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クリミアの黒海艦隊。それは今どうなっているのか?

7月15日、ウクライナ国軍海軍のドミトロ・プレテンチュク報道官は、自身のSNSとキエフ24放送で再び捏造を拡散し、架空の巡視船出港を勝利とした。
この捏造のスタイルは、一見従来の「攻撃成功」捏造の放棄に見える。とにかくミサイル(ストームシャドウ)を撃つ必要があれば、宣伝費のコストは莫大だ。
黒海艦隊の状態はどうか? それは改善されているのだろうか?

クリミアの黒海艦隊への攻撃は、長らく情報戦の最前線に存在した。理由としては、1.それは本当の前線ではないためあらゆる捏造が可能であり、本当の前線で敗北する側は架空の勝利で上書きする必要があった。2.黒海艦隊は第三国船舶への配慮から、積極的な軍事行動を行えない。これにより兵器輸送の他、ドライカーゴ船に兵装を積んでのクリミア攻撃にも後手に回る。3.新たなロシアの地域は複数の港を有し、艦隊の責任領域は拡大したため、これまでのセヴァストポリの集中は分散した。4.ギリシャから発進し公海に展開するグローバルホークのレーダーはクリミアを覆い、クリミアから先までは届かない。

モスクワの沈没後、彼らはこの小さな成功が、情報分野で過大に評価されることに気がついた。そして、小さな成功のために過大な投資を費やし、失敗すれば成功を捏造することで、より多くの投資を集めることに成功した。そのために本当の前線への投資が減じたのは言うまでもない。

状況の変化はクレムリンのグローバルホークへの警告の後、ギリシャ議会から起こった。議員たちは、米軍基地への攻撃をギリシャが阻止する責任があるかどうかに頭を悩ませる。アメリカは要求しただろう。ウクライナへ防空を送る前なら可能であったとしても、今では不可能だ。結局、アメリカからの防空要求は退けられ、「すべてアメリカの責任」と答弁するに至り、グローバルホークはカリーニングラードへ移すことになった。そして次に行われたプレテンチュクの声明はクリミア攻撃の有効性が減少したことを受けて、攻撃を控える言い訳に見える。

ただ、これは楽観的に見る理由はない。第一に、従来の宣伝戦は明らかに非経済的、非軍事的であり、その解消はウクライナに利すること、グローバルホークをより効率的に運用することで、軍事的な方面への展開は充分考えられることだからだ。