要約:キセルを取り締まるなデモがNYにて発生

【外信コラム】「交通は人権だ」 悩む無銭乗車対策
2/24(月) 9:46配信産経新聞
ニューヨークの地下鉄の改札付近には、警官が重点的に配備されている。最初は近くで事件が起きたのかとヒヤリとしたが、相次ぐ無銭乗車を防ぐための措置と聞いて安心した。
だが、これが、黒人やヒスパニック(中南米系)を集中的に取り締まっているとして一部から猛反発を浴びている。
1月末には数百人の抗議グループが「警官を追い出せ」「交通は人権だ」と訴え、地下鉄料金の廃止を要求し、逮捕者が出る騒ぎとなった。
近年、バスと地下鉄の無銭乗車が増え、昨年1年間の損失額は3億ドル(約327億円)と推定される。
ニューヨーク市警は「目撃したケースを取り締まっている」と説明するが、治安対策が一筋縄ではいかないのがニューヨークだ。
大統領選の民主党候補指名争いに出馬するニューヨーク前市長のブルームバーグ氏(78)も、市長時代(2002〜13年)の取り締まり対策に関し今も批判にさらされる。
市長時代に積極的に実施された職務質問のプログラムでは対象者の80%以上が黒人やヒスパニックとなり、人種に絞った捜査手法として13年に違憲判決が出された。
指名獲得を目指すブルームバーグ氏は当時の政策を謝罪したものの、格差にあえぐ市民は「遅すぎる」と受け入れていない。(上塚真由)
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