揚力は主翼に当たった空気が下向きの速度を与えられる反動で発生するという考え方が出来る。
その際に作用する空気の量がどれくらいなのかは今まで気にしたことは無かったがちょっと考えてみた。
揚力と空気流量が決まれば空気に加わる下向き速度と仕事率が分かる。
だから誘導抵抗から計算した仕事率と一致する空気流量を求めればいいことになる。
ρ : 空気密度(kg/m3)
v : 前進速度(m/s)
A : 作用空気の断面積(m2)
m : 作用空気の流量(kg/s) = ρ•A•v
Vi : 作用空気の下向き速度(m/s)
b : 翼幅(m)
c : 翼弦長(m)
AR : 主翼縦横比 = b / c
s : 主翼面積(m2) = b•c
CL : 揚力係数
L : 揚力(N) = 1/2•ρ•s•CL•v^2 または m•Vi
e : 翼効率 = 0.7〜0.9
Cdi : 誘導抵抗係数 = CL^2 / (π•e•AR)
Di : 誘導抵抗(N) = 1/2•ρ•s•Cdi•v^2
Pi : 誘導抵抗分の仕事率(w) = Di•v または 1/2•m•Vi ^2

以上をゴニョゴニョしたら作用空気の断面積Aは π•e•b^2 / 4 となった。
これは翼幅を直径とする円の面積×翼効率である。
翼弦長が関係無いのは意外だった。
ねじり下げの無い楕円翼なら翼効率は1.0なので図のような真円になる。
https://i.imgur.com/theYBuo.jpg
あくまでも計算上の面積であり、現実に点線内の空気が一様に下向きに曲げられるわけではないんだろうけど。