>>54
>ドローンに司令を出す程度なら第四世代機を改造するだけで出来るような?

電子機器と電波を送受信するアンテナ、それらに供給する電力を増やすというのは、簡単にできる場合もある一方でめんどくさくなることもある。

第4世代戦闘機であるF/A-18C/Dホーネットを拡大した4.5世代機と言われるF/A-18E/Fスーパーホーネットを電子戦機としたF/A-18Gグラウラーの場合と、第5世代であるF-35を比較すると。

レガホでは30kVAの発電機x2の60kVAが、40kVAx2に差し替えられた。
スパホは40kVAx2を65kVAx2の130kVAに強化した。
グラウラー本体にAN/ALQ-218を組み込むには、機首の20ミリバルカンを降ろして翼端のレールランチャーを諦める必要があった。この翼端レールランチャーは搭載できるミサイルが足らないからとレガホの設計時に用意したもので、AMRAAMはここにも装備できるようにと重量が制限された経緯がある。プラウラーやレイブンみたいに垂直尾翼にもアンテナフェアリングを付けられたらランチャーを残せたかもしれないが、レガホの頃からフラッターの問題を起こしていた双垂直尾翼だからそれも無理、さらなる改修を始めると費用が青天井、と。

AN/ALQ-218だけで電子戦ができるわけではないから、AN/ALQ-99電子戦ポッドを最大で5基搭載できることになっているが、これの消費電力は1基で60kVA。機体側から供給できる電力量ではないので、ポッドの先端についたラムエアタービン…風車を回して発電する。だから対気速度250ノット以下だと使えない。

F-35は計画当初は160kVAだったらしいが、すでに現状で400kVAに強化されている。就役が21世紀初頭のスパホとラプターの2.5倍、80年代に開発されたラファール、タイフーンの4倍ということになっている。

発電量のほかにも、アビオニクスベイの冷却問題というのがある。空自のF-15Jの改修ではエアコンを載せ替えたが、タイフーンの場合、バルクヘッドの都合でダクトが通せず、生産したトランシェ1がまるまるアビオの性能向上不可で実戦には使えなず、トランシェ2ではエアフレームの設計を修正したのだそうだ。