結集させたと言えます。
18JTAC
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2020/02/02(日) 20:13:24.95ID:mpmBAK+/
イギリス植民地の流れをくむアメリカでは、イギリスに同じくミリタリープロフェッショナルへの嫌悪感が強く、
ゆえにミニットマン、民兵を基準に考える傾向がある。
逆に言えば、戦争が終わると軍隊は解体され兵学思想も素人レベルに低下する。

南北戦争では、まだしも陸軍がましでジョミニ派兵学が概ね入っていた。
合衆国海軍(北軍)は、南軍の沿岸要塞(戦略要点)を攻撃し封鎖したが、さっぱり落とせなかった。
そのとき陸軍代表のシャーマン曰く「心配することはない。陸軍が陸側から後方連絡線(LOS)を切断すれば直ぐに落ちるよ。」
そして実際にコロリと落ちた。

これを間近で見てた若きルースが「ここに何を成すべきか知っている軍人がいる!」と感動し、後の海軍大学の設立、ジョミニ兵学の受容に繋がっていきます。
さらにウォーゲーム(兵棋演習)による応用教育は米海軍内で発展し、米陸軍に逆輸入される現象も起きたと。

マハンの著作はこれらの知的潮流の集大成であると。
19JTAC
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2020/02/02(日) 20:45:05.94ID:mpmBAK+/
マハンは「海上権力史」で歴史研究の価値を「一般原則の抽出」にあるとし、
さらに"Objects of the Naval War College"でジョミニを引用し、
「戦略とは地図の上で戦争する術であり軍事作戦の全域を含んでいる。
大戦術とは現場での偶然に応じて戦場に軍隊を配置し香煎させる術である。」
「戦略と大戦術の間には必然的に兵站がある。
戦略はどこで行動するかを決定する。
兵站は軍隊を動かす行為であり、軍隊を行動地点に運び補給の問題を監督する。
大戦術は攻撃する方法を決定する。」
と、高らかにジョミニ派宣言を布告しています。

これは「海軍戦略」へと繋がっていき、根本原則(中央位置、交通路、内線、集中)、戦略位置、戦略線
攻勢作戦、防勢作戦の価値(攻勢の補助的位置付)、通商破壊と封鎖に繋がる。
ほぼジョミニの概念の海上への適用です。
20JTAC
垢版 |
2020/02/02(日) 21:21:55.12ID:mpmBAK+/
このマハンの「根本原則」を戦略次元に拡張すると、メキシコ湾の制海権掌握、パナマ運河のアメリカの手による掘削と要塞化へと繋がっていく。
実際、マハンも提言してます。

当時のアメリカは地政学的な弱点を抱えていました。
もし、万が一、他国が先んじてパナマ運河を掘ってジブラルタルのように要塞化でもされたら。
アメリカの西海岸と東海岸はロッキー山脈越えの貧弱な陸上交通に依存してましたが、
それに数倍する海上交通路がアメリカ大陸を貫通し他国が牛耳ってしまう。
マハンの原則的にはアメリカ滅亡の危機です。
だから、海軍を増強してメキシコ湾、カリブ海の制海権、それからパナマ運河を押さえてしまえと。
21JTAC
垢版 |
2020/02/02(日) 21:44:35.33ID:mpmBAK+/
ところが、この「カリブ海-パナマ運河」戦略をあまりに声高にやりすぎると、行き着く先は、当時、銀河系最強だったロイヤル・ネイビー、イギリス海軍との激突です。
「ポジショニング・ウォー」をどう駆使しようが勝ち目ありません。
当時の「デススター」であるドレッドノート級戦艦群をカマボコ並みにボコボコ就役させつつあるロイヤル・ネイビーとの対決。
間違いなくアメリカのニューネイヴィーは銀河の塵となります。

他ならぬアメリカとの米英戦争の結果、イギリスは米国市場を失い、その代替として南米との海上交易で代替していました。
アメリカの中南米の進出を簡単に見過ごすはずありません。

