「エニグマ解読に先鞭をつけたのは、こうした状況に置かれていたポーランド」

「1932年、ポーランド暗号局の若き数学者マリアン・レイェフスキ(当時27歳)と、彼のポズナン大学における後輩ヘンリク・ジガルスキとイェジ・ルジツキ[1]は、1932年ころ初期型を解読」

「暗号システムに風穴を開けたのは、ポーランドでした。まさにナチス・ドイツによって国が滅ぶという危機の崖っぷちに立って、「火事場の馬鹿力」を発揮し、エニグマ解読の糸口を手繰り寄せた」

「成果を連合軍に渡し、彼らに解読を委ねたのです。連合軍側は色めき立ちます。難攻不落と思われていたエニグマの秘密に(後進国と見下していた)ポーランドが肉薄していたのですから。イギリスは早速ポーランドのやり方を分析し、有望な数学者に加え、クロスワードの達人などを集め、さらに高度化したエニグマの解読に当たらせ」