督戦隊はモンゴルから来たもの

ソ連時代に督戦隊と呼ばれる独特の特殊な部隊があった。
督戦隊の目的は自軍部隊を後方より監視し、もしその部隊が戦闘から逃亡
するようなことがあれば攻撃を加え、強制的に戦闘を続行させる部隊らしい。
ノモンハンの日本側戦記を読むとソ連の装甲車が先ず日本軍陣地に突っ込んできて
その後方にBT戦車が日本軍陣地には距離を置いて日本軍陣地を砲撃せず逃げようとする
ソ連装甲車に砲撃を加えたりしたという記述があるらしい。

本来このような「督戦システム」は11〜12世紀ユーラシア大陸を制覇したモンゴル軍の
異民族への督戦(一族の人質を捕り異民族部隊の前線投入又は全滅予定部署への配置)が始まり
のようだが何故20世紀の共産党が支配するソ連軍に蘇ったのだろうか?
モンゴル軍は一応異民族に対し「督戦」を行ったがソ連は自国民に向かって行った。

科学的共産主義は人間性の尊重から生まれたと聞くががどうも「非人間的」であり
「物質的」である。
人間を物としてあつかったのが「共産主義が表看板」の独裁者スターリンであった。
レーニンはボロがあまり出てないが長生きすればスターリンもウクライナ等で同じ事を
したと思う。

尚、非人道的なこの「督戦システム」はソ連をまねたのか中国の蒋介石率いる国民党軍や
毛沢東率いる中国赤軍(八路軍)も採用している。

中国赤軍はこの督戦システムで朝鮮戦争では世界一の米軍相手に小銃、(一部自動小銃)
手榴弾、迫撃砲のみの軽武装で突撃し一時は「人海戦術」と呼称しつつ勝利している。
韓国の傑作戦争映画「ブラザーフッド」では映画の後半オゾマシイ「督戦隊」の
様子が巧い演出で描かれていたように思う。
ソ連・中国に共通するのは自国の人口大国である事だ。
つまり敵兵一人殺すために自軍兵士が5倍の5人死んだとしても「戦争」に勝てばよい
という考え方だろう。
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