ロシア軍の前進加速、要衝に迫る−ウクライナでは悲観広がる

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-01/SM9PBJT0G1KW00

ウクライナ東部でロシア軍の前進が加速している。今週に入り占領した領土の面積は今年のどの週よりも大きく、西側のウクライナ支援国には防御強化への圧力が増している。

  ロシア軍は兵士や兵器に甚大な損失を出しながらも夏を通じて攻勢を続け、今週は占領地を200キロ平方メートル広げた。ウクライナ国防省と協力する地図サービス「ディープステート」に記録されるデータを基にブルームバーグ・インテリジェンスが算出したところによると、8月6日以降にロシア軍が占領したウクライナ領土の面積は合計1146平方キロメートルに達し、戦争開始直後の7カ月に占領した面積の4分の1を上回った。

1000日近くに及ぶロシア侵攻の犠牲や困難が重くのしかかる中で、暗いムードはウクライナ市民の間にも広がり始めている。キーウを拠点とするラズムコフ・センターが2016人を対象に9月に実施した調査によると、ロシアと和平交渉を開始すべきだとの回答が3分の2を上回り、前年の同時期に比べ14ポイント上昇した。