あと、艦隊決戦の申し子のように言われるマハンですが…

海軍戦略(新訳版)p292
「一般論ながら、複数の海上根拠地を備えた沿岸の防衛に向けて、
海軍を最善のかたちで活用するには、攻撃作戦を行うに最も有利な港に艦隊を集結せしめた上で、
他の諸港を敵の通商船や交通線に対する作戦基地とし、敵戦力を分断し孤立に追い込むことです。
集結を妨げられた敵とすれば、圧倒的な戦力を備えておらぬ限り、自軍の一部根拠地を放棄する以外に手がなくなります。」

これ、艦隊決戦ぜずに敵を追い込んでいくことを示唆していますよね?
根拠地を放棄するということは、そのエリアの海上管制を失うという事ですよね?

一般論としてさらっと流してしますが、これ自分で艦隊決戦しなくても海上管制可能といってますよね。
これを繰り返せば、累積戦略でもって敵を押し込み、必要な海上管制を得られますよね。

つまり、マハンはこのような方法が取れない場合は、艦隊決戦しかないとしていると理解すべき。
そして敵もいろいろ対応してくるので、どこかで艦隊決戦が生起する可能性があり、あるならばそこで勝たねば、それまでの成果が失われる。
だから艦隊決戦の可能性は常に念頭に置かなければならないから、艦隊決戦を強調しているだけではないのか?