英国の偽ウクライナ和平劇を理解する - NI

・英国がウクライナについて考えを変えた経緯
わずか数カ月の間に、英国は「大混乱だ!」と叫び、ウクライナにおけるロシアとの戦争の火種を漏らしていた状態から、いかに不快なものであろうとも、戦争を終わらせる和解受け入れをキエフに静かに促す状態に変わった。

これは心変わりというより、むしろ狡猾な様子見姿勢と言える。英国政府は、ロシアが繰り返し主張するように、ウクライナ戦争の「根本原因」に対処する和平合意を実際には支持していない。むしろ、英国はウクライナが戦闘能力を回復し、より有利なタイミングで戦闘を再開できるよう、時間を稼ぎたいと考えているのだ。

はっきりさせておきたいのは、英国と欧州諸国はウクライナの恒久的な平和を望んでいないということだ。彼らは基本的に、残り約35ヶ月の任期を持つトランプ政権の終息を待ちたいだけなのだ。そして、2026年11月の中間選挙後に民主党が上下両院のいずれかの勢力を奪還すれば、政権は機能不全に陥る可能性が高い。

・英国の平和論は真の平和ではない
英国と欧州は、今後数年間をウクライナの戦闘能力の回復に費やし、2028年により従順な米国大統領が選出され次第、ロシアとの敵対行為を再開できると考えている。

・ザルジニーは西側諸国のウクライナに対する次の大きな賭けだ
だからこそ、ロンドンは現駐英ウクライナ大使のザルジニー氏のような人材を育成してきたのだ。

・西側がウクライナで「馬を乗り換える」計画
アメリカが紛争から手を引こうとする中、欧州諸国と英国が「ウクライナでより積極的な役割を担う」と表明する真意はこうだ。本気ではない。彼らは単にウクライナに時間稼ぎをさせ、現在の寡頭政権に代わるさらに好戦的な指導層の台頭を確実にし、トランプ政権が終焉した後に再び敵対行為を再開させるつもりだ。

ロンドンとブリュッセルにとって、戦争はもはや戦略的目標を達成する手段ではない。それ自体が目的だ。アメリカがNATOや欧州統合プロジェクトから完全に離脱するのを阻止するためなら、手段を選ばない。そしてウクライナ戦争こそが、この計画へのアメリカの永続的な関与を保証する巨大な門戸なのである。

https://nationalinterest.org/blog/buzz/understanding-united-kingdoms-fake-ukraine-peace-play-bw-120725
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