塹壕や地下通路は建設に多大な労力がかかるし維持するコストも馬鹿にならない。
飛行中の敵兵を遠くから確実に撃ち落とせるような先進的な銃あるいはそれに類する飛び道具が登場するまでは、飛行さえしてれば迅速かつ比較的安全に陣地転換出来てしまうものと思われ、だとするなら飛行に適さない壕や地下連絡通路による陣地は流行らないんじゃないかな、と。

また、たとえ平時の飛行制限が無くても、城壁は人の出入りを見張る上で効果的だと思われる。
まともな城壁が無い場合、都市の見張りは地表から上空に渡る広い空間を見張る必要がある。都市外縁の建物による死角も多いことだろう。
ある程度の高さがある城壁があれば、見張りは城壁の上端を飛び越える者があるかを見張ればよいのだから、警戒範囲を狭め死角も減り警戒の負担がかなり小さくなる。
特に夜間は城壁内の篝火で侵入者が下から照らし出されるため、誰にも見つからず侵入or離脱するのは困難になる。

他に飛行兵による空対地襲撃への備えとして、主要街路に網や鉄格子で蓋をしたり、防衛時には多数のアドバルーンを揚げて見通しを悪くさせたり、といった対策が思いつく。