一般的に昼間砲戦であれば6インチ砲艦は8インチ砲艦に対抗できない アッツ島沖海戦には両軍共に軽巡が参加しているが長距離砲戦では精度威力共に空気で重巡同士の撃ち合いとして展開した しかしWW2中盤以降では航空機が介入しない巡洋艦同士の昼間砲戦が発生する事は稀だった
実際に多く発生したのは射距離数千mでの夜戦であって、一万トンの条約型重巡では8インチ砲はおろか6インチ砲でも貫通される距離だった 当時のMk.14 8インチ砲は3〜4発/分の発射速度に対してMk.16 6インチ砲は10発/分だった 先に発見して先に砲弾を大量に叩き込んで相手を無力化した方が勝利する夜戦では手数が多い6インチ砲が有利だと言うのがサボ島沖夜戦でブルックリン級2隻が活躍した戦訓から米海軍が当時導き出した結論 レーダー射撃であればある確率で命中している筈なのでなるべく沢山撃った方が命中弾も増えると言う理屈だった(当時のレーダーのみの照準だと実は絶望的に当たってなくて、沢山撃っても無駄弾が増えていただけであった事に米海軍が気付くのは43半ば)
尤もこの方針で日本巡洋艦に対抗したのだが、息を潜めて忍び寄って来て必殺の魚雷を放つ日本駆逐艦にはその後も何度も煮湯を飲まされた コロンバンガラ島沖海戦で敗北した後に米側も駆逐艦による魚雷攻撃に夜戦戦術を切り替えていく事になる
WW2終盤では砲戦型巡洋艦は艦砲射撃以外での有効性が減じており、この任務では扱いやすい6インチ砲の方が有効と評価されている