2021年12月に日英エンジン共同実証事業を発表した後に、FCAS(テンペスト)陣営でもめはじめたのは理由がある

イギリスは1984年にXG-40実証エンジン開発スタートしたが、ものの見事にエンジン開発が遅れて
1990年代初頭に初飛行予定だったタイフーンの開発全体が遅れ、初飛行にEJ200が間に合わないという有様だった
2030年代中頃実用化前提で伊瑞と交渉してるのに、2021年末にやっとエンジン共同実証を日本と合意とか言いだしたら
タイフーン開発の悪夢を思い出させることになったのは想像に難くない
しかも、実証事業をやると決めただけで、実証エンジン自体はまだ存在してないのだから
開発費高騰と遅延は主にイギリスのエンジン開発の遅れであったと言える
それでもイギリスにエンジンは依存する必用があったから、渋々でもタイフーン開発継続に同意するしかなかった
イギリスはエンジン開発技術で独伊西を引きずり回すことが可能だった

状況を一変させてしまったのが日本のXF9-1の存在
これは実証エンジンではなくプロトタイプエンジンであり、実用エンジンの原型になる完成度
しかも、試験結果を良好であることがわかっていた
イタリアにしてみれば、条件次第では日本の次期戦闘機に乗り換える選択肢ができてしまった
イギリスのエンジン開発が遅れてるのは間違いない状況だったので尚更

イタリアとしては日本に設計の主導権を認めて、代わりに生産面とカスタマイズの権利を獲得できれば
開発費は日本がほとんど負担してるので、次期戦闘機への乗り替えは低リスク・低コストの選択になった
しかも、性能面ではテンペストより高いものを目指してるので、要求性能で不満は無かった