移民(その多くは不法移民)は増え続けてイスラム原理主義者の温床となった。その中から残虐なテロを
行う者が出てきた。
 西欧ではイスラエル・パレスチナ問題は多くの人にとっての個人的な関心事項ではない。5月の世論調査に
おいて、この紛争に「大して関心がない」「全く関心がない」と答えた者の合計はドイツでは73%、英国
では56%、フランスでは47%であった。一方、彼らは移民、テロリズム、法と秩序、移民が福祉・住居・
学校・病院へもたらす影響に強い懸念を持っている。
 この30年の間、欧州において反移民のナショナリスト政党への支持が拡大している。これは民主主義の表れ
であるが、欧州の体制派はファシズムの再来と呼んでいる。
 欧州各国の政府は、これを抑えるため、言論の自由についての法制を更に制限することはできるが、国境
管理に失敗し、移民の同化に失敗してきたことが社会的に、また、選挙において明確に示されることを避ける
ことはできない。