>>653
18世紀後半に書かれたツェンペリーの日本参府随行記だと
「ヤギは耕作地を滅茶苦茶にしてしまうし木綿や絹が羊毛の代用をするから日本にヒツジやヤギはいない」
なんて記載があるやね。
出島のオランダ商館ではヤギやヒツジを放し飼いしていたようでその光景は絵にも描かれている。
ただし17世紀末に書かれた本朝食鑑という書物のヒツジの解説に
「公家で飼われててこれが数十頭程に繁殖している、肉は美味いらしい、牧家が紙を与えたら喜んで食べたが別に紙を常食する訳ではない」
とあったり、後年に書かれた和漢三才図解のヒツジの絵がどう見てもヤギなので、どうも昔の日本人はヤギをヒツジの一種だと思っていたフシがある。
https://pbs.twimg.com/media/E88uBIQVUAA0kKb.jpg

ちなみにヒツジの方は十二支の一匹でもあるし推古天皇の代に献上されたと記録がある事からも日本人とは割かし付き合いの古い動物であって、
「ヒツジの歩み」という言葉は死にゆっくりと近づく事の例えとして源氏物語でも使われている。