黛理論に影響されてやけに散布界にこだわる人が多いが、散布界が狭すぎると逆に当たらないのであんまり意味はないぞ
この海戦でもメリルは5戦隊の砲撃に対して「散布界が狭い」と感心しているんだけど、アメリカのドクトリンでは散布界が狭過ぎると回避運動を取る敵艦には当たらないとしているので必ずしも褒めている訳ではないし実際にメリルは煙幕と回避運動で5戦隊の砲撃をいなして時間を稼いでいる
散布界の小ささに一部の帝国海軍軍人が拘ったのは連合艦隊の年次演習の射撃会で優勝する為には散布界が小さい方が点数を稼げたからだ この時に目標となる標的は回避運動なんてしないからな 優勝すると艦長と砲術長は賞賛されて昇進の道が開けるので、将来有望と言われる艦長の時は、砲を強く締めて散布界を小さくして、優勝請負人の様な名人射手を人事異動で引っ張ってくる 優勝艦は毎年違うが射手は同じ人と言う漫画の様な話があった
終戦工作で有名な保科中将は将来が嘱望されていたので陸奥艦長の時にこれをやって優勝しているが、これで射撃命中率が高いって言っても余り意味がないよねって事を言っている