これを実際に真面目にやっちまったのが「ドイツのマハン達」です。
ご丁寧にキールに運河まで掘って従来のバルト海艦隊をドイツ大海艦隊に拡張。
戦術的には敢闘しましたが。
大戦略的な結果はご存じの通りです。

クラウゼヴィッツ派の大モルトケもまさか自分の死後二十年間と少しでユトランド海戦をやらかすとは想定外でしょう。
このへんが「マハンの海軍戦略の危険性」です。
22JTAC
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2020/02/02(日) 21:56:18.70ID:mpmBAK+/
実際のアメリカの大戦略は。
「イギリスとの同盟」でしたw

マハンも政策提言としてイギリスとの米英同盟を強く押しています。(おい!)
そして米国が進出すべきはパナマ以降はハワイ-西太平洋である、と(おい!ちょっとまていw)

北中南米から欧州勢力を閉め出す「モンロー主義」については、奥歯にもの挟まりまくった表現で穏健化しようと論陣を張っています。
イギリスとの対決は回避せねばならぬ。
この教養溢れる矛盾の包含がマハンの魅力ではあります。

一番馬鹿をみたのは視野狭窄な「ドイツのマハン達」「日本のマハン達」ですわな。
2020/02/03(月) 01:40:20.75ID:8tNY3gnd
>15
よく確認してみるよろし

前期型マハン、つまり海上権力史論は、帆船時代までを考察対象として書かれています。
後期型マハンは、帆船時代に加え、動力船の近代海軍を含めます。

書かれた時期が問題なのではなく、あくまでも考察した対象(中身)が全く違うのですよ。

多くの人が、海上権力史論を近代海軍に適用しようとしましたが、それがそもそもの間違い。

>22
>一番馬鹿をみたのは視野狭窄な「ドイツのマハン達」「日本のマハン達」ですわな。

忘れましたか?ドイツはクラウゼヴィッツを全面戦争の指南本と間違って認識し
日本のマハン海軍戦略は誤訳だらけ
(しかも英語原本を購入したのは早かったのですが翻訳したのは42年。もう遅いわ!)

かれらはマハンに騙されてバカを見たのではなく、マハンを理解できず自滅したけです。
2020/02/03(月) 01:47:50.45ID:8tNY3gnd
>22
>この教養溢れる矛盾の包含がマハンの魅力ではあります。

それは理論の現実への応用というものを理解していたということではないのか。
理論の現実への応用、つまり作戦術や戦術は、原則にみられる矛盾をいかに現実に適用させていくかの応用の術でもあります。
2020/02/03(月) 01:56:23.54ID:8tNY3gnd
なお

>クラウゼヴィッツ派の大モルトケもまさか自分の死後二十年間と少しでユトランド海戦をやらかすとは想定外でしょう。

は、ドイツ海軍だけではなく、そのまま陸軍にも当てはまります。

つ「クラウゼヴィッツ派の大モルトケもまさか自分の死後二十年間と少しでシュリーフェン計画をやらかすとは想定外でしょう。」

モルトケが中途半端に おぺらてぃぶ で止めるからいかんのや。
作戦術が下半分しか機能してへんのや。
2020/02/04(火) 22:10:35.89ID:lAxvmsba
>>23
>後期型マハン

少なくとも「ネイバルストラテジー(海軍戦略)」に関しては帆船時代が主体でしょう。
蒸気船時代の戦例が少なすぎて。
ジョミニ伝来の決勝点戦略も内線作戦重視も攻勢主義も「ネルソン戦史」に論拠を見いだしていると。

マハンが亡くなったのは1914年。
二度の大戦の結果は知りようがありません。
27JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 22:31:09.99ID:lAxvmsba
公平を期して、コーベットも元になってる戦史の大半は帆船時代です。
元々、イギリスがまだスペインに対して劣勢だったチューダー朝のドレイク戦史からヒストリアンのキャリアを始めています。

