母親の「子育て否定感」が急増、「子育てのせいで我慢ばかり」6割超。原因は夫、キャリア、教育費
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日本の母親たちの「子育て否定感」が急増していることが分かった。
「子育てのために我慢ばかりしている」と考える母親は全体の6割を超える。

母親ばかりが背負う無償の家事労働と、自由時間を確保するための夫への感情労働。そして高い教育費。
母親たちの「子育て否定感」を取材すると、止まらない少子化の一因が見えてきた。

最も顕著だったのは、
「子どもを育てるのは楽しくて幸せなことだ」
「子育てによって自分も成長している」などの「子育て肯定感」が減少する一方で、
「子育て否定感」が大幅に増加していることだ。

「子どもを育てるために我慢ばかりしている」と考える母親は2000年に37.5%を記録し、その後は微増していたが、
2015年の40.1%から2022年には60.6%と20.5ポイントも増えていた。
「子どもが煩わしくてイライラしてしまう」母親も70%超いた。
ベネッセによると、15年から22 年にかけての「子育て否定感」の増加は、
特に常勤者やパートタイムなど「働く母親」の間で高まっているという。

◼子育ても大事だが自分の人生も大事

こうした感情の裏返しだろうか、いわゆる「3歳児神話」への支持が2005年以来初めて逆転し、
「子どもが3歳くらいまでは母親がいつも一緒にいたほうがいい」44.9%に対し、
「母親がいつも一緒でなくても愛情をもって育てればいい」が55.1%と上回った。

また子育てと自分の人生のバランスも
「子どものためには自分が我慢するのは仕方ない」37.4%に対し、
「子育ても大事だが自分の生き方も大切にしたい」が62.6%と、前回の52.4%から大幅に増えていた。
増加を押し上げたのは専業主婦で、約15ホポイント増え、働くか否かを問わず、自身を大切にしたい母親が増えていることが分かる。