>>37
帝国海軍で自沈処分の最終決定者は艦長だよ 勿論上級司令部の意向で処分命令や処分見合わせが指示された事もあるが基本的に艦長が決める
これは帝国海軍の不文律として大鑑の沈没時には艦長も運命を共にする事になっている為、上級司令部が艦長に処分を命令すると言う事は艦長に死ねと命令する事を意味している事が背景にある
このため比叡では阿部司令長官から再三に渡って処分命令が出たが西田艦長は拒否 処分命令を撤回させる劇的な場面はこの機微を物語っている 1300の比叡放棄決定時に総員退艦とキングストン弁の開放による注水を命じており、自沈処置は艦長が決めて実行している 1330に阿部長官も比叡処分を命令しているがこれは追認する事で司令部も処分に同意である事を記録に残す目的だ
放棄決定から3時間も経って魚雷を撃ち込む直前になって阿部司令部はGFに比叡の処分伺いを出した 既に比叡は沈みつつありここで伺いを出したのは、比叡を処分する前にGFの了解を取った事を記録に残すためのアリバイ工作だろう 阿部はその返答を待たずに着々と魚雷発射準備を進めさせた
しかし伺いを受けて処分を検討したGF司令部から処分待ての命令が届いて魚雷発射は中止となった この後阿部長官は度々処分を哀願する事になるが、だったら最初から伺いなんて出さずに自分の責任で処分すれば良かった話だ 比叡処分の経緯での阿部の処分は極めて評判が悪く海戦後予備役になる理由の一つだな