マハンの「ネイバル・ストラテジー」に対してコーベットは「マリタイム・ストラテジー」を提唱してますが、
"maritaime"は語源が"relating sailing on the sea"と帆船時代を彷彿させる雅な語感があります。

この時代、まだ世界は蒸気船による世界大戦を(あまり)知らないのです。
(コーベットの晩年はWW1のミスリードのかどでぶっ叩かれたが。)

どうしても第0次世界大戦のナポレオン戦争までが主体になる。
2020/02/04(火) 22:42:00.65ID:lAxvmsba
>>24
>理論の現実への応用というものを理解していたということではないのか

というよりも、マハンは軍事に限定されない広いリベラルアーツを持っていた、ということです。

これは世界的な傾向で、18世紀末というのがターニングポイントです。
この時代までは、軍人の能力開発のガイドラインが定まっておらず、そのかわり軍大学でも幅広い教養をさずけていました。

が、この時代以降、兵棋演習をはじめとする「応用教育」が爆発的に普及し軍人の作戦・戦術指揮能力は格段に向上します。
その反面、一般教養が無くなり視野狭窄な軍人も生まれた。
痛し痒しです。
29JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 22:43:50.43ID:lAxvmsba
28 訂正
18世紀末->19世紀末
30JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 22:48:33.46ID:lAxvmsba
マハン以降のアメリカ海軍士官は、堅牢のMDMPを理解し順序立てた作戦指導をした、という肯定的な評価と、
「ユトランド海戦を元にした非現実的なウォーゲームに耽溺し大艦巨砲主義を脱却できなかった」という二面的な評価がある。
31JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 22:55:34.01ID:lAxvmsba
>>25
>大モルトケもまさか自分の死後二十年間と少しでシュリーフェン計画をやらかすとは想定外でしょう。

不幸にしてかなり知っていたようです。
それで心労のあまり寿命を縮めたという指摘もあります。

が、それ以上にまさかプロイセン王家の親戚筋のイギリスにまで喧嘩を売るとは想定外でしょう。
そして、それはアメリカ合衆国の参戦に繋ります。
32JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 23:15:31.44ID:lAxvmsba
現実のアメリカの大戦略はマハニズムの貫徹ではなく、イギリスとの同盟のもとWW1、WW2に参戦し、
それどころか欧州に巨大な遠征陸軍を派遣し、イギリスとの同盟を硬めつつ、
欧州のバランス・オブ・パワーを回復させました。

アメリカ海軍が真に強くなったのはWW2からです。
ワシントン条約、ロンドン条約の元、アメリカ海軍はロイヤルネイビーに匹敵する主力艦、補助艦を建造する権利を得た。
が、建造しませんでした。
(理由は財政的ですが)

そして、1930年代末になって新造艦の大量建造を始めた。
条約の範囲内です。
これで、ロイヤルネイビーと
帝国海軍を置き去りにしました。
同じトン数でもアメリカのは圧倒的に新型です。
それでも完全に条約内で苦情の余地がありません。

そしてマハニアンの立場を貫徹し、後生大事に旧式戦艦群に人と経費を浪費し、あまつさえ日英同盟を破棄したお馬鹿さんは滅びました。

我々は、何に学ぶべきか?
マハンの白紙的な一般原則ではないでしょう。
死にたくばければ。
33JTAC
垢版 |
2020/02/04(火) 23:30:45.10ID:lAxvmsba
ミッドウェー海戦の帝国海軍の敗北は、ある種必然です。
赤城と加賀はあまりに艦齢が古い。
蒼龍、飛龍も条約の制約によるスペックダウンが酷すぎる。
ヨークタウン級に総合的に破れるのは仕方ないでしょう。

