ISW レポート、一部抜粋

拘束されているロシアの極右主義者で元ロシア軍将校のイーゴリ・ギルキンは、ウクライナが将来の反攻作戦のために「力を蓄えている」のに対し、クレムリンがウクライナでの作戦的に重要な攻勢作戦やロシアでの新たな動員の波をためらっていると非難した。

ロシアの軍事ブロガーで兵士のミハイル・ポリンコフは、2023年12月8日にギルキンが書いたとされる手紙を、2024年1月11日に自身のテレグラムチャンネルに公開した。その中でギルキンは、ロシアは現在ウクライナでの広範な攻勢作戦を「計画していない」と主張し、ロシアのウクライナ戦争は「非常に悪い」シナリオに従って進展していると主張した。
ギルキンは、クレムリンがロシアでの新たな動員の波を行う意思がないことが、ロシア軍に犯罪者や契約兵士(コントラクトニキ)で部隊の「穴」を埋めるように迫っていると書いた。
ギルキンは、2023年にロシア軍に入隊したと報告された45万2000人の兵士のほとんどはすでにウクライナで任務に就いているか、「そこには到着しないだろう」と主張した。

つまり、2024年春に新たな動員の波がなければ、ロシアは今年後半に作戦的に重要な攻勢作戦を行うために必要な人員を確保できないということだ。ギルキンは、ロシア軍とクレムリンは、ウクライナが「崩壊する」か、平和交渉に応じるまで「待つ」ことを選んでいると主張した。

一方、ウクライナ軍は外国からの援助を受けて、将来の反攻作戦のために力をつけているという。ギルキンは、ウクライナの戦場での教訓を学ぶ能力が、次の反攻作戦をより成功させる可能性があると警告した。一方、ロシア軍は依然として「同じ馬鹿ども」に率いられており、集落を占領するために高コストの正面歩兵突撃を行うことに固執しているという。

https://www.understandingwar.org/backgrounder/russian-offensive-campaign-assessment-january-12-2024