条約破りの新型空母・翔鶴、瑞鶴が1944年まで敢闘したのもかなり必然です。
新型なので。
そのかわりアメリカとの戦争は避けられなくなりましたが。

そして、2000馬力級航空機の搭載を前提としたエセックス級。
1000馬力級を前提とした日本空母ではもうどうしようもない。

ただし、このとき「航空機」という新たなドメインにネイバルーパワーは甚大な影響を受けるようになった。
マハンの時代は?終わった?
2020/02/05(水) 10:01:36.65ID:g872p6BJ
>26
期間は帆船時代と動力船時代の決定的な差異を理解していません。

帆船はある意味、無限に近い航続力と展開力を持ちます。
食料、水の補給は特別な港湾は不要。小さな港や海岸からでもボートを使って補給できます。
(そもそもそうやって大航海肥大はそうやってきました)

しかし動力船になり、戦闘力も輸送力も速度も上がりましたが、燃料と修理の問題が浮上します。
当時の動力船は機械的信頼性も低く、頻繁に修理が必要です。
燃料である石炭もかさばるので積載量が制限されます。

そこで給炭船や工作艦が生まれた訳ですが、長期展開には限界があります。
すなわち帆船時代に用いてた敵海域への長期間展開や封鎖が困難になったのです。

そして艦隊は必ず拠点に物理的な理由で縛られるようになりました。
この変化があるかないかは、作戦次元において決定的な違いを生じます。

その為にマハン後期型の主張は前期型に比べ、根拠地主義と連絡線の意義が決定的に大きくなりました。
前期型は考察時代に起因して、ここを半ば無視していますので、前期型戦略をそのまま実行することが現実的には困難になる場合が容易に想像できるのですが、前記型信者は往々にしてこれを理解していません。
マハン否定者も往々にしてこの違いを理解せずに、前期型を前提にして、マハンを通期で批判する訳です。そして多くの人にはこれがマハンの矛盾と捉えているようですが、それは間違っていると思います。
2020/02/05(水) 10:12:13.21ID:g872p6BJ
>33
>ただし、このとき「航空機」という新たなドメインにネイバルーパワーは甚大な影響を受けるようになった。
>マハンの時代は?終わった?

実は終わっていません。
航空機もまた、航空基地という拠点にしばられます。
空母もまた船舶として拠点に縛られます。

戦術的には決定的に大きな変化ですが、作戦次元の考え方に決定的な影響を与えるほどではありません。

これに唯一変化を与えたのが、原子力艦艇です。
これにより艦艇は帆船時代のような長期間の展開能力を回復しました。。。

が、しかし原子力艦は結局一部に過ぎず、護衛艦艇の多くは通常動力の為、展開力は制限されます。

ただし機械的信頼性は当時にくらべ圧倒的に向上し、火力も増大、逆に防御力減少で、戦闘は激烈な短時間のものとなってきましたが
それも戦術次元の問題であり、作戦次元への影響は限定的です。

まあ、こういう感じなので、Vegoが今もマハンの延長線上にある訳です。
2020/02/05(水) 10:20:14.59ID:g872p6BJ
この帆船時代と動力船時代の差異は決定的fですが

マハン前期型:帆船時代のみを論ずる
 ↓
コーベット各型:帆船時代と動力船時代の両方を論ずる

多くは、の違いでマハン×、コーベット〇と判断されています。
しかし・・・

 ↓
マハン後期型;帆船時代と動力船時代の差異を考察し、どちらかというと動力船時代を論じている。

という違いにこそ目を向けるべきではないのか?
と強く重いのです。


なお、根拠地主義の先には同盟国の根拠地利用という方法もあるので、
Vegoはそこも理解した上で、マハンを発展させていると考えるのです。

逆に言えば、マハンの根拠地主義を理解できれば、同盟の重要性も理解できるという事。
2020/02/05(水) 10:49:29.34ID:g872p6BJ
さらに、マハンは陸上部隊の強襲上陸を軽視したという批判がありますが、そもそも
【海上からの陸上戦力の投射】という意味において【強襲上陸】は下策中の下策であり、上陸は可能な限り敵戦力の薄い地点を選ぶべきという基本を忘れてはいまいか?

強襲上陸は物理的にそれ以外の方法が不可避であtったり、逆に奇襲として成立する場合において行うべきものです。

そこを軽視したと言われても、では危険な強襲上陸を推奨しろとでもいうのか?という話なのです。
マハン自体は根拠地の確保について、最前線でなく連絡線の中間結節を占領するなど、陸軍も用いる拠点奪取を否定するどころか、その意味を書いています。
(それはもう当然の話なので、さらっとですが)

狭い近視眼的な批判に躍らされ、マハンの本質を見誤るのは、あまりにもったいないです。
2020/02/05(水) 10:54:12.29ID:g872p6BJ
マハンは、まず最初に【海軍戦略】を読むべき
その後に、過去論として、そこに至る過程として【海上権力史論】を読むべき。

そして彼が強く主張する部分(すなわち当時は一般的にまだ受け入れられていなかった部分)と
当時既に、一般的に受け入れられた部分(すなわち当然の話として、いまさら詳しく説明する必要をマハンが感じずにさらっと流した部分)
を【平等】に扱い、理解しなければならんのですよ。
2020/02/05(水) 11:28:29.18ID:g872p6BJ
あと、艦隊決戦の申し子のように言われるマハンですが…

海軍戦略(新訳版)p292
「一般論ながら、複数の海上根拠地を備えた沿岸の防衛に向けて、
海軍を最善のかたちで活用するには、攻撃作戦を行うに最も有利な港に艦隊を集結せしめた上で、
他の諸港を敵の通商船や交通線に対する作戦基地とし、敵戦力を分断し孤立に追い込むことです。
集結を妨げられた敵とすれば、圧倒的な戦力を備えておらぬ限り、自軍の一部根拠地を放棄する以外に手がなくなります。」

これ、艦隊決戦ぜずに敵を追い込んでいくことを示唆していますよね?
根拠地を放棄するということは、そのエリアの海上管制を失うという事ですよね?

一般論としてさらっと流してしますが、これ自分で艦隊決戦しなくても海上管制可能といってますよね。
これを繰り返せば、累積戦略でもって敵を押し込み、必要な海上管制を得られますよね。

つまり、マハンはこのような方法が取れない場合は、艦隊決戦しかないとしていると理解すべき。
そして敵もいろいろ対応してくるので、どこかで艦隊決戦が生起する可能性があり、あるならばそこで勝たねば、それまでの成果が失われる。
だから艦隊決戦の可能性は常に念頭に置かなければならないから、艦隊決戦を強調しているだけではないのか?
2020/02/05(水) 11:36:14.03ID:g872p6BJ
そして上記は、そのままWW2太平洋で米海軍がやったことです。
(Vegoはそれを理解したからこそ、レイテを深く考察したのだと思います)

米海軍のWW2勝利の根本は、コーベットではなく、むしろマハン。

通商破壊?

ちゃんと言及してるじゃん。

つ「他の諸港を敵の通商船や交通線に対する作戦基地とし」

そしてこれはマハンや当時の米海大生徒にとっては一般論、つまり常識だったと理解すべきかと。
2020/02/05(水) 11:43:58.64ID:g872p6BJ
マハンはこう言いたいのかもしれません。

一般論で勝てれば苦労しないんだよ!
敵は考えて対抗策を出してくるもんなんだよ。

追い込まれた敵が黙ってる訳ないじゃん。
そのまま負けたくないのなら、どっかで勝負を挑んでくるだろがよ。

だったら、それに対する準備をしておかなけちゃならない。
そこで負けたら、それまでの成果を全部失いかねないぞ。


実は、コーベットは歴史家(理論家)ですが、マハンは実務家と言えるのかもしれません。
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